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本編
防護壁発動! 1
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「僕が要るのはそっちの子だけなんだよ?だから、ほったらかしにして置いてあげたのに、、、あーあ!血が出ちゃってるじゃないか。」
アルベルタの爪に振り払われた際に引っ掻かれてできた傷からは少量ながら血が垂れていた。
「煩わしいな。やっぱり今すぐ殺そう。そうしよう。」
ブワッと殺気が漏れだしたヤヤに本能的にヤバいと感じとる。アルとピッタリ引っ付いてヤヤを見つめる。
「ケガしたくなかったら離れた方がいいよ?僕が殺すのは獣人の方だけだから。君には死んでもらっちゃ困るからね。あぁ、でも死ななきゃ問題はないのか。なら腕や足の1本や2本無くなっても生きてれば問題ないし、、、いいか!!」
ニタリと笑ったヤヤはナイフを持つと目にもとまらぬ速さで鉄格子をすり抜け確実に狙ってきた。私の結界に阻まれて音が鳴る。
カキンッ!
「あはっ、想像以上の強度だ!だけど1箇所に絞って打撃を与えればどうなるかな?」
ナイフから伝わる振動…これって空気による超音波振動を利用した魔法?
「……ぁ」
ピキリと結界にヒビが入るような音がした。その音は止まらず結界が割れるように破られた。ヤヤのもつナイフは、スピード並び威力も一切落とさず目前に迫る。アルが私を抱き込み背を向け庇う体勢を取るが間違いなくアレは私にまで届かせるつもりだ。
紛れもなく私を捉えている攻撃に新たな結界を張ろうとするも間に合わない。目を瞑り襲いくる痛みに堪えようとした時だった。
入れられていた檻箱をも破壊して、ブッ飛ばされたヤヤ。なにが起こったのか私にもわからない。ただ私を中心に鋭い風の刃が突如発生したのだ。まるで台風の目が私であるかのようにして起こっている気がする。
「ちょっ、やりすぎだろクソウルフ!!」
アルベルタが必死に私に抱きついている。少しでも私から離れた途端、ヤヤ同様に飛ばされるのが分かっているからだろう。
「イタタタタ…直に喰らっちゃったよ。油断していたつもりはないのに、魔法を使った?いいや、アレは君たちの意思に関係なく発動したよね。となると予め付けられていた防護壁の魔法が発動したのか。そんな強力な防護壁を張れる仲間がいたなんて報告になかったけどな。誰がそんな防護壁を?」
「いや、私に聞かれても……」
私も知らなかったんだよ?聞かれても誰かなんて分からないよ!それに防護壁を知らぬ間に付けそうな人たちに心当たりがありすぎて犯人なんて分からないよー
アルベルタの爪に振り払われた際に引っ掻かれてできた傷からは少量ながら血が垂れていた。
「煩わしいな。やっぱり今すぐ殺そう。そうしよう。」
ブワッと殺気が漏れだしたヤヤに本能的にヤバいと感じとる。アルとピッタリ引っ付いてヤヤを見つめる。
「ケガしたくなかったら離れた方がいいよ?僕が殺すのは獣人の方だけだから。君には死んでもらっちゃ困るからね。あぁ、でも死ななきゃ問題はないのか。なら腕や足の1本や2本無くなっても生きてれば問題ないし、、、いいか!!」
ニタリと笑ったヤヤはナイフを持つと目にもとまらぬ速さで鉄格子をすり抜け確実に狙ってきた。私の結界に阻まれて音が鳴る。
カキンッ!
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ナイフから伝わる振動…これって空気による超音波振動を利用した魔法?
「……ぁ」
ピキリと結界にヒビが入るような音がした。その音は止まらず結界が割れるように破られた。ヤヤのもつナイフは、スピード並び威力も一切落とさず目前に迫る。アルが私を抱き込み背を向け庇う体勢を取るが間違いなくアレは私にまで届かせるつもりだ。
紛れもなく私を捉えている攻撃に新たな結界を張ろうとするも間に合わない。目を瞑り襲いくる痛みに堪えようとした時だった。
入れられていた檻箱をも破壊して、ブッ飛ばされたヤヤ。なにが起こったのか私にもわからない。ただ私を中心に鋭い風の刃が突如発生したのだ。まるで台風の目が私であるかのようにして起こっている気がする。
「ちょっ、やりすぎだろクソウルフ!!」
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