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第三章 魔王の真実
第116話 アルカトル防衛戦②
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要塞に近づいてきたモンスターたち。
要塞前の本陣にいる回復担当の冒険者たちに近づけないようにするため、いよいよ本格的な衝突が開始される。
さらに攻め込まれてきたら回復担当たちは要塞内に避難するのだが、そうなると回復をしにくくなる。
そのため、いかに本陣に近づけないかはモンスター防衛戦のキモとなる。
攻撃魔法を繰り出していたリッチェルは【分裂】をコピーし、分裂体をロックと同様にモンスターの群れの中に飛び込ませた。
その後、グリゴリー率いる4人パーティが先陣を切る。
グリゴリーにはB級モンスターのパズズが持っているスキル、【全能力50%UP】を既に渡している。
グリゴリーが入れ替えたスキルは【捨て身】。
エキドナに半魔獣化することで、【槍聖】【状態異常無効】【全能力50%UP】という構成になり、かなり強力なパワーアップを果たした。
攻めてくるB級モンスターのなかで強力なスキルは【全能力50%UP】とハンババの【ミラーシールド】。
【ミラーシールド】は攻撃魔法を使ってくる敵がいないため、今回は入れ替え対象スキルに入れていない。
ロックは他にも数人のA級冒険者に【全能力50%UP】を渡した。
グリゴリーたちはモンスターたちの前進を食い止める、というより群れを切り裂くように進んでいく。
目的は、アッサール。
レベル差があるため、B級モンスターの状態異常スキルはアッサールに対して成功率が低い。
しかし、相手は終わりのない波のようにやってくる。
幾度にも及ぶ状態異常スキルの行使に、アッサールは暗闇や猛毒の状態異常になりながら戦っていた。
モンスターからのダメージと相まり、【再生】では回復が追いつかなくなってくる。
そのアッサールを回復するために、グリゴリーたちはモンスターを蹴散らしていく。
パーティは【魔獣化】により【状態異常無効】のスキルを得たグリゴリーと、もともと【状態異常無効】やその下位互換スキル【状態異常軽減】を持ったメンバーで構成されている。
グリゴリーが【槍聖】の[武技]でダメージを与え、その他のメンバーが回復役を守りながらトドメを刺していく。
アッサールに近づくと、もう【バーサーカー】の効果が切れているようだった。
このスキルの効果は、戦う相手がいなくなるか、体力が5分の1以下になると解除される。
敵がいる状態でスキルが解除された時には、かなり危ない状況になっているということだ。
しかし、今回はロックの分裂体がアッサールをサポートしていた。
万が一攻撃されても分裂体のため問題はないので、まだ【バーサーカー】の効果があるうちから近くに配置していたのだ。
「アッサール、大丈夫か?」
「…大丈夫だ。
…すまない。」
「なに言ってるんだ。
お前のおかげでいつも助かってる。
回復するが、無理はするなよ。」
「…ああ。」
グリゴリーのパーティがアッサールを回復する。
「もうすぐA級モンスターどもも姿を見せるはずだ。
俺らはこの辺りでロックの分裂体と戦ってるから、危なそうならすぐに回復にくる。
だが、何度も言うが無茶するんじゃないぞ。」
「…わかった。」
やりとりを終え、アッサールのもとを離れるグリゴリーたち。
ある程度距離が離れたことを確認し、アッサールは再び【バーサーカー】を発動した。
攻撃しても自然と回復し、自我があるかないかもわからない状態でただただ殺戮を繰り返す。
敵からしたら恐怖であろう。
ただ、恐怖で引き上げてくれる相手なら、アッサールにとってもよかった。
だが、そうではない。
何体倒しても、何十体倒そうとも、モンスターの攻撃は止まない。
それでも、アッサールは敵を倒し続けた。
一方、アッサールを回復にやってきたグリゴリーたち。
いつもであれば、一旦引き返し、別のS級冒険者がいるパーティが入れ替わりでアッサールの元へ向かう。
しかし、今回はロックの分裂体がいるため近くで戦い続けた。
分裂体はアッサールまでの道の確保を兼ねながら、モンスターの侵攻を食い止めている。
S級冒険者にバフがかかったくらいの強さを持つ分裂体が15体もいるのは、冒険者側にとってものすごい戦力のアップだった。
要塞に近づくモンスターがかなり減り、A級冒険者たちを中心としたパーティで食い止めることができている。
死者もまだ出ていない。
回復ができる本陣が要塞内に退却すると、かなり旗色が悪くなる。
そして、死者が出始める。
そこが犠牲が出るか出ないかのボーダーラインと言える。
そのボーダーラインでの攻防に、ティナとミラも大きな貢献をしていた。
弓でモンスターの数を減らしながら、突破しそうなモンスターがいれば【全能力50%】UPを使い、殲滅するティナ。
上級の武術スキルと【全能力50%UP】という強力なスキルを兼ね合わせた冒険者は少なく、防衛線を守る要となっていた。
一方ミラも、【上級特殊魔法】のバフにより戦力向上、そしてシールドと【光輝の壁】は冒険者たちの命を守る大きな役割を果たしていた。
また、【上級回復魔法】により、ダメージや状態異常を受けた冒険者たちを回復させたりと奮闘。
また、こういった役割を持続をできるのは、【神の恩寵】によりMPが回復するできるためで、これは冒険者側にとって非常に重要な強みであった。
今のところは本陣に近づけずに守れているが、問題はA級モンスター。
なんとか防衛線を維持できている、という状況の中、そのA級モンスターがとうとう姿を現した。
要塞前の本陣にいる回復担当の冒険者たちに近づけないようにするため、いよいよ本格的な衝突が開始される。
さらに攻め込まれてきたら回復担当たちは要塞内に避難するのだが、そうなると回復をしにくくなる。
そのため、いかに本陣に近づけないかはモンスター防衛戦のキモとなる。
攻撃魔法を繰り出していたリッチェルは【分裂】をコピーし、分裂体をロックと同様にモンスターの群れの中に飛び込ませた。
その後、グリゴリー率いる4人パーティが先陣を切る。
グリゴリーにはB級モンスターのパズズが持っているスキル、【全能力50%UP】を既に渡している。
グリゴリーが入れ替えたスキルは【捨て身】。
エキドナに半魔獣化することで、【槍聖】【状態異常無効】【全能力50%UP】という構成になり、かなり強力なパワーアップを果たした。
攻めてくるB級モンスターのなかで強力なスキルは【全能力50%UP】とハンババの【ミラーシールド】。
【ミラーシールド】は攻撃魔法を使ってくる敵がいないため、今回は入れ替え対象スキルに入れていない。
ロックは他にも数人のA級冒険者に【全能力50%UP】を渡した。
グリゴリーたちはモンスターたちの前進を食い止める、というより群れを切り裂くように進んでいく。
目的は、アッサール。
レベル差があるため、B級モンスターの状態異常スキルはアッサールに対して成功率が低い。
しかし、相手は終わりのない波のようにやってくる。
幾度にも及ぶ状態異常スキルの行使に、アッサールは暗闇や猛毒の状態異常になりながら戦っていた。
モンスターからのダメージと相まり、【再生】では回復が追いつかなくなってくる。
そのアッサールを回復するために、グリゴリーたちはモンスターを蹴散らしていく。
パーティは【魔獣化】により【状態異常無効】のスキルを得たグリゴリーと、もともと【状態異常無効】やその下位互換スキル【状態異常軽減】を持ったメンバーで構成されている。
グリゴリーが【槍聖】の[武技]でダメージを与え、その他のメンバーが回復役を守りながらトドメを刺していく。
アッサールに近づくと、もう【バーサーカー】の効果が切れているようだった。
このスキルの効果は、戦う相手がいなくなるか、体力が5分の1以下になると解除される。
敵がいる状態でスキルが解除された時には、かなり危ない状況になっているということだ。
しかし、今回はロックの分裂体がアッサールをサポートしていた。
万が一攻撃されても分裂体のため問題はないので、まだ【バーサーカー】の効果があるうちから近くに配置していたのだ。
「アッサール、大丈夫か?」
「…大丈夫だ。
…すまない。」
「なに言ってるんだ。
お前のおかげでいつも助かってる。
回復するが、無理はするなよ。」
「…ああ。」
グリゴリーのパーティがアッサールを回復する。
「もうすぐA級モンスターどもも姿を見せるはずだ。
俺らはこの辺りでロックの分裂体と戦ってるから、危なそうならすぐに回復にくる。
だが、何度も言うが無茶するんじゃないぞ。」
「…わかった。」
やりとりを終え、アッサールのもとを離れるグリゴリーたち。
ある程度距離が離れたことを確認し、アッサールは再び【バーサーカー】を発動した。
攻撃しても自然と回復し、自我があるかないかもわからない状態でただただ殺戮を繰り返す。
敵からしたら恐怖であろう。
ただ、恐怖で引き上げてくれる相手なら、アッサールにとってもよかった。
だが、そうではない。
何体倒しても、何十体倒そうとも、モンスターの攻撃は止まない。
それでも、アッサールは敵を倒し続けた。
一方、アッサールを回復にやってきたグリゴリーたち。
いつもであれば、一旦引き返し、別のS級冒険者がいるパーティが入れ替わりでアッサールの元へ向かう。
しかし、今回はロックの分裂体がいるため近くで戦い続けた。
分裂体はアッサールまでの道の確保を兼ねながら、モンスターの侵攻を食い止めている。
S級冒険者にバフがかかったくらいの強さを持つ分裂体が15体もいるのは、冒険者側にとってものすごい戦力のアップだった。
要塞に近づくモンスターがかなり減り、A級冒険者たちを中心としたパーティで食い止めることができている。
死者もまだ出ていない。
回復ができる本陣が要塞内に退却すると、かなり旗色が悪くなる。
そして、死者が出始める。
そこが犠牲が出るか出ないかのボーダーラインと言える。
そのボーダーラインでの攻防に、ティナとミラも大きな貢献をしていた。
弓でモンスターの数を減らしながら、突破しそうなモンスターがいれば【全能力50%】UPを使い、殲滅するティナ。
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一方ミラも、【上級特殊魔法】のバフにより戦力向上、そしてシールドと【光輝の壁】は冒険者たちの命を守る大きな役割を果たしていた。
また、【上級回復魔法】により、ダメージや状態異常を受けた冒険者たちを回復させたりと奮闘。
また、こういった役割を持続をできるのは、【神の恩寵】によりMPが回復するできるためで、これは冒険者側にとって非常に重要な強みであった。
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