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第四章 世界中が敵
第227話 吸血鬼王の幕引き
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「え!?
ちょっと待ってよ!?」
虚をつかれるヴァンパイアロード。
ハンナとデイジーが先陣を切って眷属たちを薙ぎ払っていく。
「魔族だって元々は私たちの仲間なんだよ!
今さらこんな手で私たちを止められると思ってるのかい!?」
「…私なんてさっき師匠と戦わされたばかり。
仲間とはいえ既に死んでいると聞いて、手を止めるなんてありえない。」
「あ…。」
そういえばそうか、と言わんばかりのヴァンパイアロード。
とはいえ、かつての仲間が死んでまで利用されて、心中穏やかなはずがない。
悲痛な気持ちを抑えこんで戦うハンナとデイジー。
ロックたちもそれに続く。
「お、終わった~。」
ヴァンパイアロードももう打つ手がなくなったようだ。
眷属・魔族・モンスターが全て倒され、抵抗虚しくボスモンスターであるヴァンパイアロードも力尽きた。
「い、いくらなんでも強すぎでしょ…。
まさ…か、僕が…。」
ティナやロヴェルの呪いも解け、【神の恩寵】をティナへ返した。
ロヴェルに渡しておいた【成長促進】と【上級攻撃魔法】も入れ替えた。
そしてロックはヴァンパイアロードへ向けて、【スキルスナッチ】を放った。
『どのスキルを奪いますか?』
『【大魔術士】スキル
【眷属化】スキル
【吸魔】スキル
【影分身】スキル』
(【呪怨】スキルじゃなかったのか。
じゃあ、【大魔術士】の魔法…?
あの死んだ冒険者たちを操っていたのは…、【眷属化】というスキルか。
ここは…。)
「【大魔術士】。」
『【大魔術士】スキルを奪いました。』
「…僕のユニー…ク…スキル……。
ま…あ、負け…たか…ら…、しょうが…ない…か…。
健闘を…い…の……る……。」
ヴァンパイアロードはそこで息絶えた。
人型だったその姿は、大きなコウモリへと変貌した。
「これが、ヴァンパイアロードの元の姿…。」
「死んだ冒険者を操ったことはとても許せないけど、なんか憎めないやつだったね…。」
「ロック、あいつはどんなユニークスキルを持ってたの?」
「【上級特殊魔法】の上位の特殊魔法が使える、【大魔術士】だったよ。」
「【大魔術士】…!
あのバフやシールドはかなり強力だったな。」
「呪いもこのスキルの魔法だったみたいです。
誰が使う?」
「それぞれの役割を考えて、今までのスキルも含めて構成を考えた方がいいですね。
まずは魔族とモンスター、それから涅槃珠を回収しましょう。」
眷属はヴァンパイアロードが力尽きた時に、影に沈むように姿を消した。
魔族に関しては、エスとサンジャータで埋葬をしてもらうこととなった。
モンスターは武器や防具の素材とするため、イシュメルへ持っていく。
今回得た涅槃珠は、S級1個にA級10個だった。
「ではスキルですけど、ファルクさん、ハンナさん、アッサールさん、デイジーさんは上位互換のスキルが手に入れば入れ替える、という方向性でいいですか?」
「上位互換ってなると、もうユニークスキルしかねえけどな。」
「…【再生】は他のスキルに替えてもいいかもしれん。
……回復してくれる仲間がいるからな。」
「アッサールさん…。
そうですね!
【再生】も強力なスキルですが、回復役がいる場合あまり発動する場面がありませんからね。」
「【神速】はかなり使えるよ。
もし使う敵がいたら入れ替えるのはありだと思うね。」
「そうですね。
ただ、★4の中でも【神速】や【神の恩寵】は使い手が少ないですからね…。
奪える機会があれば、優先的に狙いましょう。」
「ロックはどうするんだい?」
「僕は【スキルスナッチ】【スキルギフト】、それに今のところ【分裂】は固定で考えています。
【成長促進】は全員がレベル100になったら他のスキルに替えたいですね。
残り1枠は【スキルスナッチ】を使うために固定のスキルは入れられないので…、まだ現状維持ですね。」
「じゃあ、ティナとミラ、ロヴェルさんをどうするか、だな。」
「私は、回復に専念するわ。
…今までは役立たずと思われるのが嫌で、なんとか有効な攻撃手段を得たいと思ってたけど、中途半端じゃダメよね。
ミラ、私に【光輝の壁】をくれない?」
「もちろんいいよ!
でも、使うの難しいよ?」
「回復魔法は頻繁に使い続けるわけじゃないし、【神の恩寵】は持ってるだけで効果があるから、【光輝の壁】を使うことに集中できるわ。
MPにも余裕があるし、ある程度【光輝の壁】の発動時間を長くすることができる。
どうかな、みんな?」
他のメンバーも異論はなく、ミラの【光輝の壁】をティナに渡すことに。
それから、ミラ・ロヴェルの希望を聞き、魔法使い組のスキルをどう入れ替えるかが決まった。
「よし、これでいいね!」
ちょっと待ってよ!?」
虚をつかれるヴァンパイアロード。
ハンナとデイジーが先陣を切って眷属たちを薙ぎ払っていく。
「魔族だって元々は私たちの仲間なんだよ!
今さらこんな手で私たちを止められると思ってるのかい!?」
「…私なんてさっき師匠と戦わされたばかり。
仲間とはいえ既に死んでいると聞いて、手を止めるなんてありえない。」
「あ…。」
そういえばそうか、と言わんばかりのヴァンパイアロード。
とはいえ、かつての仲間が死んでまで利用されて、心中穏やかなはずがない。
悲痛な気持ちを抑えこんで戦うハンナとデイジー。
ロックたちもそれに続く。
「お、終わった~。」
ヴァンパイアロードももう打つ手がなくなったようだ。
眷属・魔族・モンスターが全て倒され、抵抗虚しくボスモンスターであるヴァンパイアロードも力尽きた。
「い、いくらなんでも強すぎでしょ…。
まさ…か、僕が…。」
ティナやロヴェルの呪いも解け、【神の恩寵】をティナへ返した。
ロヴェルに渡しておいた【成長促進】と【上級攻撃魔法】も入れ替えた。
そしてロックはヴァンパイアロードへ向けて、【スキルスナッチ】を放った。
『どのスキルを奪いますか?』
『【大魔術士】スキル
【眷属化】スキル
【吸魔】スキル
【影分身】スキル』
(【呪怨】スキルじゃなかったのか。
じゃあ、【大魔術士】の魔法…?
あの死んだ冒険者たちを操っていたのは…、【眷属化】というスキルか。
ここは…。)
「【大魔術士】。」
『【大魔術士】スキルを奪いました。』
「…僕のユニー…ク…スキル……。
ま…あ、負け…たか…ら…、しょうが…ない…か…。
健闘を…い…の……る……。」
ヴァンパイアロードはそこで息絶えた。
人型だったその姿は、大きなコウモリへと変貌した。
「これが、ヴァンパイアロードの元の姿…。」
「死んだ冒険者を操ったことはとても許せないけど、なんか憎めないやつだったね…。」
「ロック、あいつはどんなユニークスキルを持ってたの?」
「【上級特殊魔法】の上位の特殊魔法が使える、【大魔術士】だったよ。」
「【大魔術士】…!
あのバフやシールドはかなり強力だったな。」
「呪いもこのスキルの魔法だったみたいです。
誰が使う?」
「それぞれの役割を考えて、今までのスキルも含めて構成を考えた方がいいですね。
まずは魔族とモンスター、それから涅槃珠を回収しましょう。」
眷属はヴァンパイアロードが力尽きた時に、影に沈むように姿を消した。
魔族に関しては、エスとサンジャータで埋葬をしてもらうこととなった。
モンスターは武器や防具の素材とするため、イシュメルへ持っていく。
今回得た涅槃珠は、S級1個にA級10個だった。
「ではスキルですけど、ファルクさん、ハンナさん、アッサールさん、デイジーさんは上位互換のスキルが手に入れば入れ替える、という方向性でいいですか?」
「上位互換ってなると、もうユニークスキルしかねえけどな。」
「…【再生】は他のスキルに替えてもいいかもしれん。
……回復してくれる仲間がいるからな。」
「アッサールさん…。
そうですね!
【再生】も強力なスキルですが、回復役がいる場合あまり発動する場面がありませんからね。」
「【神速】はかなり使えるよ。
もし使う敵がいたら入れ替えるのはありだと思うね。」
「そうですね。
ただ、★4の中でも【神速】や【神の恩寵】は使い手が少ないですからね…。
奪える機会があれば、優先的に狙いましょう。」
「ロックはどうするんだい?」
「僕は【スキルスナッチ】【スキルギフト】、それに今のところ【分裂】は固定で考えています。
【成長促進】は全員がレベル100になったら他のスキルに替えたいですね。
残り1枠は【スキルスナッチ】を使うために固定のスキルは入れられないので…、まだ現状維持ですね。」
「じゃあ、ティナとミラ、ロヴェルさんをどうするか、だな。」
「私は、回復に専念するわ。
…今までは役立たずと思われるのが嫌で、なんとか有効な攻撃手段を得たいと思ってたけど、中途半端じゃダメよね。
ミラ、私に【光輝の壁】をくれない?」
「もちろんいいよ!
でも、使うの難しいよ?」
「回復魔法は頻繁に使い続けるわけじゃないし、【神の恩寵】は持ってるだけで効果があるから、【光輝の壁】を使うことに集中できるわ。
MPにも余裕があるし、ある程度【光輝の壁】の発動時間を長くすることができる。
どうかな、みんな?」
他のメンバーも異論はなく、ミラの【光輝の壁】をティナに渡すことに。
それから、ミラ・ロヴェルの希望を聞き、魔法使い組のスキルをどう入れ替えるかが決まった。
「よし、これでいいね!」
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