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29話
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メアリー視点
なんだか急に身体が火照り、うっすら額に汗を感じたので旦那様が戻る前にパウダールームへと急いだ。途中廊下で動悸がしてどうしてしまったのかしら? と不安になったところで見知らぬ男女の二人連れに声を掛けられた。
「お顔のお色が悪い様ですが大丈夫ですか?」
と尋ねられ
「何だか急に気分が悪くなってしまって」
そう言うと女性の方が手を貸して下さって、今度は男性の方が
「そうだ僕達が今丁度使っていた休憩室がすぐそこだから良かったら使って下さい」
そう言って案内してくれた。
そこには三人掛けのソファーがありそこに私を座らせてくれ、女性の方がすぐに、お水とタオルを持って来ますと出ていった。
すると男性の方がドアの内鍵をかけ近づいて来た。
一瞬、恐怖を感じたが、どうにも動悸がして汗が止まらない。男は私を押し倒してドレスの裾を上にもち上げた。私は物凄い勢いで抵抗をしたが両肩を押さえられて動けない。いよいよ不味いと思った瞬間、渾身の力を込めてなんとか動く足で男の股間を蹴り上げた。男は思いっきり顔を歪め股間を手でおさえている。私はその隙にドアに向かって駆け出しドアの内鍵を開け、転がる様に外へ出た。
すると私を探して焦った様子の旦那様とその後からオリバー様が駆けつけてきた。
私は思わず旦那様に抱きついて「怖かった」
と涙を浮かべた。
私の様子が普通では無いとわかった旦那様がすぐに私を抱き抱え、オリバー様に
「中に誰か居る筈だ、すく騎士団に突き出してくれ、私は妻をすぐに屋敷に連れ帰る」
そう言って馬車まで私を抱き抱えながら走った。
息が荒く身体が火照り苦しそうな私を、大丈夫だからと言って、ずっと抱きしめたままだった。
「ルナのやつたぶん果実水の中に媚薬を盛ったな。済まない私が付いていながらこんな酷い目に合わせてしまった」
そう言って、強く私を抱きしめている。
そして屋敷に着くなり私を抱えたまま使用人達にはしばらく部屋には来ないでくれと言って二人の寝室に入った。
なんだか急に身体が火照り、うっすら額に汗を感じたので旦那様が戻る前にパウダールームへと急いだ。途中廊下で動悸がしてどうしてしまったのかしら? と不安になったところで見知らぬ男女の二人連れに声を掛けられた。
「お顔のお色が悪い様ですが大丈夫ですか?」
と尋ねられ
「何だか急に気分が悪くなってしまって」
そう言うと女性の方が手を貸して下さって、今度は男性の方が
「そうだ僕達が今丁度使っていた休憩室がすぐそこだから良かったら使って下さい」
そう言って案内してくれた。
そこには三人掛けのソファーがありそこに私を座らせてくれ、女性の方がすぐに、お水とタオルを持って来ますと出ていった。
すると男性の方がドアの内鍵をかけ近づいて来た。
一瞬、恐怖を感じたが、どうにも動悸がして汗が止まらない。男は私を押し倒してドレスの裾を上にもち上げた。私は物凄い勢いで抵抗をしたが両肩を押さえられて動けない。いよいよ不味いと思った瞬間、渾身の力を込めてなんとか動く足で男の股間を蹴り上げた。男は思いっきり顔を歪め股間を手でおさえている。私はその隙にドアに向かって駆け出しドアの内鍵を開け、転がる様に外へ出た。
すると私を探して焦った様子の旦那様とその後からオリバー様が駆けつけてきた。
私は思わず旦那様に抱きついて「怖かった」
と涙を浮かべた。
私の様子が普通では無いとわかった旦那様がすぐに私を抱き抱え、オリバー様に
「中に誰か居る筈だ、すく騎士団に突き出してくれ、私は妻をすぐに屋敷に連れ帰る」
そう言って馬車まで私を抱き抱えながら走った。
息が荒く身体が火照り苦しそうな私を、大丈夫だからと言って、ずっと抱きしめたままだった。
「ルナのやつたぶん果実水の中に媚薬を盛ったな。済まない私が付いていながらこんな酷い目に合わせてしまった」
そう言って、強く私を抱きしめている。
そして屋敷に着くなり私を抱えたまま使用人達にはしばらく部屋には来ないでくれと言って二人の寝室に入った。
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