16 / 27
気が気じゃない
しおりを挟む
首都にいると村以上に色んな噂を耳にする。いや噂が回る速度は村も中々のものだけれど、首都は人が多い分噂の数も多い。次から次へと噂の内容が変わるもんだから田舎から出てきた俺は「すごいな」と他人事みたいに思うだけだ。
今日も何やら俺たちと同じように他の屯所に所属していて首都に招集を受けた騎士が、廊下で何やら話し込んでいる。訓練から戻ってきた俺とライリーは目を見合わせ小さく首を傾げた。なんだかいつもより噂話に盛り上がっているような気がしたから。
「どうかした?」
「ああ、何やら貴族様が盛り上がっているようでな」
尋ねてみると二人組の一人がそう答えてくれて肩を竦めた。貴族の話もよく聞くけれど、盛り上がっているとかどういう意味だろうか。
「政略のために婚約してるとあるご令嬢がたまたますれ違った男に惚れちまったらしい」
「それのどこか盛り上がってんだ?」
ライリーの言う通り実はそういう話はよく聞く。貴族にも色々と事情があって政略結婚もめずらしくない。寧ろ恋愛結婚のほうがめずらしいんだとか。こういう時村の出身でよかったなと思ってしまうけれど、噂自体そんなに盛り上がるほどだろうかと首を傾げた。
すると教えてくれた騎士とはまた違うもう一人の騎士が「ああ」と相槌を打って話を続けた。
「どうやら男の名前も知らないらしい。マジですれ違っただけ。一目惚れだとか」
「婚約相手が激怒してるらしいが相手の名前も姿もわからないから対処のしようもない。でもご令嬢はうつつを抜かしてこのまま婚約破棄しそうな勢いだとかなんだとか」
「んで。なんで盛り上がってるかっていうと、たまたまその男を見た人間がいてその人物が言うには確かに格好良かったらしい」
「多分地方からやってきたんだろうな。貴族とは違って無骨な感じがいいとかで令嬢は首ったけってわけさ」
なんだか嫌な予感がした。でもそんなはずはないと思っているのに、なぜか俺の勘が警鐘を鳴らしている。無意識にゴクリと生唾を飲み込んで、口を開いた。
「その人の、容姿とかわかる?」
「確か少し髪が長いんだっけか?」
「あとあれだ、口元にほくろがあったとかも言ってたな」
「おい待て待て落ち着けってセオ!」
二人の騎士に教えてくれたお礼を告げ、俺はとある場所に走っていた。後ろからバタバタとライリーが追いかけてきている音が聞こえるけれどお構いなし。
「すみませんお借りしてもいいですか⁈」
「あ、ああ、構わないが。家族か誰か倒れたのか?」
「違うんですけどでも緊急で!」
村とのやり取りは大体手紙でしていた。別にそんな緊急でもなく気長に待つのは嫌いじゃなかったからそれでよかったけど。でも今回はそうは言ってられない。寮の端にある連絡棟に駆け込んでとある道具をお借りした。
正直これがどういう仕組みかはわからない。ただ離れている場所に連絡が取れる道具ではることだけはわかる。首都では普通に普及していてこうして騎士の寮にも置いてある。ただ使用料がかかるからまだ給料の低い新人は余程のことがない限り使わない。
でも俺は買い物がとても好きというわけでもないし、お父さんたちにたまに美味しいものを送る程度であまり使ってないから。ここぞという時に使ってしまおうと今使う。
首都は普及しているけれど正直村のほうまではまだそんなに広がっていない。ただお父さんたちの食堂には何かあった時の場合にと置かれていた。だから迷わず食堂にかけて、軽く会話を交わしてそしてお願いしてとある人物に変わってもらった。
しばらくそのまま黙って待っていると、ふと向こうの空気が動くのを感じて少しだけ息を呑んだ。
『なんだ急に』
「リクトさん!」
これは音声だけを相手に伝えるだけで姿を映すことはできない。でも直接会話をできるだけでも十分だ。手紙だと何日も待たなければいけなくなる。
『元気にやってるか?』
「えっ? あ、はい、特に怪我や病気をすることなくやってます――じゃなくて! リクトさん、お聞きしたいことがあるんですが」
『何だ』
この嫌な予感が外れてほしい、と願いつつ一度息を呑み込んでそして意を決して口を開いた。
「……もしかして、一度首都に来ましたか?」
『ああ、行った』
なんでー⁈ と叫ばなかったけれど心の中では盛大に叫んだ。多分後ろにいるライリーは気付いてる。首都に来たのなら会いに来てくれればよかったのに、と出そうになった言葉を思いっきり飲み込んで取りあえず疑問を口にする。
「あ、あの、どうして首都に……?」
『魔獣の素材が首都だとよく売れるんだ。多分場所によって魔獣の種類が違うんだろうな、俺たちが狩るものは貴重品が多いらしくて村で使わない分はよく首都に卸してる』
「え、で、でもそういう話聞いたこと……」
『聞かれてねぇし。父さんと交互で行くようにしてる』
そ、そうだったのか……! すべて村で回していると思っていたけれど、思い返してみると確かにお肉はよくもらっていたけれどその他の材料がどういう使い方をされているのか知らなかった。恐らく他の人たちの道具に役立っているのかな、としか考えたことがなかった。
そうだよ、俺たちが五体引き入れてしまった時大変だったというのに二人は「入れ喰いだ」と喜んでいた。肉は保存し、他の爪や牙などは首都に卸していた。そういうことなのだろう。
って感心している場合じゃない。確認しなければならないことはもう一つあった。
「リクトさん、こっちに来た時もしかして女性に声をかけられたんじゃないんですか?」
『俺が声をかけられるわけねぇだろうが。舐めてんのか』
村でも遠巻きにされていたのに、と若干低くなった声で続けられて急いで頭を横に振る。そういうことじゃない、俺の言いたいことがリクトさんに伝わってないと内心焦ってしまう。
「いえ、あの! 首都の女性は積極的なので、あれです……モテないですください‼」
『……はぁ?』
「女性に声をかけられてもついていかないでくださいね! あと次来るのなら連絡してほしいです!」
『さっき父さんと交互に行くって言っただろ。次行くのは父さんだ』
「あっ……」
そういえばさっきそう言っていた。ああもう言いたいことがあるのに伝わらないこのもどかしさ。リクトさんはモテるっていうのに当の本人が無自覚なのだからこっちは気が気じゃない。もし女性が転んで怪我でもしたらきっとリクトさんは助けるに決まってる。そしてその女性を惚れさせてしまうんだ……!
首都の男性にはないどこか野性味のある男らしさ、それが首都の女性からしたらとても魅力的に映る。だから婚約しているはずの令嬢も一目惚れしてしまったんだろう。さっきの二人の騎士の話からして令嬢が一目惚れした相手はリクトさんで間違いない。
そんな、口元のほくろがセクシーな男性なんてリクトさんぐらいしかいないだろうから!
『……ああ、わかりました、はい――そろそろ食堂が忙しくなるんだってよ。ってことで切るぞ』
その言葉で急いで時間を確認する。ああ、リクトさんに連絡をするということで頭がいっぱいで時間まで考えていなかった。確かにそろそろ昼食の時間、食堂もお客さんいっぱいになってお父さんたちもその対応に追われる。そしてこの連絡できる道具が置かれているのも端っこのほうとはいえ、少しお客さんの邪魔になるかもしれない。
『しっかりと鍛えてこいよ』
「あっ、わかりました。あのリクトさん、次会った時――あーっ!」
すべてを伝え終わる前に、通信の切れる音が無情にも耳に届く。流石にこれには泣く。後ろでライリーが気の毒そうにしている気配を感じ取れるぐらい、俺の嘆きは大きかったんだろう。
次、いつリクトさんに会えるんだろうか。ひと月経ったけれど屯所に戻れる気配がない。俺がもたもたしているうちにリクトさんはまた首都に素材を卸しに来るかもしれない。その度に女性がリクトさんに惚れてしまうかもしれない。そうこうしているうちに女性が積極的にリクトさんにアピールし始めるかもしれない。
リクトさんは俺を拒絶しなかったし傍にいることを許してくれている。けれど、付き合っているわけじゃない。手に触れるだけで先に進めてもいない。
「うぅっ……屯所に戻りたい……」
「首都所属が人気の中、そうやって嘆く騎士はそうそういないだろうな」
使用料を渡し、トボトボと部屋に戻る。明らかに落ち込んでいる俺にライリーは「まぁ頑張ろうぜ」と背中をバシバシ叩いて慰めてくれた。確かにいち早く屯所に戻るにはただただ頑張るしかない。それなりの成果を短時間で出すしかない。
待っていてくださいね、リクトさん……! と涙目になりつつも握り拳を作って顔を上げた。
今日も何やら俺たちと同じように他の屯所に所属していて首都に招集を受けた騎士が、廊下で何やら話し込んでいる。訓練から戻ってきた俺とライリーは目を見合わせ小さく首を傾げた。なんだかいつもより噂話に盛り上がっているような気がしたから。
「どうかした?」
「ああ、何やら貴族様が盛り上がっているようでな」
尋ねてみると二人組の一人がそう答えてくれて肩を竦めた。貴族の話もよく聞くけれど、盛り上がっているとかどういう意味だろうか。
「政略のために婚約してるとあるご令嬢がたまたますれ違った男に惚れちまったらしい」
「それのどこか盛り上がってんだ?」
ライリーの言う通り実はそういう話はよく聞く。貴族にも色々と事情があって政略結婚もめずらしくない。寧ろ恋愛結婚のほうがめずらしいんだとか。こういう時村の出身でよかったなと思ってしまうけれど、噂自体そんなに盛り上がるほどだろうかと首を傾げた。
すると教えてくれた騎士とはまた違うもう一人の騎士が「ああ」と相槌を打って話を続けた。
「どうやら男の名前も知らないらしい。マジですれ違っただけ。一目惚れだとか」
「婚約相手が激怒してるらしいが相手の名前も姿もわからないから対処のしようもない。でもご令嬢はうつつを抜かしてこのまま婚約破棄しそうな勢いだとかなんだとか」
「んで。なんで盛り上がってるかっていうと、たまたまその男を見た人間がいてその人物が言うには確かに格好良かったらしい」
「多分地方からやってきたんだろうな。貴族とは違って無骨な感じがいいとかで令嬢は首ったけってわけさ」
なんだか嫌な予感がした。でもそんなはずはないと思っているのに、なぜか俺の勘が警鐘を鳴らしている。無意識にゴクリと生唾を飲み込んで、口を開いた。
「その人の、容姿とかわかる?」
「確か少し髪が長いんだっけか?」
「あとあれだ、口元にほくろがあったとかも言ってたな」
「おい待て待て落ち着けってセオ!」
二人の騎士に教えてくれたお礼を告げ、俺はとある場所に走っていた。後ろからバタバタとライリーが追いかけてきている音が聞こえるけれどお構いなし。
「すみませんお借りしてもいいですか⁈」
「あ、ああ、構わないが。家族か誰か倒れたのか?」
「違うんですけどでも緊急で!」
村とのやり取りは大体手紙でしていた。別にそんな緊急でもなく気長に待つのは嫌いじゃなかったからそれでよかったけど。でも今回はそうは言ってられない。寮の端にある連絡棟に駆け込んでとある道具をお借りした。
正直これがどういう仕組みかはわからない。ただ離れている場所に連絡が取れる道具ではることだけはわかる。首都では普通に普及していてこうして騎士の寮にも置いてある。ただ使用料がかかるからまだ給料の低い新人は余程のことがない限り使わない。
でも俺は買い物がとても好きというわけでもないし、お父さんたちにたまに美味しいものを送る程度であまり使ってないから。ここぞという時に使ってしまおうと今使う。
首都は普及しているけれど正直村のほうまではまだそんなに広がっていない。ただお父さんたちの食堂には何かあった時の場合にと置かれていた。だから迷わず食堂にかけて、軽く会話を交わしてそしてお願いしてとある人物に変わってもらった。
しばらくそのまま黙って待っていると、ふと向こうの空気が動くのを感じて少しだけ息を呑んだ。
『なんだ急に』
「リクトさん!」
これは音声だけを相手に伝えるだけで姿を映すことはできない。でも直接会話をできるだけでも十分だ。手紙だと何日も待たなければいけなくなる。
『元気にやってるか?』
「えっ? あ、はい、特に怪我や病気をすることなくやってます――じゃなくて! リクトさん、お聞きしたいことがあるんですが」
『何だ』
この嫌な予感が外れてほしい、と願いつつ一度息を呑み込んでそして意を決して口を開いた。
「……もしかして、一度首都に来ましたか?」
『ああ、行った』
なんでー⁈ と叫ばなかったけれど心の中では盛大に叫んだ。多分後ろにいるライリーは気付いてる。首都に来たのなら会いに来てくれればよかったのに、と出そうになった言葉を思いっきり飲み込んで取りあえず疑問を口にする。
「あ、あの、どうして首都に……?」
『魔獣の素材が首都だとよく売れるんだ。多分場所によって魔獣の種類が違うんだろうな、俺たちが狩るものは貴重品が多いらしくて村で使わない分はよく首都に卸してる』
「え、で、でもそういう話聞いたこと……」
『聞かれてねぇし。父さんと交互で行くようにしてる』
そ、そうだったのか……! すべて村で回していると思っていたけれど、思い返してみると確かにお肉はよくもらっていたけれどその他の材料がどういう使い方をされているのか知らなかった。恐らく他の人たちの道具に役立っているのかな、としか考えたことがなかった。
そうだよ、俺たちが五体引き入れてしまった時大変だったというのに二人は「入れ喰いだ」と喜んでいた。肉は保存し、他の爪や牙などは首都に卸していた。そういうことなのだろう。
って感心している場合じゃない。確認しなければならないことはもう一つあった。
「リクトさん、こっちに来た時もしかして女性に声をかけられたんじゃないんですか?」
『俺が声をかけられるわけねぇだろうが。舐めてんのか』
村でも遠巻きにされていたのに、と若干低くなった声で続けられて急いで頭を横に振る。そういうことじゃない、俺の言いたいことがリクトさんに伝わってないと内心焦ってしまう。
「いえ、あの! 首都の女性は積極的なので、あれです……モテないですください‼」
『……はぁ?』
「女性に声をかけられてもついていかないでくださいね! あと次来るのなら連絡してほしいです!」
『さっき父さんと交互に行くって言っただろ。次行くのは父さんだ』
「あっ……」
そういえばさっきそう言っていた。ああもう言いたいことがあるのに伝わらないこのもどかしさ。リクトさんはモテるっていうのに当の本人が無自覚なのだからこっちは気が気じゃない。もし女性が転んで怪我でもしたらきっとリクトさんは助けるに決まってる。そしてその女性を惚れさせてしまうんだ……!
首都の男性にはないどこか野性味のある男らしさ、それが首都の女性からしたらとても魅力的に映る。だから婚約しているはずの令嬢も一目惚れしてしまったんだろう。さっきの二人の騎士の話からして令嬢が一目惚れした相手はリクトさんで間違いない。
そんな、口元のほくろがセクシーな男性なんてリクトさんぐらいしかいないだろうから!
『……ああ、わかりました、はい――そろそろ食堂が忙しくなるんだってよ。ってことで切るぞ』
その言葉で急いで時間を確認する。ああ、リクトさんに連絡をするということで頭がいっぱいで時間まで考えていなかった。確かにそろそろ昼食の時間、食堂もお客さんいっぱいになってお父さんたちもその対応に追われる。そしてこの連絡できる道具が置かれているのも端っこのほうとはいえ、少しお客さんの邪魔になるかもしれない。
『しっかりと鍛えてこいよ』
「あっ、わかりました。あのリクトさん、次会った時――あーっ!」
すべてを伝え終わる前に、通信の切れる音が無情にも耳に届く。流石にこれには泣く。後ろでライリーが気の毒そうにしている気配を感じ取れるぐらい、俺の嘆きは大きかったんだろう。
次、いつリクトさんに会えるんだろうか。ひと月経ったけれど屯所に戻れる気配がない。俺がもたもたしているうちにリクトさんはまた首都に素材を卸しに来るかもしれない。その度に女性がリクトさんに惚れてしまうかもしれない。そうこうしているうちに女性が積極的にリクトさんにアピールし始めるかもしれない。
リクトさんは俺を拒絶しなかったし傍にいることを許してくれている。けれど、付き合っているわけじゃない。手に触れるだけで先に進めてもいない。
「うぅっ……屯所に戻りたい……」
「首都所属が人気の中、そうやって嘆く騎士はそうそういないだろうな」
使用料を渡し、トボトボと部屋に戻る。明らかに落ち込んでいる俺にライリーは「まぁ頑張ろうぜ」と背中をバシバシ叩いて慰めてくれた。確かにいち早く屯所に戻るにはただただ頑張るしかない。それなりの成果を短時間で出すしかない。
待っていてくださいね、リクトさん……! と涙目になりつつも握り拳を作って顔を上げた。
46
あなたにおすすめの小説
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!
はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。
本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる……
そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。
いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか?
そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。
……いや、違う!
そうじゃない!!
悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる