どうやら世界が滅亡したようだけれど、想定の範囲内です。

化茶ぬき

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第二章

第35話 思考と死闘

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 振り下ろした点滴用スタンドを防がれたことでこの変異種が強いことがわかる。基本的に、ゾンビもどきは人間を認識したら何よりも殺すことを優先する。それは変異種でも同じだったが――こいつは違う。元となったのが生きている人間だったせいなのかはわからないが、いくつか確認しておこう。

 まず、変異種は目が見えていないはずだが、こいつは剥き出しの眼で確実にこちらを捉えている。理由があるとすればウイルスを体内に保有しているが変異したからだろう。

「マズっ――!」

 振り下ろさせる拳をスタンドで受けようとしたら開かれた手で掴み奪い取られ、圧し折られた。こちらの攻撃手段を奪ったってことは、それだけの知性があるということ。加えて、警戒している素振りを見せているのはより人間的だ。

 折られて二本になったスタンドを投げてきたが、難なく避けると床に突き刺さった。こいつ、少なくとも教会でやり合った変異種より力があるんじゃないか? 元がインドアの斑鳩先生とは――いや、斑鳩とは思えないな。

「まぁ、お前の倒し方はわかっている」

 拳銃を抜き、銃口を向けると斑鳩は動きを止めた。これが何かは認識しているようだが、頭を撃ったところで死なないのはわかっている。だから、あの時のリプレイだ。

 動けなく出来ればこちらの勝ちは揺るがない。片脚の膝に銃口を向けて引鉄を引けば、二発三発と当たった直後――傍らにあった長椅子を片手で振り上げ、振り下ろしてきた。

 動きが大振りだから避けること自体は問題ない。だが、向こうがこちらの攻撃意図を理解しているのは厄介だ。倒し方がわかっていてもそれを実行できないのでは不利な状況に変わりはない。何よりも、俺は変異種から一撃でも貰えば多分、死ぬ。勝ちの線があるとはいえ――勝ち目は薄い、か。

「くそっ、無駄撃ちだ」

 さすがに避けつつ動きながらでは狙ったところに当てられない。そんで弾切れだ。だが、変異種との距離はあるし弾倉を入れ替えるだけの余裕はある。そう思った瞬間――離れていた変異種が突然目の前に来て、振り被った拳で殴り飛ばされた。

「ッ――」

 首は? ……ある。顔も……ある。床に散らばっているのは咄嗟に掲げた拳銃の破片か。弾倉が残っていてもこれじゃあもう使えないな。

「ん……ゴホッ」

 咳をすれば赤い液体が零れ落ちた。道理で血の味がすると思った。ここは――バックパックが落ちている。ということは、受付の向こう側まで吹き飛ばされたのか。目眩がする……立ち上がれないのは衝撃によるショックで腕と脚が痙攣しているせいらしい。恐怖というよりは体の自然な反応だ。アドレナリンが出ているのと過剰摂取したカフェインのおかげで痛みを感じていないんだから、せめて体くらいは動け。

「銃が無い。となると――」

 武器になるものを探していると、バックパックから滑り落ちている大型のカラビナと三本の鍵が付いたキーチェーンを見つけた。別に忘れていたわけではないが、使うタイミングが無かったってところだ。

 俺に戦い方を教えてくれた仲間曰く、日常で使える物を武器として使う練習をしておけ、と。実際にこういう状況に陥ってしまえば遠くからでも殺せる銃や、遠巻きに戦える木刀などを使うから出番が無かった。

 左手にメリケン代わりのカラビナを通し、右手には指の間から鍵を出すように拳を作った。そして、未だに震えている腕を床に叩きつけて立ち上がり、受付を飛び越えた。

 口に溜まった血を吐き出し、目の前にいる変異種に視線を送りながらもカナリアのほうを一瞥した。向こうも向こうでこちらを気にしているようだが、無事だと確認するとβ型の変異種に視線を戻していた。

「さて――一つわかったことがある。斑鳩ぁ、お前、楽しんでるな? 元がインドアのインテリだからかもしれないが、思った通りに体が動くのが楽しいんだろ? そうじゃなければ、さっきの一撃で俺の頭は吹き飛んでいるはずだからな」

 聞こえているかどうかも怪しい斑鳩に問い掛ければ、閉じていた口が開いて鋭い牙を見えた。

「ギ、ガ――グギ――ギャ、ギャギャギャギャッ――!」

 気持ちの悪い笑い方だが、少なくとも俺の言っていることはわかるらしい。

「遊びたいなら付き合ってやる。来い」

 そう言うと、笑いながら近寄ってきた斑鳩と拳が届く距離で向かい合った。

 さぁ、のゾンビもどきの変異種に対してどれだけ死なずにいられるか、試してみよう。

「ギャハッ!」

「っ――」

 さっきまでの大振りが嘘のような人間的な右フックだ。とりあえず殴り合いをする気は無い。そうやって動けることがわかっていれば避けることは出来る。

 拳を避けて右手の鍵を斑鳩の心臓部分に突き刺したが、意に介していない。左のジャブを避けて、鳩尾に一発。

「手応えがねぇな。く――そッ」

 また顔面かよ。口の中に広がっていた血の味が治まりかけてきたところだってのに。

 向こうの一撃が重いなら、手数で攻めるとしよう。

 どんな奴であれ、同じ場所を攻められ続ければダメージは食らうだろう。つまり、左胸と鳩尾。加えて、ゾンビもどきの弱点である首を狙う。

 攻撃しながら気が付いたのは、斑鳩には痛覚が残っているということ。ガタイが良いだけあって鍵が突き刺さってもそれほどの痛みは感じていないのかもしれないが、何度となく同じ場所を抉るように殴れば、怯んだように体を捩っていた。効いているのなら、このまま畳み掛ける。

「グギャ、ガッ!」

 引き抜いた鍵の先が折れていることに気を取られた瞬間に、突然速度を増した斑鳩の拳が真っ直ぐに向かってきて咄嗟に両腕を顔の前に差し出すと、その勢いのまま後方に吹き飛ばされた。

「っ……はぁっ……」

 壁に叩き付けられて意識を飛ばし掛けた。

 背中が熱い。口から零れ出ているのは血か? 止め処ないな。だが、喉が詰まる感覚は無い。つまり、胃や肺からの血ではなく口の中が出血しているってことだ。朗報ではあるが、吐き気は無くならない。殴られた時のあの感覚――なるほど。確信したよ。

「斑鳩ぁ……テメェ、手ぇ抜いてやがるな? 遊んでやるとは言ったが、誰が手を抜いていいって言ったよ。いったい何がしたいんだ? 殺さない理由がわからねぇ」

 言いながら、動かない頭を回転させようとするがどうにも思考が纏まらない。その代わりに感じているのは腹の底から湧き上がる嫌な感情だ。

 油断されているのは良い。俺よりも圧倒的に強い奴が手を抜いてくれていれば勝てる確率が上がる。多分、その相手が斑鳩というのが癇に障っているんだろう。ベクトルの向きが違ったとしても、思考の似ている奴が力に溺れている姿が――どうにも気に食わない。

 こちらの問いに答えるつもりが無く不気味に口角を上げている斑鳩に歩み寄れば、その大口を開いたまま顔を近付けてきた。零距離での殴り合いなんてごめんだ。

「……お前は知らないだろうが、人の脚ってのは腕に比べて五倍の力が出るんだよ」

 言うや否や、銃で撃ち抜いておいた膝に目掛けて思い切り脚を振り抜いた。こっちは爪先にも鉄板が入った軍用ブーツだ。骨の割れる音と共に、斑鳩は片膝を着いた。

「ガッ――」

 何が起きたのかわかっていないような斑鳩がこちらに向かって手を伸ばしてきたのを見て、抜いた鋸刀を振り下ろした。

 片腕を斬り落とし、そこから胴体まで挽き裂こうとしたが勢いが足りなかったせいで途中で動かなくなった。

「硬ぇな」

 鋸刀を引き抜こうとしても筋肉で締め付けられているのか動かせない。

 どうするかと考えていると、不意に伸びてきた斑鳩の手が俺の首元を鷲掴みにしてきた。が、圧し折るほどの力も入っていないし、絞め殺すほどでもない。

「っ――そういう、ことかっ」

 目的がわかった。こいつが俺を殺さない理由、殺さなかった理由――それは、俺を食うためだ。何故かはわからないが、変異種がゾンビもどきを食って成長しているのなら、人間を食う理由だって想像に難くない。

 しかしまぁ、こちらとしては好都合だ。

「ギャッギャッギャッ!」

 歯を剥き出しに顔を寄せてくる斑鳩を前に、握っていた鍵とカラビナを落として、ハンマーとコットンに包んだ瓶を取り出した。

「これでも食ってろ」

 口の中に瓶を放り込んで、その顎を下からハンマーで叩き上げるのと同時に両腕で顔を覆うと、目の前で起きた爆発で体は吹き飛ばされた。が、来るとわかっている衝撃なら耐えることは容易い。

 起き上がり斑鳩を確認すれば首から上が弾け飛んで無くなっていた。

「どうだ? ニトログリセリンの味は」

 とはいえ、ポケットの中で爆発しなかったのは運が良かったとしか言えない。まぁ、勝てば官軍ってやつだ。

「っ――カナリ、ア……」

 鋸刀を回収しながら思い出したように視線を向ければ、大刀の先にβ型変異種の首を突き刺し掲げながら横になった長椅子に腰掛けるカナリアがいた。

「零くん、お疲れ~。生きてる?」

「なんとかな。そっちは随分とファンキーな服装になったな」

 こっちの血塗れと違って、カナリアのほうは服の至る所が裂けて肌が見えている。

「ワンちゃんの爪が意外と鋭くてねぇ。どっかで着替え探さないと」

 話ながら受付の向こう側に置いといたバックパックを背負って戻れば、閉まっていたシャッターが開き始めた。

「カナリア、お前捨てるんだよな?」

 大刀に刺さった首に視線を向けながら言うと、気が付いたように振り落とした。

「え、うん。ほら、なんか映画とか漫画でこういうのあったから真似してみたの」

 その純粋さはもはや恐ろしいな。少なくともさっきまで人間だった奴の――って、それは顔を吹き飛ばした俺が言えることじゃないか。

 さっきの衝撃でハンマーの柄が折れた。銃もないから代わりにナイフを手にシャッターが開き切るのを待てば、焦ったような音羽が駆け込んできた。

「二人とも怪我は?」

「見ての通りボロボロだよ。ハッカーは?」

「合流したが問題がある。来てくれ」

 手招きされた後を追って管理室の中に這入れば、パーカーのフードを目深に被ったハッカーが監視カメラの画面の前に、有線で繋げたノートパソコンのキーボードを叩いていた。

「何があった?」

 問い掛ければ無言のまま画面を指差され、隣に並んだ音羽が口を開いた。

「二階と地下だ。個体αと個体βが――」

 言われて画面に視線を送れば、二階と地下にはゾンビもどきを食べる変異種の姿があった。それも数え切れないほどいる。そういう可能性も考えていたから、準備が整う前にと早めに行動を起こしたわけだが――遅きに失していたか。

「シャッターは閉じられるか?」

「今やっている。ただ、この数じゃ大した時間稼ぎにもならない。すぐに逃げないと」

 そう言ったハッカーは傍らに置いてあったバックパックに閉じたノートパソコンを詰め込んで、管理室の出口に向かって駆け出した――が、まるで見えない壁に阻まれるかのように動きを止めた。

「……どうした?」

「ダメだ。ボクは行けない。脚が――動かないんだ」

 十中八九、恐怖だろう。それがどこに起因する恐怖なのか知らないが、ここで時間を取られている暇は無い。

「カナリア、先導しろ」

「ラジャ」

「音羽、殿を任せる。戦えるよな?」

「問題ない」

「ハッカー、お前の名前は?」

「……ネット上ではシャドウって呼ばれて――る、っておいっ!」

 言いながら体をこちらに向けたシャドウを肩に担ぎ上げ、管理室を出たカナリアの後を追って駆け出した。

「悪いがお前の決断を待っている余裕が無くてな。つーか、お前――いや、今は良い。とりあえず暴れるなよ」

 担いでいないほうに向かって咳をすれば血が零れ落ちたが、気付かれないように拭っていれば病院の外に出た。

「あはぁ、零くん。結構ヤバいかも」

 周りを囲むゾンビもどきは大した数ではないが、俺もカナリアもさっきまでの殺し合いで相当疲れ切っている。加えて俺は戦える状態でも無い。

「ここからどこに行くんだ?」

「俺たちが乗ってきたバギーがある。カナリア、場所は憶えてるな?」

「憶えてる!」

「じゃあ、止まらずに進め」

「オッケー」

 向かって来たゾンビもどきの首をカナリアの大刀が斬り落としたのを合図に走り出した。出来れば変異種もどうにかしておきたかったが、武器も無ければ疲労もある。体勢を立て直さなければ無理だ。

 前から向かってくるゾンビもどきはカナリアが。後ろから追ってくるのは音羽が警棒で殴り飛ばしている中で、俺の肩に担いでいるシャドウが小刻みに体を震わせているのがわかる。……そういえば訊くのを忘れていたな。

「おい、シャドウ。お前はどうしたいんだ? 何がしたい?」

「何が? そりゃあ――死にたくない。ただ……生きたいっ」

「それがわかりゃあ十分だ」

 前を行くカナリアの先にバギーが見えてきた。

「カナリア、選手交代だ」

「ん?」

 疑問符を浮かべながら振り返ったカナリアにシャドウを投げ渡せばお姫様抱っこをする形で受け取り、俺はナイフを手に取って前に出た。

「ワイヤーに気を付けろ!」

 行く手を阻む二匹のゾンビもどきの首を掻っ切ってワイヤーを潜り、バギーに乗り込んだ。鍵を手にエンジンを掛けた時――背後で聞き覚えのある音がした。振り返れば衛星携帯を取り出す音羽の姿があった。

 二人がバギーの後ろに乗ったのを見て、カナリアと場所を交替して音羽から携帯を受け取った。

「運転できるか?」

「バギーは初めてだが、大丈夫だろう」

 運転席に乗った音羽がバギーを発進させたのを見てから、鳴り続けている衛星携帯の通話ボタンを押した。

「もしもし?」

「――零士か?」

「土門か? 息が荒いがどうした?」

 雑音が入るのは衛星携帯だから仕方が無いとしても、それでもわかるくらいに息遣いが荒い。

「――悪い、時間が無いから要点だけ伝える! 施設には戻ってくるな! ここは――」

 そこで叫び声と共にノイズが入って電話が切れた。

「おい、どこに向かえばいいんだ?」

「今の電話、施設からでしょ? すぐに戻ったほうが良い感じ?」

「……施設で問題が起きているようだが、今の俺たちが行っても対処できない。中間地点に向かう」

 取り出した地図の中間地点を指して音羽に場所を伝えれば、一目で地図を覚えたのか頷いてバギーの運転に戻った。

 さぁ、問題の次にまた問題だ。

 変異種が大量にいることも、施設で問題が起きるであろうことも全て想定の範囲内であるが――展開が早過ぎる。思考は別として、体が付いていかない。緊張は疲労を生む――休息が必要だ。
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