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第二章
第36話 不吉の足音
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辿り着いたのは塀に囲まれた平屋の建物。隣には車庫もある。確かここは猪熊の担当だったな。
「中間地点ってのはなんなんだ?」
「簡単に言えば安全な施設から無線が届く圏内のセーフハウスってところだ」
言いながら家に這入れば人の入った形跡が無かった。それだけメンバーの中で生き残っているのが少ないってことか。
「零くん、ここのお風呂って地下?」
「ああ、地下だ。俺は常備品を確認してくるから、お前らは三人でシャワーでも浴びてこい」
「ん? 三人?」
疑問符を浮かべる二人を前に、背中を丸めて奥の部屋へ行こうとするシャドウの首根っこを掴めばビクッと体を震わせた。
「こいつ、女だぞ」
後ろからパーカーのフードを外せば長い髪が腰まで垂れた。
「だっ……誰も、男だとは言ってない」
「正確に言えば女の子だな。お前、中学生くらいだろ」
「中学二年。学校には行ってないけど」
「つーことだ。こいつも連れていけ」
「アイアイサ―。はい、音ちゃんも行こ~」
二人を連れ立って階段を降りていったカナリアを見送り、俺はキッチンにある天井梯子を下ろした。
各中間地点に置かれている常備品は基本的に変わりがない。すぐに使える武器は一階の取り出しやすいところに隠しておくのが決まり――ここであれば天井裏だ。ボストンバッグ三つを床に落として中身を確認した。一つはナイフやハンマーなどの接近戦用武器が入っていて、一つには木刀やバットなどの長物系、最後の一つには弾倉に加えて、病院で壊された拳銃と同じ物を作る材料が入っていた。
「とりあえず銃があったのは良かった」
呟きながら組み立てて、試し撃ちはあとでするとして――完成した拳銃をホルスターに差し込んだ。
残りのボストンバッグはリビングのテーブルに並べて、地下へと降りた。
この家は地下にもキッチンがある。というか、地下だけでも生活できるように設備が整っているから猪熊の性格が窺える。まぁ、元よりあいつは軍事マニアだ。シェルターを意識して造ったのだろうが、ここにはそれ以上に価値のある物がある。
地下は構造上、キッチンも付いている大部屋が一つしかない。テーブルを囲むように三人掛けのソファーが三つあり、クローゼットのドアが三つ。あとは風呂場とトイレに続く扉がある。
クローゼットの一つには保存食が所狭しと詰め込まれており、適当なレトルト食品をテーブルに並べて置いた。残りの二つはウォークインクローゼットだ。片方には服が、そしてもう片方には――猪熊が趣味で集めた武器が大量に保管されていた。実際にどれくらいの武器が使いものになるのかはあとで確かめるとして、今はソファーでゆっくりさせてもらおう。
ソファーに体を沈めて三十分程度が経った頃、背後に人の気配を感じて目を覚ました。
「零く~ん、寝てた?」
「というか休憩してた。そっちはシャワー浴び終わったか?」
「うん。零くん入っていいよ~」
風呂上がりの熱気を感じながら立ち上がると、濡れ髪のままこちらに視線を向けてくる三人がいた。
「先に飯食っててもいいが、ちゃんと髪を乾かしてからにしろよ」
敬礼をするカナリアを見て、バックパックを手に風呂場へと向かった。
軋む体に鞭を打ちシャワーを浴びれば、肌に当たるお湯すらも痛く感じる。それほど実感していなかったが、斑鳩との殺し合いは随分と体に負荷を強いていたようだ。
「っ――ふぅ……」
内側に籠った熱を吐き出せば少しはマシになった。常に痛みが伴うことは覚悟していたが……今は血が足りない。
風呂から上がって部屋に戻れば、カナリアは大刀を磨き、音羽は広げた地図を確認している。シャドウは――部屋の隅でパソコンを弄っている。行儀は悪いが、それぞれに飯を食いながらなのは良しとしよう。
とりあえず空いているソファーに座って、テーブルの上に転がっていたカロリーバーを食べて一息吐いた。口の中の傷のせいで味は感じないが、栄養摂取ができれば良い。
「そんじゃあ状況確認といきたいが――まずは改めて自己紹介だ。俺は戎崎零士」
「うちは雲野かなりあ」
「音羽は知っているだろうが、簡単に言えばこういう世界になった時のために準備をしていたのが俺たちだ」
「私は音羽奏。好きなように呼んでくれ。それで――」
音羽の視線に釣られるように目を向けると、パソコンを弄っているシャドウが気付いたように顔を上げた。
「……ボクは……影山恋」
なるほど。だからシャドウ――影なわけか。
「じゃあ、自己紹介も済んだところで、これから先の話をしよう」
「具体的には?」
問い掛けてきた音羽の手元にある地図には病院の場所と今の居場所に印が付いている。その地図を受け取りテーブルに広げて、俺たちの施設の場所に印を付けた。
「ここが今から向かう施設のある場所だ。ここは生活に必要なあらゆる設備が整っているが、問題が起きているらしい。来るなと言われたが、生きている者がいる可能性がある限りは行かないという選択肢は無い。が、それは俺の問題だ。付いてくるかどうかは任せる」
「うちは行くよ~」
「私も行こう。手が多いに越したことは無いだろう」
「車の運転ができる者がいるのは助かる。で、影山はどうする?」
「ボクは……ボクなんかがいても役に立たないと思うし……」
生き甲斐がなく、存在意義を感じていないから邪魔になるくらいならこの場に残る、って感じか? まぁ、わからなくもない。
「役立つかどうかで言えば、多分そんなこともないと思うぞ? 施設のほとんどはシステム管理だ。つまり、お前が居ればそれだけ管理も楽になるはずだ。ハッカーだろ? 仕事はある。それを踏まえた上で、もう一度考えろ――どうしたい?」
「……少し、考える」
そう言ってパソコンを閉じた影山は抱えた膝の間に顔を埋めた。まぁ、施設に向かうのは早くとも明日の朝だ。それまでに決めてくれればいい。
シャワーを浴びて体温が上がったせいか睡魔が襲ってきた。ソファーに体を沈めようかと思ったところで、不意にカナリアが手を上げた。
「はいっ、先生!」
「先生じゃねぇけど、はい、カナリア」
「病院からここに来るまでの間、一度も奴らが襲って来なかったのは変じゃない?」
その言葉に、音羽もうんうんと頷いている。さすがに気付いたか。
「俺も明確なことが言えるわけじゃないが――おそらく情報過多のせいだろう」
「……かた?」
疑問符を浮かべながら自分の肩を触るカナリアは無視して。
「ゾンビもどき共は成長している。第一段階では暗闇でのみ人間を視認し、第二段階では昼夜問わず、第三段階では聴覚を。その時点では見えたほうへ音のするほうへと動くだけだったが、第四段階で知恵を――もしくは殺されることへの警戒心を覚えた。その結果、見えているものと聞こえているものを精査しなければならなくなり、動けなくなった。そう考えると腑に落ちないか?」
問い掛ければ音羽は腕を組みながら顎に手を当てた。
「……確かに、元々暗闇でだけ得ていた情報を処理していた脳が急な成長に対応できなくなったと考えれば、襲い掛かってこなかったのも合点がいく。だが、それは……」
俺が辿り着いた答えに音羽も辿り着いたのか、息を呑んで口を噤んだ。
「わかっている。とはいえ、ゾンビもどきが心臓の動いていない死体だということに変わりない。つまり、俺たちがやることにも変わりはない。考えるのは良い。ただ、考え過ぎるなよ」
伏し目がちに頷いた音羽を見て、カナリアのほうを確かめるように視線を飛ばせば理解しているのかいないのか、適当に頷きながら大刀の刃を拭いていた。
ゾンビもどきの成長速度には驚いている。
俺たちが元々想定したのは人を食らうゾンビだったが、現実は人を殺すだけのゾンビだった。だとしても、あらゆる想定の中で成長し、進化していく可能性はあったわけだが――果たして、どこまで変化していくのかわからないのが問題なんだ。
考えることなく人を食らい、殺すだけのゾンビであれば問題は無かった。しかし、警戒し恐怖し思考するゾンビ――確かに心臓は動いていない。呼吸もしていない。それでも、どこからが人間で、どこからがゾンビなのかという境界線があやふやになれば進むべき方向がぶれてしまう。
とはいえ、これも想定内ではある。ではあるが、それは俺だけの話だ。仲間たちは違うだろう。全ての仮定と想定を話しておくべきだったのだろうが、圧倒的に時間が足りな過ぎた。
可能性はどちらにでも傾く可能性はあるが、今の最優先事項は施設に何が起きたのかを知ることだ。
……いや、まずは休息だな。ともかく今は、寝るとしよう。
「中間地点ってのはなんなんだ?」
「簡単に言えば安全な施設から無線が届く圏内のセーフハウスってところだ」
言いながら家に這入れば人の入った形跡が無かった。それだけメンバーの中で生き残っているのが少ないってことか。
「零くん、ここのお風呂って地下?」
「ああ、地下だ。俺は常備品を確認してくるから、お前らは三人でシャワーでも浴びてこい」
「ん? 三人?」
疑問符を浮かべる二人を前に、背中を丸めて奥の部屋へ行こうとするシャドウの首根っこを掴めばビクッと体を震わせた。
「こいつ、女だぞ」
後ろからパーカーのフードを外せば長い髪が腰まで垂れた。
「だっ……誰も、男だとは言ってない」
「正確に言えば女の子だな。お前、中学生くらいだろ」
「中学二年。学校には行ってないけど」
「つーことだ。こいつも連れていけ」
「アイアイサ―。はい、音ちゃんも行こ~」
二人を連れ立って階段を降りていったカナリアを見送り、俺はキッチンにある天井梯子を下ろした。
各中間地点に置かれている常備品は基本的に変わりがない。すぐに使える武器は一階の取り出しやすいところに隠しておくのが決まり――ここであれば天井裏だ。ボストンバッグ三つを床に落として中身を確認した。一つはナイフやハンマーなどの接近戦用武器が入っていて、一つには木刀やバットなどの長物系、最後の一つには弾倉に加えて、病院で壊された拳銃と同じ物を作る材料が入っていた。
「とりあえず銃があったのは良かった」
呟きながら組み立てて、試し撃ちはあとでするとして――完成した拳銃をホルスターに差し込んだ。
残りのボストンバッグはリビングのテーブルに並べて、地下へと降りた。
この家は地下にもキッチンがある。というか、地下だけでも生活できるように設備が整っているから猪熊の性格が窺える。まぁ、元よりあいつは軍事マニアだ。シェルターを意識して造ったのだろうが、ここにはそれ以上に価値のある物がある。
地下は構造上、キッチンも付いている大部屋が一つしかない。テーブルを囲むように三人掛けのソファーが三つあり、クローゼットのドアが三つ。あとは風呂場とトイレに続く扉がある。
クローゼットの一つには保存食が所狭しと詰め込まれており、適当なレトルト食品をテーブルに並べて置いた。残りの二つはウォークインクローゼットだ。片方には服が、そしてもう片方には――猪熊が趣味で集めた武器が大量に保管されていた。実際にどれくらいの武器が使いものになるのかはあとで確かめるとして、今はソファーでゆっくりさせてもらおう。
ソファーに体を沈めて三十分程度が経った頃、背後に人の気配を感じて目を覚ました。
「零く~ん、寝てた?」
「というか休憩してた。そっちはシャワー浴び終わったか?」
「うん。零くん入っていいよ~」
風呂上がりの熱気を感じながら立ち上がると、濡れ髪のままこちらに視線を向けてくる三人がいた。
「先に飯食っててもいいが、ちゃんと髪を乾かしてからにしろよ」
敬礼をするカナリアを見て、バックパックを手に風呂場へと向かった。
軋む体に鞭を打ちシャワーを浴びれば、肌に当たるお湯すらも痛く感じる。それほど実感していなかったが、斑鳩との殺し合いは随分と体に負荷を強いていたようだ。
「っ――ふぅ……」
内側に籠った熱を吐き出せば少しはマシになった。常に痛みが伴うことは覚悟していたが……今は血が足りない。
風呂から上がって部屋に戻れば、カナリアは大刀を磨き、音羽は広げた地図を確認している。シャドウは――部屋の隅でパソコンを弄っている。行儀は悪いが、それぞれに飯を食いながらなのは良しとしよう。
とりあえず空いているソファーに座って、テーブルの上に転がっていたカロリーバーを食べて一息吐いた。口の中の傷のせいで味は感じないが、栄養摂取ができれば良い。
「そんじゃあ状況確認といきたいが――まずは改めて自己紹介だ。俺は戎崎零士」
「うちは雲野かなりあ」
「音羽は知っているだろうが、簡単に言えばこういう世界になった時のために準備をしていたのが俺たちだ」
「私は音羽奏。好きなように呼んでくれ。それで――」
音羽の視線に釣られるように目を向けると、パソコンを弄っているシャドウが気付いたように顔を上げた。
「……ボクは……影山恋」
なるほど。だからシャドウ――影なわけか。
「じゃあ、自己紹介も済んだところで、これから先の話をしよう」
「具体的には?」
問い掛けてきた音羽の手元にある地図には病院の場所と今の居場所に印が付いている。その地図を受け取りテーブルに広げて、俺たちの施設の場所に印を付けた。
「ここが今から向かう施設のある場所だ。ここは生活に必要なあらゆる設備が整っているが、問題が起きているらしい。来るなと言われたが、生きている者がいる可能性がある限りは行かないという選択肢は無い。が、それは俺の問題だ。付いてくるかどうかは任せる」
「うちは行くよ~」
「私も行こう。手が多いに越したことは無いだろう」
「車の運転ができる者がいるのは助かる。で、影山はどうする?」
「ボクは……ボクなんかがいても役に立たないと思うし……」
生き甲斐がなく、存在意義を感じていないから邪魔になるくらいならこの場に残る、って感じか? まぁ、わからなくもない。
「役立つかどうかで言えば、多分そんなこともないと思うぞ? 施設のほとんどはシステム管理だ。つまり、お前が居ればそれだけ管理も楽になるはずだ。ハッカーだろ? 仕事はある。それを踏まえた上で、もう一度考えろ――どうしたい?」
「……少し、考える」
そう言ってパソコンを閉じた影山は抱えた膝の間に顔を埋めた。まぁ、施設に向かうのは早くとも明日の朝だ。それまでに決めてくれればいい。
シャワーを浴びて体温が上がったせいか睡魔が襲ってきた。ソファーに体を沈めようかと思ったところで、不意にカナリアが手を上げた。
「はいっ、先生!」
「先生じゃねぇけど、はい、カナリア」
「病院からここに来るまでの間、一度も奴らが襲って来なかったのは変じゃない?」
その言葉に、音羽もうんうんと頷いている。さすがに気付いたか。
「俺も明確なことが言えるわけじゃないが――おそらく情報過多のせいだろう」
「……かた?」
疑問符を浮かべながら自分の肩を触るカナリアは無視して。
「ゾンビもどき共は成長している。第一段階では暗闇でのみ人間を視認し、第二段階では昼夜問わず、第三段階では聴覚を。その時点では見えたほうへ音のするほうへと動くだけだったが、第四段階で知恵を――もしくは殺されることへの警戒心を覚えた。その結果、見えているものと聞こえているものを精査しなければならなくなり、動けなくなった。そう考えると腑に落ちないか?」
問い掛ければ音羽は腕を組みながら顎に手を当てた。
「……確かに、元々暗闇でだけ得ていた情報を処理していた脳が急な成長に対応できなくなったと考えれば、襲い掛かってこなかったのも合点がいく。だが、それは……」
俺が辿り着いた答えに音羽も辿り着いたのか、息を呑んで口を噤んだ。
「わかっている。とはいえ、ゾンビもどきが心臓の動いていない死体だということに変わりない。つまり、俺たちがやることにも変わりはない。考えるのは良い。ただ、考え過ぎるなよ」
伏し目がちに頷いた音羽を見て、カナリアのほうを確かめるように視線を飛ばせば理解しているのかいないのか、適当に頷きながら大刀の刃を拭いていた。
ゾンビもどきの成長速度には驚いている。
俺たちが元々想定したのは人を食らうゾンビだったが、現実は人を殺すだけのゾンビだった。だとしても、あらゆる想定の中で成長し、進化していく可能性はあったわけだが――果たして、どこまで変化していくのかわからないのが問題なんだ。
考えることなく人を食らい、殺すだけのゾンビであれば問題は無かった。しかし、警戒し恐怖し思考するゾンビ――確かに心臓は動いていない。呼吸もしていない。それでも、どこからが人間で、どこからがゾンビなのかという境界線があやふやになれば進むべき方向がぶれてしまう。
とはいえ、これも想定内ではある。ではあるが、それは俺だけの話だ。仲間たちは違うだろう。全ての仮定と想定を話しておくべきだったのだろうが、圧倒的に時間が足りな過ぎた。
可能性はどちらにでも傾く可能性はあるが、今の最優先事項は施設に何が起きたのかを知ることだ。
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