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第二話
計画は密かに進行する。
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《sideノクス》
俺が生まれた村は小さくて貧しかった。
だけど、平穏で温かな場所で、村人たちは家族同然に暮らしていた。
隣の家で穫れた野菜はみんなで分け合い、誰かが病気になれば、みんなで看病した。貧しいながらも、助け合いの心がそこにはあった。
俺の家も例外じゃない。
父さんと母さん、それに妹のエリー。父さんは狩人で、母さんは村の集会でよく話し役を務めていた。
エリーは小さい体でいつも俺の後を追いかけてきて、「お兄ちゃん、大好き」って笑ってくれた。
そんな平和な日々が、ある日突然壊された。
それは、隣村の若者が領主の倉庫から食糧を盗んだことがきっかけだった。隣村だけじゃなく、俺たちの村も同じ領地の一部だからと、領主は連帯責任を求めた。
「盗賊をかくまったのはこの村だな?」
領主の兵士たちが村にやってきて、そう言った。村長は必死に弁明した。
「我々は何もしていない! 隣村の者たちとも話していない! 何の関係も!」
だが、兵士たちは話を聞こうとしなかった。
領主の命令は絶対だとばかりに、村の家々を壊し始めた。大人たちは止めようとしたが、次々と兵士たちに殴られて倒れていく。
「火を放て!」
兵士の一声で、村が燃え上がった。俺の家も、隣の家も、炎に包まれていく。母さんが必死にエリーを抱えて逃げようとする姿が今でも目に焼き付いている。
「お兄ちゃん、怖いよ……」
エリーが泣きながら俺の服を掴んでいた。俺は何もできなかった。ただ、彼女を守るために手を握り返すことしかできない。
村人のほとんどは命だけは助けられたが、住む家も、家族を養うための畑も、全てを失った。
その後、俺たちは隣村の一部の人々に匿われたが、彼らも余裕がなかった。母さんは病気になり、エリーを守るために身を削るように働いていたが、結局ある冬の日に倒れた。
父さんも村を守れなかった責任を感じていたのか、最後には母さんをおって亡くなった。
「自由で、平等だって……笑わせるな」
父さんが死ぬ前、そう吐き捨てたのを俺は忘れられない。小さいながらもその言葉の意味を考え、心の奥底に刻み込んだ。
「俺たちが何をした? どうしてこんな目に遭わなきゃいけないんだ?」
領主の顔も見たことがない俺たちが、何の罪もない俺たちが、貴族の気まぐれで全てを奪われる。
そんな理不尽が許せなかった。
俺は誓った。いつか、この不平等な世界を変えると。
その後、俺は成長するにつれてリベルタス・オルビスと呼ばれる自由軍に参加した。
誰もが自由で平等に生きられる世界を目指すため、今この瞬間も俺は戦っている。
「エリー、見ててくれよ。俺は必ず……」
妹の名前を呟きながら、俺はまた次の行動に移る準備をしていた。
リベルタス・オルビスに属する者として、俺は戦闘技術を叩き込まれ、その才能があったのか、リベルタスの中でも剣術は相当な腕前だと言われるほどになった。
俺たちが目指すのは、すべての種族が平等に、自らの意志で生きる世界だ。だが、現実はどうだ? 一部の王族や貴族が富を独占し、他の多くの者たちは虐げられたまま。種族間の力関係だって崩れることなく、下の者は上の者に従うしかない。
そんな状況を変えるには、言葉だけでは足りない。それが俺たちリベルタス・オルビスの教えだった。
そして今、俺たちに絶好の機会が訪れた。
グランド・ユナイト・フェスティバル。
種族を超えた統一を目指すこの大規模イベントは、表向きは平和の象徴として称賛されているが、俺たちから見れば矛盾の塊だ。
少数派を押しつぶし、強者が都合よく作り上げた「平和」の名のもとに、新たな支配体制を築こうとしているだけだ。
このフェスティバルを利用して、「自由」の旗を掲げるための作戦が動き出す。
「ノクス、準備はできたか?」
声をかけてきたのは、仲間の一人、アレンだった。背が高く痩せた男で、いつも目つきが鋭い。
「もちろんだ。全部運び終わったよ」
俺はアレンに答えながら、そっと視線を周囲に走らせた。
ここは学園都市の外れにある廃屋。作戦のために俺たちが集まる拠点として使われている場所だ。
「こっちも順調だ。実行犯たちも予定通り潜伏を始めている」
アレンは静かに笑みを浮かべる。
その表情を見て、俺は少しだけ心がざわついた。俺たちがやろうとしていることは、確かに大義のためだ。でも、実行することで、誰かが傷つくのも間違いない。
「ノクス、どうした?」
「……いや、なんでもない」
アレンに気づかれないよう、慌てて顔をそらした。
「まあいい。お前が運んだ物資はこれで最後だ。これさえ終われば、フェスティバルの最後の週が終わる頃には、全ての準備が整う」
「……ああ」
俺は小さく頷く。そう、俺の役割は、学園都市に必要な物資を運び込むことだ。
中身は知らないが、だけど、それが何であれ、俺たちの「自由」のために使われることだけは確かだ。
その夜、俺は学園都市の裏通りを一人で歩いていた。肩にはリュックを背負い、中には今日最後の物資が入っている。
学園都市は、表の華やかな顔とは裏腹に、裏通りには暗い影が落ちている。ここには奴隷として売られた者や、行き場を失った者たちが身を寄せている場所がある。
「ねぇ、兄ちゃん」
ふと、声をかけられた。振り返ると、薄汚れた服を着た幼い獣人の少女が立っていた。目は不安げで、痩せた体つきだった。
「お腹、空いてるの?」
俺はポケットから硬貨を取り出して、少女に手渡す。
「これで何か買いなよ」
少女は一瞬戸惑ったが、すぐに手を伸ばして硬貨を受け取った。
「ありがとう、兄ちゃん」
その笑顔に、胸が締め付けられる。こういう子供たちがいる限り、俺たちの活動は正しいのだと思う。そう信じようとした。
「それで救えるのは、目の前の一人だけだ」
頭の中で誰かが囁く。それはきっとアレンの声だろう。俺たちの活動は、もっと大きな規模で人々を救うためのものなのだ。
拠点に戻ると、すでに他の仲間たちが集まっていた。
「これで全部運び終わったな」
リーダー格の男、ダリルが物資の山を見て満足そうに頷く。彼は冷静で賢いが、どこか怖さも感じさせる男だった。
「次の手順に移る。ノクス。今回はお前の仕事は以上だ」
「何か手伝えることはないか?」
「ない」
「でも!」
「これは、ボスが考えたことだ。それぞれに役割があり、明確に知らせないことで、もしも誰かが捕まっても計画が漏れないためにな」
ボスに俺はあったことがない。だけど、その計画性から、かなりのキレ者だと知っている。
そのボスが言うなら従うしかない。
「わかった。成功を祈っているよ」
「ああ、後はまかせろ。お前も怪我をするなよ」
「うん」
俺は計画の全貌を知らないまま、仲間たちと別れた。
俺が生まれた村は小さくて貧しかった。
だけど、平穏で温かな場所で、村人たちは家族同然に暮らしていた。
隣の家で穫れた野菜はみんなで分け合い、誰かが病気になれば、みんなで看病した。貧しいながらも、助け合いの心がそこにはあった。
俺の家も例外じゃない。
父さんと母さん、それに妹のエリー。父さんは狩人で、母さんは村の集会でよく話し役を務めていた。
エリーは小さい体でいつも俺の後を追いかけてきて、「お兄ちゃん、大好き」って笑ってくれた。
そんな平和な日々が、ある日突然壊された。
それは、隣村の若者が領主の倉庫から食糧を盗んだことがきっかけだった。隣村だけじゃなく、俺たちの村も同じ領地の一部だからと、領主は連帯責任を求めた。
「盗賊をかくまったのはこの村だな?」
領主の兵士たちが村にやってきて、そう言った。村長は必死に弁明した。
「我々は何もしていない! 隣村の者たちとも話していない! 何の関係も!」
だが、兵士たちは話を聞こうとしなかった。
領主の命令は絶対だとばかりに、村の家々を壊し始めた。大人たちは止めようとしたが、次々と兵士たちに殴られて倒れていく。
「火を放て!」
兵士の一声で、村が燃え上がった。俺の家も、隣の家も、炎に包まれていく。母さんが必死にエリーを抱えて逃げようとする姿が今でも目に焼き付いている。
「お兄ちゃん、怖いよ……」
エリーが泣きながら俺の服を掴んでいた。俺は何もできなかった。ただ、彼女を守るために手を握り返すことしかできない。
村人のほとんどは命だけは助けられたが、住む家も、家族を養うための畑も、全てを失った。
その後、俺たちは隣村の一部の人々に匿われたが、彼らも余裕がなかった。母さんは病気になり、エリーを守るために身を削るように働いていたが、結局ある冬の日に倒れた。
父さんも村を守れなかった責任を感じていたのか、最後には母さんをおって亡くなった。
「自由で、平等だって……笑わせるな」
父さんが死ぬ前、そう吐き捨てたのを俺は忘れられない。小さいながらもその言葉の意味を考え、心の奥底に刻み込んだ。
「俺たちが何をした? どうしてこんな目に遭わなきゃいけないんだ?」
領主の顔も見たことがない俺たちが、何の罪もない俺たちが、貴族の気まぐれで全てを奪われる。
そんな理不尽が許せなかった。
俺は誓った。いつか、この不平等な世界を変えると。
その後、俺は成長するにつれてリベルタス・オルビスと呼ばれる自由軍に参加した。
誰もが自由で平等に生きられる世界を目指すため、今この瞬間も俺は戦っている。
「エリー、見ててくれよ。俺は必ず……」
妹の名前を呟きながら、俺はまた次の行動に移る準備をしていた。
リベルタス・オルビスに属する者として、俺は戦闘技術を叩き込まれ、その才能があったのか、リベルタスの中でも剣術は相当な腕前だと言われるほどになった。
俺たちが目指すのは、すべての種族が平等に、自らの意志で生きる世界だ。だが、現実はどうだ? 一部の王族や貴族が富を独占し、他の多くの者たちは虐げられたまま。種族間の力関係だって崩れることなく、下の者は上の者に従うしかない。
そんな状況を変えるには、言葉だけでは足りない。それが俺たちリベルタス・オルビスの教えだった。
そして今、俺たちに絶好の機会が訪れた。
グランド・ユナイト・フェスティバル。
種族を超えた統一を目指すこの大規模イベントは、表向きは平和の象徴として称賛されているが、俺たちから見れば矛盾の塊だ。
少数派を押しつぶし、強者が都合よく作り上げた「平和」の名のもとに、新たな支配体制を築こうとしているだけだ。
このフェスティバルを利用して、「自由」の旗を掲げるための作戦が動き出す。
「ノクス、準備はできたか?」
声をかけてきたのは、仲間の一人、アレンだった。背が高く痩せた男で、いつも目つきが鋭い。
「もちろんだ。全部運び終わったよ」
俺はアレンに答えながら、そっと視線を周囲に走らせた。
ここは学園都市の外れにある廃屋。作戦のために俺たちが集まる拠点として使われている場所だ。
「こっちも順調だ。実行犯たちも予定通り潜伏を始めている」
アレンは静かに笑みを浮かべる。
その表情を見て、俺は少しだけ心がざわついた。俺たちがやろうとしていることは、確かに大義のためだ。でも、実行することで、誰かが傷つくのも間違いない。
「ノクス、どうした?」
「……いや、なんでもない」
アレンに気づかれないよう、慌てて顔をそらした。
「まあいい。お前が運んだ物資はこれで最後だ。これさえ終われば、フェスティバルの最後の週が終わる頃には、全ての準備が整う」
「……ああ」
俺は小さく頷く。そう、俺の役割は、学園都市に必要な物資を運び込むことだ。
中身は知らないが、だけど、それが何であれ、俺たちの「自由」のために使われることだけは確かだ。
その夜、俺は学園都市の裏通りを一人で歩いていた。肩にはリュックを背負い、中には今日最後の物資が入っている。
学園都市は、表の華やかな顔とは裏腹に、裏通りには暗い影が落ちている。ここには奴隷として売られた者や、行き場を失った者たちが身を寄せている場所がある。
「ねぇ、兄ちゃん」
ふと、声をかけられた。振り返ると、薄汚れた服を着た幼い獣人の少女が立っていた。目は不安げで、痩せた体つきだった。
「お腹、空いてるの?」
俺はポケットから硬貨を取り出して、少女に手渡す。
「これで何か買いなよ」
少女は一瞬戸惑ったが、すぐに手を伸ばして硬貨を受け取った。
「ありがとう、兄ちゃん」
その笑顔に、胸が締め付けられる。こういう子供たちがいる限り、俺たちの活動は正しいのだと思う。そう信じようとした。
「それで救えるのは、目の前の一人だけだ」
頭の中で誰かが囁く。それはきっとアレンの声だろう。俺たちの活動は、もっと大きな規模で人々を救うためのものなのだ。
拠点に戻ると、すでに他の仲間たちが集まっていた。
「これで全部運び終わったな」
リーダー格の男、ダリルが物資の山を見て満足そうに頷く。彼は冷静で賢いが、どこか怖さも感じさせる男だった。
「次の手順に移る。ノクス。今回はお前の仕事は以上だ」
「何か手伝えることはないか?」
「ない」
「でも!」
「これは、ボスが考えたことだ。それぞれに役割があり、明確に知らせないことで、もしも誰かが捕まっても計画が漏れないためにな」
ボスに俺はあったことがない。だけど、その計画性から、かなりのキレ者だと知っている。
そのボスが言うなら従うしかない。
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