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第四話
四章終わりのSS 姉妹の後半
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前書き
どうも作者のイコです。
本来は、普通の話として入れようと思ったのですが、IFとして。SSにしました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
《side アイリーン・ユーハイム》
私は鏡に映る自分を見つめながら、静かに深呼吸をした。
エリザベートの隣に立つたび、彼女の気高さと聡明さに劣等感を抱いた日々を思い出す。
そう、彼女は強く優しく美しく光の下を歩いている。
病気をして、そしてユーハイム家の長女として育てられた私とは違う。
エリザベートは、エルトール家の婚約者として、帝国だけでなく大勢の人から注目を集める。妹の方が誰からも一目置かれる存在だと分かっていた。
だが、そんな彼女が今、フライ様と婚約を結び、次期公爵夫人として歩み始める。その姿を見て、私は心から嫉妬を覚えた。
「……本当に、立派になったわね、エリザベート」
心の中でそう呟きながらも、胸が痛む。そんなことはあってはいけない。エリザベートは私のために犠牲になってくれた優しい子。
優しいだけじゃなく、強く、気高く、貴族としてあり続けた。
だけど、私もフライ様をお慕いしている。それは否定しようのない真実だ。だから、手を打たなければならない。
私の立場が彼の隣に並ぶにふさわしいものではないことも、十分に理解している。
それでもあの方の隣にいたい。あの方の子供を宿したい。あの方に触れられ、お仕置きされて、あの方に私を傷つけてほしい。
フライ様には全てを手に入れてもらう。次男として、一生を終えてもらうなど勿体無い。あの方こそが公爵位を継ぐにふさわしい方なのだ。
障害になると思っていたエリック様は、私の話に賛同してくれた。
エリザベートも知っていた。ならば、帝国を動かすのが私の役目ということになる。
私たちユーハイム家は、帝国だけじゃない。この大陸全土の情報を扱う一族だ。
父がフライ様の才能を見抜き、エリック様から公爵の座を譲られるべきだと確信してから、私たちは一丸となって行動した。
エリザベートは知らない。
フライ様のことを純粋にお慕いしているだけ、だけど彼女はそれでいい。
フライ様の立場を固める。純粋な婚約者でいてくれれば、注目を集めるエリザベートだからこそ内外に示しをつけられる。
それと同時に、私は影で交渉や準備を進めた。
フライ様の公爵継承を盤石なものにして、帝国で一切邪魔が入らないようにして、そして、公爵になられたことで、正式に側室を持てる立場になっていただいた。
「全てはユーハイム家のため……いいえ、それだけじゃない。私のため」
私は呟き、鏡越しに自分の顔を見る。
笑顔だと人はいうだろう。だけど、違う。醜く歪んでいる。正規の方法では、エリザベートには勝てない。いいえ、勝つ必要はない。そんなことはわかっている。
だけど、私の心は歪んでいるの。フライ様、あなたを私たち姉妹で溺れさせてしまいたい。あなたの自由な心に、私という錘をぶら下げたい。
彼が持つ底知れない才能、そして人を惹きつけるカリスマ性。
そんな飾りではなく、フライ様の心に私の居場所が欲しい。
♢
本当はエリザベートのことを出し抜きたいという気持ちもあった。
だけど、それは私にはできない。
「ほっ、本当に行くのですか? アイリーン姉様」
「もちろんよ。エリザベート」
「でも、このようなスケスケの服では、はしたないと思うのです」
「それが殿方の喜ぶ姿です」
「本当ですか?! フライ様も喜んでくださいますか?」
「もちろん」
だって、私もエリザベートも、ドレスを着ていても、胸元はドレスを押し上げ。日に日にそのプロポーションは男性を魅力するために成長しているもの。
あなたはフライ様だけを見ているから、気づいていないでしょうが? 大勢の殿方があなたの体を見ているのよ。
クルクルに巻かれた綺麗な髪を、今日はストレートにおろして、特注で用意したネグリジェに身を包む。
エリザベートが着ているのは、白い肌によく似合うシルクのネグリジェ。
私は茶色い髪に合わせた。黒のネグリジェ。
今日は特別な日になる。
「さぁ、行きましょう」
「はっ、はい!」
私たちは、一緒にフライ様の寝室を訪れる。
婚約が決まった私は、もう我慢ができなかった。1日でも早く、フライ様の子供が産みたい! 孕みたい! そのためにも愛していただきたい。
「失礼します」
「どうぞ」
私たちは扉を開いて中に入る。
そこには、動きやすいパジャマ姿のフライ様がおられました。普段ならば、だらしない中にも気品があふれるフライ様ですが、今日のお姿は心から安らぎを求めるために、普段着として日常的に着ておられるほどに、着慣れている様子でした。
つい……
「あっ!」
私は転倒しかけたフリをして、フライ様の胸に飛び込みます。
「おっと、アイリーン。大丈夫かい?」
胸に抱かれながら、私はフライ様の匂いを嗅ぎます。鼻腔だけでなく、脳に刺激が送られる麻薬のように私の股がそれだけでグショグショに。
「はっ、はい!」
「姉様大丈夫ですか?」
「おっと、二人とも夜には刺激的な装いだね」
「フライ様! こっ、これはお殿方が喜んでくださる姿だと」
「あ~確かに、君たちの美しい姿に見惚れてしまうよ」
私が夢中で、フライ様の匂いを嗅いでいる間に、エリザベートが恥じらいを見せて、女性としての好感度を上げています。
さすがは生粋の乙女ですわね。私も同じ乙女として、尊敬します。
「フライ様、今宵は私たちと共にお話をしていただけますか?」
「もちろん、構わないよ。随分と刺激的な話になりそうではあるけどね」
「お嫌ですか?」
「エリザベートは、婚前は嫌だと言いそうに思っていたけど?」
確かにそうでした。ですが、私は知っています。エリザベートはムッツリなのです。一人で、フライ様のことを思って慰めているのを知っています。
ですから……。
「今日は私たちの気持ちを解放致します。受け止めてくださいますか?」
「出来るだけ頑張るよ」
フライ様は、とても紳士でいらっしゃいました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとがき
どうも作者のイコです。
面白いとは思うのですが、本編には合わないかなって、思ったので、SSです。
まぁ入れてもいいのかな?
どうも作者のイコです。
本来は、普通の話として入れようと思ったのですが、IFとして。SSにしました。
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《side アイリーン・ユーハイム》
私は鏡に映る自分を見つめながら、静かに深呼吸をした。
エリザベートの隣に立つたび、彼女の気高さと聡明さに劣等感を抱いた日々を思い出す。
そう、彼女は強く優しく美しく光の下を歩いている。
病気をして、そしてユーハイム家の長女として育てられた私とは違う。
エリザベートは、エルトール家の婚約者として、帝国だけでなく大勢の人から注目を集める。妹の方が誰からも一目置かれる存在だと分かっていた。
だが、そんな彼女が今、フライ様と婚約を結び、次期公爵夫人として歩み始める。その姿を見て、私は心から嫉妬を覚えた。
「……本当に、立派になったわね、エリザベート」
心の中でそう呟きながらも、胸が痛む。そんなことはあってはいけない。エリザベートは私のために犠牲になってくれた優しい子。
優しいだけじゃなく、強く、気高く、貴族としてあり続けた。
だけど、私もフライ様をお慕いしている。それは否定しようのない真実だ。だから、手を打たなければならない。
私の立場が彼の隣に並ぶにふさわしいものではないことも、十分に理解している。
それでもあの方の隣にいたい。あの方の子供を宿したい。あの方に触れられ、お仕置きされて、あの方に私を傷つけてほしい。
フライ様には全てを手に入れてもらう。次男として、一生を終えてもらうなど勿体無い。あの方こそが公爵位を継ぐにふさわしい方なのだ。
障害になると思っていたエリック様は、私の話に賛同してくれた。
エリザベートも知っていた。ならば、帝国を動かすのが私の役目ということになる。
私たちユーハイム家は、帝国だけじゃない。この大陸全土の情報を扱う一族だ。
父がフライ様の才能を見抜き、エリック様から公爵の座を譲られるべきだと確信してから、私たちは一丸となって行動した。
エリザベートは知らない。
フライ様のことを純粋にお慕いしているだけ、だけど彼女はそれでいい。
フライ様の立場を固める。純粋な婚約者でいてくれれば、注目を集めるエリザベートだからこそ内外に示しをつけられる。
それと同時に、私は影で交渉や準備を進めた。
フライ様の公爵継承を盤石なものにして、帝国で一切邪魔が入らないようにして、そして、公爵になられたことで、正式に側室を持てる立場になっていただいた。
「全てはユーハイム家のため……いいえ、それだけじゃない。私のため」
私は呟き、鏡越しに自分の顔を見る。
笑顔だと人はいうだろう。だけど、違う。醜く歪んでいる。正規の方法では、エリザベートには勝てない。いいえ、勝つ必要はない。そんなことはわかっている。
だけど、私の心は歪んでいるの。フライ様、あなたを私たち姉妹で溺れさせてしまいたい。あなたの自由な心に、私という錘をぶら下げたい。
彼が持つ底知れない才能、そして人を惹きつけるカリスマ性。
そんな飾りではなく、フライ様の心に私の居場所が欲しい。
♢
本当はエリザベートのことを出し抜きたいという気持ちもあった。
だけど、それは私にはできない。
「ほっ、本当に行くのですか? アイリーン姉様」
「もちろんよ。エリザベート」
「でも、このようなスケスケの服では、はしたないと思うのです」
「それが殿方の喜ぶ姿です」
「本当ですか?! フライ様も喜んでくださいますか?」
「もちろん」
だって、私もエリザベートも、ドレスを着ていても、胸元はドレスを押し上げ。日に日にそのプロポーションは男性を魅力するために成長しているもの。
あなたはフライ様だけを見ているから、気づいていないでしょうが? 大勢の殿方があなたの体を見ているのよ。
クルクルに巻かれた綺麗な髪を、今日はストレートにおろして、特注で用意したネグリジェに身を包む。
エリザベートが着ているのは、白い肌によく似合うシルクのネグリジェ。
私は茶色い髪に合わせた。黒のネグリジェ。
今日は特別な日になる。
「さぁ、行きましょう」
「はっ、はい!」
私たちは、一緒にフライ様の寝室を訪れる。
婚約が決まった私は、もう我慢ができなかった。1日でも早く、フライ様の子供が産みたい! 孕みたい! そのためにも愛していただきたい。
「失礼します」
「どうぞ」
私たちは扉を開いて中に入る。
そこには、動きやすいパジャマ姿のフライ様がおられました。普段ならば、だらしない中にも気品があふれるフライ様ですが、今日のお姿は心から安らぎを求めるために、普段着として日常的に着ておられるほどに、着慣れている様子でした。
つい……
「あっ!」
私は転倒しかけたフリをして、フライ様の胸に飛び込みます。
「おっと、アイリーン。大丈夫かい?」
胸に抱かれながら、私はフライ様の匂いを嗅ぎます。鼻腔だけでなく、脳に刺激が送られる麻薬のように私の股がそれだけでグショグショに。
「はっ、はい!」
「姉様大丈夫ですか?」
「おっと、二人とも夜には刺激的な装いだね」
「フライ様! こっ、これはお殿方が喜んでくださる姿だと」
「あ~確かに、君たちの美しい姿に見惚れてしまうよ」
私が夢中で、フライ様の匂いを嗅いでいる間に、エリザベートが恥じらいを見せて、女性としての好感度を上げています。
さすがは生粋の乙女ですわね。私も同じ乙女として、尊敬します。
「フライ様、今宵は私たちと共にお話をしていただけますか?」
「もちろん、構わないよ。随分と刺激的な話になりそうではあるけどね」
「お嫌ですか?」
「エリザベートは、婚前は嫌だと言いそうに思っていたけど?」
確かにそうでした。ですが、私は知っています。エリザベートはムッツリなのです。一人で、フライ様のことを思って慰めているのを知っています。
ですから……。
「今日は私たちの気持ちを解放致します。受け止めてくださいますか?」
「出来るだけ頑張るよ」
フライ様は、とても紳士でいらっしゃいました。
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あとがき
どうも作者のイコです。
面白いとは思うのですが、本編には合わないかなって、思ったので、SSです。
まぁ入れてもいいのかな?
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