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初めての魔法
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仮婚約を交わしてからというもの、レオナルド様は頻繁に我が家へ来るようになりました。私もバーデンテール公爵家に伺うのですが、圧倒的にレオナルド様が来ることの方が多いのです。お父様もお母様もお兄様までもがレオナルド様を歓迎し、とても好意的です。というのも・・・・。
「お父様、どうかなさいましたか?」
ある日、お父様が何かを手に我が家のサンルームで溜め息をついているのを見かけました。
「何もないよ?」
「そうなのですか?でも、お顔が怖いです」
お父様は、手にしていた絵画と思われるものを裏向きでソファーに置き、目頭をグリグリと解し始めました。
コンコンコン
「お嬢様、レオナルド様がお見えです。こちらにお通ししても?」
レイモンドがレオナルド様の来訪を告げに来ました。レオナルド様は、3日と開けずにいつもお昼を過ぎたくらいにやって来ます。初めのうち、何回かはお母様と一緒でしたが、今は護衛3人と専属侍従のアーデルとやって来ます。
「ええ、お願い」
サンルームに入ってきたレオナルド様は、お父様を認めると、礼儀正しく挨拶をしたあと、横にある絵画らしきものが気になるのかお父様に尋ねています。
「そうだな。ロッテ、少しだけレオナルドを借りるよ?」
「あ、はい。では、わたくしは、お庭におりますね?」
お父様に連れていかれたレオナルド様とお父様の間でどんな話があったのかは分かりませんが、翌週お伺いしたレオナルド様のお部屋に今まではなかった私の姿絵が飾ってありました。
「レオ、これはどうなさったのですか?」
仮婚約した後すぐにあった顔合わせから、私たちはお互いに愛称で呼んでいます。レオナルド様は、その顔合わせでなんと、私にプロポーズしてきました!私の誕生日パーティーで一目惚れしたんだと仰います。私は驚きで固まってしまいました。5歳の一目惚れ。魔力の相性など関係なく好かれるのは嬉しいですね。
「先週、カイザール様に戴いたんだ♪」
お父様、いつの間に。
カイザールとは私の父の名前です。
「あの、恥ずかしいので、返してください」
「だーめ。これ、カイザール様自身が描いたんだよ。こんなにもロッテの可愛いさを写し取った姿絵は他では無理でしょ?僕の宝物なんだ」
そんなにキラキラの笑顔で言われては、あまり強くも言えません。それに、お父様が絵を描くなんて初耳です。その姿絵は、わたしに瓜二つでした。その私の絵を可愛いと誉めてくれるのは、家族とレオナルド様くらいでしょう。何故かレオナルド様は、私を可愛いと言い、頭を撫でたり、手をにぎにぎしたり、ぎゅうをしてきたりと触れ合いの多い方です。
実はこの姿絵は隣国に送ったもので、お父様は、私に会うこともなく実質お断りをしてきたあちらの国を私的には腹立たしく思っているようです。それは、お母様、お兄様も同じ。あの日、お父様とレオナルド様は、この姿絵について何処が良くなかったのかを話し合っていたのです!私の預かり知らぬこととはいえ、恥ずかしすぎます。
その場には当然、お母様とお兄様もおり、結局、お父様の描いた姿絵には何の問題もなく、ただただ、あちらの見る目がなかったのだという結論に落ち着いたようです。それ以来、レオナルド様は、私の家族だけでなく、使用人達にも受け入れられ、まだ仮婚約だというのに家族と同じ扱いを受けています。
「こんにちは、ロッテ」
「いらっしゃい、レオ」
今日も今日とて、お昼を過ぎた頃にレオナルド様はやって来ました。
「今日もロッテは可愛いなぁ」
そう言って、私をぎゅうしてきます。毎回のこととはいえ、周りには侍女も護衛もいるのです。恥ずかしくて、固まる私を好きなだけぎゅうっとした後、漸く解放してくれました。
「今日は何して遊ぼうか?」
「そそそ、そうですね。あっ!新しい遊び場を作りましたの。そこはいかがですか?わたくし渾身の力作です」
「それは楽しみだ!」
精悍なレオナルド様の顔が笑顔で全開になりました。私も嬉しくなります。私たちはまだ5歳。庭を駆け回って遊びたいお年頃。私たちはクロエに行き先を告げ、外へ出ました。広い公爵邸の外に出なければ、自由に遊ばせてもらえます。新しい遊び場は、ガゼボの裏にあり、ちょっとした隠れ家の気分を味わえる空間になっています。
「ここです」
レオナルド様に手を繋がれて、連れだってガゼボの裏に回り込みます。裏にはとてつもなく大きな木が1本。空飛ぶ島の木ほどは大きくありませんが、それでも大人10人が手を繋いだぐらいの大きさはあります。その周りをバラが囲み、大人がひとりくらいなら入れるだけの小さな空間が出来上がっています。当然ながらクロエや侍女や護衛はガゼボの辺りで待機するしかありません。
「これは凄いね!ロッテが創ったの?」
レオナルド様の目に写っているのは、木を利用したアスレチック。横に広げることはできませんから木をくるっと廻るように縦に色々と仕掛けを作りました。この大きな木の枝で出来ています。
魔法って素晴らしい!
「はい!魔法を駆使してみました。少しずつ頑張りました!」
「?僕たちまだ魔法は使えないよね?」
あれ?私は普通に使っていますよ?
「使えないのですか?」
不思議そうに尋ねる私にレオナルド様は、驚いた顔で尋ねてきました。
「ロッテはもう魔法を習っているの?カイザール様が先生?」
誰かに習うものなの?
そう言えば、お兄様はお父様から教わっているとお母様が言っていましたね・・・・。
「えっと、誰にも教わってはいません。やってみたら出来ました・・・・」
レオナルド様は、パカッと口を開けて固まってしまいました。どうしましょう?
「レオ?大丈夫ですか?」
ハッと表情を改めると、真剣な顔になりました。
「危なくないの?僕は父様に、魔法は制御が出来るまでは使わないように言われてる。きちんと制御出来ないと暴走して自分も他者も傷つけるからって」
「あ。制御の練習は毎晩していますけど、ちょっと軽率でした」
あれから、私が魔力玉を出した日から毎日就寝前に魔力玉を操る練習をしています。ですが、それ以外をお父様からはまだ教わってはいません。
「魔力制御できてるんなら大丈夫なのかな?ねぇ、ぼくにも魔力制御を教えてよ。8歳まではダメって言われたんだけど、どうしてもって1度父様に教わったんだ。でも、難しくて・・・・。ロッテはどうやってるの?」
私はレオナルド様に、お父様たちに説明したことと同じ事をお伝えしました。そして、私の魔力玉を真似てレオナルド様にも出してもらうことにしたのです。
「ロッテと同じ蜂蜜色を出せばいいんだね?」
レオナルド様のリクエストで私は蜂蜜色の魔力玉を維持します。「う~ん・・・・。えい!あれ?」と言いながら30分くらいたった頃でしょうか。
「あ!出来る気がする!・・・・えい!」
ぽん
それは見事な蜂蜜色の魔力玉です。
パチパチパチパチ
「レオ、凄いです!綺麗な蜂蜜色ですねぇ」
レオナルド様は、ぱあっと顔を輝かせて私に抱きついてきました。それでも、魔力玉は消えることなくふよふよと浮かんでいます。
「ありがとう、ロッテ。ロッテは凄いね!こんなにじょうずに教えられるんだもん」
いえ、凄いのはレオナルド様ですよ。こんな状態でも魔力玉を維持しているのですから。
「僕の家、父様が医療師長でしょ?だから光属性の制御は必須なんだ。属性がなければ仕方ないけどね。フフ。ロッテ、ふかふかぁ。ふにふにする」
そう言えば、そんなことをお父様が言っていましたよね。回復魔法と薬術を司るとか。
レオナルド様は、私のことをぎゅうっと抱き締めて、頭をすりすりしています。いつものことですが、恥ずかしくて顔が赤くなってしまいます。でも、レオナルド様のぎゅうは温かくて大好きです。
「今日もいい匂いする」
「レ、レオ、次、次いきますよ?」
漸く私を解放してくれたレオナルド様は、真剣に私の話を聞いています。
「その蜂蜜色をゆっくりともっと濃くしてキラキラさせて。こんな感じです」
私を真似してレオナルド様も色を濃くしていきますが、途中で、“ぱん!”と弾けて消えてしまいました。
「難しいね。でも、やり方は分かったから、家でも練習する!」
「うん。出すだけならすぐに出来ますから、来たときにひとつづつ出せるようにしましょうか?」
「そうする。まずは、蜂蜜色をキラキラさせてみるよ」
「では、遊びましょう?」
私たちは、クロエからおやつの時間だと声がかかるまで木のアスレチックを存分に楽しみました。
「お父様、どうかなさいましたか?」
ある日、お父様が何かを手に我が家のサンルームで溜め息をついているのを見かけました。
「何もないよ?」
「そうなのですか?でも、お顔が怖いです」
お父様は、手にしていた絵画と思われるものを裏向きでソファーに置き、目頭をグリグリと解し始めました。
コンコンコン
「お嬢様、レオナルド様がお見えです。こちらにお通ししても?」
レイモンドがレオナルド様の来訪を告げに来ました。レオナルド様は、3日と開けずにいつもお昼を過ぎたくらいにやって来ます。初めのうち、何回かはお母様と一緒でしたが、今は護衛3人と専属侍従のアーデルとやって来ます。
「ええ、お願い」
サンルームに入ってきたレオナルド様は、お父様を認めると、礼儀正しく挨拶をしたあと、横にある絵画らしきものが気になるのかお父様に尋ねています。
「そうだな。ロッテ、少しだけレオナルドを借りるよ?」
「あ、はい。では、わたくしは、お庭におりますね?」
お父様に連れていかれたレオナルド様とお父様の間でどんな話があったのかは分かりませんが、翌週お伺いしたレオナルド様のお部屋に今まではなかった私の姿絵が飾ってありました。
「レオ、これはどうなさったのですか?」
仮婚約した後すぐにあった顔合わせから、私たちはお互いに愛称で呼んでいます。レオナルド様は、その顔合わせでなんと、私にプロポーズしてきました!私の誕生日パーティーで一目惚れしたんだと仰います。私は驚きで固まってしまいました。5歳の一目惚れ。魔力の相性など関係なく好かれるのは嬉しいですね。
「先週、カイザール様に戴いたんだ♪」
お父様、いつの間に。
カイザールとは私の父の名前です。
「あの、恥ずかしいので、返してください」
「だーめ。これ、カイザール様自身が描いたんだよ。こんなにもロッテの可愛いさを写し取った姿絵は他では無理でしょ?僕の宝物なんだ」
そんなにキラキラの笑顔で言われては、あまり強くも言えません。それに、お父様が絵を描くなんて初耳です。その姿絵は、わたしに瓜二つでした。その私の絵を可愛いと誉めてくれるのは、家族とレオナルド様くらいでしょう。何故かレオナルド様は、私を可愛いと言い、頭を撫でたり、手をにぎにぎしたり、ぎゅうをしてきたりと触れ合いの多い方です。
実はこの姿絵は隣国に送ったもので、お父様は、私に会うこともなく実質お断りをしてきたあちらの国を私的には腹立たしく思っているようです。それは、お母様、お兄様も同じ。あの日、お父様とレオナルド様は、この姿絵について何処が良くなかったのかを話し合っていたのです!私の預かり知らぬこととはいえ、恥ずかしすぎます。
その場には当然、お母様とお兄様もおり、結局、お父様の描いた姿絵には何の問題もなく、ただただ、あちらの見る目がなかったのだという結論に落ち着いたようです。それ以来、レオナルド様は、私の家族だけでなく、使用人達にも受け入れられ、まだ仮婚約だというのに家族と同じ扱いを受けています。
「こんにちは、ロッテ」
「いらっしゃい、レオ」
今日も今日とて、お昼を過ぎた頃にレオナルド様はやって来ました。
「今日もロッテは可愛いなぁ」
そう言って、私をぎゅうしてきます。毎回のこととはいえ、周りには侍女も護衛もいるのです。恥ずかしくて、固まる私を好きなだけぎゅうっとした後、漸く解放してくれました。
「今日は何して遊ぼうか?」
「そそそ、そうですね。あっ!新しい遊び場を作りましたの。そこはいかがですか?わたくし渾身の力作です」
「それは楽しみだ!」
精悍なレオナルド様の顔が笑顔で全開になりました。私も嬉しくなります。私たちはまだ5歳。庭を駆け回って遊びたいお年頃。私たちはクロエに行き先を告げ、外へ出ました。広い公爵邸の外に出なければ、自由に遊ばせてもらえます。新しい遊び場は、ガゼボの裏にあり、ちょっとした隠れ家の気分を味わえる空間になっています。
「ここです」
レオナルド様に手を繋がれて、連れだってガゼボの裏に回り込みます。裏にはとてつもなく大きな木が1本。空飛ぶ島の木ほどは大きくありませんが、それでも大人10人が手を繋いだぐらいの大きさはあります。その周りをバラが囲み、大人がひとりくらいなら入れるだけの小さな空間が出来上がっています。当然ながらクロエや侍女や護衛はガゼボの辺りで待機するしかありません。
「これは凄いね!ロッテが創ったの?」
レオナルド様の目に写っているのは、木を利用したアスレチック。横に広げることはできませんから木をくるっと廻るように縦に色々と仕掛けを作りました。この大きな木の枝で出来ています。
魔法って素晴らしい!
「はい!魔法を駆使してみました。少しずつ頑張りました!」
「?僕たちまだ魔法は使えないよね?」
あれ?私は普通に使っていますよ?
「使えないのですか?」
不思議そうに尋ねる私にレオナルド様は、驚いた顔で尋ねてきました。
「ロッテはもう魔法を習っているの?カイザール様が先生?」
誰かに習うものなの?
そう言えば、お兄様はお父様から教わっているとお母様が言っていましたね・・・・。
「えっと、誰にも教わってはいません。やってみたら出来ました・・・・」
レオナルド様は、パカッと口を開けて固まってしまいました。どうしましょう?
「レオ?大丈夫ですか?」
ハッと表情を改めると、真剣な顔になりました。
「危なくないの?僕は父様に、魔法は制御が出来るまでは使わないように言われてる。きちんと制御出来ないと暴走して自分も他者も傷つけるからって」
「あ。制御の練習は毎晩していますけど、ちょっと軽率でした」
あれから、私が魔力玉を出した日から毎日就寝前に魔力玉を操る練習をしています。ですが、それ以外をお父様からはまだ教わってはいません。
「魔力制御できてるんなら大丈夫なのかな?ねぇ、ぼくにも魔力制御を教えてよ。8歳まではダメって言われたんだけど、どうしてもって1度父様に教わったんだ。でも、難しくて・・・・。ロッテはどうやってるの?」
私はレオナルド様に、お父様たちに説明したことと同じ事をお伝えしました。そして、私の魔力玉を真似てレオナルド様にも出してもらうことにしたのです。
「ロッテと同じ蜂蜜色を出せばいいんだね?」
レオナルド様のリクエストで私は蜂蜜色の魔力玉を維持します。「う~ん・・・・。えい!あれ?」と言いながら30分くらいたった頃でしょうか。
「あ!出来る気がする!・・・・えい!」
ぽん
それは見事な蜂蜜色の魔力玉です。
パチパチパチパチ
「レオ、凄いです!綺麗な蜂蜜色ですねぇ」
レオナルド様は、ぱあっと顔を輝かせて私に抱きついてきました。それでも、魔力玉は消えることなくふよふよと浮かんでいます。
「ありがとう、ロッテ。ロッテは凄いね!こんなにじょうずに教えられるんだもん」
いえ、凄いのはレオナルド様ですよ。こんな状態でも魔力玉を維持しているのですから。
「僕の家、父様が医療師長でしょ?だから光属性の制御は必須なんだ。属性がなければ仕方ないけどね。フフ。ロッテ、ふかふかぁ。ふにふにする」
そう言えば、そんなことをお父様が言っていましたよね。回復魔法と薬術を司るとか。
レオナルド様は、私のことをぎゅうっと抱き締めて、頭をすりすりしています。いつものことですが、恥ずかしくて顔が赤くなってしまいます。でも、レオナルド様のぎゅうは温かくて大好きです。
「今日もいい匂いする」
「レ、レオ、次、次いきますよ?」
漸く私を解放してくれたレオナルド様は、真剣に私の話を聞いています。
「その蜂蜜色をゆっくりともっと濃くしてキラキラさせて。こんな感じです」
私を真似してレオナルド様も色を濃くしていきますが、途中で、“ぱん!”と弾けて消えてしまいました。
「難しいね。でも、やり方は分かったから、家でも練習する!」
「うん。出すだけならすぐに出来ますから、来たときにひとつづつ出せるようにしましょうか?」
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