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女子会
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学園に多数設置されたあずまやのひとつに私のクラスの女子が集まり、今日は女子だけのお茶会が開催されます。主催者は、私とミリーナ様です。
「本日はお招きありがとうございます、シャルロット様、ミリーナ様」
「こちらこそおいでいただき、ありがとうございます。堅苦しい挨拶はこれくらいで。皆さまいらしてますわ。さあ、お好きな席にお座りください」
ここはシルビアお姉様に教えていただいた場所で、8人くらいなら、ゆったりと座ってお喋りが出来る大きめのあずまやです。この学園では、事前に予約しておけば、カフェの一角やあずまやなどをこのようなクラスの集まりに使うことが出来るのです。それもシルビアお姉様から教えてもらいました。
お茶とお茶請けは、予めカフェに頼み、用意していただいたものをこちらまで運んでいただきました。その分、カフェで頼むより割高になっています。
「シャルロット様とレオナルド様は本当に仲睦まじくて羨ましいですわ」
いきなり、恋ばなですか。ターゲットは私ですね。
「本当に。いつもご一緒ですわよね?」
「わ・た・く・し、この間見てしまいましたのぉ~。レオナルド様がぁ、シャルロット様をお膝に乗せて、あ~ん、してましたよ、ね?」
「「「「「「きゃ~あ」」」」」」
見られていましたよ・・・・。だから、ダメですって言ったのに!
「愛されておいでですわぁ」
「羨ましい」
でもでも・・・・
「み、みなさんも仮婚約者の方とデートされておりますわよね?」
「そりゃあね。仮婚約者ですもの。一緒にお出かけくらいはねぇ」
「そうそう。ですが、シャルロット様のように溺愛ではありませんから」
デ、デキアイ・・・・溺愛ですか。否定はできません・・・・。
「ミリーもランスと仲よしですわよね?」
「フフフ、ロッテには負けるわ」
「もう!この話はおしまいですう」
何を言っても墓穴を掘りそうです。
「わたくし、皆さまが羨ましいですわ。シャルロット様のようには無理でも皆さまのように普通にお付き合いしたかった」
ポツンと寂しそうにエルシア様が呟きました。
「「「「「あ」」」」」
「「・・・・」」
そうなりますよね。第2王子は、仮婚約者のエルシア様に当たりが強いのです。誰かと組むとなると、皆さま、仮婚約者を優先しますから、どうしてもエルシア様と第2王子が組むことになるのですが、いつも、エルシア様を差し置いて私を誘うのですよね。面倒なのでやめてほしいです。しかも、最終的にエルシア様と組んだ第2王子は、エルシア様に文句ばかり言っていて。同情を禁じ得ません。
「わたくし、一緒に出掛けたことすらありませんのよ。8歳の時にあちらから申し込んできて。最高相性ならともかく、好相性で。わたくしの家の爵位では断ることなどできませんでしょ。わたくし、最高相性の幼馴染を泣く泣く手放したのに・・・・。もう解消したい」
エルシア様の不満が爆発しました。この後も第2王子への不満が出るわ出るわ。不敬ともとられる発言も多数ありましたが、ここは学園。その程度は許されます。それとは逆に、幼馴染との思出話はうっすらと頬を染めていましたから、今でもお好きなのでしょう。察するに余りあります。現状をよく見知っているだけに、皆さん、エルシア様に同情し、今日の女子会は主にエルシア様を慰める会になりましたが、女子の結束力は上がったようです。また開催してほしいとお願いされたのですから、成功ということでいいですよね?
お開きの時間になると、レオナルド様が私を迎えに来てくれました。ランスロット様は、・・・・いませんね。
「ロッテ」
にこやかにレオナルド様が私の名前を呼びます。
「「「「「「きゃ~♪!」」」」」」
クラスのご令嬢方から一斉に黄色い声があがりました。レオナルド様は、何事かと一瞬驚いた顔をされましたが、すぐにもとの笑顔に戻り、私に手を差し出してきます。もう、ここまで来ると私も開き直ることにしました。
「皆さま、本日は楽しい時間をありがとうございました。では、わたくしは失礼致しますね」
笑顔で皆さんに一礼して、レオナルド様の手に自分の手を重ねました。そして、歩き出そうというところでレオナルド様に手を引っ張られて、ぽすんと腕の中に囲われてしまいました。
「チュ。おかえり」
「「「「「「キャ~♪」」」」」」
レオナルド様に頭の天辺にキスを落とされ、それを見たクラスメートからまたしても黄色い声があがりました。私の開き直りは一瞬にして吹き飛びます。
「レオぉ、恥ずかしいですぅ」
どうしたら、慣れるのでしょうか?誰か教えてください。
寮へと帰る道すがら、私はエルシア様のことをレオナルド様に話しました。
「うん。そいつのことはよく知ってる。私と剣の先生が一緒で、時々模擬戦とかさせられた。いいやつだよ。第2王子とエルシア嬢のことを聞いて心配してる。あいつは、エルシア嬢を諦めきれないらしくてね。次男だから結婚はしないと言っていたよ」
なんだ。エルシア様、愛されてるじゃないですか。残念ながら、仮婚約者ではないですけどね。
「何とかして差し上げたいですが、どうにもなりませんよね。余計なお世話になってしまいそうです。エルシア様はわたくしのことが羨ましくて仕方なかったと謝罪してくださいました」
「今は難しいね。第2王子から解消を言い出さない限りは静観しかないかな」
「そうですよね」
「まだ、仮婚約なんだし、婚約出来るまであと3年ある。その間に第2王子も変わるかもしれないしね。一応、クレイグ殿下に話だけは通しておこうか」
それはあまり期待できそうにはありませんが、今出来ることはなさそうです。この時は本当にそう思っていました。ですが、到底起こり得ないことが起こってしまったのです。
「本日はお招きありがとうございます、シャルロット様、ミリーナ様」
「こちらこそおいでいただき、ありがとうございます。堅苦しい挨拶はこれくらいで。皆さまいらしてますわ。さあ、お好きな席にお座りください」
ここはシルビアお姉様に教えていただいた場所で、8人くらいなら、ゆったりと座ってお喋りが出来る大きめのあずまやです。この学園では、事前に予約しておけば、カフェの一角やあずまやなどをこのようなクラスの集まりに使うことが出来るのです。それもシルビアお姉様から教えてもらいました。
お茶とお茶請けは、予めカフェに頼み、用意していただいたものをこちらまで運んでいただきました。その分、カフェで頼むより割高になっています。
「シャルロット様とレオナルド様は本当に仲睦まじくて羨ましいですわ」
いきなり、恋ばなですか。ターゲットは私ですね。
「本当に。いつもご一緒ですわよね?」
「わ・た・く・し、この間見てしまいましたのぉ~。レオナルド様がぁ、シャルロット様をお膝に乗せて、あ~ん、してましたよ、ね?」
「「「「「「きゃ~あ」」」」」」
見られていましたよ・・・・。だから、ダメですって言ったのに!
「愛されておいでですわぁ」
「羨ましい」
でもでも・・・・
「み、みなさんも仮婚約者の方とデートされておりますわよね?」
「そりゃあね。仮婚約者ですもの。一緒にお出かけくらいはねぇ」
「そうそう。ですが、シャルロット様のように溺愛ではありませんから」
デ、デキアイ・・・・溺愛ですか。否定はできません・・・・。
「ミリーもランスと仲よしですわよね?」
「フフフ、ロッテには負けるわ」
「もう!この話はおしまいですう」
何を言っても墓穴を掘りそうです。
「わたくし、皆さまが羨ましいですわ。シャルロット様のようには無理でも皆さまのように普通にお付き合いしたかった」
ポツンと寂しそうにエルシア様が呟きました。
「「「「「あ」」」」」
「「・・・・」」
そうなりますよね。第2王子は、仮婚約者のエルシア様に当たりが強いのです。誰かと組むとなると、皆さま、仮婚約者を優先しますから、どうしてもエルシア様と第2王子が組むことになるのですが、いつも、エルシア様を差し置いて私を誘うのですよね。面倒なのでやめてほしいです。しかも、最終的にエルシア様と組んだ第2王子は、エルシア様に文句ばかり言っていて。同情を禁じ得ません。
「わたくし、一緒に出掛けたことすらありませんのよ。8歳の時にあちらから申し込んできて。最高相性ならともかく、好相性で。わたくしの家の爵位では断ることなどできませんでしょ。わたくし、最高相性の幼馴染を泣く泣く手放したのに・・・・。もう解消したい」
エルシア様の不満が爆発しました。この後も第2王子への不満が出るわ出るわ。不敬ともとられる発言も多数ありましたが、ここは学園。その程度は許されます。それとは逆に、幼馴染との思出話はうっすらと頬を染めていましたから、今でもお好きなのでしょう。察するに余りあります。現状をよく見知っているだけに、皆さん、エルシア様に同情し、今日の女子会は主にエルシア様を慰める会になりましたが、女子の結束力は上がったようです。また開催してほしいとお願いされたのですから、成功ということでいいですよね?
お開きの時間になると、レオナルド様が私を迎えに来てくれました。ランスロット様は、・・・・いませんね。
「ロッテ」
にこやかにレオナルド様が私の名前を呼びます。
「「「「「「きゃ~♪!」」」」」」
クラスのご令嬢方から一斉に黄色い声があがりました。レオナルド様は、何事かと一瞬驚いた顔をされましたが、すぐにもとの笑顔に戻り、私に手を差し出してきます。もう、ここまで来ると私も開き直ることにしました。
「皆さま、本日は楽しい時間をありがとうございました。では、わたくしは失礼致しますね」
笑顔で皆さんに一礼して、レオナルド様の手に自分の手を重ねました。そして、歩き出そうというところでレオナルド様に手を引っ張られて、ぽすんと腕の中に囲われてしまいました。
「チュ。おかえり」
「「「「「「キャ~♪」」」」」」
レオナルド様に頭の天辺にキスを落とされ、それを見たクラスメートからまたしても黄色い声があがりました。私の開き直りは一瞬にして吹き飛びます。
「レオぉ、恥ずかしいですぅ」
どうしたら、慣れるのでしょうか?誰か教えてください。
寮へと帰る道すがら、私はエルシア様のことをレオナルド様に話しました。
「うん。そいつのことはよく知ってる。私と剣の先生が一緒で、時々模擬戦とかさせられた。いいやつだよ。第2王子とエルシア嬢のことを聞いて心配してる。あいつは、エルシア嬢を諦めきれないらしくてね。次男だから結婚はしないと言っていたよ」
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「何とかして差し上げたいですが、どうにもなりませんよね。余計なお世話になってしまいそうです。エルシア様はわたくしのことが羨ましくて仕方なかったと謝罪してくださいました」
「今は難しいね。第2王子から解消を言い出さない限りは静観しかないかな」
「そうですよね」
「まだ、仮婚約なんだし、婚約出来るまであと3年ある。その間に第2王子も変わるかもしれないしね。一応、クレイグ殿下に話だけは通しておこうか」
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