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勘違い④
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白河美琴は一度深呼吸すると口を開いた。
「白河美琴。大虎とは高校からの友達で同じ医学部在籍の男です。ちなみに男が好きです。女装が趣味でたまに大虎の彼女のフリしてます。大学には女装して通っているので文化祭で会ったときの僕がデフォです。何か質問は?」
一気に色々カミングアウトされ戸惑っているといきなり話を振られて慌てる。
「え?え、えっと、え?男、なの……?」
「はい。なので、トラは嘘も吐いていなければ浮気もしてません。ほかには?」
「えぇっ?えっと、えっと……彼女のフリ?」
「そうです。トラってモテるんで僕が彼女のフリをして変な女から守ってるんです。ほら、女装してる僕ってすごく可愛いでしょ?大抵の女は僕を見て諦めます。そのお礼としてトラは僕からの頼みは基本断りません」
「そ、そうだったんだ……あ、あの!ほかにも聞きたいことがあるんだけど……」
「どうぞ。今回は誤解を解くために来てるので何でも答えますよ」
「あ、ありがとう。あの、大学での大虎くんってどんな感じなの?文化祭のときに聞いたら悪い噂しかないって聞いたから気になって……」
「あぁ、色々ありますね。裏口入学って言う噂の正体はトラが入学式にもオリエンテーションにも出てないからです。でも、裏口入学じゃないですよ。ちゃんと僕と一緒に受験して受かってます。女に手を出し放題って噂は医学部在籍の女全員から告白されて全部断ったからですね。もう貴方と付き合ってましたし何より、下心丸見えで嫌だったそうです。あとは……気に入らない奴を病院送りでしたっけ?それは貴方もよくご存じの須川の一件からきてます。まぁ、それ以前に高校のときのトラを知ってる奴はみんな信じるでしょうね。トラって温厚そうに見えて実はかなり喧嘩っ早いので少しでも自分を馬鹿にした奴は保健室行きになってたんですよ。ちなみに泰仁も僕も犠牲者です」
「えっ!?そうなの!?」
「はい。まぁ、僕は湿布一枚で済みましたけど泰仁はボッコボコにされて包帯男並みに包帯グルグル巻きでした。ちなみにその喧嘩でトラが保健室に行ったことは一回もないですよ。だから、今のトラはものすごく丸くなりました。今回の件も僕の悪ふざけがすぎたことだったので本当にすみません。昔のトラだったら、僕は今頃、本当に病院送りですよ」
「そ、そうなんだ……あ!あと!どうして大虎くんにはもう専用のゼミ室があるの?」
「それは……もう、トラの両親とは会いました?」
「えぇ、会っているわ」
「なら話は早いですね。そういうことです。かなり過保護な両親のせいというかおかげというかまた体を悪くしないようにした措置だそうですよ。なので、トラは基本、特別実習を受けざるを得なくなってますね。実験とかは全部専用のゼミ室で一人か僕と一緒にやってます」
「そうだったんだ……」
「他に質問はありますか?」
私は頭の中で必死に情報を整理しながら、聞くべきか迷っていた質問を、意を決して口にした。
「あ、あの!」
「はい、何ですか?」
「……白河さんは大虎くんのこと好きなのかしら?お、男が好きって言っていたから気になって」
恐る恐る尋ねると白河さんは笑う。
「あははっ!確かにトラのことは大好きですけど、恋愛感情じゃないです。それにトラは僕たちに理解があるだけで恋愛対象は女だけですよ。だから、安心してください」
「そ、そう……!なら、私の勘違いだったのね……大虎くんに謝らなくちゃ……」
内心、すごく安心してホッと胸を撫で下ろした。
「あぁ、そうです。一つ、言い忘れていました。僕、貴方に綺麗じゃないって言ったけど訂正します。トラが言っていた通り、貴方はとても綺麗な人でした。今回は変な誤解をさせて傷つけて本当にすみません。トラは貴方からの連絡を待っていますよ」
「で、出てくれるかしら……?」
「それはもちろん!トラが栗山さんからの電話に出ないなんてこと有り得ませんから!」
「むしろ、文化祭前から莉恵さん莉恵さん言ってたんでワンコールで出ると思います」
二人からそういわれ私はドキドキしながら大虎くんに電話をかける。
「白河美琴。大虎とは高校からの友達で同じ医学部在籍の男です。ちなみに男が好きです。女装が趣味でたまに大虎の彼女のフリしてます。大学には女装して通っているので文化祭で会ったときの僕がデフォです。何か質問は?」
一気に色々カミングアウトされ戸惑っているといきなり話を振られて慌てる。
「え?え、えっと、え?男、なの……?」
「はい。なので、トラは嘘も吐いていなければ浮気もしてません。ほかには?」
「えぇっ?えっと、えっと……彼女のフリ?」
「そうです。トラってモテるんで僕が彼女のフリをして変な女から守ってるんです。ほら、女装してる僕ってすごく可愛いでしょ?大抵の女は僕を見て諦めます。そのお礼としてトラは僕からの頼みは基本断りません」
「そ、そうだったんだ……あ、あの!ほかにも聞きたいことがあるんだけど……」
「どうぞ。今回は誤解を解くために来てるので何でも答えますよ」
「あ、ありがとう。あの、大学での大虎くんってどんな感じなの?文化祭のときに聞いたら悪い噂しかないって聞いたから気になって……」
「あぁ、色々ありますね。裏口入学って言う噂の正体はトラが入学式にもオリエンテーションにも出てないからです。でも、裏口入学じゃないですよ。ちゃんと僕と一緒に受験して受かってます。女に手を出し放題って噂は医学部在籍の女全員から告白されて全部断ったからですね。もう貴方と付き合ってましたし何より、下心丸見えで嫌だったそうです。あとは……気に入らない奴を病院送りでしたっけ?それは貴方もよくご存じの須川の一件からきてます。まぁ、それ以前に高校のときのトラを知ってる奴はみんな信じるでしょうね。トラって温厚そうに見えて実はかなり喧嘩っ早いので少しでも自分を馬鹿にした奴は保健室行きになってたんですよ。ちなみに泰仁も僕も犠牲者です」
「えっ!?そうなの!?」
「はい。まぁ、僕は湿布一枚で済みましたけど泰仁はボッコボコにされて包帯男並みに包帯グルグル巻きでした。ちなみにその喧嘩でトラが保健室に行ったことは一回もないですよ。だから、今のトラはものすごく丸くなりました。今回の件も僕の悪ふざけがすぎたことだったので本当にすみません。昔のトラだったら、僕は今頃、本当に病院送りですよ」
「そ、そうなんだ……あ!あと!どうして大虎くんにはもう専用のゼミ室があるの?」
「それは……もう、トラの両親とは会いました?」
「えぇ、会っているわ」
「なら話は早いですね。そういうことです。かなり過保護な両親のせいというかおかげというかまた体を悪くしないようにした措置だそうですよ。なので、トラは基本、特別実習を受けざるを得なくなってますね。実験とかは全部専用のゼミ室で一人か僕と一緒にやってます」
「そうだったんだ……」
「他に質問はありますか?」
私は頭の中で必死に情報を整理しながら、聞くべきか迷っていた質問を、意を決して口にした。
「あ、あの!」
「はい、何ですか?」
「……白河さんは大虎くんのこと好きなのかしら?お、男が好きって言っていたから気になって」
恐る恐る尋ねると白河さんは笑う。
「あははっ!確かにトラのことは大好きですけど、恋愛感情じゃないです。それにトラは僕たちに理解があるだけで恋愛対象は女だけですよ。だから、安心してください」
「そ、そう……!なら、私の勘違いだったのね……大虎くんに謝らなくちゃ……」
内心、すごく安心してホッと胸を撫で下ろした。
「あぁ、そうです。一つ、言い忘れていました。僕、貴方に綺麗じゃないって言ったけど訂正します。トラが言っていた通り、貴方はとても綺麗な人でした。今回は変な誤解をさせて傷つけて本当にすみません。トラは貴方からの連絡を待っていますよ」
「で、出てくれるかしら……?」
「それはもちろん!トラが栗山さんからの電話に出ないなんてこと有り得ませんから!」
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二人からそういわれ私はドキドキしながら大虎くんに電話をかける。
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