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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
52【異動編01】作戦説明しました
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【パラディン大佐隊・作戦説明室】
パラディン
「諸君、昨日はお疲れ様。昨日の訓練の結果、変更となった点もいくつかあるが、とうとう殿下から次の出撃の配置図が送られてきたので、変更点も踏まえて作戦説明を行う」
ロノウェ
「大佐が……かつてないくらい、すっげーやる気だ……!」
ザボエス
「やっぱり、あの〝お礼〟効果だろうな」
ロノウェ
「今度いつ差し入れされるかわかんねえけど、あれを超えるものなんて、俺には全然思いつけねえ」
ザボエス
「メアド、写真、映像……確かに、出せるものみんな出しきっちまった感があるな」
ロノウェ
「エリゴールにはわからないように、大佐が喜びそうなエリゴールに関するものを差し出すっていうのが難しいんだよな」
ザボエス
「エリゴール本人差し出すのがいちばん喜ばれるんだろうが、エリゴールは絶対逃げるだろうしな」
ロノウェ
「そら逃げるだろ。今だって、逃げられるもんなら逃げてえと思ってんじゃねえのか?」
パラディン、モルトヴァンに指示して、正面の巨大パネルに配置図を表示させる。
パラディン
「これがその配置図だ。前回と配置も数も同じ。ただし、隊名の変更が二箇所ある」
ロノウェ
「あ、ほんとだ。護衛の〝パラディン大佐隊〟が、しっかり〝コールタン大佐隊〟に変わってやがる」
ザボエス
「せつねえなあ……」
ロノウェ
「そのかわり、〝アルスター大佐隊第二分隊〟が〝パラディン大佐隊〟になってる」
ザボエス
「複雑だなあ……」
ロノウェ
「でも、〝元マクスウェル大佐隊〟はそのまんまなんだな」
ザボエス
「頭のいい奴のこだわりってのはさっぱりわからねえな」
パラディン
「見てのとおり、もうこの隊の指揮官はアルスター大佐ではない。隊名が示すとおり、私が指揮官だ」
元ウェーバー大佐隊の班長たち
「た、大佐殿……っ!」
ザボエス
「全然差し入れしなくても、元ウェーバー大佐隊のハート、わしづかみ」
ロノウェ
「大佐、やっぱりこええな。直筆メッセージにはハートマーク三つもつけてるくせに」
ザボエス
「そっちもこええと俺は思ってるが」
パラディン
「すでに周知のことだろうが、次の実戦には十一班が出撃することになった。かわりに三班に〝留守番〟をしてもらう。理由はもう自分たちでよくわかっていると思うからあえて言わないが、せめて五分は越えてほしかった」
一班長・ハワード
「しっかり言ってる!」
三班長・プライス
「嘘つき……」
パラディン
「もう一班、十二班が〝留守番〟だ。我々が出撃している間、三班は十二班から護衛隊形を学んでおくように。他の班に教えられるくらい完璧に」
元ウェーバー大佐隊の班長たち
「大佐殿……」
ザボエス
「やれやれ。そう簡単に休ませてはくれねえな」
ロノウェ
「……十二班のほうが下手くそなのに」
ザボエス
「下手なほうが教えるのはかえってうまいもんなんだよ」
ロノウェ
「うちより下手なのは認めるんだな」
ザボエス
「俺は余計な見栄は張らねえ。それが命取りになるかもしれねえからな」
パラディン
「では、作戦の具体的な説明に入る。まず、班の配置だが、私にとっては〝初陣〟なのでこのようにした」
巨大パネルの画像が変わる。
息を呑む元ウェーバー大佐隊の班長たち。
四班長・ワンドレイ
「う、〝初陣〟の配置じゃねえ……」
五班長・ロング
「二隊に分けた……それも、四・六で……」
ロノウェ
「案の定、元ウェーバー大佐隊は驚いてるな」
ザボエス
「そら驚くだろ。俺らも事前にエリゴールから教えられてなかったら驚いてたわ」
ロノウェ
「でも、〈オートクレール〉はうちん中に入るんだろ? だったらあそこはまずくねえか?」
パラディン
「わかりやすいように、向かって左を一班組、右を十一班組としよう。一班組の仕事は、『連合』という名の羊の群れを、横から数を減らしながら十一班組のほうに向かわせることだ。一方、十一班組の仕事は、その羊たちをひたすら屠っていくこと。もちろん、ここですべて仕留められればいいが、一頭も後ろへやらないと思いつめる必要はない。我々の後方には、あの〝ファイアー・ウォール〟がある。あれは飾りではないんだ。たまには仕事をさせてやらなければ、出撃する意味がないだろう」
ザボエス
「今ここにエリゴールがいたら何て言うかね……」
ロノウェ
「さあ……とりあえず、うちの班の位置について言ってほしいなあ……」
パラディン
「ここまでで、何か質問はあるかね?」
一班長・ハワード
「はっ、大佐殿!」
パラディン
「一班長。何だい?」
一班長・ハワード
「はい、その、十一班の位置ですが……そこではなく、我々一班と交換したほうがよろしいのではないかと……」
ロノウェ
「一班長、よく言った!」
ザボエス
「負けてもさすが一班長!」
パラディン
「なぜかね?」
一班長・ハワード
「そこは……危険すぎます。〝初陣〟ならなおさらです」
パラディン
「では、少しでもその危険が減るように、一班組がここで羊の数を徹底的に減らしておいてくれないか?」
一班長・ハワード
「大佐殿……」
パラディン
「アルスター大佐隊がしてくれないんだ、我々が自分でするしかないだろう? 本当は羊の群れを全部アルスター大佐隊に押し返してやりたいんだけどねえ……いまだに思いつけずにいるよ。凡人だからね」
パラディン
「諸君、昨日はお疲れ様。昨日の訓練の結果、変更となった点もいくつかあるが、とうとう殿下から次の出撃の配置図が送られてきたので、変更点も踏まえて作戦説明を行う」
ロノウェ
「大佐が……かつてないくらい、すっげーやる気だ……!」
ザボエス
「やっぱり、あの〝お礼〟効果だろうな」
ロノウェ
「今度いつ差し入れされるかわかんねえけど、あれを超えるものなんて、俺には全然思いつけねえ」
ザボエス
「メアド、写真、映像……確かに、出せるものみんな出しきっちまった感があるな」
ロノウェ
「エリゴールにはわからないように、大佐が喜びそうなエリゴールに関するものを差し出すっていうのが難しいんだよな」
ザボエス
「エリゴール本人差し出すのがいちばん喜ばれるんだろうが、エリゴールは絶対逃げるだろうしな」
ロノウェ
「そら逃げるだろ。今だって、逃げられるもんなら逃げてえと思ってんじゃねえのか?」
パラディン、モルトヴァンに指示して、正面の巨大パネルに配置図を表示させる。
パラディン
「これがその配置図だ。前回と配置も数も同じ。ただし、隊名の変更が二箇所ある」
ロノウェ
「あ、ほんとだ。護衛の〝パラディン大佐隊〟が、しっかり〝コールタン大佐隊〟に変わってやがる」
ザボエス
「せつねえなあ……」
ロノウェ
「そのかわり、〝アルスター大佐隊第二分隊〟が〝パラディン大佐隊〟になってる」
ザボエス
「複雑だなあ……」
ロノウェ
「でも、〝元マクスウェル大佐隊〟はそのまんまなんだな」
ザボエス
「頭のいい奴のこだわりってのはさっぱりわからねえな」
パラディン
「見てのとおり、もうこの隊の指揮官はアルスター大佐ではない。隊名が示すとおり、私が指揮官だ」
元ウェーバー大佐隊の班長たち
「た、大佐殿……っ!」
ザボエス
「全然差し入れしなくても、元ウェーバー大佐隊のハート、わしづかみ」
ロノウェ
「大佐、やっぱりこええな。直筆メッセージにはハートマーク三つもつけてるくせに」
ザボエス
「そっちもこええと俺は思ってるが」
パラディン
「すでに周知のことだろうが、次の実戦には十一班が出撃することになった。かわりに三班に〝留守番〟をしてもらう。理由はもう自分たちでよくわかっていると思うからあえて言わないが、せめて五分は越えてほしかった」
一班長・ハワード
「しっかり言ってる!」
三班長・プライス
「嘘つき……」
パラディン
「もう一班、十二班が〝留守番〟だ。我々が出撃している間、三班は十二班から護衛隊形を学んでおくように。他の班に教えられるくらい完璧に」
元ウェーバー大佐隊の班長たち
「大佐殿……」
ザボエス
「やれやれ。そう簡単に休ませてはくれねえな」
ロノウェ
「……十二班のほうが下手くそなのに」
ザボエス
「下手なほうが教えるのはかえってうまいもんなんだよ」
ロノウェ
「うちより下手なのは認めるんだな」
ザボエス
「俺は余計な見栄は張らねえ。それが命取りになるかもしれねえからな」
パラディン
「では、作戦の具体的な説明に入る。まず、班の配置だが、私にとっては〝初陣〟なのでこのようにした」
巨大パネルの画像が変わる。
息を呑む元ウェーバー大佐隊の班長たち。
四班長・ワンドレイ
「う、〝初陣〟の配置じゃねえ……」
五班長・ロング
「二隊に分けた……それも、四・六で……」
ロノウェ
「案の定、元ウェーバー大佐隊は驚いてるな」
ザボエス
「そら驚くだろ。俺らも事前にエリゴールから教えられてなかったら驚いてたわ」
ロノウェ
「でも、〈オートクレール〉はうちん中に入るんだろ? だったらあそこはまずくねえか?」
パラディン
「わかりやすいように、向かって左を一班組、右を十一班組としよう。一班組の仕事は、『連合』という名の羊の群れを、横から数を減らしながら十一班組のほうに向かわせることだ。一方、十一班組の仕事は、その羊たちをひたすら屠っていくこと。もちろん、ここですべて仕留められればいいが、一頭も後ろへやらないと思いつめる必要はない。我々の後方には、あの〝ファイアー・ウォール〟がある。あれは飾りではないんだ。たまには仕事をさせてやらなければ、出撃する意味がないだろう」
ザボエス
「今ここにエリゴールがいたら何て言うかね……」
ロノウェ
「さあ……とりあえず、うちの班の位置について言ってほしいなあ……」
パラディン
「ここまでで、何か質問はあるかね?」
一班長・ハワード
「はっ、大佐殿!」
パラディン
「一班長。何だい?」
一班長・ハワード
「はい、その、十一班の位置ですが……そこではなく、我々一班と交換したほうがよろしいのではないかと……」
ロノウェ
「一班長、よく言った!」
ザボエス
「負けてもさすが一班長!」
パラディン
「なぜかね?」
一班長・ハワード
「そこは……危険すぎます。〝初陣〟ならなおさらです」
パラディン
「では、少しでもその危険が減るように、一班組がここで羊の数を徹底的に減らしておいてくれないか?」
一班長・ハワード
「大佐殿……」
パラディン
「アルスター大佐隊がしてくれないんだ、我々が自分でするしかないだろう? 本当は羊の群れを全部アルスター大佐隊に押し返してやりたいんだけどねえ……いまだに思いつけずにいるよ。凡人だからね」
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