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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
101【交換ついでに合同演習編06】コールタン大佐と元四班長
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【コールタン大佐隊・執務室】
コールタン
「よう、エリゴール。直接会うのは久しぶりだな」
エリゴール
「そうですね。先日はお電話をありがとうございました。ところで、どうしてパラディン大佐殿が使われていた執務室のほうにいらっしゃるんですか?」
コールタン
「今はここも俺の執務室だ! 文句があるか!」
エリゴール
「自分はありませんが……パラディン大佐殿が知ったらどう思われるか……」
コールタン
「言うなよ? 絶対に言うなよ?」
エリゴール
「ちなみに、パラディン大佐殿はここを出られる際、端末はすべて新品と入れ替えていかれました」
コールタン
「何!? だからデータ復元しても何も出てこなかったのか!」
エリゴール
「冗談ではなく、本当にそんなことをなさったんですか?」
コールタン
「あったらするだろ?」
エリゴール
「します。ですから、パラディン大佐殿の措置は適切だったと思います」
***
コールタン
「とにかく、そっちのソファに座れ」
エリゴール
「いえ、自分は長居できませんのでこのままで」
コールタン
「……パラディンにすぐに帰ってこいとでも言われたのか?」
エリゴール
「はい。おっしゃるとおりです」
コールタン
「……エリゴール。最近、あいつに何か変わったことはなかったか?」
エリゴール
「護衛から砲撃に変わったこと以外には特にないと思いますが……何か?」
コールタン
「俺の電話に出なくなった。プライベート用も仕事用も全滅だ」
エリゴール
「はあ……何かパラディン大佐殿を怒らせるようなことをされましたか?」
コールタン
「そんな心当たりはまったくないから困ってるんだ」
エリゴール
「メールのほうは?」
コールタン
「メアドを変えられていた。仕事用のは〝検閲〟が怖くてうかつに使えない。……エリゴール。おまえ、あいつのプライベートのメアド、知ってるか?」
エリゴール
「いえ。仕事用のしか知りません」
コールタン
「そうか。そりゃそうだよな。……とりあえず、これ、パラディンに渡してくれ」
エリゴール
「手紙ですか。アナクロですね」
コールタン
「結局、これがいちばん安全な方法なんだ。託す相手さえ間違えなければ」
エリゴール
「……自分はまだ、コールタン大佐殿には信用されているんですね」
コールタン
「交換と演習したいのはそっちだろ」
エリゴール
「そのとおりです。ただ、パラディン大佐殿にお渡しはしますが、その先どうされるかはわかりませんよ」
コールタン
「……もし返事をくれなければ、交換も演習も中止すると言ったらどうなる?」
エリゴール
「ますますパラディン大佐殿に避けられることになるだけだと思います」
コールタン
「くそう! 相変わらず頭もいいな、おまえは!」
エリゴール
「誰でもすぐにわかることだと思いますが。……この手紙をお渡しするときに、返信をお願いしてはみます。それでもいただけなかったら……申し訳ありませんが、潔く諦めてください」
コールタン
「潔くって……まあ、確かにそうだな。諦めて……どうするか」
エリゴール
「やっぱり諦められそうにありませんね。いっそ、今からパラディン大佐殿に会いにいきますか?」
コールタン
「……今はちょっと勇気が出ない……」
エリゴール
「できれば、演習が終わるまでに勇気を出してください。その後は自分も郵便配達はできかねますので」
コールタン
「わかった……」
***
コールタン
「『連合』役って、どうすりゃいいんだ?」
エリゴール
「本物の『連合』は主に横列隊形ですから、護衛隊形で中央に向かって高速航行してくださればそれで結構です」
コールタン
「こっちも撃っていいんだよな?」
エリゴール
「もちろんです。ただし、レーザー砲は最小出力にしてください。これは厳守です」
コールタン
「……〈オートクレール〉は撃てねえな……」
エリゴール
「はい。撃たないでください。撃てばパラディン大佐殿との関係修復の道は完全に断たれます」
コールタン
「やっぱりそうか。危ないところだったぜ」
エリゴール
「二日目は〈オートクレール〉が〈フラガラック〉役でよかったですね」
コールタン
「二日目が勝負だな!」
エリゴール
「はい。〈オートクレール〉を無事守りきって、パラディン大佐殿に見直されてください」
コールタン
「……エリゴール。おまえは『連合』役だよな?」
エリゴール
「はい。パラディン大佐殿の〈オートクレール〉だろうが、コールタン大佐殿の〈デュランダル〉だろうが、『連合』役なので遠慮なく撃ちます」
コールタン
「退役希望者に怖いものはねえな……ある意味、うらやましい……」
***
エリゴール
「それでは失礼いたします。パラディン大佐殿から返信をいただけたら、打ち合わせを口実にお届けにまいります」
コールタン
「おう、よろしく頼む! おまえだけが頼りだ!」
***
エリゴール、退室後。
クルタナ(コールタンの副官)
「……パラディン大佐、やっぱり四班長を寄こしてきましたね」
コールタン
「〝七班長〟には嫌われたが、マルチに使える男には違いないからな。他の隊だったら一班長してたっておかしくない。おまけに……男前……!」
クルタナ
「やっぱり……パラディン大佐が疎遠になった原因は……」
コールタン
「俺もわかってはいる。わかってはいるが……それでも、頼れるのはあの男しかいない……!」
クルタナ
「……複雑ですね」
コールタン
「エリゴールにその気はまったくないから余計にな……」
コールタン
「よう、エリゴール。直接会うのは久しぶりだな」
エリゴール
「そうですね。先日はお電話をありがとうございました。ところで、どうしてパラディン大佐殿が使われていた執務室のほうにいらっしゃるんですか?」
コールタン
「今はここも俺の執務室だ! 文句があるか!」
エリゴール
「自分はありませんが……パラディン大佐殿が知ったらどう思われるか……」
コールタン
「言うなよ? 絶対に言うなよ?」
エリゴール
「ちなみに、パラディン大佐殿はここを出られる際、端末はすべて新品と入れ替えていかれました」
コールタン
「何!? だからデータ復元しても何も出てこなかったのか!」
エリゴール
「冗談ではなく、本当にそんなことをなさったんですか?」
コールタン
「あったらするだろ?」
エリゴール
「します。ですから、パラディン大佐殿の措置は適切だったと思います」
***
コールタン
「とにかく、そっちのソファに座れ」
エリゴール
「いえ、自分は長居できませんのでこのままで」
コールタン
「……パラディンにすぐに帰ってこいとでも言われたのか?」
エリゴール
「はい。おっしゃるとおりです」
コールタン
「……エリゴール。最近、あいつに何か変わったことはなかったか?」
エリゴール
「護衛から砲撃に変わったこと以外には特にないと思いますが……何か?」
コールタン
「俺の電話に出なくなった。プライベート用も仕事用も全滅だ」
エリゴール
「はあ……何かパラディン大佐殿を怒らせるようなことをされましたか?」
コールタン
「そんな心当たりはまったくないから困ってるんだ」
エリゴール
「メールのほうは?」
コールタン
「メアドを変えられていた。仕事用のは〝検閲〟が怖くてうかつに使えない。……エリゴール。おまえ、あいつのプライベートのメアド、知ってるか?」
エリゴール
「いえ。仕事用のしか知りません」
コールタン
「そうか。そりゃそうだよな。……とりあえず、これ、パラディンに渡してくれ」
エリゴール
「手紙ですか。アナクロですね」
コールタン
「結局、これがいちばん安全な方法なんだ。託す相手さえ間違えなければ」
エリゴール
「……自分はまだ、コールタン大佐殿には信用されているんですね」
コールタン
「交換と演習したいのはそっちだろ」
エリゴール
「そのとおりです。ただ、パラディン大佐殿にお渡しはしますが、その先どうされるかはわかりませんよ」
コールタン
「……もし返事をくれなければ、交換も演習も中止すると言ったらどうなる?」
エリゴール
「ますますパラディン大佐殿に避けられることになるだけだと思います」
コールタン
「くそう! 相変わらず頭もいいな、おまえは!」
エリゴール
「誰でもすぐにわかることだと思いますが。……この手紙をお渡しするときに、返信をお願いしてはみます。それでもいただけなかったら……申し訳ありませんが、潔く諦めてください」
コールタン
「潔くって……まあ、確かにそうだな。諦めて……どうするか」
エリゴール
「やっぱり諦められそうにありませんね。いっそ、今からパラディン大佐殿に会いにいきますか?」
コールタン
「……今はちょっと勇気が出ない……」
エリゴール
「できれば、演習が終わるまでに勇気を出してください。その後は自分も郵便配達はできかねますので」
コールタン
「わかった……」
***
コールタン
「『連合』役って、どうすりゃいいんだ?」
エリゴール
「本物の『連合』は主に横列隊形ですから、護衛隊形で中央に向かって高速航行してくださればそれで結構です」
コールタン
「こっちも撃っていいんだよな?」
エリゴール
「もちろんです。ただし、レーザー砲は最小出力にしてください。これは厳守です」
コールタン
「……〈オートクレール〉は撃てねえな……」
エリゴール
「はい。撃たないでください。撃てばパラディン大佐殿との関係修復の道は完全に断たれます」
コールタン
「やっぱりそうか。危ないところだったぜ」
エリゴール
「二日目は〈オートクレール〉が〈フラガラック〉役でよかったですね」
コールタン
「二日目が勝負だな!」
エリゴール
「はい。〈オートクレール〉を無事守りきって、パラディン大佐殿に見直されてください」
コールタン
「……エリゴール。おまえは『連合』役だよな?」
エリゴール
「はい。パラディン大佐殿の〈オートクレール〉だろうが、コールタン大佐殿の〈デュランダル〉だろうが、『連合』役なので遠慮なく撃ちます」
コールタン
「退役希望者に怖いものはねえな……ある意味、うらやましい……」
***
エリゴール
「それでは失礼いたします。パラディン大佐殿から返信をいただけたら、打ち合わせを口実にお届けにまいります」
コールタン
「おう、よろしく頼む! おまえだけが頼りだ!」
***
エリゴール、退室後。
クルタナ(コールタンの副官)
「……パラディン大佐、やっぱり四班長を寄こしてきましたね」
コールタン
「〝七班長〟には嫌われたが、マルチに使える男には違いないからな。他の隊だったら一班長してたっておかしくない。おまけに……男前……!」
クルタナ
「やっぱり……パラディン大佐が疎遠になった原因は……」
コールタン
「俺もわかってはいる。わかってはいるが……それでも、頼れるのはあの男しかいない……!」
クルタナ
「……複雑ですね」
コールタン
「エリゴールにその気はまったくないから余計にな……」
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