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Part 3. 遠矢を探して
それからと、これから
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良平がネクタイを締めていると、玄関から遠矢の声が聞こえた。
「良平! 則子ちゃんから葉書来てるよ!」
「マジ? なんだって?」
「なんだと思う?」
遠矢はニヤニヤ笑って、葉書を背中に隠す。
その様子では、悪い話ではないらしい。
「なんだよ、見せろよ」
遠矢はもったいぶるでもなく、葉書を良平に渡した。
「結婚します」
という大きな飾り文字の下に、則子と男性が仲良く並んでいる写真があった。
「そっかー……」
優しそうな男性の笑顔に、良平は少しほっとした。
良平がしばらく葉書の写真をみつめていると、遠矢が面白くなさそうに言った。
「なんだよ。まだ未練あるの?」
「まさか。安心しただけさ」
「どーだか」
『なんか嫉妬深くなったな』と思いつつも、良平は嫉妬されることにこそばゆい嬉しさを感じてしまう。
嫉妬でいうなら遠矢だけではない。
良平の知らないここ数年で、遠矢は大きく変わっていた。
少女っぽかった面立ちはなりを潜め、男っぽさが強まっている。
再会以来、店用のメイクをキッチリした姿ばかり見ていたが、すっぴんになると、あらためて遠矢の顔立ちが変わったのを実感する。
やはりあの頃の中性的な顔立ちは、思春期特有の危ういバランスだったんだろうか。
ハンサムになった、というところなのだろう。
『女の子が放っておかないだろうなあ……』
良平は顔をしかめた。
そういえば遠矢は童貞もなくした、と言っていた。
あれからバタバタしていて詳しくは聞いていないが、相手は男だったんだろうか。女だったんだろうか。
良平の心をチクチクとした思いが刺す。
今は一緒にいられているが、そのうちまた仲違いをして別れる事になるかもしれない。
良平はいつも不安を抱えていた。
「はい、面接頑張って!」
遠矢が良平にジャケットを渡す。
「うー、気が重い」
「残念パーティの準備しとくから!」
「失敗するの前提かよ!」
二人は笑った。
今はこれでいい。一緒にいられる時間を楽しもう。
また仲違いをしても、今度はちゃんと話をしよう。
良平は玄関を出た。
「良平! 則子ちゃんから葉書来てるよ!」
「マジ? なんだって?」
「なんだと思う?」
遠矢はニヤニヤ笑って、葉書を背中に隠す。
その様子では、悪い話ではないらしい。
「なんだよ、見せろよ」
遠矢はもったいぶるでもなく、葉書を良平に渡した。
「結婚します」
という大きな飾り文字の下に、則子と男性が仲良く並んでいる写真があった。
「そっかー……」
優しそうな男性の笑顔に、良平は少しほっとした。
良平がしばらく葉書の写真をみつめていると、遠矢が面白くなさそうに言った。
「なんだよ。まだ未練あるの?」
「まさか。安心しただけさ」
「どーだか」
『なんか嫉妬深くなったな』と思いつつも、良平は嫉妬されることにこそばゆい嬉しさを感じてしまう。
嫉妬でいうなら遠矢だけではない。
良平の知らないここ数年で、遠矢は大きく変わっていた。
少女っぽかった面立ちはなりを潜め、男っぽさが強まっている。
再会以来、店用のメイクをキッチリした姿ばかり見ていたが、すっぴんになると、あらためて遠矢の顔立ちが変わったのを実感する。
やはりあの頃の中性的な顔立ちは、思春期特有の危ういバランスだったんだろうか。
ハンサムになった、というところなのだろう。
『女の子が放っておかないだろうなあ……』
良平は顔をしかめた。
そういえば遠矢は童貞もなくした、と言っていた。
あれからバタバタしていて詳しくは聞いていないが、相手は男だったんだろうか。女だったんだろうか。
良平の心をチクチクとした思いが刺す。
今は一緒にいられているが、そのうちまた仲違いをして別れる事になるかもしれない。
良平はいつも不安を抱えていた。
「はい、面接頑張って!」
遠矢が良平にジャケットを渡す。
「うー、気が重い」
「残念パーティの準備しとくから!」
「失敗するの前提かよ!」
二人は笑った。
今はこれでいい。一緒にいられる時間を楽しもう。
また仲違いをしても、今度はちゃんと話をしよう。
良平は玄関を出た。
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