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第30話
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※とある二人組の視点。
「……いやあ、ミサキさん。ここはなんとも退屈ですねえ」
「あはは。まあそうだけどさ。面白そうだし、いいじゃねーか、トウヤ」
背丈の高い木々に囲まれる中、丁寧な口調で話しかける男に対し、対照的に粗い言葉遣いで返す女。
「とはいえ、折角呑気に拷問していたというのに、何故私たちがこんなことをしなければいけないのでしょう。あなたもそう思いませんか?」
「まぁね。でもあの野郎からの頼みだし。この狩りに成功すりゃ、あたいらのふざけた待遇も良くなるかもしれねえだろ?」
「まあ、それもそうですか。待遇面の改善については、是非とも期待したいところです。何せ、私たちは右列の中でもアンタッチャブルな存在のようですからねえ」
「そりゃねえ。あたいらってこっちじゃ人を殺しまくり、物を盗みまくりだからねえ。異世界で夢が叶ってよかったよ。それにしても、左列の生き残りがいるなんて夢にも思わねえって。弱っちいから全員くたばってるって思ってたのに」
「まったくです。まさかこんな場所にまで来られるような者が左列にいたとは思いませんでした……。ただ、今日で左列はドードーのように絶滅種となるでしょう」
この凸凹な二人組の男女は、いずれも非道なことで知られる右列の一員である。
彼らは召喚士ガリュウからの指令を受け、その召喚術の一つ、派遣魔法によってエルフの国へと繋がる森の奥へと送られてきたのだ。
その命令の内容というのが、こっちへいずれ来るであろう左列の三人組を抹殺してほしいというものだった。
「……つーかよ、なんかときたま種みたいなのが飛んでくんのがうざすぎんだよ。クソが」
「まあそれに関しては別にいいではないですか。雑魚の左列からしてみれば死活問題かもしれませんが、私たちにとっては問題ないでしょう」
「あたいにしちゃあ、虫けらの左列がうろちょろしてるみてえで気になんだよ……あ、来やがった! 例の三人組だ!」
「……ほう、ようやくお出ましになりましたか。さすがは私たちの親玉であるガリュウ氏。先見の明がおありだ」
「だねえ。カスども、まさかあたいらがこうして待ち構えてるなんざ、夢にも思わねえだろうなあ。まさに飛んで火に入る夏の虫ってやつさ……って、あ、あいつは……⁉」
正面から飛行してくる三人組の一人を見て、驚愕の表情を浮かべるミサキ。
「ん、どうしました、ミサキさん?」
「あ、あれは……あいつだよ」
「はい? あいつじゃわかりませんが」
「ほら、例の――ごにょごにょ……」
ミサキが耳打ちしてまもなく、いかにも眠そうだったトウヤの目が見開かれる。
「――お、おぉっ、そうですか。あれですか! これは、素晴らしい。あのとき、殺すかどうか迷いましたが、殺さなくて大正解でした。あえて泳がせてやった甲斐があるというものです。もうすぐ最高のショーを見られそうですねえ。ククッ……」
「トウヤったらさあ、ホントわかりやすいやつだね。それまで退屈そうな顔してたってのによ、急にいやらしい顔しやがって。ほんっと、反吐が出るようなゲス野郎だな!」
「ふふっ、ミサキさん。それはあなたに言われたくありません。私たちは同じ穴のムジナですよ」
「ねね、トウヤ。あいつ、あたいが殺しちゃってもいい?」
「いいえ、こればっかりは譲れませんよ。私がやります」
「ちぇっ……けど、トウヤ。あたいよりあんたがやったほうが、えげつない残酷ショーになって面白そうだねえ」
「ククッ……。あなたもそう思いますか。その辺にいる猫をご覧なさい。ネズミを弄び、最後には断末魔の悲鳴と血肉を味わっているでしょう。それと同じように、獲物の心の底からの怒りや悲しみと向き合い、徹底的に甚振り、最後には止めを刺して力の差を見せ付けることこそ、最高の快感であり、至高の娯楽なのですから……」
薄笑いを浮かべるトウヤの目の奥が怪しく光った。
※サクラ視点
クラインの町を出発した私たちは、エルフの国へ向かうため、とある森の中へと入った。
ここは途轍もなく大きな森で、特に木々が太くて長いのが特徴なんだ。光もあんまり入ってこられないみたいで、夕方か早朝みたいに薄暗い。
とっても神秘的な場所で、時々風の音みたいなのも聞こえてくる。
あと、植物の種っぽいのが私たちのほうへ飛んでくるときもあるけど、クルスの持ってる盾のペンダントのおかげで平気みたい。
私の【バルーントラップ】もあるから、自分のほうに飛んでくるものは二重で防ぐことができる。
今更かもしれないけど、こういう景色を見ると改めて異世界へ来たんだって感じがする。ただ、下はなるべく見ないようにしてる。そうしないと白骨死体っぽいのが見えちゃうから。怖いよ。
さて、もう少しで彼に追いつくことができそうだから、もうひと踏ん張り頑張らないと……。
「――え……サクラ、凄いね」
私が隣にきたことで、クルスがびっくりした顔をしてる。しかも褒められた。やった、狙い通りだ。
クルスの近くだと、彼が強い上に盾のペンダントがあるから安全っていうのがあるけど、もちろんそれだけじゃない。
彼は私の兄さんに似ているので、傍にいると安心感があるんだ。
クルスっていかにも頼りなさそうな見た目だし、性格だってそんな感じなのに、肝心な場面だととても勇敢なところとか、特にそっくり……。
ただ、似てるばかりじゃない。
時々私の胸のほうを見てたりとか、時々変な笑みを浮かべてブツブツ言ってたりとか、そういう変だけど違うところもちゃんとあるのがいい。
私が年上の男性に弱いだけかもしれないけど。
「へへ。私、隠れて飛ぶ練習してたんだ」
「へえ、サクラって頑張り屋さんだね」
「う、うん……」
頑張り屋さんだって言われた。嬉しい。
こっそり猛特訓したおかげで、ウィングブーツでの飛行にも大分慣れてきて、こうしてクルスと並んで飛べるくらいまで上達したんだ。
「でも、なんでそこまで頑張ったのかな?」
「そ、それは……こうやって飛んでるときでも、クルスの横顔が見たいから……」
「なるほど……って、サクラ。そんなこと言われたら照れるって……!」
「だって、クルスってとっても格好いいから……」
「……ほ、本当に?」
「冗談っ!」
「サ、サクラ……」
「あははっ、でも半分本当だから! ……あ、クルス。真っ赤になってる。可愛い」
「大人をからかったらダメだよ、サクラ……」
「ふふっ」
こうして、私はクルスとのお喋りを楽しんだ。今まで一緒に飛んでたユイには気の毒だけど……。
「――あ……」
それから、どれくらい夢心地で飛んでいただろう。
向こうのほうに人みたいなのがいるのがわかった。やっぱり人だ。
誰だろうと思ったら……それが徐々に近付いてきて、私は体中に電気が走るような、そんな感覚を覚えていた。
脳裏に浮かんでくるのは、いやらしい笑みを浮かべた二人組の姿……。
「う……」
た、たった今、完全に思い出した。その瞬間、血が沸騰するような感覚に襲われる。
間違いない……あそこにいる二人組は、私の兄さんを殺したやつらだ……。
「……いやあ、ミサキさん。ここはなんとも退屈ですねえ」
「あはは。まあそうだけどさ。面白そうだし、いいじゃねーか、トウヤ」
背丈の高い木々に囲まれる中、丁寧な口調で話しかける男に対し、対照的に粗い言葉遣いで返す女。
「とはいえ、折角呑気に拷問していたというのに、何故私たちがこんなことをしなければいけないのでしょう。あなたもそう思いませんか?」
「まぁね。でもあの野郎からの頼みだし。この狩りに成功すりゃ、あたいらのふざけた待遇も良くなるかもしれねえだろ?」
「まあ、それもそうですか。待遇面の改善については、是非とも期待したいところです。何せ、私たちは右列の中でもアンタッチャブルな存在のようですからねえ」
「そりゃねえ。あたいらってこっちじゃ人を殺しまくり、物を盗みまくりだからねえ。異世界で夢が叶ってよかったよ。それにしても、左列の生き残りがいるなんて夢にも思わねえって。弱っちいから全員くたばってるって思ってたのに」
「まったくです。まさかこんな場所にまで来られるような者が左列にいたとは思いませんでした……。ただ、今日で左列はドードーのように絶滅種となるでしょう」
この凸凹な二人組の男女は、いずれも非道なことで知られる右列の一員である。
彼らは召喚士ガリュウからの指令を受け、その召喚術の一つ、派遣魔法によってエルフの国へと繋がる森の奥へと送られてきたのだ。
その命令の内容というのが、こっちへいずれ来るであろう左列の三人組を抹殺してほしいというものだった。
「……つーかよ、なんかときたま種みたいなのが飛んでくんのがうざすぎんだよ。クソが」
「まあそれに関しては別にいいではないですか。雑魚の左列からしてみれば死活問題かもしれませんが、私たちにとっては問題ないでしょう」
「あたいにしちゃあ、虫けらの左列がうろちょろしてるみてえで気になんだよ……あ、来やがった! 例の三人組だ!」
「……ほう、ようやくお出ましになりましたか。さすがは私たちの親玉であるガリュウ氏。先見の明がおありだ」
「だねえ。カスども、まさかあたいらがこうして待ち構えてるなんざ、夢にも思わねえだろうなあ。まさに飛んで火に入る夏の虫ってやつさ……って、あ、あいつは……⁉」
正面から飛行してくる三人組の一人を見て、驚愕の表情を浮かべるミサキ。
「ん、どうしました、ミサキさん?」
「あ、あれは……あいつだよ」
「はい? あいつじゃわかりませんが」
「ほら、例の――ごにょごにょ……」
ミサキが耳打ちしてまもなく、いかにも眠そうだったトウヤの目が見開かれる。
「――お、おぉっ、そうですか。あれですか! これは、素晴らしい。あのとき、殺すかどうか迷いましたが、殺さなくて大正解でした。あえて泳がせてやった甲斐があるというものです。もうすぐ最高のショーを見られそうですねえ。ククッ……」
「トウヤったらさあ、ホントわかりやすいやつだね。それまで退屈そうな顔してたってのによ、急にいやらしい顔しやがって。ほんっと、反吐が出るようなゲス野郎だな!」
「ふふっ、ミサキさん。それはあなたに言われたくありません。私たちは同じ穴のムジナですよ」
「ねね、トウヤ。あいつ、あたいが殺しちゃってもいい?」
「いいえ、こればっかりは譲れませんよ。私がやります」
「ちぇっ……けど、トウヤ。あたいよりあんたがやったほうが、えげつない残酷ショーになって面白そうだねえ」
「ククッ……。あなたもそう思いますか。その辺にいる猫をご覧なさい。ネズミを弄び、最後には断末魔の悲鳴と血肉を味わっているでしょう。それと同じように、獲物の心の底からの怒りや悲しみと向き合い、徹底的に甚振り、最後には止めを刺して力の差を見せ付けることこそ、最高の快感であり、至高の娯楽なのですから……」
薄笑いを浮かべるトウヤの目の奥が怪しく光った。
※サクラ視点
クラインの町を出発した私たちは、エルフの国へ向かうため、とある森の中へと入った。
ここは途轍もなく大きな森で、特に木々が太くて長いのが特徴なんだ。光もあんまり入ってこられないみたいで、夕方か早朝みたいに薄暗い。
とっても神秘的な場所で、時々風の音みたいなのも聞こえてくる。
あと、植物の種っぽいのが私たちのほうへ飛んでくるときもあるけど、クルスの持ってる盾のペンダントのおかげで平気みたい。
私の【バルーントラップ】もあるから、自分のほうに飛んでくるものは二重で防ぐことができる。
今更かもしれないけど、こういう景色を見ると改めて異世界へ来たんだって感じがする。ただ、下はなるべく見ないようにしてる。そうしないと白骨死体っぽいのが見えちゃうから。怖いよ。
さて、もう少しで彼に追いつくことができそうだから、もうひと踏ん張り頑張らないと……。
「――え……サクラ、凄いね」
私が隣にきたことで、クルスがびっくりした顔をしてる。しかも褒められた。やった、狙い通りだ。
クルスの近くだと、彼が強い上に盾のペンダントがあるから安全っていうのがあるけど、もちろんそれだけじゃない。
彼は私の兄さんに似ているので、傍にいると安心感があるんだ。
クルスっていかにも頼りなさそうな見た目だし、性格だってそんな感じなのに、肝心な場面だととても勇敢なところとか、特にそっくり……。
ただ、似てるばかりじゃない。
時々私の胸のほうを見てたりとか、時々変な笑みを浮かべてブツブツ言ってたりとか、そういう変だけど違うところもちゃんとあるのがいい。
私が年上の男性に弱いだけかもしれないけど。
「へへ。私、隠れて飛ぶ練習してたんだ」
「へえ、サクラって頑張り屋さんだね」
「う、うん……」
頑張り屋さんだって言われた。嬉しい。
こっそり猛特訓したおかげで、ウィングブーツでの飛行にも大分慣れてきて、こうしてクルスと並んで飛べるくらいまで上達したんだ。
「でも、なんでそこまで頑張ったのかな?」
「そ、それは……こうやって飛んでるときでも、クルスの横顔が見たいから……」
「なるほど……って、サクラ。そんなこと言われたら照れるって……!」
「だって、クルスってとっても格好いいから……」
「……ほ、本当に?」
「冗談っ!」
「サ、サクラ……」
「あははっ、でも半分本当だから! ……あ、クルス。真っ赤になってる。可愛い」
「大人をからかったらダメだよ、サクラ……」
「ふふっ」
こうして、私はクルスとのお喋りを楽しんだ。今まで一緒に飛んでたユイには気の毒だけど……。
「――あ……」
それから、どれくらい夢心地で飛んでいただろう。
向こうのほうに人みたいなのがいるのがわかった。やっぱり人だ。
誰だろうと思ったら……それが徐々に近付いてきて、私は体中に電気が走るような、そんな感覚を覚えていた。
脳裏に浮かんでくるのは、いやらしい笑みを浮かべた二人組の姿……。
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た、たった今、完全に思い出した。その瞬間、血が沸騰するような感覚に襲われる。
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