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2章
最終審査
しおりを挟むキキン城・王の間。
ロアンくんと報告に来ていらいだな。
二次審査も合格し、いよいよ最終審査に残った5品から優勝が決まるよ。
でも、俺を除いた4品のうち、刺し身が3品。
それも、全部店で出しているカルパッチョ風刺し身と全く同じとは。
まあ、仕方がないかな。
あれだけ毎日毎日、魚屋店主の店で刺し身を大量販売して、売上も以前の20倍。
今、キキン国は刺し身が大ブームだもんね。
大金と名誉が一気に手に入る大会だもん、みんなが刺し身を出品しないわけないよね。
二次審査のとき、それに気付いたので、この最終審査には刺し身を出してないよ。
キキン国王から15メートル手前の大理石テーブル(審査台だね)に、大きな銀ボールが逆さまに5つ並んでいる。
最終審査の5品が入っているよ。
審査員は、おなじみの10名に加えて、キキン国王も味見するみたいだね。
「まだかのお。余の腹は、とっくに鳴っておるぞ」
「準備が整いましたので、まずは、我らから審査させていただきます」
「楽しみじゃのう。今年はどんな絶品が出てくるか」
キキン国王は美食家らしいよ。
珍しい食べ物、噂の料理。
外国だろうと、海外だろうと、食べるためにわざわざ部下を派遣して取り寄せるそうだ。
いよいよ、召使いが銀ボールを取り除く。
「「「「おおお……な、なんだ、あれ?」」」」
参加者5名と審査員が立ち上がり眼を見開いたよ。
カルパッチョ風刺し身が4つ並ぶ一番端っこには、大きめの朱塗りの陶器に盛られた、リング状の一品。
俺の品だね。
「前の審査品と違うが、ヒジカタよ」
「ああ、そうですね。変えました。大会規定に『出品の途中変更OK』って記載されてたんで」
俺の一つ隣に座る料理人が「いいわけねーだろ、クソがッ!」と呟いたよ。
言葉遣い悪いなあ。
見れば、ヤンキーぽい男がイラついていたよ。
両耳はピアスだらけ。長い茶髪を後ろで結わえ、白衣が滅茶苦茶黄ばんでるんだけど。
ばっちいなあ。洗濯してよね。
俺をギロリと睨んだよ。
一瞬、サキュバットかと思ったけど、ステータスを見たらただの人間。
名前はアシダダム・ロイトイ……、レベル2、攻撃力8か。
うちの店主さんより弱い数値なんだけど。
無視だね。
相手にしないのが1番だね。
10
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