妄想女医・藍原香織の診察室

Piggy

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迷走編

33-5話【case 5】 塩谷 茜 22歳 :貧血(藍原編)

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 そうか、あたしにもとうとう後輩ができて、しかも来月から病棟長か……。これはますます、仕事にも妄想にも精が出るわね! はいはい、外来もどんどん行きますよ~、次の患者さんは……。

 診察室に呼び込むと、顔色の悪すぎる女の子が入ってきた。見るからに、貧血。そしてそのすぐ隣には、心配そうに付き添う若い男の子。彼氏に違いないわ。

「職場の健診で、貧血で引っかかっちゃって……」

 高くて可愛らしい声で話す。どれどれ、紹介状にデータが添付してあった。ヘモグロビン……7.8。確かに、貧血だ。

「お仕事は、何を?」
「看護師です」
「あら! そうなの。じゃあ貧血の説明も、しなくてもわかるかしら? 職場の外来には行かないの?」
「……あまり、自分のデータとか知り合いに見られたくないんで」

 ああ、その気持ちはわかるわ。でも、そうか、看護師さんか。だったら理解もよさそう。

「まず、貧血の原因を調べますね? あなたくらいの年齢だと、だいたいは生理による鉄欠乏性貧血なんだけど、生理の調子はどう?」
「うーん、量は少し多い気はしますけど」
「今日は採血と、あとはできれば、婦人科で子宮筋腫とか過多月経になる原因がないか調べてもらいたいんだけど、いいかしら?」
「……はい」

 そこで、付き添いの男の子が初めて口を開いた。

「ねえ、茜、婦人科の診察、大丈夫なのかよ? おまえ、ずっと嫌だっていってたじゃん」

 茜ちゃんは、肩に置かれた彼氏の手をそっと握った。

「うん……でも、必要なら頑張る。ありがと、けんちゃん」

 あらまあ、可愛らしい声で、健気に彼氏を見つめて笑顔を作って……。それより、気になるのは……

「……内診、苦手なの?」
「はい、ちょっと……痛いのが……」

 茜ちゃん、ほんのり赤くなって笑う。茜ちゃん、あなた……バージンなの? って、確認したいけど、彼氏がいたらできないじゃないのよっ! 22歳、社会人、彼氏持ち……普通に考えたらセックスはもう経験済みだろうけど、それでも、セックスと内診は違うものね。どうしても苦手な人、いるわよね。
 パソコンにカルテ記載と検査オーダーを入れながら、ちらっと彼氏を観察。どちらかというと地味な、細身の男の子。顔は普通だけど、茜ちゃんがとても可愛い分、余計存在感が薄く見えてしまう。とにかく心配そうな顔をして茜ちゃんをずっと見つめてる。大好きなのね、彼女のこと。

「じゃあまず採血に行って、そのあと婦人科に行ってください。そのあと、結果が出るころにまた戻ってきてもらうわね」

 婦人科に対診依頼を書く。……あら、今日の担当は向出先生……すごくマイルドな先生だけど……男性だわ。

『貧血精査の患者様です。貴科的疾患の検索をお願いいたします。月経過多の自覚があるようです。内診が苦手とのこと、よろしくお願いいたします』

 見たいのは筋腫や内膜症だから、痛い内診じゃなくて、超音波検査だけで済むかもしれない。超音波なら、それこそローターみたいな小さくて細身のプローブに、コンドームをかぶせてゼリー塗って、ぬるっと膣の中に入れるだけだから、ほとんど痛くないはず。怖がりの茜ちゃんでも、きっと大丈夫……。『はい、塩谷さん、力を抜いていてくださいね……』向出先生の手によって、すべりのいい小さなプローブが、茜ちゃんの中に吸い込まれる。『んん……っ』開いた両足に思わず力が入る茜ちゃんを、先生が優しくなだめて……『大丈夫、痛くしないから……』プローブは茜ちゃんの中で蠢いて、やがて、膣の最奥をぐりっと擦る。『ああ……っ!』茜ちゃんが顔を赤くして体に力を入れる。『ごめん、痛かった? ……ちょっと、辛抱してね。ここ、大事だから……』震える茜ちゃんの子宮の入り口を、先生はゆっくり、丁寧に、円を描くように擦りつける。『うう……』茜ちゃんは涙声で体を震わす。先生はなるべく痛くしないようにしてるつもりで、あることに気づく。プローブを差し込んだ膣の入り口から、とろりと透明の液体が糸を引いて――『あれ?』向出先生の声色が変わる。『塩谷さん……?』プローブをぐりぐりと奥の壁に擦りつけると、茜ちゃんがビクビクと体を震わせた。『あっ、はうっ、せ、先生……っ』膣から溢れる液体が増えて、内診台に滴る。向出先生が、ふふっと笑った。『いいですよ、塩谷さん。そのまま、身を任せて……痛いと感じるより、ずっといい。あなたの分泌液のおかげで、エコー画像もよく見える……』『ん……っ、んふ……っ』茜ちゃんは羞恥で顔を真っ赤にしながら腰を浮かせた。途端に向出先生が声を上げる。『ああ、ダメダメ、動いちゃ。我慢して、ね……? もうすぐ終わるから』『んんっ、先生……っ、もう、勘弁してください……っ』息を荒げて懇願する茜ちゃんを無視して何枚か画像を記録すると、向出先生はいった。『……はい、検査終了。異常はなかったよ。よくがんばったね、塩谷さん。……これは、ご褒美だよ』そして、手袋をした左手の親指に茜ちゃんから溢れる粘液をつけると、内診台の上で大きく開いた無防備な茜ちゃんのクリトリスを優しく撫でた。『ひゃああっ!』茜ちゃんの腰が跳ね上がる。『ふふ、苦手な診察を頑張ったご褒美だ。我慢、していたんでしょう? もうイッて、いいですよ?』そのまま親指を優しく擦り続けながら、まだ中に入ったままのプローブをぐりぐりと膣の最奥へ押し付ける。『ああぅ、あっ、はっ、いいッ、先生、ああっ、イッちゃう――!』膣内をかき混ぜるプローブを伝って淫靡な汁がとめどなく溢れ、徐々に速く敏感な突起を擦られて、茜ちゃんはガクガクと腰を揺らす。『あっ、あっ、あああ――っ!!』二度三度と腰がバウンドし、茜ちゃんが吐息を漏らす。『……はあ、先生……婦人科の診察……好きに、なりました……』

 ……てな具合で、婦人科診察、一気に克服しちゃえば! ……なんて。できるわけないわよね。ごめんなさいっ、向出先生っ! 頭の中で先生を、勝手にセクハラドクターに仕立て上げてしまいました……。……でも……もし彼氏が産婦人科医だったら、一度くらいはやってみたいプレイよね……。内診プレイからの、経腟超音波プレイ……。そして最後に、こっそり検査用コンドームお持ち帰り……。ああっ、ダメダメ、こんなこと考えてたら産婦人科の先生にボコられるわ! 今はそんなことを考えるんじゃなくて!

「……婦人科の向出先生、とても優しい先生だから、きっと大丈夫よ」

 勇気づけて送り出す。茜ちゃんは、彼氏のけんちゃんに肩を抱かれて診察室を出ていった。
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