妄想女医・藍原香織の診察室

Piggy

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障害編

40話【off duty】西園寺 すみれ:お呼び出し(西園寺編)

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「藍原さん。藍原さーん? 寝ちゃったの?」

 藍原さんたら、私の右肩にもたれてすぅすぅと寝息を立ててる。ワイン2杯で寝ちゃうなんて、可愛いわねえ。私はまだまだこれからだっていうのに。まあでも、ここまで全幅の信頼を置かれるっていうのも、悪くないわ。こんな素直な子は、裏切るわけにはいかないわねぇ……。

「藍原さん? あなた、無防備すぎるわよ?」

 耳元で囁いてみる。藍原さんは、んん、と小さな吐息を漏らしただけで、身動きひとつしない。ピンク色の可愛い唇は少しだけ開いていて、こんな寝顔を見せられたら、たいていの男は理性が飛んじゃうんじゃないかしら。

「……藍原さん」

 ぷっくり膨らんだ唇に、そっとキスをしてみる。ああ、この弾力がたまらない。男の唇じゃあ、この柔らかさは味わえないわ。みずみずしくてふわふわの唇。これが、女の子のいいところ。
 優しく下唇を挟んで引っ張る。ぺろりと舌先で舐めてから離すと、藍原さんの唇がぷるんと揺れた。

「ん……先生……」

 あら、先生って、私のこと? 藍原さんたら、私の夢でも見てるのかしら。……ふふ、まんざらでもないのね。たまらないわ、今すぐ襲いたくなっちゃう。

「もったいないわね、こんなにいやらしい体をしているのに……」

 ブラウスのボタンを2つだけ外して、豊かな膨らみを支えるブラの下に、そっと手を入れる。すべすべで、吸いつくような温かい肌の、この柔らかさ。これも、男とは違う女の魅力。それも、ここまでの乳房には、なかなか出会えない。
 まだ大人しく眠ってる可愛らしい乳首を人差し指の腹で優しく擦ると、藍原さんは身じろぎをして吐息を吐いた。

「んん……」

 ああ、本当にたまらない。そのまま円を描くように、人差し指をくるくると動かす。藍原さんが苦し気に眉をひそめた。

「んんッ、ふ……んう……」

 ……ああ、いけない。あまりやりすぎると起きちゃうわ。寝てる子を襲うなんて、そんなことしちゃダメね。それより、電話電話。ここまでは計画どおりなんだから。
 起きる様子のない藍原さんをそっとソファに寝かせて、藍原さんのカバンの中を覗く。携帯電話はすぐに見つかった。

「えっと、なんだったかしら……し、ん、じょ、う……」

 連絡先から、新條の名前を探す。
 ――ない。

「おかしいわね、電話帳登録してないのかしら……」

 いまどきの子は、SNSとか使うのかしら。インストールされてあるSNSアプリを開いてみる。……うーん、それらしき名前は出てこない。

「うそでしょ、彼氏なのに、連絡先も入ってないの?」

 そういえば、彼氏は隣に住んでる大学生で、救急外来で診たのが出会いだとかいってたかしら。お隣さんだと、連絡先を交換しなくてもやっていけるものかしら。それとも、藍原さんが天然なだけ?

「……仕方ないわねぇ」

 計画変更。病棟に電話をかける。

『はい、4階中央病棟、佐々木です』
「あ、佐々木さん? 内科の西園寺です。夜中に悪いわね、ちょっと調べてほしいんだけど」
『はい、なんですか?』
「患者さんと連絡を取りたいの。端末で検索してくれる? 苗字は新條、男性、年齢は20台前半」
『新條? それって、新條浩平くんですか?』
「あら、知ってるの?」
『はい、あ、えっと……藍原先生が診たことのある、新條くんですよね?』
「そう。電話番号、わかるかしら」
『はい。……えっと、090……』

 よし、電話番号ゲット。……佐々木さん、藍原さんと仲良しみたいだけど、あの分じゃあ藍原さんの彼氏が新條くんだって、知ってるみたいね。機会があったらいろいろ聞いてみようかしら……。
 ああ、そんなことより、電話電話。もう夜の11時を回りそう。早くしないと、今夜中に終わらないかも。
 藍原さんの携帯電話で、私は入手したばかりの番号に電話をかけた。
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