妄想女医・藍原香織の診察室

Piggy

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妄想編

31話【daily work】岡林 幸太郎:医局(岡林編)

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 緊急入院が入ったおかげで、夜の医局で自然とふたりきりになれた。週末から藍原先生いなくなっちゃうし、今って、ひょっとして大事なチャンスだよね?

「週末先生に会えないのは、俺が、ちょっと寂しいかな」

 そういってじーっと見つめると、藍原先生の顔がだんだん赤くなってきた。……よしよし、いい感じ。

「……あたし、本当に、電話のとき、変なこと、いってなかったよね……?」

 うん、いってなかった。本当は、いわせたかったけど。先生、すぐ寝ちゃったから。

「お、岡林くんも、何が変わったこととか、いってなかったわよね……?」

 ……好きっていったけど、先生、覚えてるのかな? まあ、うろ覚えくらいだったら、この際忘れてくれていいけど。……ん? 藍原先生、何か思い出してるのかな、みるみる顔が赤くなって……恥ずかしがってる? 

「……先生、どうしたの?」

 これ、攻め時じゃね? 耳まで赤くなって、藍原先生、かわいい。……そういえば藍原先生、耳、感じやすいんだよね……? 
 俺は、コーヒーを置いて、顔を背ける藍原先生の耳元に顔を近づけた。

「……電話でいえなかったこと、今、いってもいいですか……?」

 耳元で囁くと、藍原先生の体がわずかに震えた。うわ……なんだろう、今の……すごく、ゾクッと来た。

「藍原先生……耳、感じやすいんでしょ?」

 ヤバいな、これ……本気で、ムラムラしてきた。ちょっとやりすぎかなと思いつつ、ピンク色した耳たぶを、やさしく咥える。

「ひゃあっ!?」

 藍原先生が、びっくりして声をあげた。でも、そんなの気にしてられない。その声、すぐ、喘ぎ声にさせてあげるから。
 固まってる先生の耳をついばみながら、耳の裏を舐める。それからやさしく愛撫するように、じっくり、ねっとりと、藍原先生の熱を持った耳を舐め回して……。俺を押し返そうとしていた先生の手がすぐに力を失い、腰が砕けるようにソファに倒れ込む。……ほら、やっぱり、感じてるんじゃん。そのまま藍原先生の上に覆いかぶさって、首元に顔をうずめる。……ああ、いい匂いがする。それに、感じてる女の人特有の、熱と香り。

「……あっ、は……あっ……!」

  そうそう、これだよ。俺が聞きたかったのは、これ。……藍原先生、ダメっていいながら、すごい気持ちよさそうな声をあげてる。甘くて、切なくて、もう今すぐにでも挿れたくなるような、男をそそる声。……ヤバい、止まらない。先生の声だけで、アソコが反応する。

「ダメだってば、岡林くんっ、……んあっ、あん……ッ」

 耳の付け根から首筋にかけて舌を這わせたら、藍原先生がなまめかしい声をあげながらビクビクと体を痙攣させた。息を乱して、上気した頬と、眉間にしわを寄せた悩まし気な顔が、たまらない。わずかに口を開いてはあはあと浅く息をする藍原先生を見ると……もう、ダメだ。なんか、急激に俺の中から熱いものが込み上げてきて……。
 我慢、できない。今すぐ藍原先生を抱きたい。そのエロい喘ぎ声を出す唇を俺のものにして、先生の中に、俺のモノをぶちこみたい――!
 藍原先生に覆いかぶさって、その唇を奪おうとしたとき――

 バタン!!

 急に音がして、俺は反射的に跳ね起きた。うわっ、ま、マジかよ、このタイミングで人が!? ヤバい。さすがにヤバい、医局で指導医を襲ってるとこ見られたら、マジヤバいっ!

「あら、遅くまでご苦労様」

 えっと、この人、確か、病棟長の西園寺先生……。うわあ、バレてるかな、なんとかセーフかな、一応ソファでがっつりヤッてるとこは見られてないはずだけど。てか、藍原先生、顔が真っ赤過ぎて、あれ、バレバレだろ!? 息も上がってるし、もう、全身から、フェロモン出まくってる。ヤバい。絶対ヤバい、これはバレた。しゅ、修羅場になる前にとりあえず逃げよう。

「あっ、じゃあ先生、お先に失礼します」
「あっ、はいはい、お疲れ様でした」

 ほら、声も完全に上ずってるし!?
 西園寺先生に引き留める隙を与えず、ささっと医局を出る。追いかけてくる様子がないので、ほっとする。
 ……ああ、マジやばかった。……俺、明日、呼び出しとか食らうかな……? いや、現場は押さえられてないから、藍原先生がしらを切り通してくれれば、セーフなはず……。でも、藍原先生……俺に襲われたって、いうかな? いや、先生もすごく感じてたし、まんざらでもなかったよな……? ああ、どうしたんだ俺。もっと確実に、計画的にヤる予定だったのに、うっかり医局で本気でヤろうとするなんて。こんなリスキーなことするはずじゃなかったんだけどな……。……クソ、それも、あの藍原先生が、予想以上に色っぽいくせに天然だからだよ。こんなにアタックしてるのに、いまだに藍原先生にその気があるのかないのか、いまいちわからない。こんなの初めてだ。……でも……。

 藍原先生の、ピンク色の肌と甘い喘ぎ声を思い出す。
 ……やっぱり、抱きたい。絶対、抱きたい。今日は邪魔が入ったけど……明日から藍原先生がどんな態度になるかちょっと不安だけど、絶対、内科が終わるまでに、藍原先生を抱いてみせる。
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