317 / 341
自分とそれ以外
しおりを挟む
最近考えるのは、自分自身とそれ以外との境界である。そんなもの考えるまでもなくわかるだろうと言われるかもしれないが、本当にそうだろうか? AさんとBさんがいて、Aさんが自分自身だとすればBさんはそれ以外である。これは分かり易い。しかし例えばAさんが爪が伸びて来たから切ったとする。切る前の爪はAさんの一部でありAさん自身であったわけだが、切った途端に爪はAさん以外の存在になる。髪の毛でも話は同じだ。
自分自身と世界の境界線があって、その境界線から外の存在が自分以外の存在だとする。その境界線は皮膚かも知れない。しかし垢すりに行ったらどうだろう? さきほどまで自分自身であり、世界との境界でもあった皮膚の古い部分は自分以外になってしまう。自分の肉体と繋がっているものは自分自身で、離れてしまったものがそれ以外といえるのだろうか? しかし例えば爪なんかは、根元から生えてしばらくは皮膚とくっついているが、もっと伸びれば皮膚とも離れて、本体の影響を受けない状態になる。そうなるともう、くっついているだけで自分では無いような気もする。
がん細胞はどうだろう? それは好ましい存在ではないが、確かに自分自身の一部に他ならない。しかしそれを手術で切り取ってしまった場合、切除されたがん細胞は自分自身ではなくなる。癌細胞は特別な存在なんだろうか? であれば現在の科学技術では不可能だが、自身の体を左右真っ二つに切って、それでも生存できるようになったとしよう。右と左のどちらが自分自身という事になるのだろうか?
現在実験に使われているがん細胞の殆どは、HeLa細胞というとある女性のがん細胞を増殖させたものだ。もちろん本人は既に亡くなっている。組織を採取するときに本人の承諾は得ていなかったそうだ。DNAの異常を修復する技術が確立すればクローンも作れるのだろうか? そのがん細胞は彼女自身では無いという事で本当にいいのだろうか?
一方体の中には自分以外の生物が、細胞の数以上に生息している。ウィルスを生物としてカウントしなくても、細菌類だけで物凄い数だ。これはやはり自分自身では無いような気がする。しかし自身の細胞の中には、そのDNAを独自に持つ、ミトコンドリアという存在がある。これはかなり原初の頃に、従来あった細胞と結合してしまった他生物だ。これも純粋に自分自身と考えていいのだろうか? もし今後他のDNAを持った存在が、同様に各細胞と結合してしまった場合どうなるのだろう?
物理的にもっと分かり易い例だと、昔のアニメ『マジンガーゼット』に出て来る敵役で、アシュラ男爵というのがいた。これは体の半分半分が別の人間で、それがひとつになっていた。彼らはどちらが自分自身なんだろうか? ミトコンドリアも自身であれば、二人でひとつの自分自身なんだろうか?
別にどうでもいい話かもしれない。どう定義するかだけの話という気もする。しかし未だにしっかりと定義されたことはないかもしれない。それはそんな必要が無いからだろう。しかしとても気になる。
自分自身と世界の境界線があって、その境界線から外の存在が自分以外の存在だとする。その境界線は皮膚かも知れない。しかし垢すりに行ったらどうだろう? さきほどまで自分自身であり、世界との境界でもあった皮膚の古い部分は自分以外になってしまう。自分の肉体と繋がっているものは自分自身で、離れてしまったものがそれ以外といえるのだろうか? しかし例えば爪なんかは、根元から生えてしばらくは皮膚とくっついているが、もっと伸びれば皮膚とも離れて、本体の影響を受けない状態になる。そうなるともう、くっついているだけで自分では無いような気もする。
がん細胞はどうだろう? それは好ましい存在ではないが、確かに自分自身の一部に他ならない。しかしそれを手術で切り取ってしまった場合、切除されたがん細胞は自分自身ではなくなる。癌細胞は特別な存在なんだろうか? であれば現在の科学技術では不可能だが、自身の体を左右真っ二つに切って、それでも生存できるようになったとしよう。右と左のどちらが自分自身という事になるのだろうか?
現在実験に使われているがん細胞の殆どは、HeLa細胞というとある女性のがん細胞を増殖させたものだ。もちろん本人は既に亡くなっている。組織を採取するときに本人の承諾は得ていなかったそうだ。DNAの異常を修復する技術が確立すればクローンも作れるのだろうか? そのがん細胞は彼女自身では無いという事で本当にいいのだろうか?
一方体の中には自分以外の生物が、細胞の数以上に生息している。ウィルスを生物としてカウントしなくても、細菌類だけで物凄い数だ。これはやはり自分自身では無いような気がする。しかし自身の細胞の中には、そのDNAを独自に持つ、ミトコンドリアという存在がある。これはかなり原初の頃に、従来あった細胞と結合してしまった他生物だ。これも純粋に自分自身と考えていいのだろうか? もし今後他のDNAを持った存在が、同様に各細胞と結合してしまった場合どうなるのだろう?
物理的にもっと分かり易い例だと、昔のアニメ『マジンガーゼット』に出て来る敵役で、アシュラ男爵というのがいた。これは体の半分半分が別の人間で、それがひとつになっていた。彼らはどちらが自分自身なんだろうか? ミトコンドリアも自身であれば、二人でひとつの自分自身なんだろうか?
別にどうでもいい話かもしれない。どう定義するかだけの話という気もする。しかし未だにしっかりと定義されたことはないかもしれない。それはそんな必要が無いからだろう。しかしとても気になる。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる