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本編
特典商法ともいう。
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神殿で、私はレフィアス様に会おうとして――ファンクラブの女性陣に止められた。
「ラウエンシュタイン公爵令嬢。どういうおつもりでしょう?」
「大神官様の御名を、軽々しく口になさっていると聞きました」
「国王陛下の叔父上でもあられる御方に対し、非礼ではありませんか?」
要約:ずるい。
「まあ、皆様方。レフィアス様の御名をお呼びすることは、レフィアス様御自身がお許し下さいましたのよ」
そこで一旦言葉を区切った。見渡すと(取り囲まれている)女神官や召喚士、近衛兵達が「悔しい」と描いたような顔で私を睨みつけています。
「私の主催する同好会に入ってくれた方にも、お許しいただけることですし」
その一言で、各ファンクラブは即座に解散し、私とエージュの「レフィアス様ファンクラブ」は、最大にして唯一の存在となった。これで、女性陣の情報網をゲットできたわけだ。
「会長。お気をつけて!」
「後で、レフィアス様のご様子、教えて下さいね!」
女は、自分の利になる者にはこの上なく優しいのである。
私は、会員ナンバーを割り振りを、女神官・マルレーヌにお願いした。最大派閥だった女神官によるファンクラブの会長だった人で、誰より早く私に「入会します!」と言った彼女は、会長・私、副会長・エージュの元、名誉監督としてナンバー3になっている。
「マルレーヌさん。どなたか、女神官の方に、御一緒していただきたいのだけれど」
「私が行きます」
そう言ったマルレーヌさんだけど、他のメンバーがそれを許さない。「会員番号の割り振りがおありでしょ?」と牽制されている。レフィアス様、さすがの人気である。わかるわ、素敵だもの、知的で気品があって、茶目っ気もあって、厳しくも優しい御方だもの。
そして、マルレーヌさんは一人を推薦した。
「では、ナスターシャ。あなたが御案内を」
「はい!」
元気いっぱいの、私と同世代くらいの女神官。ナスターシャと呼ばれた彼女は、亜麻色の髪と瞳の、溌剌とした少女だ。
「御案内致しますね。抜け道、通りましょう」
そう言って、神殿内部のあちこちの抜け道を通って、レフィアス様の居室まで連れて行ってくれた。レフィアス様のお部屋の隣に出た時、プライバシーの保護が真剣に心配になったくらい、誰にも見つからずに来られた。
「……これは、アレクシア姫。お久しい」
「申し訳ございません。御無沙汰致しておりました」
「よい、よい。神竜王陛下と信頼を深めることこそ、何より肝要。……して、姫。今日はどのようなご用件か?」
レフィアス様は、まだ宣戦布告のことは知らされてないのかしら。迂闊に言うこともできないので、私はシルヴィスから預けられた鍵を見せた。
「……これを拝見する許可を、いただけますか」
私の願いに、レフィアス様は瞳を閉じた。そして、銀色の髪を少し撫でて――頷いた。
「シルヴィスがそれを託すとは、よほどのこと。――御案内致しましょう。ナスターシャ、おまえは控えの間で待ちなさい。姫をお送りするようにな。……抜け道は、使ってはならぬぞ」
「は、はい」
さりげなく釘を刺して、レフィアス様は私を連れて神殿の奥に向かう。
その先にあった書庫を開け、私はシルハーク王家の系図をひたすら調べた。途中から、レフィアス様も何かを察したように手伝ってくれて――ひとつの結論を得られた。
エージュに報告して、明日、またリヒト殿下達に会わなきゃ。
私は、レフィアス様に何度もお礼を言って、ナスターシャと一緒に神殿入口まで見送っていただいた。この後の、ファンクラブへの対応はナスターシャに任せる。
――いけない、その前に。
「ナスターシャ。マルレーヌさんに、後で私の家まで来てほしいと伝えてくれる? 今は大変そうだし……今日でなくてもいいわ。同好会の皆さんの名簿が欲しいの」
「わかりました。お伝えしておきます」
間諜を炙り出すにも、まずは情報よね。
神竜王召喚を、確実に知っているのは、王家と宰相と私達、そして神官達。貴族や軍、民には、まだ周知はされていない。理由は、ローランの契約相手が私だから。王家ではなく、私を守るとローランは誓っているからだ。
そして、ヴェルスブルクですら知らない人が多数の神竜王召喚を、シルハークのリーシュ王は知っている。つまり、間諜から報告を受けている。
その様子を、誰かが見ていないとは限らない。元々、間諜として教育された人ではなく、買収された人だから、他にも隙はあるはず。それを突き止めるには、情報網は大切だ。
私は、ナスターシャと別れると、急いでラウエンシュタインの屋敷に帰った。
「ラウエンシュタイン公爵令嬢。どういうおつもりでしょう?」
「大神官様の御名を、軽々しく口になさっていると聞きました」
「国王陛下の叔父上でもあられる御方に対し、非礼ではありませんか?」
要約:ずるい。
「まあ、皆様方。レフィアス様の御名をお呼びすることは、レフィアス様御自身がお許し下さいましたのよ」
そこで一旦言葉を区切った。見渡すと(取り囲まれている)女神官や召喚士、近衛兵達が「悔しい」と描いたような顔で私を睨みつけています。
「私の主催する同好会に入ってくれた方にも、お許しいただけることですし」
その一言で、各ファンクラブは即座に解散し、私とエージュの「レフィアス様ファンクラブ」は、最大にして唯一の存在となった。これで、女性陣の情報網をゲットできたわけだ。
「会長。お気をつけて!」
「後で、レフィアス様のご様子、教えて下さいね!」
女は、自分の利になる者にはこの上なく優しいのである。
私は、会員ナンバーを割り振りを、女神官・マルレーヌにお願いした。最大派閥だった女神官によるファンクラブの会長だった人で、誰より早く私に「入会します!」と言った彼女は、会長・私、副会長・エージュの元、名誉監督としてナンバー3になっている。
「マルレーヌさん。どなたか、女神官の方に、御一緒していただきたいのだけれど」
「私が行きます」
そう言ったマルレーヌさんだけど、他のメンバーがそれを許さない。「会員番号の割り振りがおありでしょ?」と牽制されている。レフィアス様、さすがの人気である。わかるわ、素敵だもの、知的で気品があって、茶目っ気もあって、厳しくも優しい御方だもの。
そして、マルレーヌさんは一人を推薦した。
「では、ナスターシャ。あなたが御案内を」
「はい!」
元気いっぱいの、私と同世代くらいの女神官。ナスターシャと呼ばれた彼女は、亜麻色の髪と瞳の、溌剌とした少女だ。
「御案内致しますね。抜け道、通りましょう」
そう言って、神殿内部のあちこちの抜け道を通って、レフィアス様の居室まで連れて行ってくれた。レフィアス様のお部屋の隣に出た時、プライバシーの保護が真剣に心配になったくらい、誰にも見つからずに来られた。
「……これは、アレクシア姫。お久しい」
「申し訳ございません。御無沙汰致しておりました」
「よい、よい。神竜王陛下と信頼を深めることこそ、何より肝要。……して、姫。今日はどのようなご用件か?」
レフィアス様は、まだ宣戦布告のことは知らされてないのかしら。迂闊に言うこともできないので、私はシルヴィスから預けられた鍵を見せた。
「……これを拝見する許可を、いただけますか」
私の願いに、レフィアス様は瞳を閉じた。そして、銀色の髪を少し撫でて――頷いた。
「シルヴィスがそれを託すとは、よほどのこと。――御案内致しましょう。ナスターシャ、おまえは控えの間で待ちなさい。姫をお送りするようにな。……抜け道は、使ってはならぬぞ」
「は、はい」
さりげなく釘を刺して、レフィアス様は私を連れて神殿の奥に向かう。
その先にあった書庫を開け、私はシルハーク王家の系図をひたすら調べた。途中から、レフィアス様も何かを察したように手伝ってくれて――ひとつの結論を得られた。
エージュに報告して、明日、またリヒト殿下達に会わなきゃ。
私は、レフィアス様に何度もお礼を言って、ナスターシャと一緒に神殿入口まで見送っていただいた。この後の、ファンクラブへの対応はナスターシャに任せる。
――いけない、その前に。
「ナスターシャ。マルレーヌさんに、後で私の家まで来てほしいと伝えてくれる? 今は大変そうだし……今日でなくてもいいわ。同好会の皆さんの名簿が欲しいの」
「わかりました。お伝えしておきます」
間諜を炙り出すにも、まずは情報よね。
神竜王召喚を、確実に知っているのは、王家と宰相と私達、そして神官達。貴族や軍、民には、まだ周知はされていない。理由は、ローランの契約相手が私だから。王家ではなく、私を守るとローランは誓っているからだ。
そして、ヴェルスブルクですら知らない人が多数の神竜王召喚を、シルハークのリーシュ王は知っている。つまり、間諜から報告を受けている。
その様子を、誰かが見ていないとは限らない。元々、間諜として教育された人ではなく、買収された人だから、他にも隙はあるはず。それを突き止めるには、情報網は大切だ。
私は、ナスターシャと別れると、急いでラウエンシュタインの屋敷に帰った。
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