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第三章 ‐ 戦争の影
201話 無防備な仕草と、純粋な心
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「じゃあ……おそろいですわね? ほら、レイニー様からも、ぎゅってしてくださいまし♪」
そう言って、こっち見上げて――
ぷにっ……て、ほっぺ膨らませてるんだよ!?!?
も、もぉぉおおぉぉぉぉおっっ!!!!
「うぅ~……ずるい、セリーナぁぁぁ~!!」
俺は、顔を真っ赤にして、結局ぎゅってし返してあげた。
でもさ、彼女の身体は細くてふわふわで、意外と……温かくて。
「……えへへ♡」
俺の胸に小さく頬をすり寄せて、幸せそうに笑ってるセリーナを見てると……
……まぁ、今日は……特別だから、いっか。
王都の喧騒からちょっと外れた、静かな噴水のある広場。
俺は――逃げた。完全に逃げた!!
セリーナのわがままフルスロットルと、
あの「無邪気全開スキンシップ」攻撃に理性が耐えられなくなって、
「ちょ、ちょっと冷たいの買ってくるから!待ってて!」ってその場を離れた。
(はぁぁ……あぶなかったぁぁ……俺、今すごく……自分を褒めたい……)
で、買ってきたのが、冷たいベリージュース2つ。
セリーナの好み、もうだいぶ分かってきたしね。
「ただいま~。はい、セリーナの分♪ ほら、ちゃんと冷たいよ~」
「まぁ……♪ ありがとうございます、レイニー様っ♡」
にっこり微笑んで、セリーナはストローを挿して、――と。
「えいっ♪ いただきま――きゃっ!?」
ぶちゅっ。
「あっ――――!!」
その瞬間、セリーナの手からジュースのカップがするっと滑り落ちて、
鮮やかな赤紫の液体が……白いドレスの腰から太ももにかけて、ばしゃあっ……!!
「きゃあっ!?つ、冷たっ……!!」
「う、うわわっ!? ご、ごめ――いや、違っ!? 拭くっ、拭くから待って!!」
俺は慌ててハンカチを取り出して、しゃがみこんで――
太もものあたりに染みたジュースを、そっと……押さえるように拭く。
「ご、ごめん……セリーナ、ちょっと……じっとしてて……」
「……んっ♡」
――へ?
見上げると、セリーナの顔が赤い。
目をそらして、ぷるぷる唇が震えてる。
「だ、だめですわレイニー様……そんな、や、やさしく、撫でるようにされたら……」
「ちょ、ちょちょちょ違うの!?!?!? べ、別に変な意味じゃ――!?」
「……でも、嫌じゃないですわ。もっと……しても、いいですのよ……?」
にこっ♡
(やばい!やばいやばいっっ!!これ、完全に、俺、試されてる!?いやむしろ罠!?!?)
俺はその場で頭から湯気が出そうになりながら、
ハンカチをぎゅーって握って……遠くの空を見つめた。
(冷たい飲み物どころか……心が今、一番アツいんだが……!!)
セリーナが濡れたドレスを気にして、太ももにくっついた布をぎゅっと引っ張った瞬間――
「わっ!?」と俺が顔をそらした。
「……な、なにを慌ててるんですの、レイニー様?」
「な、なんでもないっ!とにかく早く拭かないと風邪ひくってば!」
顔が真っ赤になった俺とは対照的に、セリーナはちょっぴりいたずらっぽく微笑んで、
「もしかして……見えちゃいました?」と小声で耳元に――
「ち、ちがうっ!!見てないっ!たぶん……!」
(うわーん!やっちまったぁぁぁ!!)
近くの屋台の店員さんと衛兵さんが「おお……ご愁傷さまです」という目で見てきたけど、俺はもう全力でスルーだ!この場を収めなきゃっ!!
はぁ……疲れた。座っているのは危険だなぁ。
そんな時――小さな路地の隅で、ぼろぼろのフードをかぶった獣人の子どもが震えてた。
耳も尻尾も、泥まみれ。誰も近づかないし、気づかないふりをして通り過ぎてく。
「……っ、ねえ、ちょっと!」
セリーナの声がした。
そばにいた近衛が何か言おうとしたけど、彼女はすでに足早に駆けて、しゃがみこんでいた。
「大丈夫ですの? 怪我は……してませんか?」
やさしく、ひざをついて子どもに手を差し伸べるセリーナ。
そのドレス、きっとすごく高いんだろうに、汚れることなんか全然気にしてなかった。
子どもはおそるおそる彼女の顔を見た――黄金色の瞳がふわっと、あたたかく笑ってた。
「ふふ……お名前は? わたしはセリーナよ。お姫さまなの。こわくないわ」
震える手を、ぎゅっと握る彼女の手。
「ほら、レイニー様。この子……お腹、すいてますわ。何か食べさせてあげましょう?」
まっすぐこっちを見て、悪びれもなく笑ったその顔が、なんだかすごく綺麗で――。
「……あー……」
俺はちょっと言葉に詰まった。
――この子、本当にわがままなだけじゃないんだ。
ちゃんと、誰かのために動ける。身分も立場も関係なく。
……うん。
この子なら、村に連れていってもいいかもしれない。
獣人たちがいるあの村でも、ちゃんと笑って、一緒に歩いていけるかも。
獣人の子を見て、ふと獣人の村が気になったので、こっそりと転移で様子を見に行った。
そう言って、こっち見上げて――
ぷにっ……て、ほっぺ膨らませてるんだよ!?!?
も、もぉぉおおぉぉぉぉおっっ!!!!
「うぅ~……ずるい、セリーナぁぁぁ~!!」
俺は、顔を真っ赤にして、結局ぎゅってし返してあげた。
でもさ、彼女の身体は細くてふわふわで、意外と……温かくて。
「……えへへ♡」
俺の胸に小さく頬をすり寄せて、幸せそうに笑ってるセリーナを見てると……
……まぁ、今日は……特別だから、いっか。
王都の喧騒からちょっと外れた、静かな噴水のある広場。
俺は――逃げた。完全に逃げた!!
セリーナのわがままフルスロットルと、
あの「無邪気全開スキンシップ」攻撃に理性が耐えられなくなって、
「ちょ、ちょっと冷たいの買ってくるから!待ってて!」ってその場を離れた。
(はぁぁ……あぶなかったぁぁ……俺、今すごく……自分を褒めたい……)
で、買ってきたのが、冷たいベリージュース2つ。
セリーナの好み、もうだいぶ分かってきたしね。
「ただいま~。はい、セリーナの分♪ ほら、ちゃんと冷たいよ~」
「まぁ……♪ ありがとうございます、レイニー様っ♡」
にっこり微笑んで、セリーナはストローを挿して、――と。
「えいっ♪ いただきま――きゃっ!?」
ぶちゅっ。
「あっ――――!!」
その瞬間、セリーナの手からジュースのカップがするっと滑り落ちて、
鮮やかな赤紫の液体が……白いドレスの腰から太ももにかけて、ばしゃあっ……!!
「きゃあっ!?つ、冷たっ……!!」
「う、うわわっ!? ご、ごめ――いや、違っ!? 拭くっ、拭くから待って!!」
俺は慌ててハンカチを取り出して、しゃがみこんで――
太もものあたりに染みたジュースを、そっと……押さえるように拭く。
「ご、ごめん……セリーナ、ちょっと……じっとしてて……」
「……んっ♡」
――へ?
見上げると、セリーナの顔が赤い。
目をそらして、ぷるぷる唇が震えてる。
「だ、だめですわレイニー様……そんな、や、やさしく、撫でるようにされたら……」
「ちょ、ちょちょちょ違うの!?!?!? べ、別に変な意味じゃ――!?」
「……でも、嫌じゃないですわ。もっと……しても、いいですのよ……?」
にこっ♡
(やばい!やばいやばいっっ!!これ、完全に、俺、試されてる!?いやむしろ罠!?!?)
俺はその場で頭から湯気が出そうになりながら、
ハンカチをぎゅーって握って……遠くの空を見つめた。
(冷たい飲み物どころか……心が今、一番アツいんだが……!!)
セリーナが濡れたドレスを気にして、太ももにくっついた布をぎゅっと引っ張った瞬間――
「わっ!?」と俺が顔をそらした。
「……な、なにを慌ててるんですの、レイニー様?」
「な、なんでもないっ!とにかく早く拭かないと風邪ひくってば!」
顔が真っ赤になった俺とは対照的に、セリーナはちょっぴりいたずらっぽく微笑んで、
「もしかして……見えちゃいました?」と小声で耳元に――
「ち、ちがうっ!!見てないっ!たぶん……!」
(うわーん!やっちまったぁぁぁ!!)
近くの屋台の店員さんと衛兵さんが「おお……ご愁傷さまです」という目で見てきたけど、俺はもう全力でスルーだ!この場を収めなきゃっ!!
はぁ……疲れた。座っているのは危険だなぁ。
そんな時――小さな路地の隅で、ぼろぼろのフードをかぶった獣人の子どもが震えてた。
耳も尻尾も、泥まみれ。誰も近づかないし、気づかないふりをして通り過ぎてく。
「……っ、ねえ、ちょっと!」
セリーナの声がした。
そばにいた近衛が何か言おうとしたけど、彼女はすでに足早に駆けて、しゃがみこんでいた。
「大丈夫ですの? 怪我は……してませんか?」
やさしく、ひざをついて子どもに手を差し伸べるセリーナ。
そのドレス、きっとすごく高いんだろうに、汚れることなんか全然気にしてなかった。
子どもはおそるおそる彼女の顔を見た――黄金色の瞳がふわっと、あたたかく笑ってた。
「ふふ……お名前は? わたしはセリーナよ。お姫さまなの。こわくないわ」
震える手を、ぎゅっと握る彼女の手。
「ほら、レイニー様。この子……お腹、すいてますわ。何か食べさせてあげましょう?」
まっすぐこっちを見て、悪びれもなく笑ったその顔が、なんだかすごく綺麗で――。
「……あー……」
俺はちょっと言葉に詰まった。
――この子、本当にわがままなだけじゃないんだ。
ちゃんと、誰かのために動ける。身分も立場も関係なく。
……うん。
この子なら、村に連れていってもいいかもしれない。
獣人たちがいるあの村でも、ちゃんと笑って、一緒に歩いていけるかも。
獣人の子を見て、ふと獣人の村が気になったので、こっそりと転移で様子を見に行った。
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