転生したら王族だった

みみっく

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第三章 ‐ 戦争の影

142話 きっかけ_10

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 は!? なに言ってるんだ……俺。リオンの言う通り、動揺してるのかもしれない。この話は……危険だ。早く切り替えないと。

「別の話にしよ! ね? 明日だけど、どうする? 練習するの? 休む? 仕事だってあるだろうしさ。」俺は無理やり話題を変更した。

「レイニーくんさえ良ければ……明日もお願いしたいな。」リオンも意識したのか、目を逸らしながら頬を赤く染めて呟くように言ってきた。

「分かった。明日も同じ時間に約束しようか。」

「うん。やくそくなー!」リオンは嬉しそうに笑顔で返事をした。その笑顔がなんとも純粋で、少しだけ心が和らぐ。

 リオンが言った通り、肉は香草のおかげで臭みが消え、塩味がしっかり効いている。焼き鳥の塩味のような濃厚な肉汁が溢れ出し、思わず唸るほど美味しかった。

 数日間通い続けたことで、リオンとはさらに仲良くなり、以前感じていた気まずさはすっかり消えていた。冗談を言い合ったり、気軽に会話できる関係になり、練習もスムーズに進むようになった。

「レイニーくん。おれ、強くなったんじゃない?」リオンは得意げににひひ♪ と笑い、魔物を倒せるようになったことで自信を見せてきた。その様子に俺は少し微笑む。確かに慣れた冒険者が倒せる程度の魔物を片付けられるようになったのだから、冒険者と名乗っても問題ないくらいの強さにはなっている。

 ただ、ここでそれを素直に伝えると、調子に乗って大ケガをしそうな性格だというのは理解している。だからこそ、褒めると同時にしっかり注意も必要だ。

「そりゃー剣の訓練をしてるからなー。成長してくれないと困るってー。でも、油断すると大ケガするぞ!」俺は軽い調子で言いつつも、リオンにしっかり伝わるように注意を促した。

「なんだよー。やっぱり、レイニーくんは厳しいなぁー。でも、褒められたーえへへっ♪」と、言いながら後ろから抱きしめられた。

「ちょ、ちょっとー胸が当たってるってばぁ」ふにゅふにゅぅっとした感触が、背中に伝わってきた。また、気まずくなるじゃんっ。

「えへへ。気にするなよー! 格好は男っぽくなっただろ?」リオンは初日の練習の帰り際に、分離と統合のスキルと具現化スキルで作り直した服を誇らしげに見せてきた。

 気にするなって……ムリでしょ。可愛い女の子だって知ってるんだしさぁ……。でも、リオンが気にしないなら、それで良いか。

「はいはい。気にしませんよー。」俺は軽くカラ返事をして誤魔化した。「そう言えば、髪飾りは使わないの?」ふと思い出して聞いてみた。

「はぁ? この格好で……? 似合わないだろー。」リオンは嫌な顔をして言い返してきた。

「ん……似合うんじゃない?」俺はさらっと返した。ボーイッシュな女の子って感じだし、顔が可愛いからワンポイントで髪飾りをつければ、さらに魅力的になると思う。

「はぁ? ウソだぁー!! 絶対笑うだろっ……。」リオンは少しムキになりながら言ったが、次の瞬間、挑発するように頬を赤く染めながら続けた。「ん……そこまで言うなら、じゃあ~髪飾り付けたらキスしてもらおうかな~♪ へへーん。できないだろー!?」

 その挑発的な態度に、少し期待しているのが見え隠れしていて、思わず心の中で「反則だろ」と呟いてしまった。

 いや、普通に可愛いと思うし……キスをして良いなら嬉しいけど? 逆に良いのか……俺で?

 上着の内ポケットから髪飾りを出し、恥ずかしそうに付けようとするが、慣れていないせいで苦戦していた。

「やっぱり、付けてないから慣れてないんだね」俺が近づき髪飾りを付けてあげると、だんだんと顔が赤くなって俯いてしまった。

「……うぅぅ……どお? 似合ってるのか? なあー?」目をうるませて見つめられた。こんな近くで、そんな表情をされたら……抱きしめたくなるじゃん。

 ぎゅぅっと抱きしめると、胸の柔らかな感触と最近気にしているのかいい香りがしてきた。出会った頃は、少し汗臭い臭いだったんだけど。その変化が嬉しかったりもした。俺を意識してくれてるんだろうなーとか勝手に思っていた。

「いい匂いだね……リーナ」つい……ホントの名を口にしてしまった。
 
「それ、遠回しに似合ってるって言ってくれてるのか……?」リーナも抱きしめ返してくれた。

「まぁ……似合ってるって言ってるじゃん」少し背の高いリーナを見上げると目があった。

「ん……! 約束の……キス……しろよ……んっ」キレイな桃色の唇を窄めて可愛く突き出した。

 頬じゃなくて……唇なんだ?

「リーナ、慣れてるの? そんなに簡単にさぁ」

「はっ!? おれが、こんな事するわけねーじゃん! 相手いねーし……レイニーくんだけに決まってるだろー! やくそくだからなー……それとも、イヤだった? ……なら、ムリにしなくてもいいんだけどなぁ……」抱きしめていた腕の力が抜けた。

「そうじゃなくて、他の人にリーナを取られたくないなーって思って……」正直、リーナを他の男に取られるのが嫌になるくらいに想っていた。
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