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悪役令嬢ガブリエーヌの真実
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ジーコ・チューリップ王太子。
初めて会った時から、気に入らなかった。
私の髪をリードのように引っ張って、王宮の庭園を練り歩く。
騎士も、メイドも、皆、見て見ぬふりをした。
何故なら、彼らは、王子に逆らえば、命の危険すらあったからだ。
「ガブリエーヌ・ニクズキー、貴様は、俺様の奴隷だ!」
私は、5歳。
殿下は、8歳。
私の名前が婚約者候補に上がったことは、権力が大好きな両親にとって、渡りに船だった。
娘が多少怪我をしても、気にしない。
娘が泣いて嫌がっても、知らんぷり。
跡取りである兄ばかりに愛情を注ぎ、私の味方は、誰も居なかった。
そんな時だ、運命を変える本に私が出会ったのは。
異世界の記憶があるという眉唾な触れ込みで、私達が、見たこともない技術や考え方を書き記したエッセイ。
『貴女の人生は、貴女のもの』
図書館で見つけた題名に一目惚れして、貸出手続きを取った。
後から落ち着いてみれば、著者名は、『道楽息子』。
勝手に著者は女性だと思い込んでいた私は、詐欺にあったような気がして、ガッカリした。
でも、その中に書かれた内容に私は夢中になって、作者に連絡を取るため筆を執った。
婚約して、五年が経っていた。
送り先は、出版社。
返事が返ってくるなんて、期待していなかった。
ただ、感動を伝えたい。
そんな自己満足は、軽く本一冊分にも及び、自分でも笑ってしまった。
書き上げたことで満足し、投函したことすら忘れた頃に、思わぬ人から手紙が届いた。
そこに記された名前は、学園の教師、プライスレス先生。
王弟でありながら妻を娶らず、爵位すら返上し、ただの教師を酔狂で選んだ元王族。
親も、首を傾げながらも、由緒正しき人物からの手紙を破り捨てることはしなかった。
『一度、会って話がしたい』
指定されたのは、学園内のカフェ。
公の場で、教師と生徒がお茶をするのに何の問題もない。
私は、指定された時間に、指定された個室に行き、席に座った。
「時間ピッタリ」
私よりも先に来ていたプライスレス先生は、男性とは思えない程の美しい人だった。
歳の頃は、三十代。
髪の色は、ゴールド。
瞳の色も、ゴールド。
正に、王家の色だけど、プライスレス先生のお母様は側妃であったため、継承権は下から数えたほうが早かったらしい。
彼の担当教科を受講していなかった為、直接話すのは、これが初めてだった。
「貴女は、十歳にしては、優秀すぎ。馬鹿なジーコには、勿体ない」
歯に衣着せぬ物言いに、驚く。
そして、更に驚いたのは、
「貴女、自由になりたくない?」
その語り口が、女性のものだったことだ。
「私、前世は、女なの。残念ながら、こちらでは男に産まれちゃってね」
プライスレス先生は、私にだけ、秘密を教えてくれた。
「貴女、悪役令嬢に仕立て上げられて国外追放とかにされちゃいそう」
異世界で流行っていたという『ざまぁ』される当て馬に、私の立ち位置は、よく似ているらしい。
「ほんと、こんな男尊女卑バリバリの世界なんて、クソ喰らえよ」
「くそくらえ?」
「あら、私ったら、こんな可愛い子にいけない言葉教えちゃったわね」
ケラケラ笑うプライスレス先生に、私も、思わず笑ってしまった。
「兄上(王)も、ジーコが王の資質でないことは、薄々気づいているはずよ。でも、王妃が産んだ唯一の男子。暫くは、王太子候補筆頭でしょうね」
溜息をつきながら、プライスレス先生は、私の頭を撫でてくれた。
「あんな子のために、貴女の人生を無駄にする必要は無いのよ。我慢なんてしちゃ駄目!私が、全面サポートしてあげる!」
私は、その言葉を聞いて、泣いた。
プライスレス先生も、一緒に泣いてくれた。
背中を擦ってくれる手が、大きな男性の手なのに優しくて、昔、乳母がいた頃に頭を撫でてもらった事を思い出した。
「先ずは、見た目を変えないとね」
「見た目ですか?」
「そうよ!侮られないように、獣みたいに強くならなくちゃ!」
ガォー
と手の指を鉤爪の様に曲げて、プライスレス先生が吠えた。
「やられる前に、やっちゃうのよ!」
「そんなこと、出来るのでしょうか?」
「先ずは、少し食べましょ。貴女、痩せすぎ」
プライスレス先生は、ケーキを何種類も頼んで、テーブル一杯にのせてくれた。
「こんなに食べたら……」
「知ってる?男性って、本当は、ガリガリよりふっくらが好きなのよ。前世でモテモテだった私が保証するわ」
ウインクするプライスレス先生は、もう男性には見えなかった。
先生の指導の元、私は、健康的でいざとなったら走ってジーコ殿下から逃げれるだけの体力をつけることから始めた。
最初は、散歩すら辛かった。
部屋の中で、お淑やかにすることが、淑女。
そう教えられてきた私にとって、プライスレス先生の、
『ほにゃららブートキャンプ』
は、拷問に持ち近かった。
「先生、ほにゃららってなんですか?」
「覚えてないことを覚えてないって言えなくて、何となく言葉を濁すっていう意味よ」
「なるほど……」
先生の知識は、時々欠如していて、ほぼ先生オリジナルのような気がした。
でも、全てが理に適っていて、少しずつだけど、体力がついていった。
半年を過ぎたあたりで、階段を上り下りしても息切れしなくなった。
「そろそろ、コレ、着れるそうかなって……」
プライスレス先生が、いそいそと持ち出してきたのは、
「じゃじゃーん、着ぐるみガブリエーヌー」
「ひぃっ」
先生がカバンから出してきたのは、人の皮。
私は、悲鳴を上げかけて、口を押さえた。
「ごめんなさい。ビックリしたわよね。でも、コレを着たら、殴られても痛くないわよ」
先生は、時々私の身体に出来る痣を気にしていたらしい。
犯人が、ジーコ殿下なだけに、誰も止めてくれない。
それどころか、父までが、私を叩いてもいい存在と認識し始めている。
人間とは、感化されやすい生き物だ。
それをどうにかすべく、プライスレス先生は、前世の知識で、この『着ぐるみガブリエーヌ』を作ってくれたらしい。
普段装着しても気付かれにくい、肉の防御服。
説明を聞くと、私が、ぬいぐるみの中に入るようなイメージらしい。
「私、あっちの世界で、結構有名なコスプレイヤーだったのよ」
何を言っているのか、分からない。
でも、先生は、とても楽しそうな顔で私に使い方を教えてくれる。
布や綿を使って作られたボデイスーツを着ると、もっちり?ぷっくり?な体になった。
これなら、殴られても、中の私が怪我を負うことはない。
「おぉ!私、天才!」
手を叩いて喜ぶプライスレス先生に、言えなかった。
この着ぐるみの中が、想像以上に暑いだなんて。
暑くて、暑くて、暑くて……私は…。
「あ!ガブリエーヌ!」
先生の前で、倒れてしまった。
「もぉ!貴女、我慢し過ぎ。でも、困ったわね。私が生きてた時代と素材が違うから、これ以上の改良なんて、素人の私には無理よ…」
落ち込む先生に、私は、あることを提案した。
「人に頼むのは、どうでしょう?」
「そんなの、足がついちゃうわ」
「その人が、口外できないよう、こちら側に引き込んで、弱みを握るのが良いのでは?」
「貴女、相当のワルね」
苦笑するプライスレス先生。
だけど、先生に見せていない私は、本当に『悪い子』なのかもしれない。
何故なら、王太子妃教育は、『人を人と想うな』だから。
笑顔一つ、相手を操る為の道具。
褒め言葉一つ、人心掌握の手段。
時は金、知は富、疑は守。
いかに時間を有効に使い、情報を自分の都合が良いように利用し、疑うことで自分を守るか。
人間を信用しては、生きてさえいけない王宮という魔窟。
早々に継承権を放棄し、子種を断つ手術を受け、爵位を返上したプライスレス先生には分からない腹黒さが私にはある。
私には、一つ、心当たりがあった。
最近巷で人気の劇団が、『吾輩は、猫なの』という演目を上演している。
猫の着ぐるみを着た演者が、猫目線で人間社会を風刺する劇で、猫の質感が良く出来ていて、本物かと思った……とメイドが立ち話をしていた。
耳の良さも、上に立つ者に必要な資質。
社交界での噂は、相手の弱みを握り、意のままに操る手段になる。
「この『着ぐるみガブリエーヌ』の件、私にお任せ頂けますか?」
「んー、ガブリエーヌが、そう言うなら……」
お人好しで、優しくて、私の為に一緒に泣いてくれるプライスレス先生。
その手は、決して汚させない。
初めて会った時から、気に入らなかった。
私の髪をリードのように引っ張って、王宮の庭園を練り歩く。
騎士も、メイドも、皆、見て見ぬふりをした。
何故なら、彼らは、王子に逆らえば、命の危険すらあったからだ。
「ガブリエーヌ・ニクズキー、貴様は、俺様の奴隷だ!」
私は、5歳。
殿下は、8歳。
私の名前が婚約者候補に上がったことは、権力が大好きな両親にとって、渡りに船だった。
娘が多少怪我をしても、気にしない。
娘が泣いて嫌がっても、知らんぷり。
跡取りである兄ばかりに愛情を注ぎ、私の味方は、誰も居なかった。
そんな時だ、運命を変える本に私が出会ったのは。
異世界の記憶があるという眉唾な触れ込みで、私達が、見たこともない技術や考え方を書き記したエッセイ。
『貴女の人生は、貴女のもの』
図書館で見つけた題名に一目惚れして、貸出手続きを取った。
後から落ち着いてみれば、著者名は、『道楽息子』。
勝手に著者は女性だと思い込んでいた私は、詐欺にあったような気がして、ガッカリした。
でも、その中に書かれた内容に私は夢中になって、作者に連絡を取るため筆を執った。
婚約して、五年が経っていた。
送り先は、出版社。
返事が返ってくるなんて、期待していなかった。
ただ、感動を伝えたい。
そんな自己満足は、軽く本一冊分にも及び、自分でも笑ってしまった。
書き上げたことで満足し、投函したことすら忘れた頃に、思わぬ人から手紙が届いた。
そこに記された名前は、学園の教師、プライスレス先生。
王弟でありながら妻を娶らず、爵位すら返上し、ただの教師を酔狂で選んだ元王族。
親も、首を傾げながらも、由緒正しき人物からの手紙を破り捨てることはしなかった。
『一度、会って話がしたい』
指定されたのは、学園内のカフェ。
公の場で、教師と生徒がお茶をするのに何の問題もない。
私は、指定された時間に、指定された個室に行き、席に座った。
「時間ピッタリ」
私よりも先に来ていたプライスレス先生は、男性とは思えない程の美しい人だった。
歳の頃は、三十代。
髪の色は、ゴールド。
瞳の色も、ゴールド。
正に、王家の色だけど、プライスレス先生のお母様は側妃であったため、継承権は下から数えたほうが早かったらしい。
彼の担当教科を受講していなかった為、直接話すのは、これが初めてだった。
「貴女は、十歳にしては、優秀すぎ。馬鹿なジーコには、勿体ない」
歯に衣着せぬ物言いに、驚く。
そして、更に驚いたのは、
「貴女、自由になりたくない?」
その語り口が、女性のものだったことだ。
「私、前世は、女なの。残念ながら、こちらでは男に産まれちゃってね」
プライスレス先生は、私にだけ、秘密を教えてくれた。
「貴女、悪役令嬢に仕立て上げられて国外追放とかにされちゃいそう」
異世界で流行っていたという『ざまぁ』される当て馬に、私の立ち位置は、よく似ているらしい。
「ほんと、こんな男尊女卑バリバリの世界なんて、クソ喰らえよ」
「くそくらえ?」
「あら、私ったら、こんな可愛い子にいけない言葉教えちゃったわね」
ケラケラ笑うプライスレス先生に、私も、思わず笑ってしまった。
「兄上(王)も、ジーコが王の資質でないことは、薄々気づいているはずよ。でも、王妃が産んだ唯一の男子。暫くは、王太子候補筆頭でしょうね」
溜息をつきながら、プライスレス先生は、私の頭を撫でてくれた。
「あんな子のために、貴女の人生を無駄にする必要は無いのよ。我慢なんてしちゃ駄目!私が、全面サポートしてあげる!」
私は、その言葉を聞いて、泣いた。
プライスレス先生も、一緒に泣いてくれた。
背中を擦ってくれる手が、大きな男性の手なのに優しくて、昔、乳母がいた頃に頭を撫でてもらった事を思い出した。
「先ずは、見た目を変えないとね」
「見た目ですか?」
「そうよ!侮られないように、獣みたいに強くならなくちゃ!」
ガォー
と手の指を鉤爪の様に曲げて、プライスレス先生が吠えた。
「やられる前に、やっちゃうのよ!」
「そんなこと、出来るのでしょうか?」
「先ずは、少し食べましょ。貴女、痩せすぎ」
プライスレス先生は、ケーキを何種類も頼んで、テーブル一杯にのせてくれた。
「こんなに食べたら……」
「知ってる?男性って、本当は、ガリガリよりふっくらが好きなのよ。前世でモテモテだった私が保証するわ」
ウインクするプライスレス先生は、もう男性には見えなかった。
先生の指導の元、私は、健康的でいざとなったら走ってジーコ殿下から逃げれるだけの体力をつけることから始めた。
最初は、散歩すら辛かった。
部屋の中で、お淑やかにすることが、淑女。
そう教えられてきた私にとって、プライスレス先生の、
『ほにゃららブートキャンプ』
は、拷問に持ち近かった。
「先生、ほにゃららってなんですか?」
「覚えてないことを覚えてないって言えなくて、何となく言葉を濁すっていう意味よ」
「なるほど……」
先生の知識は、時々欠如していて、ほぼ先生オリジナルのような気がした。
でも、全てが理に適っていて、少しずつだけど、体力がついていった。
半年を過ぎたあたりで、階段を上り下りしても息切れしなくなった。
「そろそろ、コレ、着れるそうかなって……」
プライスレス先生が、いそいそと持ち出してきたのは、
「じゃじゃーん、着ぐるみガブリエーヌー」
「ひぃっ」
先生がカバンから出してきたのは、人の皮。
私は、悲鳴を上げかけて、口を押さえた。
「ごめんなさい。ビックリしたわよね。でも、コレを着たら、殴られても痛くないわよ」
先生は、時々私の身体に出来る痣を気にしていたらしい。
犯人が、ジーコ殿下なだけに、誰も止めてくれない。
それどころか、父までが、私を叩いてもいい存在と認識し始めている。
人間とは、感化されやすい生き物だ。
それをどうにかすべく、プライスレス先生は、前世の知識で、この『着ぐるみガブリエーヌ』を作ってくれたらしい。
普段装着しても気付かれにくい、肉の防御服。
説明を聞くと、私が、ぬいぐるみの中に入るようなイメージらしい。
「私、あっちの世界で、結構有名なコスプレイヤーだったのよ」
何を言っているのか、分からない。
でも、先生は、とても楽しそうな顔で私に使い方を教えてくれる。
布や綿を使って作られたボデイスーツを着ると、もっちり?ぷっくり?な体になった。
これなら、殴られても、中の私が怪我を負うことはない。
「おぉ!私、天才!」
手を叩いて喜ぶプライスレス先生に、言えなかった。
この着ぐるみの中が、想像以上に暑いだなんて。
暑くて、暑くて、暑くて……私は…。
「あ!ガブリエーヌ!」
先生の前で、倒れてしまった。
「もぉ!貴女、我慢し過ぎ。でも、困ったわね。私が生きてた時代と素材が違うから、これ以上の改良なんて、素人の私には無理よ…」
落ち込む先生に、私は、あることを提案した。
「人に頼むのは、どうでしょう?」
「そんなの、足がついちゃうわ」
「その人が、口外できないよう、こちら側に引き込んで、弱みを握るのが良いのでは?」
「貴女、相当のワルね」
苦笑するプライスレス先生。
だけど、先生に見せていない私は、本当に『悪い子』なのかもしれない。
何故なら、王太子妃教育は、『人を人と想うな』だから。
笑顔一つ、相手を操る為の道具。
褒め言葉一つ、人心掌握の手段。
時は金、知は富、疑は守。
いかに時間を有効に使い、情報を自分の都合が良いように利用し、疑うことで自分を守るか。
人間を信用しては、生きてさえいけない王宮という魔窟。
早々に継承権を放棄し、子種を断つ手術を受け、爵位を返上したプライスレス先生には分からない腹黒さが私にはある。
私には、一つ、心当たりがあった。
最近巷で人気の劇団が、『吾輩は、猫なの』という演目を上演している。
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耳の良さも、上に立つ者に必要な資質。
社交界での噂は、相手の弱みを握り、意のままに操る手段になる。
「この『着ぐるみガブリエーヌ』の件、私にお任せ頂けますか?」
「んー、ガブリエーヌが、そう言うなら……」
お人好しで、優しくて、私の為に一緒に泣いてくれるプライスレス先生。
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