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第二章 金銀襲来
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翌日からジャニ西メンバーのダンス練習が始まった。
事務所内にあるダンスレッスン室に向かう。磁路がガラス扉を開けた瞬間、弾けるようなダンスナンバーが洪水のようにあふれ出した。
男性二人がまるで鏡のように一糸乱れずにシンクロした動きで踊っていた。膝を曲げる角度、回るタイミングと速さ、ジャンプの高さに至るまで揃っている。壁一面に設置された鏡に全身を映している二人はまるで四人に分身しているようにも見える。レッスン室の扉が開き、人が入ってきたことにも気づいていないようだ。踊る自分と音楽だけがそこに存在している。一心不乱とはこのことだろう。ただ漫然と身体を揺らすのではなく、細部それぞれの関節がそれぞれ別個に動くことでメリハリがついて見える。派手な動作に目をとられがちだが、指先の細部に至るまで神経を行き届かせていないとできない動きだ。
二人の男性は瓜二つでおそらく双子だろう。違いは髪の毛の色だけだ。一方は金髪、もう一方は銀髪に染めた長めの髪を後ろでルーズに結っている。よく見れば違いは髪の色だけではなく、表情も異なっていた。金髪の方はいつでも口角が上がって余裕ある笑みを浮かべているのに比べ、銀髪の方はクールだが誘うような妖艶な目をしていた。
思わず息を呑んだまま、二人のダンスを食い入るように見つめるジャニ西のメンバーを、双子は順に見つめていく。目敏い八戒は、悟空を見つめたときだけ金髪男がウインクしたことに気付いた。先程は入室に気付いていないように見えたが反応を見せなかっただけで、観客の存在をしっかり意識はしていたようだ。
たしかにダンスは人に見られなければ意味がない。そういう意味では他者からの視線に敏感になるのも頷ける。ダンス素人のジャニ西メンバーが見ても、確実にこの二人がプロ意識と高い技量を持ったダンサーであることは明白だった。
「大阪からわざわざジャニ西のダンス特訓のためにお越し頂いた、angle Kさんとangle Gさんである。数々のダンスコンテストで優勝されたばかりでなく教え方も上手いと評判の先生である。さあ先生方、ビシバシとしごいてやってくだされ。」
磁路がダンサーの紹介をする。angle K の方が金髪、angle Gの方が銀髪らしい。磁路と並んだ二人は背の高さこそ若干足りないものの、筋肉質なその身体は磁路に見劣りしなかった。
「面白い名前だねえ。俺もchan-Butaだからあんま変わんねーけど」
八戒が気さくに声をかけると、angle K は朗らかに笑って握手を交わした。
「angle Kはダンサーネームや。長くて呼びにくいし、僕のことは金狩、こいつのことは銀狩って呼んでくれたらええよ」
「金ちゃんかぁ。可愛い名前じゃん。じゃあ、俺も八戒と呼んでくれ」
「八ちゃん、よろしくなぁ」
持ち前の人懐こさですぐに打ちとける二人に、他の者は若干気後れしながら後ずさりする。
「良きかな良きかな。親密さと気遣いが人間関係の潤滑油である。ほれ、二人を見習って他の者も握手をせられいっ」
磁路が満足そうに頷いて他のメンバーの背中を押すが、誰もが八戒のようにすぐに人との距離を詰められる人間ばかりではないのだ。人見知りの悟浄はうんざりしたような顔をしており、向こうの銀狩とやらも同じような表情をしている。
事務所内にあるダンスレッスン室に向かう。磁路がガラス扉を開けた瞬間、弾けるようなダンスナンバーが洪水のようにあふれ出した。
男性二人がまるで鏡のように一糸乱れずにシンクロした動きで踊っていた。膝を曲げる角度、回るタイミングと速さ、ジャンプの高さに至るまで揃っている。壁一面に設置された鏡に全身を映している二人はまるで四人に分身しているようにも見える。レッスン室の扉が開き、人が入ってきたことにも気づいていないようだ。踊る自分と音楽だけがそこに存在している。一心不乱とはこのことだろう。ただ漫然と身体を揺らすのではなく、細部それぞれの関節がそれぞれ別個に動くことでメリハリがついて見える。派手な動作に目をとられがちだが、指先の細部に至るまで神経を行き届かせていないとできない動きだ。
二人の男性は瓜二つでおそらく双子だろう。違いは髪の毛の色だけだ。一方は金髪、もう一方は銀髪に染めた長めの髪を後ろでルーズに結っている。よく見れば違いは髪の色だけではなく、表情も異なっていた。金髪の方はいつでも口角が上がって余裕ある笑みを浮かべているのに比べ、銀髪の方はクールだが誘うような妖艶な目をしていた。
思わず息を呑んだまま、二人のダンスを食い入るように見つめるジャニ西のメンバーを、双子は順に見つめていく。目敏い八戒は、悟空を見つめたときだけ金髪男がウインクしたことに気付いた。先程は入室に気付いていないように見えたが反応を見せなかっただけで、観客の存在をしっかり意識はしていたようだ。
たしかにダンスは人に見られなければ意味がない。そういう意味では他者からの視線に敏感になるのも頷ける。ダンス素人のジャニ西メンバーが見ても、確実にこの二人がプロ意識と高い技量を持ったダンサーであることは明白だった。
「大阪からわざわざジャニ西のダンス特訓のためにお越し頂いた、angle Kさんとangle Gさんである。数々のダンスコンテストで優勝されたばかりでなく教え方も上手いと評判の先生である。さあ先生方、ビシバシとしごいてやってくだされ。」
磁路がダンサーの紹介をする。angle K の方が金髪、angle Gの方が銀髪らしい。磁路と並んだ二人は背の高さこそ若干足りないものの、筋肉質なその身体は磁路に見劣りしなかった。
「面白い名前だねえ。俺もchan-Butaだからあんま変わんねーけど」
八戒が気さくに声をかけると、angle K は朗らかに笑って握手を交わした。
「angle Kはダンサーネームや。長くて呼びにくいし、僕のことは金狩、こいつのことは銀狩って呼んでくれたらええよ」
「金ちゃんかぁ。可愛い名前じゃん。じゃあ、俺も八戒と呼んでくれ」
「八ちゃん、よろしくなぁ」
持ち前の人懐こさですぐに打ちとける二人に、他の者は若干気後れしながら後ずさりする。
「良きかな良きかな。親密さと気遣いが人間関係の潤滑油である。ほれ、二人を見習って他の者も握手をせられいっ」
磁路が満足そうに頷いて他のメンバーの背中を押すが、誰もが八戒のようにすぐに人との距離を詰められる人間ばかりではないのだ。人見知りの悟浄はうんざりしたような顔をしており、向こうの銀狩とやらも同じような表情をしている。
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