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第十章 伴侶としての覚悟
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しおりを挟む「うなじが舐められるように後ろからの方がいいと思う」という玄奘の断言により、四つ這いにさせられた悟空は耳まで真っ赤にしながら恥辱に耐えている。
他人の性器を挿れるために四つ這いになって待っているというのはかなり間の抜けた格好である。が、それを口にすると「その間の抜けた格好を私には何度もさせているじゃないか」と玄奘に笑顔で指摘されるので悟空は黙っている。
悟空はプライドの高い男である。自分が嫌だと思ったことは何が何でも絶対に拒否をする。そんな悟空が自分の意を曲げて従うのは玄奘に対してのみだ。
その悟空の希少な愛情表現をわかってかわからずか、玄奘はゴムをうまく装着できずにもたもたしている。見ていられないので、一回起き上がり手伝ってやった。
「ありがとう」とほほ笑む顔は無邪気な赤子そのもので、こんな人が本当におれに挿れられるのか、挿れても何もできないのではないだろうか、と悟空はこの期に及んでもまだ疑っている。
再び四つ這いになった悟空の尻に手を置いて、玄奘は無邪気に言った。
「すごい。この姿勢、悟空の恥ずかしいところが全部見えるね」
「くっ、あの……言わないでもらっていいですか」
耐えられない、と思いながら悟空は頼む。玄奘相手でなければ確実に怒鳴っているところだ。
「なぜ?こんなに綺麗なのに」
玄奘は暢気な様子で悟空の背中のラインを指で辿りながら続けた。
「筋肉質で、どこも引き締まっていて少し日に焼けている。どれも私にはないものだよ」
「玄奘の白い身体の方が綺麗ですよ」
「お互い、自分にないものに惹かれるのかもしれないね」
穏やかに言いながら玄奘は悟空の引き締まった尻にキスをした。背徳感と快感で悟空の身体はびくんと震える。玄奘が悟空の尻に両手をあてた。
「ねえ、今お尻の穴がひくひくしたよ。悟空、自分でもわかった?」
「……わ、わからないです」
「本当に?」
玄奘は再び悟空の尻にキスをする。今度は一回では終わらなかった。孔の近くを舌でふれることまでした。
「ひゃ……っぁ……」
「ほら、ひくついてる。わかるだろう?」
「っン……っぁん……」
自分の尻など玄奘に舐めさせるわけにはいかない、と悟空は必死で考える。それなのに思いとは裏腹に、身体が快感に流されてしまいそうだ。
「ふふ、悟空。もっと舐めてあげよう」
だめだ、そんなこと。
ここで悟空は良い解決策を思いつく。
「玄奘、もう挿れてください」
挿れてしまえば尻を舐めるのは困難だろう。しかし、玄奘は煮えきらない表情である。
「もう?」
「はい、玄奘のちんこ、挿れてください。もう欲しくて欲しくて我慢なりません」
玄奘に言うことを聞かせるには煽てるしかない、と悟空は学習済みである。案の上、玄奘は照れくさそうに笑いながら頷いた。
「悟空は恥ずかしいこと言うんだなぁ。ふふ。いいよ、悟空がそんなに欲しいなら挿れようか」
悟空は四つ這いの体勢で玄奘が挿入しやすいように片手で尻の割れ目を開くようにした。玄奘が先端からゆっくりと入ってくる。ずっしりとした存在感と熱量がある。悟空はふうふうと浅い呼吸で異物感を紛らわせた。ずっと昔に受(ネコ)をしたときもこんなに圧迫されただろうか、もうよく覚えていない。
すべてを納めた玄奘は感慨深げに言った。
「っぁあ……熱いね。悟空の中、すごく熱い」
「ふぅ……ン、玄奘のも熱いですよ」
「不思議な感覚だ。いつもは私の中に悟空が入っているのに、今日は悟空の中に私が入っている。悟空の中がうねって、絡みついてきて……包まれている。ぁん……私がしゃべると中が締まるのはどうして?気持ちが良いのかな。どう?」
自分の好きなあの声がこれ以上ないほど近くで聞こえる。あの美しい玄奘が自分に興奮をして今まさに自分の中にいるのだという事実を突きつけられる。感激のあまり悟空は声も出ない。
「っ……ん、……」
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