続 深夜の常連客がまさかの推しだった

中島焔

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第十章 伴侶としての覚悟

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「ねぇ、どう?気持ちいい?」

「……は、……はい」

 やっと出た声は消え入りそうだった。

「ちゃんと言って。ふふ、ほらまた締めてきた」

「……っ、っぁん……きもちい……です」

「ぁん、私も気持ちいいよ。悟空に挿れてもらってばかりではなく、もっと早くこうしていれば良かったのかもしれない。ねぇ、悟空。悟空の中は私のことを離したくない、とでもいうように、きゅうきゅう絞めつけてくるよ」

 玄奘の正直な実況は悟空の羞恥を刺激する。やめてほしい。どんどん気持ち良くなってしまう。

 そう、まるで信じられないことだが、玄奘が中に入っているだけで飛んでいきそうなほど気持ちが良いのだ。まだ動かしてもいないのに。もしかしておれは受の才能があったのだろうか。
 
 悟空は小さな声で言った。

「……くっ、ン……あ、あんまり説明しなくていいです……」  

「どうして?」

「は、……恥ずかしい……」

「ふふふ、私と悟空の二人だけしかいないのに。悟空は可愛いね。そうか、でも……じゃあ少し動いてみようか」

 玄奘が悟空の尻に手を置いて、ゆるゆると腰を動かし始めた。玄奘の尖った部分が内壁を擦って刺激していくのを悟空は敏感に感じている。今玄奘のものが腹のどの位置にあるか指して示せるほどだ。

「ぁっ、……ぁっ、ン……」

「ん……ぁあっ、ご、ごく……、ン……ぁっ、これ……気持ち良いね」

 これまで童貞であった玄奘は他者の中に自分を挿れたことが初めてである。つまり、全面を他者の内壁で覆われ、自分の腰遣いで強弱をコントロールしながら快感を高めていくことが初めてなのだ。初めは遠慮がちにぎこちなく腰を動かしていた玄奘は、すぐにその快感を心得て夢中で動かし始めた。腰遣いはただ前後するのみで拙いが、初心者故の大胆な動きで悟空の快感は否応なしに引き上げられる。

「ぁあっ、ん……や……あ、あの……ンぁあっ、ちょっ……ま…って」

「あっ、ん……ん、悟空……い、痛いのか?」

「っぁ、……はぁん、痛くは、……ないんですが、ぁあっ、っく」 

 玄奘が激しく腰を動かすたびに内壁がびくびくと音をたてるくらいの勢いで締め付けるのが自分でもわかる。別に声を出そうとしているわけではないのに、息を吐くのと同時にあられもない声が出てしまうことに悟空は驚いている。信じられないくらい気持ちが良い。

「ん、ご、悟空……はぁ、ン、私はすごく……、っ、気持ち良いよ。っぁん、悟空の中、ン、気持ち良い……」

 玄奘がおれに赦しを与えてくれている。玄奘が喜んでくれるのならおれはすべてを差し出すだろう。

「っつ、ァん、……はぁあっ、んっ、お、おれも……い、イイ、……っ……です」

「ぁあっ、ん……悟空……」

 玄奘が黒子を舌で愛撫しながら、その柔らかい唇を押し付けて悟空のうなじに吸いついてくる。気持ちいい。その快感はダメだ。まるで麻薬のようにくらくらしてくる。首筋と下半身からの快感で悟空はわけがわからなくなる。ベッドについた両手はシーツを固く握りしめている。

「ひゃああっ、ん……んぁあっ、あ、ぁあっ、イイ……ぁあ……イイ」

 悟空は目の端がちかちかしてくる。酸欠だろうか。殴り合いで気絶したときの直前に似ている。

「ぁあ、はぁ……、ふぅ……悟空、イくよ。……良い?」

 玄奘に尋ねられたがもう悟空は返事をする余裕もない。咆哮するように、大きな喘ぎ声を吐きだしているせいだ。

「ぁあっ、ん……はぁあっ、ん……あああん、ぁああ」

 誰に教えられたわけでもないのに玄奘は放出するための最後の刺激として小刻みな抽出に変化させた。玄奘は最後に一度大きく身体を震わせると、悟空の背中の上にどさっと身体をもたれかからせた。

 
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