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本編
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「君が作ったものならなんでも好きだし、美味しいと思うよ
例えそれが岩みたいに固い物体だったとしてもね」
そう言ってウインクを飛ばしてくるレオナルド様
私はその言葉を聞いてすぐさま頭を回転させた
それは、つまり…
「…申し訳ありません
自分ではそれなりの出来だと思っていたのですが…」
「え?」
きょとんとする彼に構わず言葉を続ける
「アンバー王国の第三王子に岩のような物体を食べさせてしまうなど…申し訳ございません
罰は何なりとお受けいたします」
「は?」
頭を垂れ謝罪をのべる
驚いたようにその様子を見つめていた彼はしばらくしてから口を開いた
「本気で、言ってる?」
「もちろんでございます
何なりとお申し付けください」
「………ふっ…ははっ!」
姿勢は崩さず返答すると、レオナルド様は一瞬黙り次いで勢いよく吹き出した
「ははは!あー…おかしい…
そう来るとは思ってなかったよ」
そう言いながら私の肩に手をかけ、頭をあげさせる
「ごめんごめん、冗談だよ
クッキーもケーキもどちらもとても美味しかったよ」
「そんな…気を使っていただかなくても…」
「いや、本当に美味しかったよ。誤解させて悪かったね
もしよければまた作って欲しいな」
優しげに微笑まれ、私も意識して安堵したような表情を作って微笑んだ
「それならよかったです。機会があればまた、お裾分けしますね」
「ありがとう。楽しみにしてるよ
さて、僕はそろそろ行こうかな。君はどうする?」
「私はもう少しここにおります」
「そう?じゃ、またね」
手を振って去っていくレオナルド
微笑みを浮かべてそれを見送り、姿が見えなくなってからスッと表情を消した
なんのつもりだったのかしら…
バスケットに残ったクッキーを一つ手に取り、口に運ぶ
歯をたてればサクッと軽い音をたて、口のなかに香ばしく甘い味が広がった
「…やっぱり、そういう意味よね」
呟いてため息を一つ
やっぱり彼も面倒ごとを持ってくるのね・・・
私は自分の作ったお菓子が岩みたいだなんて、欠片も思っていない
もちろん彼も、そんな意味であの発言をしたわけではない
あれは私に好意があるのだと匂わせるための言葉だ
思いかえせば今までも、顔を合わせるたびに口説くような発言があったり、さりげないボディータッチがあったように思う
アンバー王国の男性はフェミニストな気があることは知っていたので、お国柄かとも思っていたが、やはりあれは・・・
「本当に、なんのつもりなのかしら」
呟いてまたため息をついた
彼はアンバー王国の第三王子
私はラピス皇国の公爵令嬢
身分だけで考えれば政略的な婚約もあり得るし、恋に落ちれば結ばれることも難しくない立場同士だ
実際、他国の王族に貴族の令嬢が嫁ぐことも、他国の王女が有力貴族のもとに嫁いでくることもよくある話
ただ、彼はアルベルト皇太子殿下の学友で私は婚約者
本人同士が真剣で誠心誠意説明し、謝罪して許しをこうならまだしも、軽い気持ちで他国の皇太子で友人でもある人物の婚約者をターゲットにするのはいささか外聞が悪い
下手をすれば国際問題になってしまう
いくら自由恋愛が多いと言えどその辺はシビアなのだ
それくらいあの方ならわかっていると思うのだけど…
それならばどうしてあんなことを言ったのだろう?
興味を引くようなことも、好かれるようなことも、なにもした覚えはないのに
腹黒キャラらしく何か企んでいるのだろうか?
「…」
しばらく考えるが答えはでない
「・・・まぁいいわ
関わらなければなにも問題ないもの」
このときの私は楽観的に考えていた
例えそれが岩みたいに固い物体だったとしてもね」
そう言ってウインクを飛ばしてくるレオナルド様
私はその言葉を聞いてすぐさま頭を回転させた
それは、つまり…
「…申し訳ありません
自分ではそれなりの出来だと思っていたのですが…」
「え?」
きょとんとする彼に構わず言葉を続ける
「アンバー王国の第三王子に岩のような物体を食べさせてしまうなど…申し訳ございません
罰は何なりとお受けいたします」
「は?」
頭を垂れ謝罪をのべる
驚いたようにその様子を見つめていた彼はしばらくしてから口を開いた
「本気で、言ってる?」
「もちろんでございます
何なりとお申し付けください」
「………ふっ…ははっ!」
姿勢は崩さず返答すると、レオナルド様は一瞬黙り次いで勢いよく吹き出した
「ははは!あー…おかしい…
そう来るとは思ってなかったよ」
そう言いながら私の肩に手をかけ、頭をあげさせる
「ごめんごめん、冗談だよ
クッキーもケーキもどちらもとても美味しかったよ」
「そんな…気を使っていただかなくても…」
「いや、本当に美味しかったよ。誤解させて悪かったね
もしよければまた作って欲しいな」
優しげに微笑まれ、私も意識して安堵したような表情を作って微笑んだ
「それならよかったです。機会があればまた、お裾分けしますね」
「ありがとう。楽しみにしてるよ
さて、僕はそろそろ行こうかな。君はどうする?」
「私はもう少しここにおります」
「そう?じゃ、またね」
手を振って去っていくレオナルド
微笑みを浮かべてそれを見送り、姿が見えなくなってからスッと表情を消した
なんのつもりだったのかしら…
バスケットに残ったクッキーを一つ手に取り、口に運ぶ
歯をたてればサクッと軽い音をたて、口のなかに香ばしく甘い味が広がった
「…やっぱり、そういう意味よね」
呟いてため息を一つ
やっぱり彼も面倒ごとを持ってくるのね・・・
私は自分の作ったお菓子が岩みたいだなんて、欠片も思っていない
もちろん彼も、そんな意味であの発言をしたわけではない
あれは私に好意があるのだと匂わせるための言葉だ
思いかえせば今までも、顔を合わせるたびに口説くような発言があったり、さりげないボディータッチがあったように思う
アンバー王国の男性はフェミニストな気があることは知っていたので、お国柄かとも思っていたが、やはりあれは・・・
「本当に、なんのつもりなのかしら」
呟いてまたため息をついた
彼はアンバー王国の第三王子
私はラピス皇国の公爵令嬢
身分だけで考えれば政略的な婚約もあり得るし、恋に落ちれば結ばれることも難しくない立場同士だ
実際、他国の王族に貴族の令嬢が嫁ぐことも、他国の王女が有力貴族のもとに嫁いでくることもよくある話
ただ、彼はアルベルト皇太子殿下の学友で私は婚約者
本人同士が真剣で誠心誠意説明し、謝罪して許しをこうならまだしも、軽い気持ちで他国の皇太子で友人でもある人物の婚約者をターゲットにするのはいささか外聞が悪い
下手をすれば国際問題になってしまう
いくら自由恋愛が多いと言えどその辺はシビアなのだ
それくらいあの方ならわかっていると思うのだけど…
それならばどうしてあんなことを言ったのだろう?
興味を引くようなことも、好かれるようなことも、なにもした覚えはないのに
腹黒キャラらしく何か企んでいるのだろうか?
「…」
しばらく考えるが答えはでない
「・・・まぁいいわ
関わらなければなにも問題ないもの」
このときの私は楽観的に考えていた
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