薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~

黄色いひよこ

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薬師ギルドマスターと対峙する

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 「あのね~、キャロライン嬢。さっきも言ったけど危険なの。俺だってハッキリ言うけど、君を守る余裕も自信も無いよ。戦闘能力大して無いから」

 と、言いつつ実は身体強化、魔法強化、物理攻撃無効、魔法攻撃無効、その他の補助魔法効果無効の重ねがけをすれば、ほぼほぼ無敵になるけどね。因みに自身への重ねがけ強化は20
倍まで反応出来る。
 そこいらまでは、師匠に鍛え上げられているからね。
  安禅不必須山水 滅却心頭火自涼あんぜんはかならずしもさんすいをもちいず しんとうめっきゃくすればひもおのずからすずし
って言葉をね、師匠が良く言いながらスパルタかまして来てたんだよなぁ。うん、ほんっっとおぉ、言葉通りの意味、だったよ。どうやっても火は熱い!涼しくはならんっっ!

 ああっと、ムキになってしまった。話を戻そう。

 兎にも角にも、キャロライン嬢の本気度に根負けした俺は、沢山の魔法スクロール(魔法を閉じ込めた巻物。魔力なしでも破れば魔法が発動すると言う代物)をマジックバックに押し込んだ彼女の鞄を見て呆れた。

 どんだけ金使ったんだよ。元貴族でも金持ちって怖えぇ。

 「これだけあれば迷惑掛けませんわ。ですから、参りますわよロブさん」

 「はいはい、了解しましたよ」

 俺は深いため息を吐き出すと、「よし」と、気合いを入れた。さてと、行きますかね、契約書を取りに…… 。







さあて、俺はギルドを出て考えあぐねる。

 「で、どうすんの? 皆に魔法契約書ねんしょ貰いに行くとして、どこから行く? 」

 俺が溜め息混じりでそう言うと、キャロライン嬢は商業地区のある方角を見やった。

 なる程、確かに。商業地区を越えた先の門は西門になり、その先には森がある。

 スタンビートの始まりは、その奥にあるもう一つ大きな森からだ。其処から流れた魔獣がこの森に出現したと、あの例外の魔獣の謎を解き明かしてみれば、単純明快な理由だったと言う訳。

 そう言う訳で~(どう言う訳だ?)進行方向ど真ん中のこの森に冒険者が居るので、西門を選んだんだと思う。

 あ、こんな事話しているけど、ちゃんと目的地には向かってますので。

 「今向かっている拠点には、S級パーティー『飛焔ひえん』と同じくS級パーティー『クロウ』A級パーティーの『サザンクロス』同じくA級パーティー『ドラゴンスレイヤーズ』以下B、C、Eのパーティーが多数配置されて居ますわ。後、街の自警団と領主の騎士団が別れて待機しています」

 「エンカウントはしてるのか? 」

 彼女の言葉を聞いてから、俺は1つ質問してみた。

 「エンカウントはまだです。待ちかまえている所ですわ。ですから急いでいた訳ですの。エンカウントする前に各種強化魔法を掛けて頂かなければなりませんので」

 彼女はそう言うが、了解を得なければ俺はやらない。其処は譲れないのだ。掛けたせいで強化解除後に骨が折れただの、魔力枯渇しただのと難癖付けられたらたまんないからね。

 自己防衛には余念が無いようにしたい。

 そうこうしているうちに俺達は、門を出て拠点までやってきた。

 辺りは騒然としていて殺気立っている。
 何人かは怪我をしたのか、救護員が騒がしい。まだ本体も到着していないと言うのになんて有り様なのか。先が思いやられる。

 キャロライン嬢が、どんどん先に進んで行くのを、追いかけるように歩く。勝って知ったる何とやらか、彼女は見知った顔を見つけたのか、らしからぬ大きな声で相手を呼んだ。

 「ラスティさん! すいません、ギルド員のキャロラインですわ! ラスティさん! 」

 呼び掛けられた人が振り向く。まるで燃えるような緋色が揺れている。目の前で揺れる緋色に俺はなる程と納得した。

 「な~る、だから『飛焔』なのか…… 」

 別に誰に聞かせる訳でも無かったのだが、俺はふっっとそう呟いた。
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