姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚

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2章 学園生活

137話 貴族へのお披露目(1)

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 領民へのお披露目は何とか終わった。途中で涙を流してしまったので、みんなには心配をかけてしまったのは申し訳なかったけれど……。

 そして、今日は貴族へのお披露目が控えている。この前みたいな服だととても楽なのにな。

「そんな不満そうな顔をなさらないでください。
 本日はほかの貴族の方々を招いてのお茶会なのですから、きちんとした格好をされませんと」

 ルナベレークに苦笑され、そう言われてしまうと何も言い返せない。そう、今日は貴族へのお披露目会なのだ。領民へのお披露目会の時よりも人数が少ないとはいえ、マナーが大事になってくるのだ。別の意味で緊張する。
 イルナにぐっとコルセットをしめられるといっきに苦しくなる。ううっ、きれいにドレスを着るためとはいえ、きつい。それにどんどんと衣を重ねていくと、とても重いのだ。

「本日のお茶会にはとても大切な方も招いていますから、楽しみにしていてください」

「とても大切な方?」

 ええ、というとルナベレークはそれ以上何も言わなかった。一体誰のことなのだろうか。
 メイクも含めて準備が終わるころ、急に扉がノックされる音が響いた。みんなとはホールのほうで待ち合わせだし、この部屋を訪れる予定の人はいなかったはずだ。一体誰だろうか。
 訪ねてきた人を確認しに行ったルナベレークは困惑したかのような表情でこちらに戻ってきた。

「あの、セイット様がいらしています」

 セイット? どうしてだろう。

「通して大丈夫よ」

 疑問に思いながらも中に入ってきてもらうと、セイットも正装になっていてすっかり準備が整っていた。

「おはようございます、ウェルカ。 
 急に来てしまって申し訳ありません」

「ごきげんよう、セイット。
 何か御用でしたか?」

「ええ、少し。
 実はこのお茶会が終わりましたら、明日にでも神国へ戻ることになって」

 神国へ? 最近も戻っていたはずだけれど、また戻るのだろうか。

「大分、急ですね」

「ええ。
 どうやら人手が足りないみたいなのです」

 そういって困ったように笑うセイットになんと言ったらわからない。でも、やっぱりこの国の人間になったとは言っても、セイットは神国の人間なのだなって思ってしまった。いまだに生活の基盤はそちらにある感じがする。
 そこに少しの寂しさを感じても、私が口出すことでは決してないのだろう。

「そう、ですか……。
 気を付けて行ってきてくださいね」

 ありがとうございます、そう言うとセイットはすぐに部屋を出ていった。神国に帰る準備があるのか、とても忙しそうだ。そんな中、わざわざ声をかけに来てくれた嬉しさと、セイットと自分の決定的な違いを見せつけられた寂しさと、いろんな気持ちが混ざっていた。
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