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2章 学園生活
151話 新学期(1)
しおりを挟むいろいろとあった休暇が終わり、久しぶりに学園に戻ってきました! もう久しぶりに感じるのは、きっとこの部屋が私の部屋だとそう感じているからだろう。そう思うとなんだかくすぐったい気持ちになってくる。
それにしても、この休みに入る前は婚約者ができて戻ってくることになるとは思っていなかった。その婚約者がヴァークだってことももちろん想像なんてできなかった。ちなみに彼は高等専門部3年生、つまり今年卒業らしい。今まで全く接点がなかったので私は全く知らなかったのだが、彼の方は私を知っていたらしい。
『てっきりウェルカはセイット殿と婚約しているのかと思っていました。
ですから、あなたとのお話が出たときは驚いたのですよ。
話が出たこと自体も、あなたが受けると答えたことも』
あの時、屋敷へと歩きながらそう言われたのだ。それでも、どうして受けたのかは聞かないでくれた。私は、まあ何も答えられなかったのだけれど。
「ウェルカ様、今日はもうお休みください。
明日からまた学園が始まってしまいますから」
ぼんやりと窓から見える月を眺めていると後ろから声がかかる。確かに明日のことを考えるともう寝なければいけないか。
「そうね、もう寝るわ」
翌日、教室に入るとすぐにエリオベラ様がこちらを向いた。まさかこんな時間からいるとは思わなかったからびっくりだよ。
「ごきげんよう、エリオベラ様。
なんだかお久しぶりですね」
「ごきげんよう、ウェルカ様。
あの、私あなたに聞きたいことがありますの」
あの、その、とどこか戸惑うようにエリオベラ様が言う。こういう彼女はとても珍しい。私もどうしたらいいのかわからなくて、つい首をかしげてしまう。
「と、とにかく!
今日学校が終わった後、一緒にお茶をしてくださいませ」
「は、はい」
何とか返すと、エリオベラ様も満足したように席へと帰っていく。そこまで動揺するなんて、いったい何を聞かれるんだろうか。
それ以降エリオベラ様から何かを聞かれることもなく、教室には続々と人が集まっていった。初めての長期休み明けだからか、みんないつもより少し早めに来ている気がする。そしてどこか浮かれたように周りの人と話していた。
「それでは、これで本日は終了です。
明日からはまた授業が始まるので、気を抜かないように」
そういって先生が教室を出ていく。うん、やっぱりすごく早く終わったね。最低限の連絡事項だけしか今日はなかったみたいだから当たり前かもだけど。
「では、昼食後でよろしいでしょうか?」
「は、はい。
あの、本日は私の部屋でお茶しませんか?」
前々から思っていたことだ。せっかくエリオベラ様の部屋でお茶をさせてもらったのだから、私も一度は部屋に呼びたいと。正直、それが今叶うとは思っていなかったけれど。突然の申し出に、エリオベラ様は少し考えこむ。
「あの、急にお邪魔してしまっていいのですか?」
「はい」
確かに人前では、と何やらつぶやくとではお願いします、とようやくほほ笑んでくれた。なんだか、今日はずっと固い顔をしていて心配だったのだ。
「では、昼食後に」
なんの話があるのかは不安だけど、エリオベラ様とお話できるのはうれしいかな。
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