姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚

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2章 学園生活

179話 2回目の王妃のお茶会(5)

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「まあ、アンティーナがそんなことをしていたの」

「お、かあさま」

 すがるような眼を向けたアンティーナに対して、一瞬。見間違いかと疑うほど短い間、アンティーナに対して底冷えするような視線を向けた。そしてそのまま同じ表情に戻る。自分に見切りをつけられたことに気が付いたのか、アンティーナはとうとう崩れ落ち、泣き叫んだ。

「どうして、自分は無関係かのような態度を?
 あなたも当事者でしょう?」

「なんのことでしょうか?」

「最近精力的にお茶会をしているみたいだね。
 そこではアゼリアの噂を流しているとか……」

 お姉様の⁉ ばっとお姉様を見ると、先ほど見た時と変わらずにまだ夫人たちの方を見つめていた。

「随分と彼女たち姉妹に思うところがあるみたいだけれど。
 もちろんあなたも罪に問われることになる」

 ベルク殿下の言葉とともに、周りに控えていた騎士が2人に近づいていった。それを見ると、とうとう夫人が表情を変えた。もう私たちのことを憎いということを隠そうともしない、その様相は鬼のようで自然に体が震えていた。

「ウェルカ」

 いつの間にか、前にいたヴァークが隣に来てそっと手を握ってくれる。その温かさにすぐに震えが収まるのを感じて、ほっと息をついた。

「旦那様が黙ってはいないわよ」

「大丈夫だ。
 今侯爵自身も罪に問われているところだからな」

 侯爵も? 一体何の罪を犯したのだろうか。ただ、それは夫人にとっても予想外だったようで、その言葉に動きを止める。そのまま騎士にとらわれて連れて行かれた。

 何かを叫びながらも消えていく人たちを呆然と見つめていると、ぱん! と一際大きな音が会場に響いた。

「皆様、このような余談に付き合ってくださりありがとうござました。
 皆様が立会人になってくださったので、ことが滑らかに進みましたわ」

「光栄なことでございます、王妃様。
 彼女たちの行動は許容できる範囲を越しておりましたから、すっきりいたしましたわ」

「ええ、本当に。
 最近の動き方は目に余っておりましたから」

 えっと……。今、アンティーナと夫人は騎士に連れていかれた。そして罪に問われるという話をしていた。なら、もう二度と私の、私たちの前には表れない?
 でもすべてが唐突でまだあまり理解ができてない。

「ウェルカ、大丈夫か?」

「ヴァーク……」

 説明を! とさすがにここで叫ぶわけにはいかない。結果、目で訴えることしかできなかった。

「ウェルカ、いろいろ話したいことがあるの。
 そうね、明日また私のことを訪ねてくださらない? 
 ヴァーレクト様も一緒に」

「はい」

 お姉様が説明してくださるなら、とてもありがたい。その提案にすぐにうなずいた。

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