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2章 学園生活
186話 お守りのプレゼント
しおりを挟むよし、できた!
なんだか当初思っていたよりもいろいろ付加してしまったけど、まあいいでしょう! さっそく包んでお姉様に渡そう。これがあればとっさの攻撃はちゃんと防げるはず。
魔法師団を出て、さっそくお姉様のところへ向かう。いつもの道を、いつも通りに歩いていた。だから、まさか途中でジェラミア様と会うことになるとは思わなかったのだ。
「も、申し訳ございません、ジェラミア様」
やっと完成したお守りがうれしくて、浮かれていたのだろう。角を曲がってくる人に気が付いた時にはもう止まることができなかった。結果、ジェラミア様にぶつかってしまったみたい。
謝る私に、ジェラミア様はひどく冷たい目を向けてくるだけだ。これはどうしたらいいんだろう? もう立ち去っていいかな。ふと、ベルク殿下の言葉が頭をよぎった。お姉様を苦しめた、かもしれない人。
「待って。
アゼリアは、元気かしら?」
お姉様? 元気、といえば元気だけれど、対外的には体調を崩していることになっている、はず。まあ、部屋にこもらざるを得ないからね。でも、どうしていきなりそんなことを聞いたのだろう。
「まだ体調を崩しがちのようです
ジェラミア様もお体にはお気をつけくださいね」
私の言葉に、ジェラミア様はそう、とだけつぶやいて去っていった。一体何だったのだろう、そう疑問に思いながらもひとまずお姉様の部屋を目指すことにした。
「先ほど、こちらに向かう途中でジェラミア様にお会いしたのです」
「ジェラミア様?」
はい、とうなずく。お姉様の部屋に入るとさっそく先ほどのことを報告する。すると、不思議そうに名を繰り返した。やっぱりここまでの道の途中でジェラミア様に会うのはおかしいよね。
「一応警戒を強めておいた方がよさそうですね」
任務についていたヴァークにも話を聞いてもらうと、難しい顔をしてそうつぶやく。今お姉様のおなかの中には、王族の、この国の次世代を担う子がいるのだ。警戒はいくらでもするべきなのだろう。守備のことは私にはわからないし、ヴァークに任せておくのが一番。
「そうだ、お姉様にお渡ししたいものがあるのです」
ジェラミア様に会った衝撃ですっかり渡すのを忘れてしまった。早速完成したばかりのお守りを取り出す。
「お姉様にこれを作ったのです。
受け取っていただけませんか?」
いそいそと取り出したのはお守り。今回は見た目にも気を使ったので、ばっと見はただのネックレス。お姉様は嬉しそうに受け取ってくれた。
「まあ、急にどうしたの?
とてもかわいらしいわね」
「お姉様を守っていただけるように作ったのです。
ぜひ身に着けていてくださいね」
「守って?」
お姉様にネックレスの宝石部分をじっくりと見てもらう。ここに陣を入れ込むために縮小を頑張ったのだ。それに気が付くと目を見開く。
「これ、本当にウェルカが作ったの?」
「はい」
自信満々にうなずく。間違いなく、これが今の私が作れる最高のお守りだ。驚く顔も見られたし、頑張ってよかった。
「あ、ありがとう……」
若干引き気味な気がするのは置いておいて、喜んでもらえたならよかった。
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