それは、キラキラ光る宝箱

花町 シュガー

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友人Aの独白

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 例の真面目ほどではないけどって奴だろ?
 なんとなく自然体でいられて、馬鹿な事にも付き合ってくれた〝そいつ〟だろ?

 (待っ、ちょ、どういうことだ)

 男が男に? んな漫画みたいなことあんのか??
 意味がわからない……

「い、いや俺も全然理解できなかったんだ最初。
だって男が男にだぜ? キモすぎるだろっ。けど、さ……
なんか…ガチだったんだ、そいつ。

本気で、俺のこと『好きだ』って言ってて」


 ──言われたときは、理解が出来なかったらしい。

「俺はダチだと思ってたのにお前は違ったのかよ」という裏切られた気持ちと、純粋に「気持ち悪い」という受け入れられない気持ちで、頭に一気に血が上って。

「でも…そいつの顔見たら、俺……なんも言えなかったんだ」

「なんで」

「なんか、まるではなから俺の反応わかってたみたいな感じで…笑ってて……」

「っ、」

 頭に血が上ってそいつを見ると、そこには諦めたような笑顔。
 眉をギュっと寄せて、今にも泣きそうなのに笑ってて。
 握り締めた拳は服の袖で見えなかったけど…多分震えてた。

『今まで、ずっと黙っててごめん。
俺ゲイでさっ、お前のこと前から好きだったんだ。
気持ち悪いよなほんと。でも、最後の最後に言えてよかった』

「って、安心したみたいに…言われて……」

 その声が、今まで聞いたことないくらいに切なすぎて。
 なんて声をかければいいのか分からなかった。

「呆然としちまったんだ。
こんな感覚初めてでさっ、俺もびっくりして……そしたら、そいつに──」


『……ねぇ。俺が告った以上もう前みたいな関係には戻れないでしょ? も、会いたくないよなっ?
だったらさ、一回でいいから……

──俺を、抱いてくれない?』



「…………は?」


 (待て)


 待て。待て待て待てちょっと待て。


「それで、──っ!」

 持ってたグラスをカウンターに置き、話してる胸ぐらを思いっきり掴む。



「お前っ、まさか…ヤッたのか……?」



「…………っ」



「……は、ぅそ…だろ…………」



 するりと力が抜けて、掴んでた手を離した。

 まさか、こいつがそんなことを?
 確かに高校でも何人か彼女出来てたしまぁまぁ軽かった。
 けど、OKとNGの判別くらいはできる奴で。
 なのに、

「お前……なんで」

「初めて告ったらしぃんだ…そいつ……」

「はじ、めて……?」

「今まで、好きな奴ができても怖くて言えなかったって」

 そんな中、初めて告白する相手に自分を選んでくれたこと。

 その他、これまで連んでたときの楽しかった記憶が一気に脳内に駆け巡ってきて。


「つい『わかった』って、言っちまったんだ……っ」


『…あぁ、わかった』

『っ、ほんとに!? ありがとう……
今日はちょっと無理だから、また近いうちに呼ばせてもらうね。

──本当、ごめん』




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