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この世で最も幸せな、3分間の出来事
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しおりを挟む「……なぁ、雫。お前もう運命の相手分かってんのか?」
「…なんで?」
「いや、なんとなく……」
今日の講師は、いつもの人たちとは少し違った。
なにか大きなものを心に残していったような…そんな感じ。
(「お前かも」って言ったら、どうなるんだろう)
ここで溶けるのか?
いや、でも潤矢は俺の事ただの仲のいい友だちくらいにしか思ってないはず。
寧ろ、俺を溶けさせまいと避けるのか……?
(それは嫌だ)
別に今まで通り他の女の子たちと付き合ってていい。
俺に特別な感情なんか…抱かなくていいから。
だから、一緒にいられないのだけは……どうしても嫌だ。
「……無視、か」
「っ、ぁ、ごめ」
「いーよ別に。なんか、今日の授業すごかったな」
「そうだね」
『僕はね、〝神様からの忘れ物を届ける為〟なんだと思うんです』
もしあの講師の言う通りだとしたら、潤矢の欠けてる部分は何なんだろう。
俺は、潤矢の何を持ってこの世に生まれてきたのかな……
「なぁ、雫。お前さ……」
「? なに?」
「…………や、やっぱなんでもねぇ。
それより、俺明日からまたお前と一緒に帰んの止めるわ」
「……え? どうして」
「実は昨日告白されてさ、付き合ってもいっかなって」
(っ、)
もう何度目かもわからない報告。
それなのに一向に慣れなくて、ズキズキ痛む胸を気付かれないよう服の上から抑える。
「ん、了解。早いね、どんな子?」
「隣のクラスの髪長い子。リボン付けててさ──」
また、明日から別々の下校。
バラバラの時間。
次また俺の隣に帰ってくるのは……いつなんだろう?
(~~っ、あぁもう)
ねぇ、俺の隣にいてよ。
俺だってお前のこと、好きなのに。
泣きそうになって、でも一生懸命我慢して何気ない風を装って
一生家に着かなければいいのにと思いながら、帰り道を歩いた。
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