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その二
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これはどういうことだろう。
誰なのだこの美少女。そして私よどこに消えた。
ペタペタと顔に触れればスベスベの肌。つまりは美肌。
あ、これ私じゃないわ。やっぱり別人だわ。気づいてたけど違うわ。友達が私の顔メイクアップしてカツラかぶせてカラコンつけて森の中に置き去りにしたわけじゃないっぽい。……もとよりそのようなことをするとは考えていないが。
見たことのない景色。自分と全然違う別人の体。しかも超絶美形ときた。
このシチュエーション、どこかで見た。
私が体験したんじゃない。なんだっけ……そう。
「『転生しちゃったんですが?』」
前世で読んだ漫画だ。
あの漫画はOLが転生して王子様と……っていう話だったけど。あれに似ているんだ。
転生後の名前はアメリア=マルトス
元々の彼女はすごいお転婆姫で、木登りをして落下。
その時に記憶を取り戻したらしい。前世の。
そこにちょうど……
「アメリア! 大丈夫ですか!?」
そうそう、こんな具合に馬に乗った王子様が……え?
「怪我は? 主治医を呼びます?」
……え? あ、え?
私をお姫様抱っこした王子様(仮)はそのまま馬に乗せようとした。
……が、しかし。思わず出てしまったのだ。手が……
「何すんのよ!」
「……は」
バチコーン、と一発見事にきまる掌底。
冷静に考えて今のは殴る場面ではない。それくらいわかる。
けれど条件反射というか……勝手に技を決めていた。
それに、いきなり赤の他人を馬に乗せようとしてきたのだ。私でなくとも殴っていたのではないかと推測する。……所詮言い訳ではあるが。
「……ッ」
「すみません、すみません、すみません」
謝り倒すことしかできずその姿はさながら米つきバッタ。
「……アメリア……」
「本当にごめんなさい。許して……」
「よかった! いつもの貴女のようですね!」
目をキラキラと輝かせ私に抱きつく……否、抱きつこうとする王子。
「いやぁああ」
悲鳴とともに鳩尾に一発打ち込んだ。当然、条件反射だ。私のせいではない。
誰なのだこの美少女。そして私よどこに消えた。
ペタペタと顔に触れればスベスベの肌。つまりは美肌。
あ、これ私じゃないわ。やっぱり別人だわ。気づいてたけど違うわ。友達が私の顔メイクアップしてカツラかぶせてカラコンつけて森の中に置き去りにしたわけじゃないっぽい。……もとよりそのようなことをするとは考えていないが。
見たことのない景色。自分と全然違う別人の体。しかも超絶美形ときた。
このシチュエーション、どこかで見た。
私が体験したんじゃない。なんだっけ……そう。
「『転生しちゃったんですが?』」
前世で読んだ漫画だ。
あの漫画はOLが転生して王子様と……っていう話だったけど。あれに似ているんだ。
転生後の名前はアメリア=マルトス
元々の彼女はすごいお転婆姫で、木登りをして落下。
その時に記憶を取り戻したらしい。前世の。
そこにちょうど……
「アメリア! 大丈夫ですか!?」
そうそう、こんな具合に馬に乗った王子様が……え?
「怪我は? 主治医を呼びます?」
……え? あ、え?
私をお姫様抱っこした王子様(仮)はそのまま馬に乗せようとした。
……が、しかし。思わず出てしまったのだ。手が……
「何すんのよ!」
「……は」
バチコーン、と一発見事にきまる掌底。
冷静に考えて今のは殴る場面ではない。それくらいわかる。
けれど条件反射というか……勝手に技を決めていた。
それに、いきなり赤の他人を馬に乗せようとしてきたのだ。私でなくとも殴っていたのではないかと推測する。……所詮言い訳ではあるが。
「……ッ」
「すみません、すみません、すみません」
謝り倒すことしかできずその姿はさながら米つきバッタ。
「……アメリア……」
「本当にごめんなさい。許して……」
「よかった! いつもの貴女のようですね!」
目をキラキラと輝かせ私に抱きつく……否、抱きつこうとする王子。
「いやぁああ」
悲鳴とともに鳩尾に一発打ち込んだ。当然、条件反射だ。私のせいではない。
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