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その二十一
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しかしけれども、バルドの想い人は私ではない。
『アメリア』だ。
歪な三角関係。
私は『私』であり『アメリア』でもある。
つまり、『私』のライバルは……『アメリア』なのだ。
バルドが好きだった、前世の記憶を取り戻す前の『アメリア』
そんな考えに、むなしくなる。
今、私を包んでいるバルドは『私』じゃなく『アメリア』を見ている。
私のことなんて見てない。
「バルド、放して……」
「嫌ですよ。せっかく貴女が……」
なおも放そうとしないバルド。それどころか一層抱きしめる力を強くする。
しかしこれだって、私を『アメリア』だと思っているから、だ。
我知らず涙がこぼれた。
「バルド……私は……バルドが好きな……『アメリア』じゃないんだ」
嘘だって笑われる? そんなに自分が嫌いなのかって思われる? 軽蔑される……?
それが今は……怖い。
「……そんなこと、知ってますよ」
「え……」
「気づかないわけないでしょう?
貴女は元のアメリアより大人しくて、賢くて……そして俺にいつもより少しだけ……優しさをくれました」
容姿は同じでも、全然違います、と微笑むバルド。
「ならなんで私に今…こんなに……? 別人の私に……優しくしてくれるの……?」
一度躊躇したように口を閉じるが、決心したのかそっと言葉を紡いだ。
『アメリア』だ。
歪な三角関係。
私は『私』であり『アメリア』でもある。
つまり、『私』のライバルは……『アメリア』なのだ。
バルドが好きだった、前世の記憶を取り戻す前の『アメリア』
そんな考えに、むなしくなる。
今、私を包んでいるバルドは『私』じゃなく『アメリア』を見ている。
私のことなんて見てない。
「バルド、放して……」
「嫌ですよ。せっかく貴女が……」
なおも放そうとしないバルド。それどころか一層抱きしめる力を強くする。
しかしこれだって、私を『アメリア』だと思っているから、だ。
我知らず涙がこぼれた。
「バルド……私は……バルドが好きな……『アメリア』じゃないんだ」
嘘だって笑われる? そんなに自分が嫌いなのかって思われる? 軽蔑される……?
それが今は……怖い。
「……そんなこと、知ってますよ」
「え……」
「気づかないわけないでしょう?
貴女は元のアメリアより大人しくて、賢くて……そして俺にいつもより少しだけ……優しさをくれました」
容姿は同じでも、全然違います、と微笑むバルド。
「ならなんで私に今…こんなに……? 別人の私に……優しくしてくれるの……?」
一度躊躇したように口を閉じるが、決心したのかそっと言葉を紡いだ。
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