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第九話 航空爆撃 怪獣に効果ありや?
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■昭和十七年(1942年)12月 小笠原 父島沖
昨年末の大規模襲来後も、ひと月おきくらいの頻度で怪獣は太平洋沿岸に出没していた。いずれも単体または少数であり、そのほとんどが丙種怪獣であったため、各国も今のところは問題なく討伐に成功している。それでも幾ばくかの被害は出ており、各国は対策を急いでいた。
しかしまだ本格的な対策が出来ていないうちに、再び怪獣の大集団が小笠原諸島の父島沖で確認されたのである。それは昨年に匹敵する規模であった。
更迭された山本の後を継いだ新たな連合艦隊司令長官は、当然ながら即座に迎撃を指示した。少しでも躊躇うところを見せて自分まで更迭されては堪らない。
だが、まだ怪獣の群れは本土から遙か沖合に居る。切り札の戦艦は怪獣が水面上に身体を現さないと攻撃できない。このため最初に攻撃命令が下されたのは航空部隊であった。
新型爆弾が開発中であったため、現時点で航空部隊が使える兵器は80番5号徹甲爆弾しかない。この爆弾は2500メートルの高度から落とせば150ミリ程度の貫通力を持つ。
ならばもっと高い高度から落とせば、命中率は落ちるものの丙種ならば倒せる可能性がある。日本海軍はこの爆弾をとりあえずの兵器として量産し、陸軍へも供給していた。
「今日は滅法天気がいい。いいか野郎ども!こんどは漢を見せてみろ!陸やフネの奴らに負けんじゃねぇぞ!」
「「「がってんだーっ」」」
隊長の野中大尉から喝を入れられた海軍陸攻隊の4個中隊36機は、陸軍航空隊や艦攻部隊に先んじようと我先にと出撃していく。一式陸攻は爆装状態でも艦攻よりはるかに脚が速い。中隊はあっという間に艦攻部隊を引き離すと、いち早く怪獣の群れの上空に到達した。
隊長機の窓から野中は怪獣の様子を観察した。本土に向けて泳ぐ怪獣の群れは、上空から見れば鯨の群れの様にも見える。だが実際はその一頭一頭が鯨よりはるかに巨大である事が、群れと付かず離れずで並走している駆逐艦と比べると良く分かった。
怪獣の数は昨年より多い。16体も居る上に今回はやっかいな甲種が二頭も含まれている。
「仕方ねぇなぁ、半分は陸さんに譲ってやるか。だが後から来る奴らに的は残す必要ねぇ。野郎ども遠慮するな!かかれえーっ!」
群れは大きく四群に分かれ泳いでた。野中は素早く部隊を二つに分けると右側の二群を目標に指示する。そして自らの小隊を甲種怪獣の居る群れの攻撃に向かわせた。今回の爆撃高度は4000メートル。その高さからでは巨大な怪獣もおもちゃの様な大きさにしか見えない。
「的怪獣、速度18、距離3000、針路よろし。このまま」
射爆照準器を覗き込む偵察員が操縦士に指示をだす。
「針路よろし。このまま……投下!」
声と同時に偵察員が投下索を引いた。爆弾が機体から離れ一瞬機体が浮き上がる。隊長機に続いて中隊各機も次々と爆弾を投下する。隣を見ると陸軍の重爆隊もほぼ同時に爆弾を投下していた。爆弾は緩い放物線を描いて落下し、怪獣の群れが水柱に包まれた。
水柱が収まると、怪獣の数が減っていた。いや、群れの後方に動かなくなった丙種怪獣が浮かんでいる。この攻撃で海軍は2体、陸軍は1体を仕留めていた。
陸攻隊の命中率は5%ほど。攻撃前の野中の言葉を思えば低すぎる様にも感じるが、投下高度を考慮すれば実は非常に高いといえた。
「野郎ども、よくやった!帰ったら酒盛りだ!」
本部に戦果を報告し、機内の歓声を聞きながら、野中はこれからの課題を頭の中で整理していた。
前回の怪獣が沿岸で立っていた時と比べ、遊泳状態ならば的の大きさは艦船と大差無い。怪獣が真っ直ぐ泳いでいる限りは、艦船攻撃と大差無いだろう。
今回は既存の爆弾だったので投下高度を高くする必要があった。それを割り引いても命中率は水平爆撃としては満足いくものだった。開発中の新型爆弾なら元の高度で爆撃できるはずだ。
それならば、新型爆弾をこの高度から落とせば乙種も狙えるのではないかと欲もでる。やはりこの高度の爆撃訓練は今後も続けるべきだろう。
それより頭が痛いのは乗員の事だった。開発中の機体は新型爆弾を搭載するため乗員が大幅に減らされると聞いている。重量軽減のため燃料だけでなく機銃も廃止されるためだ。機から降ろす乗員の選別やその後の扱いも考える必要があるだろう(これは野中の取り越し苦労だった。余る乗員はちゃんと欧州に送られる事になっていた)
黙考していた野中は機体の揺れで顔をあげた。
「艦攻部隊とすれ違います」
副操縦士の言葉で外をみると陸攻中隊は遅れてやってきた艦攻部隊とすれ違う所だった。互いに翼を振って挨拶をする。陸攻部隊と違って向こうは百機以上の大編隊だ。投下する爆弾は同じだから、上手くすれば丙種は全滅できるのではないか。
「頼むぞ」
おそらく隊長機らしい機に敬礼しながら、野中はそんな期待を抱いた。
「残りは任せろ」
隊長機らしい機に敬礼を返しながら、淵田中佐は前回の雪辱を心に誓っていた。
陸攻隊と陸軍の重爆隊は戦果を挙げたという。ならば同じ爆弾を持つ我々もそれが出来るはず。なにしろこちらは100機以上の大部隊なのだ。丙種怪獣ぐらいは全滅させないと格好がつかない。
淵田は部隊を四つにわけると、編隊を爆撃コースに乗せた。陸攻と同じように偵察員の指示で操縦士がコースを微調整する。機体が小さな分、なかなか安定しない。
「投下!」
偵察員が投下索を引いた。続いて後続機も次々と爆弾を投下する。その様子を見ながら淵田は戦果を確信していた。だが彼の予想は大きく外れる事となる。
「なん……だと……?」
爆弾を投下した直後、怪獣がこれまでと違う動きを見せたのである。
あるものは海に潜り、あるものは針路を変え、今までまとまって泳いでいた怪獣の群れは、あっという間にバラバラになっていた。これでは命中は望めない。
そして淵田が唖然としている間に多数の水柱が海面に立つ。結局、100発以上の爆弾を投下したにも関わらず、命中したのはたった1体だけだった。
「奴ら、学習しているのか!?」
惨めな戦果に淵田はがっくりと肩を落とす。そういえば前回も怪獣は航空攻撃にすぐに対応して反撃してきた。奴らは目が良いだけでなく頭も良いらしい。今回も陸攻部隊が先に攻撃している。それを怪獣が学習する事は当然予想すべき事だった。
「クソッ!クソッ!」
己の迂闊さを呪って、淵田は再び偵察席の壁をこぶしで殴りつけた。
【後書き】
本作品は戦艦小説なので、航空機は(ry
次話、いよいよ大和が怪獣と対決します。乞うご期待!
作者のモチベーションアップになりますので、よろしければ感想や評価をお願いいたします。
昨年末の大規模襲来後も、ひと月おきくらいの頻度で怪獣は太平洋沿岸に出没していた。いずれも単体または少数であり、そのほとんどが丙種怪獣であったため、各国も今のところは問題なく討伐に成功している。それでも幾ばくかの被害は出ており、各国は対策を急いでいた。
しかしまだ本格的な対策が出来ていないうちに、再び怪獣の大集団が小笠原諸島の父島沖で確認されたのである。それは昨年に匹敵する規模であった。
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だが、まだ怪獣の群れは本土から遙か沖合に居る。切り札の戦艦は怪獣が水面上に身体を現さないと攻撃できない。このため最初に攻撃命令が下されたのは航空部隊であった。
新型爆弾が開発中であったため、現時点で航空部隊が使える兵器は80番5号徹甲爆弾しかない。この爆弾は2500メートルの高度から落とせば150ミリ程度の貫通力を持つ。
ならばもっと高い高度から落とせば、命中率は落ちるものの丙種ならば倒せる可能性がある。日本海軍はこの爆弾をとりあえずの兵器として量産し、陸軍へも供給していた。
「今日は滅法天気がいい。いいか野郎ども!こんどは漢を見せてみろ!陸やフネの奴らに負けんじゃねぇぞ!」
「「「がってんだーっ」」」
隊長の野中大尉から喝を入れられた海軍陸攻隊の4個中隊36機は、陸軍航空隊や艦攻部隊に先んじようと我先にと出撃していく。一式陸攻は爆装状態でも艦攻よりはるかに脚が速い。中隊はあっという間に艦攻部隊を引き離すと、いち早く怪獣の群れの上空に到達した。
隊長機の窓から野中は怪獣の様子を観察した。本土に向けて泳ぐ怪獣の群れは、上空から見れば鯨の群れの様にも見える。だが実際はその一頭一頭が鯨よりはるかに巨大である事が、群れと付かず離れずで並走している駆逐艦と比べると良く分かった。
怪獣の数は昨年より多い。16体も居る上に今回はやっかいな甲種が二頭も含まれている。
「仕方ねぇなぁ、半分は陸さんに譲ってやるか。だが後から来る奴らに的は残す必要ねぇ。野郎ども遠慮するな!かかれえーっ!」
群れは大きく四群に分かれ泳いでた。野中は素早く部隊を二つに分けると右側の二群を目標に指示する。そして自らの小隊を甲種怪獣の居る群れの攻撃に向かわせた。今回の爆撃高度は4000メートル。その高さからでは巨大な怪獣もおもちゃの様な大きさにしか見えない。
「的怪獣、速度18、距離3000、針路よろし。このまま」
射爆照準器を覗き込む偵察員が操縦士に指示をだす。
「針路よろし。このまま……投下!」
声と同時に偵察員が投下索を引いた。爆弾が機体から離れ一瞬機体が浮き上がる。隊長機に続いて中隊各機も次々と爆弾を投下する。隣を見ると陸軍の重爆隊もほぼ同時に爆弾を投下していた。爆弾は緩い放物線を描いて落下し、怪獣の群れが水柱に包まれた。
水柱が収まると、怪獣の数が減っていた。いや、群れの後方に動かなくなった丙種怪獣が浮かんでいる。この攻撃で海軍は2体、陸軍は1体を仕留めていた。
陸攻隊の命中率は5%ほど。攻撃前の野中の言葉を思えば低すぎる様にも感じるが、投下高度を考慮すれば実は非常に高いといえた。
「野郎ども、よくやった!帰ったら酒盛りだ!」
本部に戦果を報告し、機内の歓声を聞きながら、野中はこれからの課題を頭の中で整理していた。
前回の怪獣が沿岸で立っていた時と比べ、遊泳状態ならば的の大きさは艦船と大差無い。怪獣が真っ直ぐ泳いでいる限りは、艦船攻撃と大差無いだろう。
今回は既存の爆弾だったので投下高度を高くする必要があった。それを割り引いても命中率は水平爆撃としては満足いくものだった。開発中の新型爆弾なら元の高度で爆撃できるはずだ。
それならば、新型爆弾をこの高度から落とせば乙種も狙えるのではないかと欲もでる。やはりこの高度の爆撃訓練は今後も続けるべきだろう。
それより頭が痛いのは乗員の事だった。開発中の機体は新型爆弾を搭載するため乗員が大幅に減らされると聞いている。重量軽減のため燃料だけでなく機銃も廃止されるためだ。機から降ろす乗員の選別やその後の扱いも考える必要があるだろう(これは野中の取り越し苦労だった。余る乗員はちゃんと欧州に送られる事になっていた)
黙考していた野中は機体の揺れで顔をあげた。
「艦攻部隊とすれ違います」
副操縦士の言葉で外をみると陸攻中隊は遅れてやってきた艦攻部隊とすれ違う所だった。互いに翼を振って挨拶をする。陸攻部隊と違って向こうは百機以上の大編隊だ。投下する爆弾は同じだから、上手くすれば丙種は全滅できるのではないか。
「頼むぞ」
おそらく隊長機らしい機に敬礼しながら、野中はそんな期待を抱いた。
「残りは任せろ」
隊長機らしい機に敬礼を返しながら、淵田中佐は前回の雪辱を心に誓っていた。
陸攻隊と陸軍の重爆隊は戦果を挙げたという。ならば同じ爆弾を持つ我々もそれが出来るはず。なにしろこちらは100機以上の大部隊なのだ。丙種怪獣ぐらいは全滅させないと格好がつかない。
淵田は部隊を四つにわけると、編隊を爆撃コースに乗せた。陸攻と同じように偵察員の指示で操縦士がコースを微調整する。機体が小さな分、なかなか安定しない。
「投下!」
偵察員が投下索を引いた。続いて後続機も次々と爆弾を投下する。その様子を見ながら淵田は戦果を確信していた。だが彼の予想は大きく外れる事となる。
「なん……だと……?」
爆弾を投下した直後、怪獣がこれまでと違う動きを見せたのである。
あるものは海に潜り、あるものは針路を変え、今までまとまって泳いでいた怪獣の群れは、あっという間にバラバラになっていた。これでは命中は望めない。
そして淵田が唖然としている間に多数の水柱が海面に立つ。結局、100発以上の爆弾を投下したにも関わらず、命中したのはたった1体だけだった。
「奴ら、学習しているのか!?」
惨めな戦果に淵田はがっくりと肩を落とす。そういえば前回も怪獣は航空攻撃にすぐに対応して反撃してきた。奴らは目が良いだけでなく頭も良いらしい。今回も陸攻部隊が先に攻撃している。それを怪獣が学習する事は当然予想すべき事だった。
「クソッ!クソッ!」
己の迂闊さを呪って、淵田は再び偵察席の壁をこぶしで殴りつけた。
【後書き】
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