異世界転移で、俺と僕とのほっこり溺愛スローライフ~間に挟まる・もふもふ神の言うこと聞いて珍道中~

兎森りんこ

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僕の夢※エイシオ視点

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 アユムが思っていた事。
 僕をアユムが縛り付けているんじゃないかと……。
 きっとラミリアにも言われたんだろうな。
 むーん……。
 
「あ、俺が勝手に思ったことで」

 あ、僕も難しい顔しちゃったかな……。

「アユム……僕はね。いつも期待されていたんだ。いつも皆に完璧を求められていた」

「はい……すごいです」

「そういう期待に、全部応えてきたんだ……。ずっとずっと」

 傲慢な答えなのに、アユムは『やっぱりすごい!』と微笑む。

「でも……僕はエイシオ・ロードリアとしての自分も、勇者としてのエイシオも……欲しいとは思えないんだ」

「……そ、そうなんですね……俺は何してもダメで、日陰者で……だから羨ましいって思っちゃってたんですけど……でも価値観は人によって違いますもんね」

 がっかりさせちゃったかな?

 でも今の僕には一番欲しい夢がある。

 それは……それはアユム……。

「今、僕が一番欲しいなって思う夢があるんだ……」

 少し戸惑うような顔をしていたアユムが、ピコンと反応する。

「エイシオさんが欲しい夢……それって?」

「でも、なかなか難しいと思うんだ」

「エイシオさんが難しい!? なんだろう……なんだろう……魔王討伐とか?」

「あはは、今は魔王がいて世界の均衡がとれている面もあるからね。それはないかな」

 うーん? とアユムは考え込む。

「なんでしょうか……温泉宿をやるとか? 旅行で行ったような、素敵な土地で」

「それも楽しそうだ。でもあそこを買い上げるくらいの金はあるから恋い焦がれるって事はない」

 また傲慢だったかな。
 でも、それでもそれでも……手を伸ばすのが怖い、でも夢に見ちゃう欲しい未来。

「そんなすごいエイシオさんが……」

「僕が焦がれても……きっと実現できない夢……」

「エイシオさんが……実現できない……夢」

「うん」

「お、俺もできるだけお手伝いしたいです! それはどんな夢なのか……教えてください」

 あ……朝陽が昇ってきたんだな。
 少しずつ輝いた光がカーテンの間から部屋を照らしていく……。

 それは暗かった僕の心に光が差した時のようだった。

「僕の夢はね」

「はい」

「好きな子とずっと……一緒にいたい。ずっと好きな子と一緒にいる事だよ」

 い、言っちゃった~~~~~!!!
 言っちゃった!!
 言っちゃったよーーーーーー!!
  
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