88 / 95
2章
2-26 秋を味わう
しおりを挟む
若葉の願いもあって、さくらさんやガンジュさん、ソーズさん達に妖精の保護を依頼し、見つかったら教えてほしい旨の手紙を書いて火の鳥に託した。
妖精さん。うちの建築妖精さんと混同しやすいから、ここではピクシーさんと呼んでおこう。
もっとも、そのピクシーさんに会えたとしても、逃げられてしまう可能性は高い。そこで一つ策を打ってある。
若葉に“守りの木の葉っぱ”で手紙を書いてもらったのだ。
妖精にとっては特別な品らしいし、それを見せる前に逃げ出すことはない……はず。
うまくいけば若葉を介して協力を依頼できるだろうし、それが外の農業の発展にも繋がる。何とか見つかってほしいものだ。
——そんな妖精王こと若葉の部屋は、今もモモとの同室状態が続いている。
そしてクラフトのメニュー画面には新たに【妖精の家】が追加されていた。居住可能人数は三百名と書いてある。妖精の大きさを考えれば建物はそれほど大きくないはずだが……値段は五十万円。とんでもなく高い。
お茶畑だって作りたいのに、現状ではとても出せる金額じゃない。
若葉も気づいていて、ねだられたが「来年の予定」と言ってなんとか納得してもらった。
拗ねて畑の手伝いを放棄されても困るからな。
それにしても、あの家はなぜあんなに高いんだろう。小屋というより、家具や設備まで整ったフルセットなのかもしれない。いずれにせよ楽しみではある。
麦に米、秋はやることが一気に増えて本当に忙しい。
今はモモやエリゼちゃんがいるからいいけど、二人がいなくなったら家畜の世話もあるし、とても回りそうにない。
一人くらい従業員的な人を雇うか、誰かに手伝いをお願いする必要があるかもしれない。……それか嫁か!
そういえばソーズさんが「巨乳を紹介してやる」と言っていたのはどうなったんだろう。手紙にさりげなく追記しておけばよかったな。
——秋はあっという間に過ぎ去り、米の最後の収穫を終えると、冬支度へ移行した。
今年中に茶畑を購入して稼働させるつもりだったが、金額というより時間的に手が出なかった。紅茶も日本茶もどうせ春が本番だし、来年でいいだろう。
「綺麗に咲いたな!」
若葉がテンション高めにエリゼちゃんと一緒に花壇の手入れをしていた。最後に植えたのはコスモスらしく、今まさに満開。二人ともキャッキャと楽しそうだ。
「コスモスって言うんだって」
「うん! 美味い! 異世界の花は格別だな!」
「やっぱり味が違うものなのか?」
俺の声に驚いたのか、二人して振り返ってくる。そこまでビクッとしなくてもいいじゃないか、お兄さんは悲しいぞ。
「なんの用なのだ?」
「用件がないと声をかけちゃダメなのかよ」
「我は妖精王であるぞ! 下々の者が気安く声をかけるな!」
「俺はこの庭の管理者だけど、出ていくか?」
「若葉もユウさんも、喧嘩はやめてください」
エリゼちゃんの仲裁が入ったので、致し方なくファイティングポーズを解いた。
「お父さんと若葉さんって、よく戯れ合ってるよね」
いつの間にか背後を取られていたモモが言う。
いや戯れ合いじゃない、若葉が喧嘩を売ってくるんだってば!
「お父さんも大人なんだから」
「……はい」
「若葉さんもお父さんには敬意を払ってくださいね」
「はーい」
……こいつ、わかって返事してるのか?
「コスモス、綺麗に咲いたね。エリゼも丁寧に世話してたものね」
「うん! 若葉も手伝ってくれたけどさ、お姉ちゃんの腕前は上がっただろ!」
エリゼちゃんは「お姉ちゃん」と呼びたいらしく、最近はよくそう言っている。モモも「エリゼ」と呼び捨てにするようになったし、仲良くなってきているのは間違いない。
俺だけがいまだに「エリゼちゃん」と距離を感じているけど……パパって呼んでくれてもいいんだよ?
「コスモスってな、俺の世界では“秋桜(あきざくら)”って呼ばれてるんだ」
「お父さん、桜ってさくらさんの名前の由来?」
「そうだな。桜は春に咲く木の花なんだけど、コスモスは形が似ていて秋を代表する花だから“秋の桜”って呼ばれるんだよ」
へぇーっと、みんなで咲き誇るコスモスを眺める。
この世界には桜の木はないらしいから、いずれ育てられるといい。あの人もきっと喜ぶだろう。
「花には花言葉ってのもあるんだけど、コスモスは“謙虚”とかだったかな」
「さくらさんとは真逆な花言葉だね。本来の桜の花言葉はなんなんですか?」
「“純潔”……とかだったかな」
「今では歪んでしまいましたが、旦那さんといた時は清らかな女性だったのかもね」
ニート時代のさくらさんを知っているだけに、モモの評価は相変わらず辛辣だ。俺は苦笑いするしかない。
「ははは……そうだ! 今日のご飯は何にしようか?」
「今日は若葉さんに手伝ってもらって、絶品のナスが採れたよ!」
「にゃーん」
姉さん、いつの間に……麻婆茄子ですか。いいですね!
「今日は中華にしようか」
「ナスかぁ。実は少し苦手なんだよね」
「エリゼはお子ちゃまですね」
「まぁまぁ、好き嫌いは誰にでもあるよ。俺も昔は苦手だったけど、麻婆茄子だけは食えたんだ。エリゼちゃんもチャレンジしてみない?」
気持ちはよくわかる。今でこそ焼きナス大好きだけど、中学くらいまでは食わず嫌いだった。
一緒に作ってみようとエリゼちゃんを誘い、今日は二人で台所に立つ。……と言ったそばから、なぜかモモが割って入ってきたのはご愛嬌。
俺は具沢山が好きなので、長ネギとピーマンを追加して、挽肉と極上のナスを用意する。妖精王印のナスは本当に美味そうだ。ついでに焼きナスも作って酒のつまみにしよう。
豆板醤と味噌、調味料に片栗粉。切って炒めて混ぜるだけ、実に簡単だ。
「美味しそうかも」
「だろ? 少し味見してみるかい?」
「にゃーん」
「姉さん、いつの間に……しかもズルいですよ! 味見は私が!」
「にゃーん」
自分がやると主張する姉さんに仕方なく味を任せる。
「にゃーん」
「わからないからもう一口って……まぁ問題なしってことだな」
「にゃーん」
「はいはい、配膳するからリビングで待っててください」
妖精さん。うちの建築妖精さんと混同しやすいから、ここではピクシーさんと呼んでおこう。
もっとも、そのピクシーさんに会えたとしても、逃げられてしまう可能性は高い。そこで一つ策を打ってある。
若葉に“守りの木の葉っぱ”で手紙を書いてもらったのだ。
妖精にとっては特別な品らしいし、それを見せる前に逃げ出すことはない……はず。
うまくいけば若葉を介して協力を依頼できるだろうし、それが外の農業の発展にも繋がる。何とか見つかってほしいものだ。
——そんな妖精王こと若葉の部屋は、今もモモとの同室状態が続いている。
そしてクラフトのメニュー画面には新たに【妖精の家】が追加されていた。居住可能人数は三百名と書いてある。妖精の大きさを考えれば建物はそれほど大きくないはずだが……値段は五十万円。とんでもなく高い。
お茶畑だって作りたいのに、現状ではとても出せる金額じゃない。
若葉も気づいていて、ねだられたが「来年の予定」と言ってなんとか納得してもらった。
拗ねて畑の手伝いを放棄されても困るからな。
それにしても、あの家はなぜあんなに高いんだろう。小屋というより、家具や設備まで整ったフルセットなのかもしれない。いずれにせよ楽しみではある。
麦に米、秋はやることが一気に増えて本当に忙しい。
今はモモやエリゼちゃんがいるからいいけど、二人がいなくなったら家畜の世話もあるし、とても回りそうにない。
一人くらい従業員的な人を雇うか、誰かに手伝いをお願いする必要があるかもしれない。……それか嫁か!
そういえばソーズさんが「巨乳を紹介してやる」と言っていたのはどうなったんだろう。手紙にさりげなく追記しておけばよかったな。
——秋はあっという間に過ぎ去り、米の最後の収穫を終えると、冬支度へ移行した。
今年中に茶畑を購入して稼働させるつもりだったが、金額というより時間的に手が出なかった。紅茶も日本茶もどうせ春が本番だし、来年でいいだろう。
「綺麗に咲いたな!」
若葉がテンション高めにエリゼちゃんと一緒に花壇の手入れをしていた。最後に植えたのはコスモスらしく、今まさに満開。二人ともキャッキャと楽しそうだ。
「コスモスって言うんだって」
「うん! 美味い! 異世界の花は格別だな!」
「やっぱり味が違うものなのか?」
俺の声に驚いたのか、二人して振り返ってくる。そこまでビクッとしなくてもいいじゃないか、お兄さんは悲しいぞ。
「なんの用なのだ?」
「用件がないと声をかけちゃダメなのかよ」
「我は妖精王であるぞ! 下々の者が気安く声をかけるな!」
「俺はこの庭の管理者だけど、出ていくか?」
「若葉もユウさんも、喧嘩はやめてください」
エリゼちゃんの仲裁が入ったので、致し方なくファイティングポーズを解いた。
「お父さんと若葉さんって、よく戯れ合ってるよね」
いつの間にか背後を取られていたモモが言う。
いや戯れ合いじゃない、若葉が喧嘩を売ってくるんだってば!
「お父さんも大人なんだから」
「……はい」
「若葉さんもお父さんには敬意を払ってくださいね」
「はーい」
……こいつ、わかって返事してるのか?
「コスモス、綺麗に咲いたね。エリゼも丁寧に世話してたものね」
「うん! 若葉も手伝ってくれたけどさ、お姉ちゃんの腕前は上がっただろ!」
エリゼちゃんは「お姉ちゃん」と呼びたいらしく、最近はよくそう言っている。モモも「エリゼ」と呼び捨てにするようになったし、仲良くなってきているのは間違いない。
俺だけがいまだに「エリゼちゃん」と距離を感じているけど……パパって呼んでくれてもいいんだよ?
「コスモスってな、俺の世界では“秋桜(あきざくら)”って呼ばれてるんだ」
「お父さん、桜ってさくらさんの名前の由来?」
「そうだな。桜は春に咲く木の花なんだけど、コスモスは形が似ていて秋を代表する花だから“秋の桜”って呼ばれるんだよ」
へぇーっと、みんなで咲き誇るコスモスを眺める。
この世界には桜の木はないらしいから、いずれ育てられるといい。あの人もきっと喜ぶだろう。
「花には花言葉ってのもあるんだけど、コスモスは“謙虚”とかだったかな」
「さくらさんとは真逆な花言葉だね。本来の桜の花言葉はなんなんですか?」
「“純潔”……とかだったかな」
「今では歪んでしまいましたが、旦那さんといた時は清らかな女性だったのかもね」
ニート時代のさくらさんを知っているだけに、モモの評価は相変わらず辛辣だ。俺は苦笑いするしかない。
「ははは……そうだ! 今日のご飯は何にしようか?」
「今日は若葉さんに手伝ってもらって、絶品のナスが採れたよ!」
「にゃーん」
姉さん、いつの間に……麻婆茄子ですか。いいですね!
「今日は中華にしようか」
「ナスかぁ。実は少し苦手なんだよね」
「エリゼはお子ちゃまですね」
「まぁまぁ、好き嫌いは誰にでもあるよ。俺も昔は苦手だったけど、麻婆茄子だけは食えたんだ。エリゼちゃんもチャレンジしてみない?」
気持ちはよくわかる。今でこそ焼きナス大好きだけど、中学くらいまでは食わず嫌いだった。
一緒に作ってみようとエリゼちゃんを誘い、今日は二人で台所に立つ。……と言ったそばから、なぜかモモが割って入ってきたのはご愛嬌。
俺は具沢山が好きなので、長ネギとピーマンを追加して、挽肉と極上のナスを用意する。妖精王印のナスは本当に美味そうだ。ついでに焼きナスも作って酒のつまみにしよう。
豆板醤と味噌、調味料に片栗粉。切って炒めて混ぜるだけ、実に簡単だ。
「美味しそうかも」
「だろ? 少し味見してみるかい?」
「にゃーん」
「姉さん、いつの間に……しかもズルいですよ! 味見は私が!」
「にゃーん」
自分がやると主張する姉さんに仕方なく味を任せる。
「にゃーん」
「わからないからもう一口って……まぁ問題なしってことだな」
「にゃーん」
「はいはい、配膳するからリビングで待っててください」
51
あなたにおすすめの小説
異世界に降り立った刀匠の孫─真打─
リゥル
ファンタジー
異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!
主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。
亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。
召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。
そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。
それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。
過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。
――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。
カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。
中年オジが異世界で第二の人生をクラフトしてみた
Mr.Six
ファンタジー
仕事に疲れ、酒に溺れた主人公……。フラフラとした足取りで橋を進むと足を滑らしてしまい、川にそのままドボン。気が付くとそこは、ゲームのように広大な大地が広がる世界だった。
訳も分からなかったが、視界に現れたゲームのようなステータス画面、そして、クエストと書かれた文章……。
「夢かもしれないし、有給消化だとおもって、この世界を楽しむか!」
そう開き直り、この世界を探求することに――
優の異世界ごはん日記
風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。
ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。
未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。
彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。
モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。
弓術師テイマー少女の異世界旅 ~なぜか動物系の魔物たちにめちゃくちゃ好かれるんですけど!?~
妖精 美瑠
ファンタジー
高校弓道部の部長・赤上弓美は、大学合格発表の日に異世界クラシディアへ突然転移してしまう。
弓道一筋で真面目な彼女には密かな悩みがあった。それは“動物にだけはなぜか嫌われてしまう体質”――。
異世界で女神様に謝罪されながら三つの能力と「テイマー」という職業を与えられ、さらに容姿まで10歳の赤髪少女に変わってしまった弓美。
それなのに、なぜか動物系の魔物たちにはやたらと懐かれまくって……?
弓術師+テイマーという職業を駆使し、回復・鑑定・アイテムボックスまで兼ね備えた万能少女となったユミは、
この世界で出会いと冒険を重ねながら、魔物たちに囲まれて異世界旅を始めていく!
弓術師&テイマーになった幼女、癒しスキルでモフモフ魔物に囲まれてます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
※素人ですが読んでくれると嬉しいです。感想お待ちしています。
毎週月曜日12時公開です。
書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」
銀塊 メウ
ファンタジー
書道が大好き(強制)なごくごく普通の
一般高校生真田蒼字、しかし実際は家の
関係で、幽霊や妖怪を倒す陰陽師的な仕事
を裏でしていた。ある日のこと学校を
出たら目の前は薄暗い檻の中なんじゃ
こりゃーと思っていると、女神(駄)が
現れ異世界に転移されていた。魔王を
倒してほしんですか?いえ違います。
失敗しちゃった。テヘ!ふざけんな!
さっさと元の世界に帰せ‼
これは運悪く異世界に飛ばされた青年が
仲間のリル、レイチェルと楽しくほのぼの
と商売をして暮らしているところで、
様々な事件に巻き込まれながらも、この
世界に来て手に入れたスキル『書道神級』
の力で無双し敵をバッタバッタと倒し
解決していく中で、魔王と勇者達の戦いに
巻き込まれ時にはカッコよく(モテる)、
時には面白く敵を倒して(笑える)いつの
間にか世界を救う話です。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる