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第二章 2002年 春
サバイディー、南方上座部仏教国の夕陽 59
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第二章 2002年 春
59 ビエンチャン散策 その2
タートルアン寺院の若き僧達は本当に明るく屈託のない人柄で、片言英語で僕達と冗談を言ったり、いつまでも時間を忘れて話し込んでしまいそうなほどだった。
顔や体躯が最も細い僧がとりわけ面白く、仲間の僧の素行などを揶揄して僕達に話し、それでいて自分が一番ケタケタとよく笑うのだ。
R子さんも彼らの中に入って、興味深くいろいろと日常生活のことなどを訊いていた。
ラオスは、一生に一度は出家するのが親孝行という南方上座仏教国なので、男子は学校を卒業後、彼らのように数年間出家して修行僧を務めるのだと言う。
四人の中の一人は、早く修行を終えて歯科衛生士の勉強をしたいとも言っていた。
楽しい話が続いたので、外で待っているトゥクトゥクの男性のことをすっかり忘れてしまっていたのに気づき、R子さんが写真を送るからと彼らの一人から住所を訊いて、名残り惜しかったけど別れた。
外に出ると再び強烈な日差しが僕達を照らした。
トゥクトゥクの男性は土産物売り場のおばちゃんと雑談としていたが、僕達の姿を見てトゥクトゥクをこちらに回してきた。
次に行くのは薬草サウナだ。
これはR子さんが最も楽しみにしていたようで、「薬草が肌にすごくいいようなのですよ。楽しみです」と言っていた。
僕も前回行っていなかったので、話のネタに一度覗いてみたいと思っていたのだった。
トゥクトゥクは再び市内の中心部に戻って行き、タラート・サオを越えてから左折し、市街地から三、四キロメートルほど離れた所にあるワット・ソクパルアン(Wat Sokpaluang)に向った。
◆ワット・ソクパルアン
この寺の外れに薬草サウナの入口がありました。
◆薬草サウナです。こんな感じでした。
薬草サウナは寺院の境内の中にあるという感じで、かなり古い木造の高床式建物の上に薬草サウナ室が二部屋あり、その前にはハーブ茶を振舞ってくれる休憩所のような場所が設けられていて、さらにはマッサージコーナーまであった。
システムとしては、建物の下の大きな釜で薬草を炊いて、その蒸気をすぐ上のサウナ室に充満させるという、至って簡単なものである。
階段を上って行くと受付のおばちゃんがいて、「あそこの部屋で服を脱いで、この布を身体に巻いてください。荷物はこちらに預ります」と案内してくれた。
先客は数人いて、サウナ室から出た人は身体に大きな布を巻いて汗だくになりながらも、お茶を飲みながらくつろいでいた。
よく見ると三人の日本人がいて、一人は二十代、あとの二人は僕より年令が上のように見受けられた。
ひとりの年配の男性が「気持ちいいですよ。サウナに入って下の井戸で水をかぶって、それからハーブ茶をいただくのです。これを三回くらい繰り返せばリフレッシュしますよ。勿論女性は肌にすごく良いらしいです」と、嬉しそうに言うのだった。
僕と彼女は交代に更衣室(といっても木戸を開けてオープンスペースを区切っているような簡素なもの)で服を脱ぎ、一メートル四方程度の布を体に巻きつけて大切な箇所を隠し、脱いだ衣類とミニバッグをおばちゃんに預けて早速サウナ室に入って行った。
中は五人も入ればギュウギュウの狭さで、室内は蒸気が充満していて、隣や前の人の顔も何も見えない。
しかも僕はメガネをはずさなければならないから、全く視界ゼロである。
これじゃR子さんの綺麗な肌も何も見えないじゃないか、と思いながらも、彼女とサウナ混浴の意外な展開に狂喜乱舞しそうになる僕でした。
59 ビエンチャン散策 その2
タートルアン寺院の若き僧達は本当に明るく屈託のない人柄で、片言英語で僕達と冗談を言ったり、いつまでも時間を忘れて話し込んでしまいそうなほどだった。
顔や体躯が最も細い僧がとりわけ面白く、仲間の僧の素行などを揶揄して僕達に話し、それでいて自分が一番ケタケタとよく笑うのだ。
R子さんも彼らの中に入って、興味深くいろいろと日常生活のことなどを訊いていた。
ラオスは、一生に一度は出家するのが親孝行という南方上座仏教国なので、男子は学校を卒業後、彼らのように数年間出家して修行僧を務めるのだと言う。
四人の中の一人は、早く修行を終えて歯科衛生士の勉強をしたいとも言っていた。
楽しい話が続いたので、外で待っているトゥクトゥクの男性のことをすっかり忘れてしまっていたのに気づき、R子さんが写真を送るからと彼らの一人から住所を訊いて、名残り惜しかったけど別れた。
外に出ると再び強烈な日差しが僕達を照らした。
トゥクトゥクの男性は土産物売り場のおばちゃんと雑談としていたが、僕達の姿を見てトゥクトゥクをこちらに回してきた。
次に行くのは薬草サウナだ。
これはR子さんが最も楽しみにしていたようで、「薬草が肌にすごくいいようなのですよ。楽しみです」と言っていた。
僕も前回行っていなかったので、話のネタに一度覗いてみたいと思っていたのだった。
トゥクトゥクは再び市内の中心部に戻って行き、タラート・サオを越えてから左折し、市街地から三、四キロメートルほど離れた所にあるワット・ソクパルアン(Wat Sokpaluang)に向った。
◆ワット・ソクパルアン
この寺の外れに薬草サウナの入口がありました。
◆薬草サウナです。こんな感じでした。
薬草サウナは寺院の境内の中にあるという感じで、かなり古い木造の高床式建物の上に薬草サウナ室が二部屋あり、その前にはハーブ茶を振舞ってくれる休憩所のような場所が設けられていて、さらにはマッサージコーナーまであった。
システムとしては、建物の下の大きな釜で薬草を炊いて、その蒸気をすぐ上のサウナ室に充満させるという、至って簡単なものである。
階段を上って行くと受付のおばちゃんがいて、「あそこの部屋で服を脱いで、この布を身体に巻いてください。荷物はこちらに預ります」と案内してくれた。
先客は数人いて、サウナ室から出た人は身体に大きな布を巻いて汗だくになりながらも、お茶を飲みながらくつろいでいた。
よく見ると三人の日本人がいて、一人は二十代、あとの二人は僕より年令が上のように見受けられた。
ひとりの年配の男性が「気持ちいいですよ。サウナに入って下の井戸で水をかぶって、それからハーブ茶をいただくのです。これを三回くらい繰り返せばリフレッシュしますよ。勿論女性は肌にすごく良いらしいです」と、嬉しそうに言うのだった。
僕と彼女は交代に更衣室(といっても木戸を開けてオープンスペースを区切っているような簡素なもの)で服を脱ぎ、一メートル四方程度の布を体に巻きつけて大切な箇所を隠し、脱いだ衣類とミニバッグをおばちゃんに預けて早速サウナ室に入って行った。
中は五人も入ればギュウギュウの狭さで、室内は蒸気が充満していて、隣や前の人の顔も何も見えない。
しかも僕はメガネをはずさなければならないから、全く視界ゼロである。
これじゃR子さんの綺麗な肌も何も見えないじゃないか、と思いながらも、彼女とサウナ混浴の意外な展開に狂喜乱舞しそうになる僕でした。
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