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第1部 子爵家の次男
可愛いが過ぎる
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この1年、僕はエイルのお世話を沢山したと思う。それと同時に赤ちゃんは1年で随分成長するものなんだと、僕も立派に世話できるようになったと身をもって体感した1年でもある。
抱っこも最初は不安定だったけど体重も増えた今でもしっかりできるようになったし、はいはいで僕の事を追ってくるエイルはマジ天使だったし、たっちもあんよも、いっぱい一緒に練習して、偶に転んじゃうけど自分でしっかり出来るようになった。僕と一緒に居て泣く事が殆ど無くて、あるとしたらすごく眠くて軽くぐずる時くらい。顔にぎゅって力が入って、でも眠くて瞼がそろ~って落ちてきちゃう時は抱っこしてお背中とんとんしてあげると直ぐに寝入っちゃうし、またこの寝顔が天使なんだよねぇ~。寝入る前の睡魔と戦ってるエイルももちろん好き。
でも寝顔が可愛くて、ほっぺがぷくぷくのもちもちで、つんつんなでなでしてたら起こしちゃってギャン泣きされたのはいい思い出だ。気持ち良く寝ていたエイルからしたら溜まったものじゃなかっただろうけれど。
今では起きてる時に僕と一緒に体を使ってめいっぱい遊んでるからか、寝ぐずることも無くぐっすり朝まで寝てくれているみたい。
それからエイルが生まれて6ヶ月経った11の月は僕の誕生月で、日にちはもちろん違うのだけれどお願いしてエイルのハーフバースデーと僕の6歳の誕生日を一緒に祝ってもらったんだ。本当は僕はもう6歳だから仲のいい貴族内で小さなパーティを開いても問題なかったんだけど、エイルと離れ離れになるのが嫌だったし、一緒にお祝いして貰える機会なんてこの先無さそうだからね。エイルはまだ小さすぎて、他の貴族達にお披露目が出来ないのもあって、僕がパーティを開くと必然的に離れ離れになってしまうのも理由の一つ。まだお披露目出来ないけれど、早くこの可愛いエイルを皆に知ってもらいたいな。でもやっぱりまだ秘密にしていたい気持ちもある。3歳になったら必ずお披露目しなくちゃいけないのが貴族の慣わしだから、やっぱりそれまでは秘密にしたいかも。余りにも可愛すぎるから小さいうちから釣書が沢山来てしまうかもしれないし。うん、それは嫌だな。
自他ともに認める兄バカは健在で、自分でも言っちゃう位エイルが大好きで、今でも時間が出来るとエイルの元へ遊びに行く。必ず絵本を持って。1年もエイルに絵本を読み聞かせていると、エイルの好きな物語が分かるようになっていた。エイルの好きな絵本は勇者や冒険者が活躍する話。いつもキラキラした瞳で僕の朗読を聴いてくれるんだ。最近は特に赤の勇者の物語が好きで、剣で戦うシーンを僕が「やー!」って手刀すると、エイルも一緒に「やぁっ」て手刀を披露してくれたりしてとても可愛い。エイルは何しても可愛い。なんてたって僕の天使。
半年も過ぎた頃には髪の毛に特徴が出てきたんだ。一族特有のダークチョコレート色の毛色だけれど、少しくせっ毛のエイルの髪は毛先だけがクルッとカールしていて、毛先だけ色が渋めの赤、ワインレッドに似た色になっていた。
僕の髪はエイルと違ってストレート。同じダークチョコレート色だけれど毛先の色が深緑色。この毛先だけ色が違うのも種族の特徴で、僕の主な魔法属性が風だからだ。という事はエイルは火魔法属性なのかもしれない。僕の一族は風属性が圧倒的に多いけれど、火や水が居ない訳では無いからね。まだ魔力鑑定してないから予想でしかないけれど、エイルが火属性だったら僕の風属性とは相性がとても良い事になる。
魔力判定は5歳になってからだけど。ふふふ、今から楽しみだね。
1年経った今、エイルはとても活発になった。まぁ、生まれて数ヶ月はどの赤ちゃんも皆寝てばかりらしいので活発になったという言い方は可笑しいかもしれないけれど、本当によく動いてよく笑う、とても可愛い1歳児になった。
最近は母上と一緒になってエイルに可愛い可愛い動物の着ぐるみを着せることに夢中になっている。
例えば、猫耳フードの付いた三毛猫模様のTシャツに同じ柄のズボンを履かせたり、ハシビロコウの嘴がツバになってる帽子を被せてそれっぽい色の服で纏めてみたり、この前は侍女が針仕事が得意みたいで彼女お手製のレッサーパンダみたいなお洋服を着せられていて、それでハイハイする姿が滅茶苦茶可愛いの。僕たちが可愛い可愛いってにこにこするからエイルもにっこにこでそれがまた可愛くて、本当の本当に可愛いのエンドレスなんだよね。今もうさぎの衣装に身を包んだエイルは可愛いを惜しげも無く振り撒いている。
僕と母上の最近の話題は専ら明日はどんな服を着せようか、だったりもする。
母上は僕のことを兄バカだと揶揄うけれど、母上も立派な親バカだと僕は思ってる。内緒だけれどもね。
そしてそんな兄バカの僕のここだけの話、エイルと少しでも長く一緒に過ごしたいので、勉強も鍛錬も頑張って予定時刻より少し早めに終われるよう努力している。
エイルに会えるのは昼間だけだから、夕食後とか少しの休憩の時間にも必ず予習復習をして先生に習う時には半分以上理解していられるように努力しているのだ。それでその日の分が終われば授業を切り上げてもらっている。
エイルに会う時間を作るのもそうだが、この超絶可愛いエイルの兄が勉強の出来ないバカで鍛錬もしてない怠け者だなんて絶対に嫌だからね。何時でもエイルに信頼される頼れる兄でありたいから今日も頑張って可愛い弟に会いに行くのだ。
抱っこも最初は不安定だったけど体重も増えた今でもしっかりできるようになったし、はいはいで僕の事を追ってくるエイルはマジ天使だったし、たっちもあんよも、いっぱい一緒に練習して、偶に転んじゃうけど自分でしっかり出来るようになった。僕と一緒に居て泣く事が殆ど無くて、あるとしたらすごく眠くて軽くぐずる時くらい。顔にぎゅって力が入って、でも眠くて瞼がそろ~って落ちてきちゃう時は抱っこしてお背中とんとんしてあげると直ぐに寝入っちゃうし、またこの寝顔が天使なんだよねぇ~。寝入る前の睡魔と戦ってるエイルももちろん好き。
でも寝顔が可愛くて、ほっぺがぷくぷくのもちもちで、つんつんなでなでしてたら起こしちゃってギャン泣きされたのはいい思い出だ。気持ち良く寝ていたエイルからしたら溜まったものじゃなかっただろうけれど。
今では起きてる時に僕と一緒に体を使ってめいっぱい遊んでるからか、寝ぐずることも無くぐっすり朝まで寝てくれているみたい。
それからエイルが生まれて6ヶ月経った11の月は僕の誕生月で、日にちはもちろん違うのだけれどお願いしてエイルのハーフバースデーと僕の6歳の誕生日を一緒に祝ってもらったんだ。本当は僕はもう6歳だから仲のいい貴族内で小さなパーティを開いても問題なかったんだけど、エイルと離れ離れになるのが嫌だったし、一緒にお祝いして貰える機会なんてこの先無さそうだからね。エイルはまだ小さすぎて、他の貴族達にお披露目が出来ないのもあって、僕がパーティを開くと必然的に離れ離れになってしまうのも理由の一つ。まだお披露目出来ないけれど、早くこの可愛いエイルを皆に知ってもらいたいな。でもやっぱりまだ秘密にしていたい気持ちもある。3歳になったら必ずお披露目しなくちゃいけないのが貴族の慣わしだから、やっぱりそれまでは秘密にしたいかも。余りにも可愛すぎるから小さいうちから釣書が沢山来てしまうかもしれないし。うん、それは嫌だな。
自他ともに認める兄バカは健在で、自分でも言っちゃう位エイルが大好きで、今でも時間が出来るとエイルの元へ遊びに行く。必ず絵本を持って。1年もエイルに絵本を読み聞かせていると、エイルの好きな物語が分かるようになっていた。エイルの好きな絵本は勇者や冒険者が活躍する話。いつもキラキラした瞳で僕の朗読を聴いてくれるんだ。最近は特に赤の勇者の物語が好きで、剣で戦うシーンを僕が「やー!」って手刀すると、エイルも一緒に「やぁっ」て手刀を披露してくれたりしてとても可愛い。エイルは何しても可愛い。なんてたって僕の天使。
半年も過ぎた頃には髪の毛に特徴が出てきたんだ。一族特有のダークチョコレート色の毛色だけれど、少しくせっ毛のエイルの髪は毛先だけがクルッとカールしていて、毛先だけ色が渋めの赤、ワインレッドに似た色になっていた。
僕の髪はエイルと違ってストレート。同じダークチョコレート色だけれど毛先の色が深緑色。この毛先だけ色が違うのも種族の特徴で、僕の主な魔法属性が風だからだ。という事はエイルは火魔法属性なのかもしれない。僕の一族は風属性が圧倒的に多いけれど、火や水が居ない訳では無いからね。まだ魔力鑑定してないから予想でしかないけれど、エイルが火属性だったら僕の風属性とは相性がとても良い事になる。
魔力判定は5歳になってからだけど。ふふふ、今から楽しみだね。
1年経った今、エイルはとても活発になった。まぁ、生まれて数ヶ月はどの赤ちゃんも皆寝てばかりらしいので活発になったという言い方は可笑しいかもしれないけれど、本当によく動いてよく笑う、とても可愛い1歳児になった。
最近は母上と一緒になってエイルに可愛い可愛い動物の着ぐるみを着せることに夢中になっている。
例えば、猫耳フードの付いた三毛猫模様のTシャツに同じ柄のズボンを履かせたり、ハシビロコウの嘴がツバになってる帽子を被せてそれっぽい色の服で纏めてみたり、この前は侍女が針仕事が得意みたいで彼女お手製のレッサーパンダみたいなお洋服を着せられていて、それでハイハイする姿が滅茶苦茶可愛いの。僕たちが可愛い可愛いってにこにこするからエイルもにっこにこでそれがまた可愛くて、本当の本当に可愛いのエンドレスなんだよね。今もうさぎの衣装に身を包んだエイルは可愛いを惜しげも無く振り撒いている。
僕と母上の最近の話題は専ら明日はどんな服を着せようか、だったりもする。
母上は僕のことを兄バカだと揶揄うけれど、母上も立派な親バカだと僕は思ってる。内緒だけれどもね。
そしてそんな兄バカの僕のここだけの話、エイルと少しでも長く一緒に過ごしたいので、勉強も鍛錬も頑張って予定時刻より少し早めに終われるよう努力している。
エイルに会えるのは昼間だけだから、夕食後とか少しの休憩の時間にも必ず予習復習をして先生に習う時には半分以上理解していられるように努力しているのだ。それでその日の分が終われば授業を切り上げてもらっている。
エイルに会う時間を作るのもそうだが、この超絶可愛いエイルの兄が勉強の出来ないバカで鍛錬もしてない怠け者だなんて絶対に嫌だからね。何時でもエイルに信頼される頼れる兄でありたいから今日も頑張って可愛い弟に会いに行くのだ。
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