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第1部 子爵家の次男
エイルがまだ知らない世界
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「あの件についてだけど、決まったことがあるの」
夕食を終えて、家族で団欄室に集まっていたときだった。
僕はエイルを膝に乗せながら、絵本を読み聞かせていた。それが終わったタイミングで母上の穏やかな声が、まるで鐘の音のように部屋に響いた。
表面上は平静を保っていたつもりだったけれど、僕の胸の奥は、ざわついたままだった。
お披露目会から、まだ半日も経っていない。
会場での出来事は、まるで夢のようで、でも何度思い返しても、夢ではなかった。
リュカリオ・フェルダイン公子の結婚宣言。
魔力のこもったキス。
そして、弟のエイルがそれにまったく動じていないという現実。いや、エイルに関しては、状況が分かっていないだけかもしれない。
……落ち着く暇なんて、最初からなかったんだ。
だからこそ、今こうして家族だけが揃った夜の時間が、逆に怖い。
「決まったこと」とは、一体なんなんだろう。
いや、決まることなんて一つしかない。だけど僕はそれに向き合いたくなくて、必死に自分をごまかしていた。
「んん、さて。ここからは私が話そうか」
父上の真剣な表情に、僕は無意識に背筋を伸ばしていた。
そう、あの後――結局、僕の両親と公子のご両親が会場に戻ってきたのは、会の終わる間際だった。
四人でずっと話し合っていて、きっと何かが決まった。今からそれが、父上の口から語られる。
僕は、無意識に膝の上にいたエイルをぎゅっと抱いていた。
父上は僕たちに視線を向け、ゆっくりと口を開いた。
「エイルとリュカリオ公子だが、仮婚約という形に落ち着いた」
「仮婚約、ですか」
「かりこんやく?」
仮婚約? 仮の婚約? そんなの、聞いたことないんだけど。
「えっと……父上、それはどういう意味ですか?」
「うむ。正直に言えば、今回は内々のお披露目だったから、無かったことにすることもできた。だが、魔力のキスをした上での彼の宣言は、そう簡単に無視できるものではない」
「それは……魔力のキスを知るはずのない年齢の彼がしたということは、やっぱり、"番"ということなのでしょうか?」
心臓がどくどくと嫌な音を立てる。
聞きたくない。でも、確かめなければならない。
「その可能性は大いにある。だが、これが“番”としての本能に基づく行動なのか、私たちにも結論は出せなかった」
「そう……ですか」
「あにうえ、くるしぃ……」
「えっ、あっ、ごめんねエイル」
僕は無意識に、エイルを抱く腕に力を込めてしまっていたらしい。慌てて腕の力を緩める。
「ちちうえ、ははうえ、僕がリュカ様と、ええと?」
エイルは、自分とリュカリオ様の名前以外、よく分かっていないようだった。
そんなエイルの問いに、母上はぱぁっと笑顔になって、両手を胸の前で軽く打った。
「エイルがリュカリオ様のお嫁さんになるかもね、っていうお話よ」
……母上の笑顔がまぶしい。
恋や愛の話が好きな女性は多いと聞くけれど、母上も例に漏れず、こういう話が好きなのかもしれない。
「僕が? 僕はお姫様じゃないので、僕はお嫁さんにはなりません」
「んー、そうね。じゃあリュカリオ様がエイルのお嫁さん、かしら?」
「えー。僕はお姫様と結婚するの!」
「あらあら、エイルったら」
母上は楽しそうに話しているけれど……もしかして、父上や僕と違って、仮婚約に乗り気なのでは?
家柄を考えれば、相手は公爵家だ。
子爵家の僕たちからすれば、そんな格上の婚約者なんて普通は有り得ない。
それでもこうなったのは、困った坊ちゃんとして名高いリュカリオ様が、魔力のキスをした上での結婚宣言という前代未聞の行動に出たからだ。
けれど実際の彼は、噂とは違い、エイルが挨拶に行くまでは大人しくしていた。その後もずっとエイルのことを気にかけていたのは、僕がこの目で見ていた。
"番"じゃなくても、獣人は「この人だ」と思えば、途端に行動が良い方向に変わることもある。
自由奔放な若い肉食獣ではよくある話らしい。
リュカリオ様の一族も、王家の血を引く獅子族。
僕が言うのもなんだけど、まだまだ幼い彼が、エイルのために成長してくれる可能性は十二分にある。いや、成長してくれなければ困る。
僕は賛成ではない。けれど、これは僕が口出しできることではないのも理解している。
仮に、万が一にも、このままエイルの正式な婚約者になったときに、良くない噂がついていたら……
このまま“困った坊ちゃん”が、困ったままで育ってしまったら……
今はまだ子どもだからで済むことも、将来、エイルまで巻き込まれることになったら――。
そんなのは、絶対に嫌だ。
エイルが笑いものにされるなんて、考えたくもない。
でも、僕にはどうすることもできない。
「ルアン、そんな顔をするな。まだ仮だ。決定事項ではない。それに、遅かれ早かれエイルにも相手はできるものだ」
僕の表情を見た父上が、穏やかにたしなめる。
……そんなに顔に出てたのか。
エイルに婚約者ができることくらい、分かってる。
でもこんなに早く、しかも相手が“困った坊ちゃん”だなんて、納得できるはずがない。
「あらあら、それじゃあルアンにも婚約者を見繕ったらどうかしら? ルアンも弟離れしなくてはね?」
「うむ、少し早いが、それも……」
「いえいえいえ! 僕にはまだ婚約者は早すぎます! 勉学と鍛錬に集中したいので!」
母上の爆弾発言に父上が頷きかけたので、慌てて遠慮を申し出る。
婚約者なんてまだ要らない。
そんな時間があるなら、可愛い僕のエイルと一緒にいたいんだ。
「さて話を戻そう。リュカリオ公子だが、今後、エイルに会いに“時折”訪れるそうだ」
「え?」
「リュカ様来るの?」
僕とは対照的に、エイルはキラキラした目で父上を見つめる。
その様子に、母上はにこっと笑って訊ねた。
「エイルはリュカリオ様のこと、好き?」
「うん! 好きぃ。ねぇ、いつ来るの? 明日?」
「そうねぇ。でも、リュカリオ様に失礼があってはいけないから、エイルはまず礼儀作法のお勉強をしないとね。リュカリオ様もお勉強を頑張るって仰っていたから、エイルも頑張らなくちゃ」
……母上の返事に、少し安心した。
リュカリオ様が来るまでには、多少日数がありそうだ。
そしてさらっとエイルに勉強の約束を取り付ける母上、さすがだ。
「あれ、母上、父上。お披露目が終わったら、数日中に領地に戻る予定じゃなかったですか?」
「うむ、それなんだが、エイルのこともあって、しばらくはこちらに滞在することにした」
「運命的な出会いだったもの。すぐに引き離すなんて可哀想でしょう? それに、王都にいればルアンも友人たちと会えるしいいじゃない、ね」
確かに、今日再会した友人たちはみんな王都に住んでいる。
僕のように父上だけが王都にいる家はあまり見ない。
だから友人とすぐに会えるのは嬉しい。けれど王都にいるって事はその分リュカリオ様もエイルに会いに来やすいという事で。
リュカリオ様が来るたび、エイルを独り占めされるのは確実だ。
ゼルたちと鍛錬や勉強をする時間が増えるのも分かってる。それが大事な事だってのも分かってる。
だけどその分、エイルに会える時間が減るんだ。
僕は突然寂しくなって、膝の上のエイルをぎゅっと抱きしめた。
「エイルぅ……お兄ちゃんとも、まだまだいっぱい遊んでねぇ」
「う?」
エイルの返事に何も理解していないんだな、と、心なしか僕はほっとする。
この子がまだ知らない世界に無邪気でいてくれることが、今は、ただ救いだった。
夕食を終えて、家族で団欄室に集まっていたときだった。
僕はエイルを膝に乗せながら、絵本を読み聞かせていた。それが終わったタイミングで母上の穏やかな声が、まるで鐘の音のように部屋に響いた。
表面上は平静を保っていたつもりだったけれど、僕の胸の奥は、ざわついたままだった。
お披露目会から、まだ半日も経っていない。
会場での出来事は、まるで夢のようで、でも何度思い返しても、夢ではなかった。
リュカリオ・フェルダイン公子の結婚宣言。
魔力のこもったキス。
そして、弟のエイルがそれにまったく動じていないという現実。いや、エイルに関しては、状況が分かっていないだけかもしれない。
……落ち着く暇なんて、最初からなかったんだ。
だからこそ、今こうして家族だけが揃った夜の時間が、逆に怖い。
「決まったこと」とは、一体なんなんだろう。
いや、決まることなんて一つしかない。だけど僕はそれに向き合いたくなくて、必死に自分をごまかしていた。
「んん、さて。ここからは私が話そうか」
父上の真剣な表情に、僕は無意識に背筋を伸ばしていた。
そう、あの後――結局、僕の両親と公子のご両親が会場に戻ってきたのは、会の終わる間際だった。
四人でずっと話し合っていて、きっと何かが決まった。今からそれが、父上の口から語られる。
僕は、無意識に膝の上にいたエイルをぎゅっと抱いていた。
父上は僕たちに視線を向け、ゆっくりと口を開いた。
「エイルとリュカリオ公子だが、仮婚約という形に落ち着いた」
「仮婚約、ですか」
「かりこんやく?」
仮婚約? 仮の婚約? そんなの、聞いたことないんだけど。
「えっと……父上、それはどういう意味ですか?」
「うむ。正直に言えば、今回は内々のお披露目だったから、無かったことにすることもできた。だが、魔力のキスをした上での彼の宣言は、そう簡単に無視できるものではない」
「それは……魔力のキスを知るはずのない年齢の彼がしたということは、やっぱり、"番"ということなのでしょうか?」
心臓がどくどくと嫌な音を立てる。
聞きたくない。でも、確かめなければならない。
「その可能性は大いにある。だが、これが“番”としての本能に基づく行動なのか、私たちにも結論は出せなかった」
「そう……ですか」
「あにうえ、くるしぃ……」
「えっ、あっ、ごめんねエイル」
僕は無意識に、エイルを抱く腕に力を込めてしまっていたらしい。慌てて腕の力を緩める。
「ちちうえ、ははうえ、僕がリュカ様と、ええと?」
エイルは、自分とリュカリオ様の名前以外、よく分かっていないようだった。
そんなエイルの問いに、母上はぱぁっと笑顔になって、両手を胸の前で軽く打った。
「エイルがリュカリオ様のお嫁さんになるかもね、っていうお話よ」
……母上の笑顔がまぶしい。
恋や愛の話が好きな女性は多いと聞くけれど、母上も例に漏れず、こういう話が好きなのかもしれない。
「僕が? 僕はお姫様じゃないので、僕はお嫁さんにはなりません」
「んー、そうね。じゃあリュカリオ様がエイルのお嫁さん、かしら?」
「えー。僕はお姫様と結婚するの!」
「あらあら、エイルったら」
母上は楽しそうに話しているけれど……もしかして、父上や僕と違って、仮婚約に乗り気なのでは?
家柄を考えれば、相手は公爵家だ。
子爵家の僕たちからすれば、そんな格上の婚約者なんて普通は有り得ない。
それでもこうなったのは、困った坊ちゃんとして名高いリュカリオ様が、魔力のキスをした上での結婚宣言という前代未聞の行動に出たからだ。
けれど実際の彼は、噂とは違い、エイルが挨拶に行くまでは大人しくしていた。その後もずっとエイルのことを気にかけていたのは、僕がこの目で見ていた。
"番"じゃなくても、獣人は「この人だ」と思えば、途端に行動が良い方向に変わることもある。
自由奔放な若い肉食獣ではよくある話らしい。
リュカリオ様の一族も、王家の血を引く獅子族。
僕が言うのもなんだけど、まだまだ幼い彼が、エイルのために成長してくれる可能性は十二分にある。いや、成長してくれなければ困る。
僕は賛成ではない。けれど、これは僕が口出しできることではないのも理解している。
仮に、万が一にも、このままエイルの正式な婚約者になったときに、良くない噂がついていたら……
このまま“困った坊ちゃん”が、困ったままで育ってしまったら……
今はまだ子どもだからで済むことも、将来、エイルまで巻き込まれることになったら――。
そんなのは、絶対に嫌だ。
エイルが笑いものにされるなんて、考えたくもない。
でも、僕にはどうすることもできない。
「ルアン、そんな顔をするな。まだ仮だ。決定事項ではない。それに、遅かれ早かれエイルにも相手はできるものだ」
僕の表情を見た父上が、穏やかにたしなめる。
……そんなに顔に出てたのか。
エイルに婚約者ができることくらい、分かってる。
でもこんなに早く、しかも相手が“困った坊ちゃん”だなんて、納得できるはずがない。
「あらあら、それじゃあルアンにも婚約者を見繕ったらどうかしら? ルアンも弟離れしなくてはね?」
「うむ、少し早いが、それも……」
「いえいえいえ! 僕にはまだ婚約者は早すぎます! 勉学と鍛錬に集中したいので!」
母上の爆弾発言に父上が頷きかけたので、慌てて遠慮を申し出る。
婚約者なんてまだ要らない。
そんな時間があるなら、可愛い僕のエイルと一緒にいたいんだ。
「さて話を戻そう。リュカリオ公子だが、今後、エイルに会いに“時折”訪れるそうだ」
「え?」
「リュカ様来るの?」
僕とは対照的に、エイルはキラキラした目で父上を見つめる。
その様子に、母上はにこっと笑って訊ねた。
「エイルはリュカリオ様のこと、好き?」
「うん! 好きぃ。ねぇ、いつ来るの? 明日?」
「そうねぇ。でも、リュカリオ様に失礼があってはいけないから、エイルはまず礼儀作法のお勉強をしないとね。リュカリオ様もお勉強を頑張るって仰っていたから、エイルも頑張らなくちゃ」
……母上の返事に、少し安心した。
リュカリオ様が来るまでには、多少日数がありそうだ。
そしてさらっとエイルに勉強の約束を取り付ける母上、さすがだ。
「あれ、母上、父上。お披露目が終わったら、数日中に領地に戻る予定じゃなかったですか?」
「うむ、それなんだが、エイルのこともあって、しばらくはこちらに滞在することにした」
「運命的な出会いだったもの。すぐに引き離すなんて可哀想でしょう? それに、王都にいればルアンも友人たちと会えるしいいじゃない、ね」
確かに、今日再会した友人たちはみんな王都に住んでいる。
僕のように父上だけが王都にいる家はあまり見ない。
だから友人とすぐに会えるのは嬉しい。けれど王都にいるって事はその分リュカリオ様もエイルに会いに来やすいという事で。
リュカリオ様が来るたび、エイルを独り占めされるのは確実だ。
ゼルたちと鍛錬や勉強をする時間が増えるのも分かってる。それが大事な事だってのも分かってる。
だけどその分、エイルに会える時間が減るんだ。
僕は突然寂しくなって、膝の上のエイルをぎゅっと抱きしめた。
「エイルぅ……お兄ちゃんとも、まだまだいっぱい遊んでねぇ」
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ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
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※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
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