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第1部 子爵家の次男
突然の訪問者
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僕たちの住む国、ティアスタン王国では、夏の終わりに「雨の季節」がある。
およそ一ヶ月近く、雨の日が続くのだ。
まだ暑さの残る中に降る雨は、湿気を呼び、肌にまとわりつくような不快さを連れてくる。
けれどこの雨が上がる頃には、ひんやりとした風が吹きはじめ、過ごしやすい季節がやってくる。
そんな「雨の季節」が始まったばかりのある日。
事前に訪問の知らせを受けていた公子様たちと、僕たちは室内で穏やかな時間を過ごしていた。
エイルはリュカ様の隣にちょこんと座り、絵本の挿絵に指を差しながら何か話している。
その様子に、リュカ様はいつもの涼やかな微笑みを浮かべ、穏やかに相槌を打っていた。
うん。うん、まあ、微笑ましいよね。すごく。
……これは、ただの読み聞かせだ。別に、特別なことなんかじゃない。
だって僕だって、毎日夕食のあとにエイルと絵本を読んでる。
昨日は『エリュシオンのちいさな魔獣』で、その前は『風をまとう王子さま』だった。
それなのに――
どうしてだろう、このじんわりと胸の奥に広がるモヤモヤは。
リュカ様に向ける、あの無防備な笑顔。
無意識に袖を引く、あの小さな指先。
二人が来るまでは、僕の隣にいたのに。
……でも、たとえリュカ様の隣でも、ほんとうに可愛いんだから。
僕とレオ様で、穏やかに二人の様子を眺めていると、その空気を破るように控えめなノックの音が響いた。
「失礼いたします……あの、ルアン様、少し宜しいでしょうか」
家令が申し訳なさそうに僕を呼ぶ。
レオ様の顔を伺うと、「大丈夫だよ、行ってらっしゃい」と微笑んで送り出された。
一旦この場を任せて、僕は話を聞きに廊下に出る。
家令は「ゼリアル・ハートレイ様がいらっしゃっておりまして」と、困ったように伝えてきた。
「えっ、ゼルが?」
思わず声が上がる。約束なんてしていないのに――この天気の中、わざわざ来たのだろうか。
「近くに来たから寄ってみた、とおっしゃっています。先客がいらっしゃることはお伝えしましたが……笑顔で『気にしなーい』と」
「……はは、いつも通りだね」
空気は読めるのに、ときどきそれを敢えて読まずにぶち破ってくるのもゼルの特技だったりする。
僕が応対のため玄関へ向かうと、案の定、そこには雨に濡れた濃紺の髪と犬耳、そして馴染みの笑顔があった。
「よっ、ルアン。元気そうじゃん」
「……お前な、この雨の中来たの? 来るにしても、せめて一言ほしかったんだけど」
「へへっ、ちょっと近くに来る用事があったからさ。あとなんかねー、門のほうから漂ってたんだよね、すっごい“上品な気配”がさ!だから尚更突撃しないとって思って!」
鼻をすんすんさせながら言うゼル。どこまで本気かは分からないが、妙に説得力があるのが彼の強みだ。
そのときだった。
「……この声、どこかで聞いたと思ったら。やっぱりゼリアル君……だったかな」
静かな声が、ふいに廊下の奥から届く。
振り返ると、そこにはレオニス様が立っていた。
ゼルの背筋がピシッと伸びる。
「レオニス様……ご無沙汰しております。ハートレイ侯爵家の長男、ゼリアルと申します」
「覚えているよ。エイルのお披露目のとき以来だね」
レオニス様は一歩近づき、涼やかな目でゼルを見つめてから、やわらかな声で続けた。
「え、レオ様、なんで……」
「ちょうど御手洗に出たら、聞いたことのある声がしたものだから、ついね」
ぱちんっとウインクするレオ様。
……示し合わせてたんじゃないかと疑いたくなるくらい、タイミングが良すぎて思わず唸る。
「せっかく来たのだから、少し話していくといい。リュカたちはまだ部屋の中だし、客間にご案内しよう。この雨の中帰すのも可哀想だろう? ルアン」
「レオ様がそうおっしゃるのであれば……」
そのとき、ゼルが「やったね」と言いたげに小さく尻尾を振ったのが、僕の視界の端に映った。
僕は誰にもバレないように、そっと溜息をついた。
「リュカ、エイル君。新しいお客様だよ」
レオ様が扉を開けながら声をかける。
僕は「勝手知ったる他人の家だなぁ……」と少し思ってしまった。
「おきゃくさまっ!」
「客とは誰だ」
二人がそろって扉の前に駆け寄ってくる。
「リュカリオ様、エイル君。お久しぶりです。ハートレイ侯爵家の長男、ゼリアルと申します」
「は? 誰」
「おひさしぶり? です? ぜある様?」
二人とも、まったく覚えていないようだ。
エイル、挨拶のマナーはどこへいった。名前もちょっと間違えちゃってるよ。
「そうでしょうねぇ。エイル君のお披露目のとき以来ですから」
ゼルは気にせず、にこやかに説明する。
「あ! あにうえのお友だち! お久しぶりでございますっ」
思い出したのか、ぴっと姿勢を正してぺこっとお辞儀をするエイル。
「そうそう、ルアンとは仲良くしてもらってんだ。エイル君も俺と仲良くしてくれる?」
膝を折って目線を合わせるゼル。人懐こい笑顔に、エイルは「はいっ!」と元気に返事をした。
「ルアンと違って素直で可愛い~!」
「っ!」
「な!」
突然、むぎゅっとエイルを抱きしめるゼル。びっくりして固まるエイル。リュカ様の声がひきつっていた。
さっきまで穏やかな空気だったのに、ゼルが来た途端、場の雰囲気が一変する。
「ゼル、接触禁止」
「えぇぇぇ、なんでぇぇぇ」
僕は即座に首根っこを引っ張ってやった。可哀想なのはエイルだ。
「ははは、ゼルは面白いね。ルアンも仲の良い友達の前では、そういう態度なんだね」
レオ様だけが実に楽しそうに笑っている。
「あ、二人で絵本読んでたんだ! すごいねぇ、えらいねぇ」
「な」
「えへへ」
散らばった絵本を見て、ゼルはリュカ様とエイルの頭を撫でた。
突然の撫で攻撃にリュカ様は耳をピーンと立てながらも、頬を赤らめていて、エイルはただただ嬉しそうだ。
「俺は絵本を読むほど子供じゃない。エイルに読んであげてたんだ!」
「へぇ、お兄ちゃんしてんじゃーん。エイル君も、読んでもらってたの? 良かったねぇ」
さらにわしゃわしゃと撫でまわすゼル。
「ぼ、僕もうひとりで読めるもん!」
撫で回し攻撃から逃れて、エイルは誇らしげに胸を張った。
「え、もう読めるの!? すごいじゃん、こりゃ将来は優秀な文官かな~?」
「違う! ぼくは、“ぼーけんしゃ”になる! “赤のゆーしゃ”みたいな、ぼーけんしゃ!」
「な」「え?」「うん?」
「そっかぁ、赤の勇者かっこいいもんな~?」
「うん!」
初めて聞くエイルの“冒険者宣言”。
ゼル以外の全員が、口を閉じられなかった。
およそ一ヶ月近く、雨の日が続くのだ。
まだ暑さの残る中に降る雨は、湿気を呼び、肌にまとわりつくような不快さを連れてくる。
けれどこの雨が上がる頃には、ひんやりとした風が吹きはじめ、過ごしやすい季節がやってくる。
そんな「雨の季節」が始まったばかりのある日。
事前に訪問の知らせを受けていた公子様たちと、僕たちは室内で穏やかな時間を過ごしていた。
エイルはリュカ様の隣にちょこんと座り、絵本の挿絵に指を差しながら何か話している。
その様子に、リュカ様はいつもの涼やかな微笑みを浮かべ、穏やかに相槌を打っていた。
うん。うん、まあ、微笑ましいよね。すごく。
……これは、ただの読み聞かせだ。別に、特別なことなんかじゃない。
だって僕だって、毎日夕食のあとにエイルと絵本を読んでる。
昨日は『エリュシオンのちいさな魔獣』で、その前は『風をまとう王子さま』だった。
それなのに――
どうしてだろう、このじんわりと胸の奥に広がるモヤモヤは。
リュカ様に向ける、あの無防備な笑顔。
無意識に袖を引く、あの小さな指先。
二人が来るまでは、僕の隣にいたのに。
……でも、たとえリュカ様の隣でも、ほんとうに可愛いんだから。
僕とレオ様で、穏やかに二人の様子を眺めていると、その空気を破るように控えめなノックの音が響いた。
「失礼いたします……あの、ルアン様、少し宜しいでしょうか」
家令が申し訳なさそうに僕を呼ぶ。
レオ様の顔を伺うと、「大丈夫だよ、行ってらっしゃい」と微笑んで送り出された。
一旦この場を任せて、僕は話を聞きに廊下に出る。
家令は「ゼリアル・ハートレイ様がいらっしゃっておりまして」と、困ったように伝えてきた。
「えっ、ゼルが?」
思わず声が上がる。約束なんてしていないのに――この天気の中、わざわざ来たのだろうか。
「近くに来たから寄ってみた、とおっしゃっています。先客がいらっしゃることはお伝えしましたが……笑顔で『気にしなーい』と」
「……はは、いつも通りだね」
空気は読めるのに、ときどきそれを敢えて読まずにぶち破ってくるのもゼルの特技だったりする。
僕が応対のため玄関へ向かうと、案の定、そこには雨に濡れた濃紺の髪と犬耳、そして馴染みの笑顔があった。
「よっ、ルアン。元気そうじゃん」
「……お前な、この雨の中来たの? 来るにしても、せめて一言ほしかったんだけど」
「へへっ、ちょっと近くに来る用事があったからさ。あとなんかねー、門のほうから漂ってたんだよね、すっごい“上品な気配”がさ!だから尚更突撃しないとって思って!」
鼻をすんすんさせながら言うゼル。どこまで本気かは分からないが、妙に説得力があるのが彼の強みだ。
そのときだった。
「……この声、どこかで聞いたと思ったら。やっぱりゼリアル君……だったかな」
静かな声が、ふいに廊下の奥から届く。
振り返ると、そこにはレオニス様が立っていた。
ゼルの背筋がピシッと伸びる。
「レオニス様……ご無沙汰しております。ハートレイ侯爵家の長男、ゼリアルと申します」
「覚えているよ。エイルのお披露目のとき以来だね」
レオニス様は一歩近づき、涼やかな目でゼルを見つめてから、やわらかな声で続けた。
「え、レオ様、なんで……」
「ちょうど御手洗に出たら、聞いたことのある声がしたものだから、ついね」
ぱちんっとウインクするレオ様。
……示し合わせてたんじゃないかと疑いたくなるくらい、タイミングが良すぎて思わず唸る。
「せっかく来たのだから、少し話していくといい。リュカたちはまだ部屋の中だし、客間にご案内しよう。この雨の中帰すのも可哀想だろう? ルアン」
「レオ様がそうおっしゃるのであれば……」
そのとき、ゼルが「やったね」と言いたげに小さく尻尾を振ったのが、僕の視界の端に映った。
僕は誰にもバレないように、そっと溜息をついた。
「リュカ、エイル君。新しいお客様だよ」
レオ様が扉を開けながら声をかける。
僕は「勝手知ったる他人の家だなぁ……」と少し思ってしまった。
「おきゃくさまっ!」
「客とは誰だ」
二人がそろって扉の前に駆け寄ってくる。
「リュカリオ様、エイル君。お久しぶりです。ハートレイ侯爵家の長男、ゼリアルと申します」
「は? 誰」
「おひさしぶり? です? ぜある様?」
二人とも、まったく覚えていないようだ。
エイル、挨拶のマナーはどこへいった。名前もちょっと間違えちゃってるよ。
「そうでしょうねぇ。エイル君のお披露目のとき以来ですから」
ゼルは気にせず、にこやかに説明する。
「あ! あにうえのお友だち! お久しぶりでございますっ」
思い出したのか、ぴっと姿勢を正してぺこっとお辞儀をするエイル。
「そうそう、ルアンとは仲良くしてもらってんだ。エイル君も俺と仲良くしてくれる?」
膝を折って目線を合わせるゼル。人懐こい笑顔に、エイルは「はいっ!」と元気に返事をした。
「ルアンと違って素直で可愛い~!」
「っ!」
「な!」
突然、むぎゅっとエイルを抱きしめるゼル。びっくりして固まるエイル。リュカ様の声がひきつっていた。
さっきまで穏やかな空気だったのに、ゼルが来た途端、場の雰囲気が一変する。
「ゼル、接触禁止」
「えぇぇぇ、なんでぇぇぇ」
僕は即座に首根っこを引っ張ってやった。可哀想なのはエイルだ。
「ははは、ゼルは面白いね。ルアンも仲の良い友達の前では、そういう態度なんだね」
レオ様だけが実に楽しそうに笑っている。
「あ、二人で絵本読んでたんだ! すごいねぇ、えらいねぇ」
「な」
「えへへ」
散らばった絵本を見て、ゼルはリュカ様とエイルの頭を撫でた。
突然の撫で攻撃にリュカ様は耳をピーンと立てながらも、頬を赤らめていて、エイルはただただ嬉しそうだ。
「俺は絵本を読むほど子供じゃない。エイルに読んであげてたんだ!」
「へぇ、お兄ちゃんしてんじゃーん。エイル君も、読んでもらってたの? 良かったねぇ」
さらにわしゃわしゃと撫でまわすゼル。
「ぼ、僕もうひとりで読めるもん!」
撫で回し攻撃から逃れて、エイルは誇らしげに胸を張った。
「え、もう読めるの!? すごいじゃん、こりゃ将来は優秀な文官かな~?」
「違う! ぼくは、“ぼーけんしゃ”になる! “赤のゆーしゃ”みたいな、ぼーけんしゃ!」
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