28 / 82
第1部 子爵家の次男
ピンクの理由
しおりを挟む
「えーっと、なんでピンクなんだい?」
しばらくの沈黙のあと、ようやく父上の口から出た言葉はそれだった。
え、なんでそこ!? 他にも聞くことあるでしょう!?
「お手本にした魔道具がピンク色だったからです」
と、なぜか胸を張りつつ律儀に答えるエイル。
いや、なんで自信満々?
それにどうしてピンクをお手本にしたの?
「ふっくくく」
「ふふ」
ほらぁ、公爵様とレオ様が笑っちゃったじゃないか。
「エイル君は、うん、すごいねぇ。それはみんなでも簡単にできそうかな?」
「ええと、いや、すごく、難しいと思います」
「だよねぇ」
それまでクスクスと笑っていた公爵様は、すっと笑みを消した。
「じゃあエイル君。これは未来のパパとの約束ね。無闇矢鱈に、みんなができない魔術を行使しないこと。でも鍛錬は必要だ。新しいことを試したい時は、私やレオニス、リュカリオ、もしくはお父上やルアンくんがいるところで行うこと。邸の使用人にも無闇に見られないようにね」
「はい、分かりました」
公爵様の雰囲気にキリッと答えるエイル。
邸の使用人にも見せるなってことは……また部屋がさらにすごいことになりそうだけど、仕方ない、のかなぁ?
そのあとは大人たちで今後の話をするとのことで、僕たちは開放された。
「それにしてもエイル君、面白いよねぇ」
レオ様は、まだくすくすと笑いが止まらないようだった。
僕としては、これがラパーチェ家の血筋なのだろうか、と少し悩むところ。
たしかエイルみたいな魔術オタクは三代前にもいた気がする。……あとで家系図でも見直してみようかな。
リュカ様とエイルは、もうすっかり魔道具の話に夢中だ。
「こういうのがあったら面白い」「こういう色を出してみたい」──そんな話を、学園入学前の子供がするもんじゃない。
「なぁ、こんな話知ってるか?」
部屋に入るなり、リュカ様が意気揚々と口を開いた。
それに、待ってましたと言わんばかりにエイルが目をキラッとさせて振り向く。
……話って、噂か何かだろうか?
「どんな話?」
「原始の姿ってやつなんだが、魔術操作力がすごい域に達すると、原始の姿──俺でいえば獅子、エイルでいえばツミの姿になれるってやつだ」
「へぇ? ……いるの? そんな人」
「いや、見たことはない。けど、そう言われてる……らしい」
「そもそも“すごい域”ってどれくらい?」
「とにかく、すごいんじゃないか?」
「なにそれー」
ケラケラと、エイルたちは楽しそうに笑い合っていた。
原始の姿。
それは僕も知っている。もう、おとぎ話のような話だ。
建国の時代にはまだ存在したとされる、始祖の姿になれるという獣人たち。
今でも自然と共に暮らす森の民にそういう人がいる、と言われてはいるけど、そもそも森の民自体、滅多に会えない。だから真偽なんて確かめようもないのだ。
たぶん、あまりにもエイルの技術が高いから、リュカ様もそんな話を持ち出したのだろうな。
というか、いかにもエイルが飛びつきそうな話でもあるし。
「なぁ、ルアン。エイルだったら、原始の姿とか突然なっちゃいそうじゃないか?」
「やめてくださいよ。そういうこと言うと、本当にやりかねないんですから……」
僕が肩をすくめると、レオ様が「それはそれで楽しそうだなぁ。やっぱりラパーチェ家は面白くて最高だよねぇ」と笑っていた。
「でもさ、原始の姿って服とかどうなるのかな?」
エイルがとんでもなく真剣な顔で聞いた。
「「「えっ」」」
全員が、一瞬固まった。
エイルは続けて疑問を口にする。
「え、だってさ? 鳥の姿になったら服って──どこに行くの? 飛ぶとき引っかからない? 羽の間にボタンとか入ったら超痛そうだよね?」
「それは……うん、たしかに考えたことなかった……」
リュカ様が腕を組んで唸り、レオ様は肩を震わせて笑っていた。
「確かに痛そうだけど」
「いっそ、瞬間的に魔力で服がふわっと脱げて、戻るときにふわっと着るとか?」
「それか、最初から着てない」
「はっ?」
「うわ、レオ兄、アウト!」
「えー? 真面目な仮説だよ? 戻ったときに服がズレてたら恥ずかしいじゃん?じゃあ逆にツミ姿のエイルくんが、ふわっと服着たらどうなる?」
「それは……あの細い脚にズボンが絡まったりして……」
「ふふ、もう変身どころじゃなくなりそうだねぇ」
あくまでレオ様は優雅に笑っている。
ああ、これはダメだ。もう誰も止められない。
「ねぇ兄上! 今度、変身できる魔道具で服も変化するやつ作ってみようよ!」
「いやいや、技術的にも倫理的にも、色々アウトすぎるからやめよう?!」
僕が止めると、エイルとリュカ様は「「えぇー」」と揃って不満げな声を上げる。その横で、レオ様が「いいね、それ」とか言ってるし。
──ダメだ。誰か一人は、真面目なストッパー役が必要だ。
そして、たぶんそれは僕の役目なんだろう。
そうしないと、話がどんどん進んでいって、この人たちは本当に実現してしまいかねない!
「お願いだから、実験だけは誰にも見られない場所でやってね。できれば、そう……山の奥とかで……」
僕はできるだけ実現困難そうな場所を挙げてみる。
山奥なら、王都を出ないと無理だし──
「えっ、じゃあ山に実験用の研究小屋建てようよ!」
「リュカ様、乗らないでください!」
……こうして、僕の夏休みは、予想以上に騒がしく、楽しく、そして頭の痛くなる未来へとまっしぐらだった。
いや、頭が痛いのは本当だ。
あの二人が揃うと、やれ変身だの魔道具だのと夢中になって止まらない。
エイルは基本的に真面目だから、大ごとになるような無茶はしない……はずなんだけど。
問題は、その好奇心の方向だ。
「服はどこへ行くのか?」なんて真顔で聞く子を、どう止めたらいいのか僕には分からない。
「鳥の羽にボタンが引っかかったら痛そう」とか、普通の生活してたら一生考えないんだよ?
エイルは真面目な分、変な方向に突き抜けるし、リュカ様はエイルの言うことに全力で乗っかるし、レオ様は……うん、なんかもう笑ってるだけだし。
「ふわっと服が脱げて」「最初から着てない」とか、よく真顔で語れるなこの人たち。
エイルの魔術操作もすごいと思うけど、突っ走る方向がちょっとズレてるっていうか……いや、本人なりに考えてる、の、かなぁ?
「できるかも」って思ったら、もう走り出してる気がする。で、実際にできちゃうからまたややこしい。
……まあ、誰にも迷惑かけてないし、楽しそうだし、うん。
ちょっとくらいなら、いっか。
しばらくの沈黙のあと、ようやく父上の口から出た言葉はそれだった。
え、なんでそこ!? 他にも聞くことあるでしょう!?
「お手本にした魔道具がピンク色だったからです」
と、なぜか胸を張りつつ律儀に答えるエイル。
いや、なんで自信満々?
それにどうしてピンクをお手本にしたの?
「ふっくくく」
「ふふ」
ほらぁ、公爵様とレオ様が笑っちゃったじゃないか。
「エイル君は、うん、すごいねぇ。それはみんなでも簡単にできそうかな?」
「ええと、いや、すごく、難しいと思います」
「だよねぇ」
それまでクスクスと笑っていた公爵様は、すっと笑みを消した。
「じゃあエイル君。これは未来のパパとの約束ね。無闇矢鱈に、みんなができない魔術を行使しないこと。でも鍛錬は必要だ。新しいことを試したい時は、私やレオニス、リュカリオ、もしくはお父上やルアンくんがいるところで行うこと。邸の使用人にも無闇に見られないようにね」
「はい、分かりました」
公爵様の雰囲気にキリッと答えるエイル。
邸の使用人にも見せるなってことは……また部屋がさらにすごいことになりそうだけど、仕方ない、のかなぁ?
そのあとは大人たちで今後の話をするとのことで、僕たちは開放された。
「それにしてもエイル君、面白いよねぇ」
レオ様は、まだくすくすと笑いが止まらないようだった。
僕としては、これがラパーチェ家の血筋なのだろうか、と少し悩むところ。
たしかエイルみたいな魔術オタクは三代前にもいた気がする。……あとで家系図でも見直してみようかな。
リュカ様とエイルは、もうすっかり魔道具の話に夢中だ。
「こういうのがあったら面白い」「こういう色を出してみたい」──そんな話を、学園入学前の子供がするもんじゃない。
「なぁ、こんな話知ってるか?」
部屋に入るなり、リュカ様が意気揚々と口を開いた。
それに、待ってましたと言わんばかりにエイルが目をキラッとさせて振り向く。
……話って、噂か何かだろうか?
「どんな話?」
「原始の姿ってやつなんだが、魔術操作力がすごい域に達すると、原始の姿──俺でいえば獅子、エイルでいえばツミの姿になれるってやつだ」
「へぇ? ……いるの? そんな人」
「いや、見たことはない。けど、そう言われてる……らしい」
「そもそも“すごい域”ってどれくらい?」
「とにかく、すごいんじゃないか?」
「なにそれー」
ケラケラと、エイルたちは楽しそうに笑い合っていた。
原始の姿。
それは僕も知っている。もう、おとぎ話のような話だ。
建国の時代にはまだ存在したとされる、始祖の姿になれるという獣人たち。
今でも自然と共に暮らす森の民にそういう人がいる、と言われてはいるけど、そもそも森の民自体、滅多に会えない。だから真偽なんて確かめようもないのだ。
たぶん、あまりにもエイルの技術が高いから、リュカ様もそんな話を持ち出したのだろうな。
というか、いかにもエイルが飛びつきそうな話でもあるし。
「なぁ、ルアン。エイルだったら、原始の姿とか突然なっちゃいそうじゃないか?」
「やめてくださいよ。そういうこと言うと、本当にやりかねないんですから……」
僕が肩をすくめると、レオ様が「それはそれで楽しそうだなぁ。やっぱりラパーチェ家は面白くて最高だよねぇ」と笑っていた。
「でもさ、原始の姿って服とかどうなるのかな?」
エイルがとんでもなく真剣な顔で聞いた。
「「「えっ」」」
全員が、一瞬固まった。
エイルは続けて疑問を口にする。
「え、だってさ? 鳥の姿になったら服って──どこに行くの? 飛ぶとき引っかからない? 羽の間にボタンとか入ったら超痛そうだよね?」
「それは……うん、たしかに考えたことなかった……」
リュカ様が腕を組んで唸り、レオ様は肩を震わせて笑っていた。
「確かに痛そうだけど」
「いっそ、瞬間的に魔力で服がふわっと脱げて、戻るときにふわっと着るとか?」
「それか、最初から着てない」
「はっ?」
「うわ、レオ兄、アウト!」
「えー? 真面目な仮説だよ? 戻ったときに服がズレてたら恥ずかしいじゃん?じゃあ逆にツミ姿のエイルくんが、ふわっと服着たらどうなる?」
「それは……あの細い脚にズボンが絡まったりして……」
「ふふ、もう変身どころじゃなくなりそうだねぇ」
あくまでレオ様は優雅に笑っている。
ああ、これはダメだ。もう誰も止められない。
「ねぇ兄上! 今度、変身できる魔道具で服も変化するやつ作ってみようよ!」
「いやいや、技術的にも倫理的にも、色々アウトすぎるからやめよう?!」
僕が止めると、エイルとリュカ様は「「えぇー」」と揃って不満げな声を上げる。その横で、レオ様が「いいね、それ」とか言ってるし。
──ダメだ。誰か一人は、真面目なストッパー役が必要だ。
そして、たぶんそれは僕の役目なんだろう。
そうしないと、話がどんどん進んでいって、この人たちは本当に実現してしまいかねない!
「お願いだから、実験だけは誰にも見られない場所でやってね。できれば、そう……山の奥とかで……」
僕はできるだけ実現困難そうな場所を挙げてみる。
山奥なら、王都を出ないと無理だし──
「えっ、じゃあ山に実験用の研究小屋建てようよ!」
「リュカ様、乗らないでください!」
……こうして、僕の夏休みは、予想以上に騒がしく、楽しく、そして頭の痛くなる未来へとまっしぐらだった。
いや、頭が痛いのは本当だ。
あの二人が揃うと、やれ変身だの魔道具だのと夢中になって止まらない。
エイルは基本的に真面目だから、大ごとになるような無茶はしない……はずなんだけど。
問題は、その好奇心の方向だ。
「服はどこへ行くのか?」なんて真顔で聞く子を、どう止めたらいいのか僕には分からない。
「鳥の羽にボタンが引っかかったら痛そう」とか、普通の生活してたら一生考えないんだよ?
エイルは真面目な分、変な方向に突き抜けるし、リュカ様はエイルの言うことに全力で乗っかるし、レオ様は……うん、なんかもう笑ってるだけだし。
「ふわっと服が脱げて」「最初から着てない」とか、よく真顔で語れるなこの人たち。
エイルの魔術操作もすごいと思うけど、突っ走る方向がちょっとズレてるっていうか……いや、本人なりに考えてる、の、かなぁ?
「できるかも」って思ったら、もう走り出してる気がする。で、実際にできちゃうからまたややこしい。
……まあ、誰にも迷惑かけてないし、楽しそうだし、うん。
ちょっとくらいなら、いっか。
55
あなたにおすすめの小説
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
親友が虎視眈々と僕を囲い込む準備をしていた
こたま
BL
西井朔空(さく)は24歳。IT企業で社会人生活を送っていた。朔空には、高校時代の親友で今も交流のある鹿島絢斗(あやと)がいる。大学時代に起業して財を成したイケメンである。賃貸マンションの配管故障のため部屋が水浸しになり使えなくなった日、絢斗に助けを求めると…美形×平凡と思っている美人の社会人ハッピーエンドBLです。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です
新川はじめ
BL
国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。
フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。
生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる