電車の男ー社会人編ー

月世

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Ⅱ.加賀編

「第十六回高木印刷大運動会」

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 今年の運動会は曇りの予報で、降水確率は午後から四十パーセントと微妙な天気だ。午前中は持つだろうが、午後は危うい。
 雨天の場合は順延ではなく中止になる。去年は朝から雨で中止になった。そのせいか、今年は強行するらしい。今のところ中止の連絡は入ってこない。
 とりあえず、早朝から力を合わせて二人で作った弁当が、無駄にならなくてよかった。
「加賀さん、忘れ物ないですか?」
 保冷バッグに重箱を詰め込みながら倉知が言った。
「ハンカチとティッシュは持ちましたか?」
「はい、先生。あ、待って、忘れるところだった」
 寝室に、忘れ物を取りに行く。手のひらに二つのリングを握り締めて戻ると、玄関で靴を履いている倉知の背中に抱きついた。
「ほらこれ、また忘れてる」
 倉知の脇の下から手を差し込んで、手の中の指輪を見せた。
「あっ、まただ。違うんです」
「うん」
 大きいほうの指輪を俺の手のひらから摘まみあげ、自分の薬指に装着しながら、早口で弁解した。
「外してるのを忘れるんです」
「なるほど」
「加賀さんも着けていくんですか? 大丈夫?」
 不安げに言って、俺の指輪に目を落とす。
「今日は仕事じゃないからいいよ」
 社内行事は、基本服装は自由だ。ここぞとばかり派手になる社員は少なくない。
「騒がれませんか?」
「さあ、もうみんなわかってると思うけど。倉知君は、俺に着けて欲しい? 欲しくない? どっち?」
 倉知は黙って俺の薬指に指輪を押し込むと、顔を寄せ、軽いキスを落とす。
「じゃあ、出発」
「はい」
 運動場に着く頃にはわずかに覗いていた太陽も姿を消し、空は灰色で、今にも降り出しそうだった。
「おはよ。めっちゃ曇ってるね」
 倉知と別れ、営業部の陣地に移動すると、後藤の隣に腰かけた。
「おはよう、太陽に怯えなくていいから助かるわ。ああっ、七世君が遠い」
 ブルーシートの家族席は社員の席から離れている。
「見えるかなあ、おーい」
 後藤が大きく手を振ると、倉知がそれに応え、振り返す。
「久しぶりに七世君のマイナスイオン浴びたい」
「ここにいても漂ってこない?」
「若干、くる」
「はは。だよな」
「みんな、おはよう!」
 前畑の快活な声が頭の上に降ってきた。
「声でか。やけに元気だけど、何?」
 後藤が耳を塞いで眉を寄せる。
「休みの日に加賀君に会えるのが嬉しいの。それに、七世君にも会えるし、あっ、会えるよね? 来てる? どこ?」
 家族席を睨みつける前畑に、「来てるよ」と教えてやると、胸を撫で下ろした。
「よかった、お弁当、楽しみにしてたから」
「弁当かよ」
「お昼まで天気持つといいね」
 後藤が言って、空を見上げた。何度見ても見事な曇天だ。他の社員も空を気にしていたが、去年に続いて今年も中止になるのはなんとしても避けたいようだった。
 運動会が始まった。
 社長のあいさつも「怪我をしないように頑張りましょう」の一言で、全体的に巻きの空気だ。あっという間に第一種目の借りもの競争の招集が始まった。
「ねえ、気づいてる?」
 後藤が言った。
「あー、うん、高橋だろ」
 高橋が、来ていない。
「あいつ、馬鹿、間抜け、ゆとりめ……」
 スマホを持つ手をわななかせ、前畑が歯ぎしりをしている。
「寝坊したとか、何、もう、信じられない」
「まあ、本来土曜で休日だからな。お休みモードなんだろ」
「加賀君、こんなときまで優しいフォロー」
「うっとりしてる場合じゃないよ。高橋君、借りもの競争出ることになってるんだけど」
 後藤と前畑が、俺を見る。じっと見る。
「わかったよ」
 ため息をついて腰を上げると、二人がキャーと手を叩く。
「すいません、営業一課、高橋の代理です」
 バインダーを持った係の社員に申告すると、「うっそ」と目を見開いた。
 今年入った経理の新入社員で、一度も話したことがなかったが、見るからにギャルっぽく、記憶に残りやすい容姿をしている。明るい茶色の髪を頭のてっぺんでお団子にまとめ、色とりどりのヘアピンを着けて、ショッキングピンクのジャージを膝下まで折り曲げ、金色のクロックスを履いている。
「えー、かの有名な加賀さんじゃないですか」
「え、有名なの?」
「有名有名、運動会だっるって思ってたけど、マジラッキー、あがる。今度経理課遊びに来てくださいよー」
 風のうわさで、あの花岡が手を焼いていると聞いていたが、納得した。きっとこの子には花岡節は通用しない。
 うんうんと笑顔で躱し、家族席を確認した。倉知の隣にいつの間にか六花が座っている。二人で身を寄せ合って、プログラムを見ながら首をかしげている。倉知には、俺が参加する種目を事前に伝えてある。借りもの競争には出る予定がなかったから、困惑しているのだろう。
 二人の横には毎年恒例、後藤の旦那と大地がいる。大地は今、中二だ。中学に入ると身長も急に伸びて、百七十センチを超えたと言っていた。確かに、去年一年見ていないからか、タイム風呂敷にでも包んだように、急にでかくなった。
 いよいよ難しい年ごろになってきたと後藤がよく愚痴る。外にまで携帯ゲーム機を持ってきているのだから、確かに難しそうだ。
 でも、親の会社の行事についてきているのだから、まだ可愛げがある。
 大地の肩を、倉知が指で突いた。顔を上げた大地に何か言うと、揃ってこっちを見た。
 ひらひらと手を振ると、倉知と六花と大地が同時にガッツポーズを返してきた。可愛い奴らめ。
「加賀さん、おはようございます」
 背後から声がかかり、振り向くと千葉が頭を下げた。
「おはよ。今年も全種目制覇?」
「はい、がんばります。負けませんよ」
「六花ちゃんにいいとこ見せなきゃいけないしな」
「ふふっ、はい」
 千葉が気取った顔で家族席に向かって手を振ったが、六花はスマホに目を落としていて気づいていない。
「上手くいってる?」
「いってますよ、勿論。お姉さんの結婚式でブーケをゲットできたら今頃プロポーズしてます」
「なんかごめんね。既婚同然なのに取っちゃって」
「そういえばそうですね。何してんですか、倉知君」
 のほほんと笑う千葉からは、以前のような焦りが消えている。六花を手に入れようと血眼になっていたが、すっかり落ち着いた。本当に、上手くいっているのだろう。
「プログラム一番、借りもの競争を始めます」
 アナウンスが流れ、軽快な「トランペット吹きの休日」が運動場に響き渡る。慌ただしく第一走者がスタート位置に並び、乾いたピストルの音が鳴ると、五人が走っていく。
「加賀さんも次ですか?」
 千葉が訊いた。
「うん、ガチの勝負する?」
「しましょう。月曜のランチを賭けて」
「よし、負けねえぞ」
 借りもの競争だから運の要素もあるが、お互いに負けず嫌いを発動させ、スタートラインについた。ピストルの合図と同時に、ダッシュする。借りものを書いた紙は、二十メートルほど離れたところに置かれている。途中まで横並びだったが、となりの千葉が、ヘッドスライディングをして真ん中の紙に飛びついた。砂が巻き上がり、あちこちから、わあっと拍手と笑い声が上がった。完全に無駄な動きなのだが、千葉のこういう闘争心が面白くて好きだ。
 進路に寝そべる千葉の体を飛び越えて、紙を拾い上げた。中を見る。
「取った! 何、えっ、ヒゲの人? 誰、どこ?」
「はは、お先」
 後藤の旦那もヒゲ面だが、教えてやらない。千葉を置いて、走り出す。
「倉知君、おいで」
 家族席に駆け寄ると、手を差し出した。
「え?」
「急げ」
 怪訝な顔だが、さすがの機敏な動きで靴を履いて立ち上がり、俺の手を取った。
「ちょ、まさか、えっ、まさか」
 六花がブルーシートをがさがさと鳴らしながら腰を浮かせ、両手でスマホを持ち、俺たちに照準を合わせた。
「筋肉とかですか?」
 走りながら、倉知が訊いた。
「惜しい」
 ヒゲを探し求める千葉に「めぐみさんの旦那さん」とすれ違いざまに答えを提供し、ゴールを目指す。二人でテープを切り、余裕の一位だった。
「営業加賀さん、速い、一着です。カードにはなんて書いてあったんでしょうか。審査しますね、どれどれ」
 マイクを持った司会者が、実況席を飛び出してきている。今年の実況は製造部の若手の男で、職場でも常に元気でアクティブだ。
「好きな人」
 マイクを通して読み上げて、俺と倉知の顔を見る。明らかに、場内がざわついた。繋いだままの倉知の手が、じわ、と汗ばんでくる。
「か、加賀さん」
「うん、だって、なあ」
 好きな人と言われたら、そうなる。
「さて、判定は……」
 司会の男がドゥルルルルと口でドラムロールを繰り出して、溜めて、溜めて、頭の上で、大きく丸を作った。
「オッケーです! おーっと、二番手は企画の千葉さんか? 誰かのご主人でしょうか、引きずってきますね、頑張って!」
 実況しながら、「好きな人」の紙を俺に返す彼が、素早くウインクを寄越す。
 本当に、もうだいぶ、バレてきているのだ。大げさに騒ぎ立てず、さらっと流してくれて助かった。
 ショッキングピンクの経理の女が「一位の人はこっちでーす」と手を上げた。
「ここに座っててください」
 と言いながら、なぜか自身もその場にしゃがみ込んだ。
「マジなんですか?」
「ん? 何?」
「好きな人って、どういう意味の……、あ、それ、ペアリング?」
 目ざとく気づいて、爪の尖った人差し指を、俺と倉知の手元にそれぞれ向けて、「マジかー、すげー」とぼやき、しゃがんだ格好のまま真後ろにごろんと倒れ込んだ。ズコーという効果音をつけたくなるような、なかなか面白いリアクションだ。今度経理課に遊びに行こう。
「なんかごめんな」
 倉知は、体育座りで膝を抱え、一点を見つめてボーっとしている。
「イヤだった?」
「いえ、びっくりしましたけど、その、……嬉しかった、です」
「ならばよし」
 倉知の頭を乱暴に撫でた。
 今後、職場で嫌な思いをしないか、倉知はそれが引っかかるのだ。
 なんの問題もない。
 誰も俺たちのことなんて気にしていない。たくさんある種目の中で、一人ひとり記憶に残るハイライトがあっただろうし、たった一瞬のシーンなんて、きっとすぐに忘れ去られる。
「それに、好きな人って言われたらもう倉知君以外思い浮かばないだろ」
 昼休憩の食事タイムで開き直る俺に、みんなが拍手を浴びせた。
「借りもの競争で好きな人って毎年出るけど、同性引っ張ってくパターン、別に珍しくないよね」
 後藤が言った。そう、「好きな人」というのは幅広い意味がある。
 大地がおにぎりを頬張りながら、母の科白にうなずいている。
 旦那は以前からわかっていただろうが、大地も、うすうす俺と倉知の関係性に気づいている。もう中学生なのだ。今年はお揃いの指輪を着けてきたし、決定打だろう。
 多感な時期ではあるが、嫌悪はないらしく、「七世君の弁当、やっぱ超うめえ」とリスのように口を膨らませている。倉知は大地が食べる姿を満足そうに見ている。
「私の中のハイライトは完全にあのシーンですけどね」
 六花が夢見る表情でポツリと言った。
「俺も好きな人がよかった。加賀さん、引きが強すぎます」
 嘆く千葉が、あっと声を上げ、後藤の旦那にペコペコした。
「先ほどはありがとうございました」
「いいえ、僕のヒゲが役立ってよかったです」
「僕も見たかったです、借りもの競争」
 遅れて昼前にやってきた寝ぐせだらけの高橋が、俺たちのこさえた弁当を何食わぬ顔で食べている。
「加賀君、あんたの尻ぬぐいしてくれたんだからね。お礼言いなさいよ」
 前畑がずっとご立腹だ。
「主任、ごめんなさい、ありがとうございます。でも僕がその好きな人のカード、引きたかったなあ。公開プロポーズできたのに」
 高橋と前畑も付き合って長いが、正直仲がいいのか悪いのか、よくわからない。高橋が結婚を申し込むたびに、前畑は能面のような無表情でスルーしている。
 後藤から聞いた話だと、どうしても高橋と結婚するビジョンが見えないらしい。いつまで経っても頼りないし、マザコンが嫌だし、同居前提なのも気に入らない、でも別れるのは見捨てるみたいで寝覚めが悪い、ということらしい。
 難儀だ。
「あ、雨」
 倉知が言った。
「え、雨?」
 手の平を上に向けると、確かに、ぽつ、と当たるものがあった。
「やばい、弁当守れ」
 みんなで弁当の上にプログラムをかざしたり日傘を立てかけたり、大急ぎで平らげた。
 昼休憩が三十分で終了になり、小雨の降る中、全員リレーが始まった。
 この競技が一番盛り上がる。老いも若いも男も女も上司も部下も関係ない。風物詩の転倒に、笑いが渦巻き、声援が飛ぶ。
「食べ過ぎた」
 千葉が腹を押さえて、うっぷとうめく。
「食べてすぐに走るとか、滅茶苦茶ですよね」
「はは、リバースすんなよ。お、大地速い」
 今年も倉知と大地が営業部の助っ人だ。
 小学生の頃は、大人に追い抜かれて泣いたり、転んで泣いたりしていた大地だが、バトンを受け取るとぐんぐん加速し、前の走者を一人、抜いた。
「うわ、成長したなあ」
 思わず拍手をした。
「加賀さん、最後、先にバトン回ったほうが待って、同時にスタートしませんか。一対一の勝負です」
 倉知にバトンが渡る。歓声が、一際大きくなった。倉知はすでに、この社内運動会の名物男だ。あっという間に、一人抜く。あと二人でトップに立つ。
「これはみんなのリレーだからな。それはさすがにアウトだろ。私物化すんのはいただけない」
 千葉がガクリと膝をついた。
「……くっ、正論」
「はは、千葉君は本当に勝負が好きだな」
「だって、借りもの競争も負けたし、一回くらい加賀さんに勝ってみたいじゃないですか」
 コーナーを回って先頭になった倉知と目が合った。
「いくらでも勝てるよ。お前は若い。俺はもうおっさんだし、来年は倉知君にアンカー任せようかな」
「えっ、なんですかそれ、勝ち逃げは許しませんよ」
「冗談だよ」
 笑って、レーンに立つ。
 倉知からバトンを受け取り、全力で、走る。
 走りながら、まあ確かに。と思わないでもなかった。
 人生で、勝負を忘れたら、きっと堕落する。
 ちら、と後ろを確認した。千葉が必死の形相で追いかけてくる。
 ゾク、とした。
 デッドヒートを演じることは、刺激になる。
 絶対に、負けたくない。
 まだ、俺の中に負けず嫌いの精神が強く根づいていることに、なんとなく安堵した。
 ゴールテープを最初に切る感覚は、気持ちがいい。
 歓声も、気持ちがいい。
 やめられない。
 空を仰ぎ、足を止め、息を吸って、吐く。
「あー、疲れた」
 濁った「あー」を絞り出し、両手を腰にあて、上がった息を整えていると、背後で千葉が「くそ! 届かなかった!」と叫んだ。
「食ったばっかだからな、ハンデありがとう」
「いや、加賀さんも食べたでしょ。条件は一緒じゃないですか」
「はは、そうだった」
「加賀さん!」
 倉知と大地、営業部のみんながなだれ込んできた。
「よしよし、みんな頑張ったな」
 順番にハイタッチをしていると、誰かが言った。
「虹だ」
 いつの間にか雨は止んで、雲間から、太陽が覗いている。
 みんなが虹を見て、笑顔になる。
 今年の運動会も平和に、穏やかに、幕を閉じる。
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