電車の男ー社会人編ー

月世

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Ⅲ.倉知編

「新学期」

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 夏休みが終わり、新学期が始まった。
 生徒たちはぼんやりしている。授業に集中している生徒は数人で、大半が眠っていたり、頬杖をついて窓の外を眺めていたり、やたらあくびを連発したり明らかに空気がだらけている。
 長い休み明けだ。昨日まで自由を満喫していたのに、突然教室の中に閉じ込められたらこうなる。気持ちはよくわかるが、ここに立つと生徒たちの士気は一目瞭然で、どうしたものかと密かにため息をつく。
 学生だった頃を回想し、自分もこうだったかもしれないと反省したところでチャイムが鳴った。
 静かに歓喜する生徒たちの気配。
 今日はどのクラスも覇気がなかった。午前中でこれだから、きっと午後からはもっとひどい。チョークを置いて、手を払い、苦笑する。
「くーらち先生」
 三人の女生徒が教卓を取り囲む。さっきまでやる気がなさそうにぐったりしていた面々だ。急に息を吹き返したのがおかしくて、笑いながら教材を揃え、「うん」と返事をする。
「先生、可愛い」
「え」
「先生、カッコイイ」
「かわいかっこいい」
「あ、ありがとう」
 からかわれているのかと思ったが、彼女たちはニコニコしていて邪気がない。とりあえず礼を言って頭を掻く。きゃあ、と花が咲いたみたいに笑ってから、一人が「はい」と大きく手を上げた。
「先生、今日私、誕生日なんです。なんかください」
「おめでとう。でも、ごめん、何かあげるとかは難しいかな」
 特別扱いはできないことは承知しているという感じで、彼女は物わかりのいい顔でうなずいた。
「なんでもいいんですよ。先生の髪の毛とかでも」
「え、髪の毛……?」
 思わず聞き返すと、彼女はニチャ、と笑って付け足した。
「使用済みのティッシュでも可」
 町子怖い、と連れの生徒が戦慄している。
 一年一組の持田町子は最初からこんな感じだった。なついてくれる生徒は多かったが、方向性が一人だけ違う。腰まで届きそうな長い黒髪をツインテールにして、いつもそれを両手に握って登場する。人目を惹く華やかな容姿をしていて、性格も明るい。男女問わず友人が多いが、個性が強い。
「ところで先生の誕生日はいつですか?」
「はち……、あ、いや、内緒です」
 生徒にはなるべく個人情報を与えないようにしている。赴任当初は質問攻めにあったが、すべて内緒で通してきた。そのうち俺のプライベートには誰も興味を示さなくなったが、持田は諦めない。隙を見て、探ってくる。
「八月、よっしゃ、先生の情報ゲット」
「町子こっわ」
「執念」
 友人二人が面白そうに持田の体にぶら下がっている。
「じゃあ誕生日は、彼女と二人で過ごしたんですか?」
 いるともいないとも明言を避け、あいまいにやり過ごして教室を出たが、こういうことは何度かあった。腑に落ちない。
「彼女がいるって言ってないのに、なぜかいることになってるんです」
 午後からの授業の準備を終えると、ようやく弁当を広げた。
 数学準備室には、俺と浅見先生の二人きり。
「いるんだよね?」
 浅見先生がメロンパンを頬張って、言った。職員室では話しづらい内容でも、二人きりだと気兼ねがいらない。昼休憩をここで過ごすことが増え、自然と浅見先生との距離も縮まった。
「倉知先生は彼女持ちだって、校内の共通認識だよ」
 対面で椅子を揺らしている浅見先生が、眺めていたスマホから目を離さずに言った。
「なんでだろう、童貞って噂されるほうが納得なのに」
 無意識につぶやくと、浅見先生が真顔のまま椅子から落ちかけた。
「そうなの? いや、ぽいけど」
「いえ、そうです、ぽいってよく言われるってだけで、あの、……違います」
 改めて否定するのも恥ずかしかったが、浅見先生は顔色を変えずに「うん」と応えた。
 加賀さんいわくだが、俺は童顔というか、童貞顔らしい。だから、生徒たちが当然のように俺が彼女持ちだと決めつけるのがとても不思議だった。
「なんでかって、指輪の跡だよ」
 ハッとして、左手の薬指に視線を落とした。今はもうなんの名残もないが、外したばかりの頃は確かに日焼け跡があったし、若干窪んでいた。
「そんなとこまで見てるんですね」
「まず指輪の確認する人は一定数いるね。西村先生も初日に気づいて、あれは朝一で外してきたな、可愛い可愛いって騒いでたよ」
「そ、そうなんですか」
 そういえばあのときの西村先生は、まるっきり、俺に「彼女」がいる前提で話していた。見透かされていたのがなんだか恥ずかしくなって、薬指を撫でさする。
「みんな新任の先生をいじりたいけど今はほら、うるさいから。プライベートに首突っ込んで、セクハラ認定されることもあるしね」
 なるほど、とうなずいた。なんとなくそういう空気は感じていた。歓迎会でも、彼女はいるのかとか結婚の予定はあるかとか、個人的なことを探ってくる先生がいなかったのはそういうわけらしい。訊かれたらどう答えようかと身構えていたが、杞憂に終わった。
「でも生徒はセクハラなんて関係ないしな。特に倉知先生はファンクラブもあるし気をつけてないと」
「ファンクラブ?」
「やっぱり知らなかったか」
「ファンクラブって、なんで……、え、俺のですか?」
 聞き返すと浅見先生が「一年の女子が発起人らしい」と付け加えた。一年の女子。すぐに持田町子の顔がよぎった。
「下手すると家までついてくるからね、奴ら」
「え」
 今、すごく怖いことをさらりと言ってのけた。冗談か、それとも経験談かどちらだろう。無表情で判断がつかない。
 生徒に家に来られたら。
 どう対処すればいいのかわからない。
 もし、知られたら。同性と暮らしていることを面白おかしく広められたら。
 覚悟はあってもどう対処すればいいのか、わからない。
「浅見先生」
 浅見先生はメロンパンにかぶりついたまま俺を見た。
「あの……」
 目が合うと、口ごもってしまった。
 いつか言いたいと思っていた。なんとなく、それは今だという予感があった。
 誰かに知られる前に、この人には知っておいて欲しかった。
 浅見先生なら、誰にも言わない。絶対に言わないと言い切れる。
 でも、もし、そういうことに否定的だったら。生理的に苦手という人は大勢いる。嫌悪されたらと思うと勇気が出ない。
 新しい環境で、新しい人間関係を築くとき、いつもこの問題にぶち当たる。
「いえ、なんでも……」
 たった今、プライベートに首を突っ込まないという話をしたばかりだ。そもそも俺の個人的な話に、興味はないだろう。
「失礼しまーす」
 ノックと同時に声がした。反射的に「はい」と口を開きかけたが、浅見先生が止めた。
「返事がない。ただの屍のようだ」
 ドアの向こうで男子生徒らしき声が言った。笑いを堪えるのが大変だ。口を覆い、苦労して笑い声を飲み込んだ。
「いるのはわかってますよー」
 ダンダンダン、と荒々しいノックの音。
「入りなさい」
 浅見先生がため息をついてから返事をした。ぎゃははと笑う声がして、ドアが開く。浅見先生が担任をしている二年二組の生徒だった。
「なんで居留守使うんすか」
「めんどくさかったんだよ」
 浅見先生が悪びれずに言った。
「うける、教師のくせにめんどくさいとか」
「あさみんいっつもメロンパンじゃね?」
 生徒たちが浅見先生の机を取り囲む。一人が俺の手元を覗き込んで、「おお」と声を上げた。
「倉知先生、弁当じゃん。ラブラブっすね」
 なぜか嬉しそうに男子生徒が俺の肩を乱打してくる。
「これは自分で作ったんだよ」
「自分で? どうやって?」
 不思議な質問だなと苦笑すると、浅見先生が咳払いをした。
「用件を言いなさい」
「はい」
 二人が横一列に並び、姿勢を正して声を張る。
「バスケしませんか」
「とお誘いにきました」
 順番に口を開く生徒たちを一瞥して、メロンパンを頬張りながら、浅見先生がなだらかな声色で言った。
「わかった。あとで行くから」
 生徒がイエーイと手を叩き合わせて、軽い足取りで準備室のドアを開け、思い出したように振り返る。
「あ、倉知先生も来てよね。ダンク見せてよ、ダンク」
 返事を待たずにドアが閉まる。
 浅見先生は小さくなったメロンパンの欠片を口に放り込むと、コーラのペットボトルを傾けながら、腰を上げた。
「仕事あったらそっち優先して。バスケしたかったら来てもいいし」
「仕事は片付きました。速効で食べて合流します」
「若いねえ」
 浅見先生が「おえっ」と嘔吐いてジャージの上から胃の辺りを抑えながら、思い出したように言った。
「倉知先生、今晩時間ある?」
「え? はい、大丈夫です」
「いいよ、なんでも聞くよ。夜までに言うことまとめておいてね」
 表情は変わらないし、淡々とした口調だが、浅見先生は面倒見がよくて、優しい。
「はい……、ありがとうございます」
 ペットボトルを片手にぶら下げ、くたびれたサンダルの音を響かせて、浅見先生が出て行った。
 とりあえず、不安はあとで解消しよう。
 今はバスケだ。
 普通、学生でもなければ大人になってバスケをする機会などめったにない。バスケができる職場で働けることに感謝している。
 弁当を胃袋に詰め込んで、ごちそうさまでしたと手を合わせた瞬間、控えめなノックの音が響いた。
「はい、どうぞ」
 返事をすると、ドアに隙間ができた。そこから眼鏡が、いや、目が覗いている。
「倉知先生……」
 か細いが、男子の声だ。
「はい」
「浅見先生はいらっしゃいますか」
「すみません、浅見先生は体育館です」
「じゃあ、いいです」
 胸に教科書を抱いているのが見えた。
「何かわからないところがあるのかな? 数学の質問なら」
「浅見先生がいいです」
 俺の科白を遮って、意志の強い声で言った。
 拒絶されて悲しかったが、新任の教師は信用できないのだろう。浅見先生は学年男女問わず生徒から信頼されていて、休み時間に質問にくる生徒は多い。
「倉知先生、なんかチャラついてるし……。教え方下手そう」
 ドアの隙間から、そう言ったのが聞こえた。
「チャラついてる」
 人生で一度も言われたことのない言葉にびっくりして、笑ってしまった。
「へへ、そうかな? チャラチャラしてる?」
 首の後ろを撫でて訊ねると、彼がつぶやいた。
「誉め言葉じゃないんですけど、嬉しそうですね。もしかしてどMですか」
「えっ、いや、どうかな、そうかな」
 くっくっくっ、と悪役のような笑い声が聞こえてくる。よくわからないが、悪い子ではなさそうだ。
「教え方が下手かどうか、試してみませんか?」
 隙間の彼は笑いを消した。眼鏡のフレームを神経質そうに何度も押し上げて逡巡していたが、やがてドアが静かに開いた。
 背は高いが青白い肌で、線の細い感じの子だった。長い前髪に隠れた眼鏡の奥から、警戒した目で、俺を見ている。
「ここどうぞ」
 空になった弁当箱を素早く片付けて、椅子を用意した。彼は背中を丸めて椅子に腰掛け、机の隅の弁当箱を凝視している。
「彼女のお手製弁当……、やはりリア充」
「あ、いや、これは自分で」
「彼女がいることは否定しないんですね。やはりリア充」
 なんだか変わった子だ。教科書とノートを抱きしめたまま、小さくなっている。
「えっと、名前は?」
 受け持ち外のクラスの生徒はさすがに覚えていない。彼はその点に対しては特に責めることもなく「はじめまして、山田です」と言った。
「山田君、よろしくお願いします」
「本当は山本です」
「ん? え? そ、そっか、じゃあ山本君、よろしくお願いします」
 どうして一旦嘘をついたのかは不明だが、背筋を伸ばし、彼に向かって頭を下げた。
 山本はノートと教科書をテキパキと広げながら、「ここです。指数関数、対数関数ですけどわかりますか?」と訊いた。
「は、はい、わかります」
 もしかしたら教師と思われていないのではないかという危惧はあった。なんとか山本の俺に対する評価を上げておきたい。
「指数法則は大丈夫かな? ここ、書いていい?」
 ノートと山本の顔を見比べて訊いた。
「どうぞ」
「この指数法則を用いて」
 彼がノートにくっつく勢いで手元を覗き込んできた。眼鏡をしていてもまだよく見えてない様子だ。数字を書き足すごとに、顔面がついてくる。
「t>0に注意して、ここで4^x =とおくと」
 ノートに張りつく山本は真剣だった。解説していくうちに、徐々に曇りが晴れ、表情が明るくなっていく。
「したがって、解は」
「わかった、わかりました」
 俺の手からシャープペンをもぎ取って、ノートをひったくり、最後の「x=」の続きを書き殴ると、勢いよく顔を上げた。
「こうですね」
 輝く笑顔だ。この、わからない問題を解いたときの生徒の顔を見るのが、大好きだ。
「はい、正解です」
「はあ、すごくスッキリした」
 嬉しそうにノートを眺めてほくほくしている。可愛いなとつられて笑顔になる俺に気づき、山本の表情が強ばった。うつむいて前髪の奥に隠れてしまった。
「……ちゃんと先生だったんですね」
「はい、実は先生です。よかった、見直してもらえて」
「別に、見直してません。男子には仲間みたいに扱われ、女子にはちやほやされてデレデレして、威厳がない」
「は、はあ、すいません」
 デレデレしているつもりはなかったが、傍から見たらそう見えるということだ。率直な評価に頭が下がっていく。
「それにスーツなのが逆にチャラい。たまに上着を脱いでワイシャツの下の大胸筋を誇示する感じもあざとい。着痩せしますアピールですよね」
 軽く吹き出した。ほとんど言いがかりなのが面白い。本気で俺を貶めているわけでも攻撃しているわけでもないことは、口調でわかる。こういう子は、嫌いじゃなかった。
 笑って「そっか」と肯定し、ネクタイの端を持ち上げた。
「でもほら、今日のこのネクタイ、すごくかっこよくない? センスがいいよね」
 自画自賛すると、山本はネクタイをチラ見して、俺の顔を下からじっと観察した。
「なるほど、彼女からのプレゼントを自慢してるってわけですか」
「はっ、いや、えっと」
「チャラついてる発言は、撤回しませんよ」
 眼鏡を持ち上げて睨んでくる。その目を真正面から見据えて、顔を寄せた。
「山本君」
 山本は驚いたように椅子から立ち上がり、自分の体を抱きしめる仕草をした。
「な、なんですか」
「山本君は、コンタクトにしたらいいのに」
「まさか眼鏡を取ったら美少年だとか、言うつもりですか?」
 照れながら怒っているみたいな、複雑な表情で吐き捨てた。
「いや、眼鏡の度数合ってないのかなって。見づらくない? 黒板もちゃんと見えてるか気になって」
 山本が黙った。
 数秒の、間が空いた。
 そして、やおら顔が赤くなっていく。
 赤い顔で机からノートと教科書を拾い上げ、せかせかとした足取りでドアの前に立つと、肩越しに振り向いた。
「わかりやすかったです。ありがとうございました」
 急に素直になった。打ち解けられたことが嬉しくて、笑いが漏れる。
「よかった。またわからないところがあったら、いつでもどうぞ」
 山本はかすかにうなずいたようだった。ドアを開け、廊下に出る。少しだけ開けたドアの隙間から、登場シーンと同じテンションで「倉知先生……」と俺を呼んだ。
「はい?」
「僕の名前は、なんでしょう」
「え? 山本君?」
「山田です」
 くっくっくっ、という笑い声とともに、ドアが閉まる。
「濃いなあ」
 結局、山田か山本かどっちなのだろう。山田でも山本でもない可能性もある。
 と、考えているとチャイムが鳴った。
 生徒の相手をしていると、時間がどれだけあっても足りない。やりがいがあるし、楽しい。
 よし、と頬を両手で叩いて腰を上げ、大きく伸びをする。
 新学期が始まった。
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