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第3話
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――レイア視点――
お兄様の心を自分のものにしようとしているお姉様に、少し痛い目を見せてやりたいとずっとずっと思っていた。
そんなある日の事、それを簡単に実現できるタイミングが私のもとに訪れた。
「なぁレイア、ユフィーナに婚約破棄を迫ったなら彼女はどんな顔を見せるのだろうか?」
それは、なんの気なしにお兄様が私に対して言った言葉。
ただただ数多くある疑問の中のひとつとしてお兄様が言ったことなのだろうけれど、その言葉私の中で大きな意味を持った。
「それじゃあお兄様、せっかくですからそれを試してみませんか?婚約破棄を告げられたお姉様がどれだけうろたえてくれるのかを…」
「なんだ、レイアも同じ事を考えていたのか?なら話は早い!すぐに準備にとりかかろうではないか!」
お兄様も私も、本気でお姉様の事を婚約破棄の上で追放するつもりはなかった。
なぜなら、そうなった方が面倒になってしまうからだ。
伯爵であるお兄様が婚約者を決めたということはもういろいろな人々に言って回ってしまっているし、その理解も得てしまっている。
それを今更ひっくり返してしまったら、ユフィーナだけならまだしも伯爵様や私の印象を悪くしてしまう可能性が高くなり、それは結局私たちにとって何の得でもなくなってしまうからだ。
「しかし問題は、どこまで言葉をかけるかだな…。あまり強く言いすぎると、かえって今後の関係に響いてしまいそうだが…」
「お兄様、心配はいらないと思います」
私にはそう断言できるだけの自信があった。
「心配いらない?」
「だって、お姉様は伯爵夫人となることを絶対に捨てたりしませんわよ?どんな手を使ってでもお兄様の婚約者という立場にすがり付いてくることともいます。だからお兄様がどれだけ強い言葉でお姉様の事を攻撃しようとも、最後には頭を下げて婚約破棄だけは嫌ですと言ってくるに決まっています」
「ふむふむ、確かにそうかもしれないな…」
「そもそもお姉様はお兄様の権力にしか興味はないのですから、少々過激な事を言ったってなにも気にしはしませんよ。だったらこちらも予想以上に強い言葉をかけてあげようではありませんか♪」
「そうだな、やるからにはそれくらいの事をやらなければ意味がないな♪」
私たちの考えはすぐにまとまり、その後速やかに計画が立てられることとなった。
…そしてあの時、私たちは計画していた通りにお姉様に婚約破棄を告げることができたのだけれど…。
――――
「ど、どうするレイア…。まさかユフィーナのやつが最終的に婚約破棄を受け入れてくるとは…」
これには私も予想外だった…。
お姉様は最後には絶対にお兄様か私に泣きついてくるとばかり思っていたから、こうもあっさり婚約破棄が成立したことに驚き以外のなんの感情も抱くことができなかった。
「このままお姉様になくなられたら困りますけれど、だからとって私たちのほうから呼び戻すなんて絶対に嫌ですわ…。お姉様ったら、変な意地を張ってないで素直に戻ってくればいいのに…」
最初に話していた通りの事が現実に起こってしまっていた。
このままではお兄様は周囲の貴族家から妙な視線を向けられ、私もそれに巻き込まれてしまう可能性が高くなる…。
それは結局私たちにとって何の得にもならず、ただただ無駄にお姉様をここから追い出してしまっただけの結果になってしまう…。
「ユフィーナとて、内心では僕との婚約関係に未練たらたらなはずなんだ…。それをどうしてここまで強気になることができるのか…」
「そ、それはきっと強がっているだけですよ…。お兄様は伯爵様なのですよ?それをこんな形で終わりにすることなんて無効にできるはずがないじゃありませんか。少なくともこのまま婚約破棄が成立するとは思えませんから、お姉様が戻ってくるのを待っていればいいだけの事ですよ…」
きっとお姉様だって、今ごろ心の中で後悔の念にとらわれているはずなのだ。
あの時素直にお兄様に謝っていれば、こんな婚約破棄など起きずに済んだのだ。
「レイア、万が一このままユフィーナが戻ってこなかったらどうする…?僕たちはみすみす自分たちから迎え入れた婚約者を自分たちの手で追い出したということになってしまいかねないか…?僕は過去に、自分の伯爵の座を捨ててしまってもいいとまで言ってしまっている…。向こうがその事を覚えているなら、蒸し返されてしまう可能性が高い…。そこに他の貴族家たちが賛同してしまったら、取り返しのつかないことになりかねない…」
「だ、大丈夫ですお兄様!そんなことにはなりませんから!」
元々私がやろうと言い出したことなだけに、このまま終わってしまうことなど絶対に受け入れられない。
私は自分に言い聞かせるかのような口ぶりでお兄様にそう言葉を告げると、これから先の事について頭の中で考えを巡らせ始める。
…それこそすでに、ユフィーナの手のひらの上で踊らされていることになるとも気づかずに…。
お兄様の心を自分のものにしようとしているお姉様に、少し痛い目を見せてやりたいとずっとずっと思っていた。
そんなある日の事、それを簡単に実現できるタイミングが私のもとに訪れた。
「なぁレイア、ユフィーナに婚約破棄を迫ったなら彼女はどんな顔を見せるのだろうか?」
それは、なんの気なしにお兄様が私に対して言った言葉。
ただただ数多くある疑問の中のひとつとしてお兄様が言ったことなのだろうけれど、その言葉私の中で大きな意味を持った。
「それじゃあお兄様、せっかくですからそれを試してみませんか?婚約破棄を告げられたお姉様がどれだけうろたえてくれるのかを…」
「なんだ、レイアも同じ事を考えていたのか?なら話は早い!すぐに準備にとりかかろうではないか!」
お兄様も私も、本気でお姉様の事を婚約破棄の上で追放するつもりはなかった。
なぜなら、そうなった方が面倒になってしまうからだ。
伯爵であるお兄様が婚約者を決めたということはもういろいろな人々に言って回ってしまっているし、その理解も得てしまっている。
それを今更ひっくり返してしまったら、ユフィーナだけならまだしも伯爵様や私の印象を悪くしてしまう可能性が高くなり、それは結局私たちにとって何の得でもなくなってしまうからだ。
「しかし問題は、どこまで言葉をかけるかだな…。あまり強く言いすぎると、かえって今後の関係に響いてしまいそうだが…」
「お兄様、心配はいらないと思います」
私にはそう断言できるだけの自信があった。
「心配いらない?」
「だって、お姉様は伯爵夫人となることを絶対に捨てたりしませんわよ?どんな手を使ってでもお兄様の婚約者という立場にすがり付いてくることともいます。だからお兄様がどれだけ強い言葉でお姉様の事を攻撃しようとも、最後には頭を下げて婚約破棄だけは嫌ですと言ってくるに決まっています」
「ふむふむ、確かにそうかもしれないな…」
「そもそもお姉様はお兄様の権力にしか興味はないのですから、少々過激な事を言ったってなにも気にしはしませんよ。だったらこちらも予想以上に強い言葉をかけてあげようではありませんか♪」
「そうだな、やるからにはそれくらいの事をやらなければ意味がないな♪」
私たちの考えはすぐにまとまり、その後速やかに計画が立てられることとなった。
…そしてあの時、私たちは計画していた通りにお姉様に婚約破棄を告げることができたのだけれど…。
――――
「ど、どうするレイア…。まさかユフィーナのやつが最終的に婚約破棄を受け入れてくるとは…」
これには私も予想外だった…。
お姉様は最後には絶対にお兄様か私に泣きついてくるとばかり思っていたから、こうもあっさり婚約破棄が成立したことに驚き以外のなんの感情も抱くことができなかった。
「このままお姉様になくなられたら困りますけれど、だからとって私たちのほうから呼び戻すなんて絶対に嫌ですわ…。お姉様ったら、変な意地を張ってないで素直に戻ってくればいいのに…」
最初に話していた通りの事が現実に起こってしまっていた。
このままではお兄様は周囲の貴族家から妙な視線を向けられ、私もそれに巻き込まれてしまう可能性が高くなる…。
それは結局私たちにとって何の得にもならず、ただただ無駄にお姉様をここから追い出してしまっただけの結果になってしまう…。
「ユフィーナとて、内心では僕との婚約関係に未練たらたらなはずなんだ…。それをどうしてここまで強気になることができるのか…」
「そ、それはきっと強がっているだけですよ…。お兄様は伯爵様なのですよ?それをこんな形で終わりにすることなんて無効にできるはずがないじゃありませんか。少なくともこのまま婚約破棄が成立するとは思えませんから、お姉様が戻ってくるのを待っていればいいだけの事ですよ…」
きっとお姉様だって、今ごろ心の中で後悔の念にとらわれているはずなのだ。
あの時素直にお兄様に謝っていれば、こんな婚約破棄など起きずに済んだのだ。
「レイア、万が一このままユフィーナが戻ってこなかったらどうする…?僕たちはみすみす自分たちから迎え入れた婚約者を自分たちの手で追い出したということになってしまいかねないか…?僕は過去に、自分の伯爵の座を捨ててしまってもいいとまで言ってしまっている…。向こうがその事を覚えているなら、蒸し返されてしまう可能性が高い…。そこに他の貴族家たちが賛同してしまったら、取り返しのつかないことになりかねない…」
「だ、大丈夫ですお兄様!そんなことにはなりませんから!」
元々私がやろうと言い出したことなだけに、このまま終わってしまうことなど絶対に受け入れられない。
私は自分に言い聞かせるかのような口ぶりでお兄様にそう言葉を告げると、これから先の事について頭の中で考えを巡らせ始める。
…それこそすでに、ユフィーナの手のひらの上で踊らされていることになるとも気づかずに…。
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