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16 あるモンスターバスターの日記(ゴメラ VS モンスターバスター)
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※ 時系列的には第1話の1年半程度前の話です。
さまざまな怪異・怪物の脅威から人々を守るため、世界を股にかけた「モンスターバスターズ」チームが結成され、人知れず(?)世界の治安を守っていた。
モンスターバスター達は「とりあえず能力のある」C級。
「一芸に秀でた」B級。
「一人で様々な事件に対応できる」A級の3つに分けられ、単独・あるいはチームで「警察や軍隊の手に余る」様々な「怪奇事件」を解決していく。
「迷子になった妖精探し」から「ホラーハウスの怪」「海の大怪獣ゴメラ退治」など、モンスターバスター達に任せればどんな事件でも解決されていた。
今回はいかにして『海の大怪獣ゴメラが退治されたか』の逸話である。
◎月X日 ゴメラ~ゴメラ~♪ 強いぞゴメラ♪
強いぞゴメラ♪ 強いぞゴ・メ・ラ♪♪
初夏の海は陽光を浴びてキラキラしていました。
あの人のさわやかな笑顔のように……。あの人とのことはひと夏…が来る前のいい思い出でした…。うん、そういうことにさせていただこう…。
「君ら二人、海を見ながら何をたそがれてんの?特に光一は重症のようだけど。」
「齊藤警部。別れは必然であり、誰が悪いというわけではないことはわかってはいるけれど、事実を心から受け止めるには少々の時間とそれなりの儀式が必要なの。酸いも甘いもかぎ分けた大人の方には黙って見守っていただけるとありがたいわ。」
斎藤警部のツッコミに私はアンニュイな雰囲気で答えを返す。
「君ら毎回おんなじ失恋の顛末を繰り返すから、もう少し学習した方がいいんじゃないかという大人からの助言があるんだが。
瀬利亜嬢はいつも『すごく年上』の相手にばかり恋をするよね。
いくら瀬利亜嬢が素敵なレディとは言え、若い男性にとって一〇歳下が好きになるのは難しいんだけどね…。」
「ええ、それはわかっているわ。だけど、『年上を狙って好きになる』のではなく、人柄が素敵だと感じて好きになったら『結果的に一〇歳くらい年上』なことが多いのだから、仕方ないと思うの。何もせずに後悔するのはあり得ないから、結果的に玉砕を繰り返しているけれど、好きになったことも、告白したことも後悔したことは一切ないわ!」
「すごいなあ、男前すぎるよなあ。現時点ですでに八割がたは立ち直っているから『ケーキバイキング』でも参加したら、完全復帰間近…くらいかね?
……で、光一の方はいつものように『どうしても私に言えない隠しごとがあるのね!!そんなに私のことが信頼できないのね!!』と言われて玉砕かね。
スーパーヒーローをやっていると避けがたいよな…。
俺もそれで二回ほど振られて、結局武術の同門で秘密を共有できる香織と結婚したんだよな…。最初はむちゃくちゃ仲が悪かったけど、喧嘩するたびに仲良くなって……。」
えーーと…その『のろけ話』は何度も聞いたのですが…。まあ、齊藤警部も香織さんも好きなので、聞いて嫌になる…というほどではないのですが…。
「しかし、光一はいつもながら『超重症』だよな。俺らの話も全然聞こえてないよな…。」
「そうですね…。彼女を失った悲しみであらゆる希望を失った…くらいの感じですよね…。」
「しかし、女性より男性の方が失恋に弱いという話は本当なんだな。君らの立ち直りの差を見てるとよくわかるよ。」
「うーーーん…。必ずしもそうとばかりは言えないとも感じます。
私は毎回『告白して玉砕』か、告白前に『対象に恋人・奥様がいることが発覚』して玉砕…だから、付き合う前に終わっているのでダメージがそれほどでもないからね。
光ちゃんは『親密になった後破局』だから、私よりダメージが大きいと思うの。特に今回は『そろそろ結婚しようか』くらいの話をしていたそうだから『一生添い遂げよう』と覚悟を固めつつあるときに破局…だから、それはつらいと思うな。」
光ちゃんはモテモテなのですが、意外と真面目(失礼!)で付き合う場合は相手は必ず一人で浮気をするのを見たことがありません。
彼女がいる時に告白されたら
『うわー、めっさ光栄や!!でも、結婚を決めた彼女がおるねん。告白してくれて嬉しいんやけんど、【彼女を裏切るような男】とは付き合いとうないやろ。君だけを大切にしてくれる彼氏が見つかることを心から祈らせてもらうわ。』
…みたいな感じで、相手を傷つけないように上手に断っているんだよね。
確かに『二股をかけるような男』や『新しい彼女にあっさり乗り換える男』は同じことを繰り返す…というよね。そのことを踏まえてきちんと話ができるのはスゴイと思う…のだけれども、『腐海に沈んだ光ちゃん』と付き合うのは…少々厄介でもあるのです。
いえ、他人を攻撃したりはしないのだけれど、下手すると食べることや寝ることすら忘れてブラックホールのような状態になるので、放っておくと命に係わりかねないのですよ。
「そうか…確かに『結婚寸前で破局』はダメージでかいよな。特に光一自身にも彼女自身にも明確な不手際があるわけじゃないから、なおさら納得しにくいからな…。
で、今回はどうやって復活させる?あるいはいっそのこと瀬利亜嬢が光一の彼女になるというのはどうだろうか?今までのような秘密漏えいのトラブルもないわけだし、兄妹みたいに仲がいいから、変な喧嘩もしなさそう…今までお前らが喧嘩するの見たことないんだけど。」
「私と光ちゃんが付き合うの?…全然嫌じゃないですけど、光ちゃんの好みは『年上で純朴な甘えてくるタイプ』ですからね…。それにお互いに距離が近すぎて『ときめきがゼロ』だから、恋愛と言われてもぜんぜんピンと来ないし…。
まあ、光ちゃんから告白があったらそういう『奇跡』が起こるかもしれないですね。」
私がそういうと齊藤警部が残念そうな顔をされる。
なるほど、見知った弟子たちがカップルになるのは師匠としては嬉しいものなのかもしれませんね。光ちゃんのことは人間として友人としてはとても好きだし、信頼しているけれども『恋人として』…ですか…。やっぱりピンと来ないです。
これが『お見合い』だったらありかもしれませんが、まあ、恋愛は焦ってするものではないので、どうしたら光ちゃんが復活するか…を考えることにしましょうか…。
そして、しばし三人で海を眺めていると…なんだか水平線の向こうから何かが近づいてきます。黒っぽい大きなものです。…舟…にしては動きが変ですね…。
むっ!私のスーパーヒロインセンサーが反応します!あれは…海の大怪獣ゴメラです!!
まもなく海岸にアナウンスと警報が流れます。
「避難してください!!至急避難してください!!海の大怪獣ゴメラが近づいてきます!!
みなさま速やかに避難してください!!」
そして、地球防衛軍のスーパーファルコンが到着です!!
基地が富士山麓にあるから、湘南の海にすぐに来てくれたようです。
スーパーファルコンの武器はかなり強力なので、凡百の怪獣なら十分に対応できます。
頑張れ!スーパーファルコン!!
……ええと、スーパーファルコンがゴメラが口から吐いた『謎の怪光線』を喰らって墜落していきます。
うわお!いつもより弱い気がするのですが、なにかあったのでしょうか?!!
…あっ!!N88星雲から来たという巨大ヒーローザップマンが登場しました!!
ザップマンも何匹も怪獣を倒したことがある、巨大スーパーヒーローなんだよね!!
双方とも身長五〇メートルを超える同士がにらみ合う光景は壮観です!!
頑張れザップマン!!巨大怪獣を撃退してください。
ちょっとーー!!!ザップマンが尻尾による猛攻撃を喰らって気絶しちゃったんですけど!!しっかりして!!ザップマン!!ああっ!!ゴメラがとどめを刺しに動いているよ!!
ええと、気が付くと私はシードラゴンマスクに変身し、ゴメラに飛び蹴りをくらわしてました。ゴメラは吹っ飛んでいき、海中に投げ出されます。
「瀬利亜はん!!無茶や!!いくらなんでも等身大のヒーローが怪獣とやり合うのは無理筋や!!光線とか喰ろうたらえらいことや!!」
「そうだ、瀬利亜嬢落ち着け!!海の大怪獣ゴメラは『特別天然記念物』で重篤な保護対象だ!!下手をするとそのゴメラが『最後の一匹』かもしれん!!
絶滅寸前のゴメラを『日本のスーパーヒロインがとどめを刺して絶滅させた』となってしまったら『スーパーヒーロー協会設立』の際に大きな障害になりかねん!!
なんとか、殺したり、大きな怪我をさせずに撃退する方向でやってほしい!!」
なんと、怪獣とはいえ、『特別天然記念物』なのですね!これは難しいことになってきました。
「齊藤警部!!こんな非常時になに言うてはるん!!瀬利亜はんに何かあったらどないするんでっか!!」
「光一、落ち着け!!ゴメラと瀬利亜嬢のオーラを冷静に見比べると圧倒的にセリア嬢の方が存在がでかい!!
瀬利亜嬢の危険察知能力と身体操作能力なら怪光線くらい簡単に避けられるし、闘気を纏った攻撃で十二分にゴメラを仕留められるはずだ!
ただ、『可能であれば』殺したり酷いけがを負わせずに撃退…いや、降参させた方が望ましいということだ。難易度は高いが、『スーパーヒロイン・シードラゴンマスク』よ!やってくれるか?!」
「わかりました!!不肖シードラゴンマスク!熱く燃え盛る正義の心に誓って!ゴメラを心服させてみせましょう!!」
通信で光ちゃんと齊藤警部とやり取りしながら私は襲い来るゴメラを迎撃に移った。
約三時間『十分に手加減する攻撃』を続けた後、ゴメラはついに仰向けになって腹を見せ、降伏のポーズを取った。
思ったより知能が高かったことは私にとってもゴメラに取っても幸いだったと思う。
(※後で調べたら犬とチンパンジーの間になるくらい頭がいいとわかった。)
お手やお座りもするようになった後、私はゴメラに故郷に帰るように身振り手振りで指示をした。
おおっ!!ゴメラが涙を流している!!曲がりなりにも三時間の激闘をした相手に対する共感だろうか!!
ゴメラは『泣きながら?』ゆっくりと大海に向かって泳ぎだし、水面下にその姿を消した。
「ねえ、光ちゃん。今回のゴメラの記事大好評みたいだよ♪
今まで一万アクセスくらいだったのが、急に百万アクセス超えてるよ!」
私が嬉しそうに言うと、光ちゃんは首をひねった。
そして、ブログを見てくれだしたのだが…。
「瀬利亜はん!!コメント欄にいくつも『あるモンスターバスターさんはシードラゴンマスクさんなんですね♪』みたいなコメントが入っとるで!!
ヤバイやん!!正体ばれてしもうたがな!!」
なんだってーーー!!!
「…うーーーむ、ブログのライターがシードラゴンマスクやとバレたんはしゃあないとしても、写真家の人が『ブログでシードラゴンマスクの写真をアップ』しとるんはもっとヤバイわな…。
これは『シードラゴンマスクは変身後に銀髪に変わる』いう偽情報を流しとかんと瀬利亜はん自身の正体がばればれになる恐れがありそうやね。」
光ちゃん。いつも助かります!!モンバスねえさんは永遠に不滅です!!
さまざまな怪異・怪物の脅威から人々を守るため、世界を股にかけた「モンスターバスターズ」チームが結成され、人知れず(?)世界の治安を守っていた。
モンスターバスター達は「とりあえず能力のある」C級。
「一芸に秀でた」B級。
「一人で様々な事件に対応できる」A級の3つに分けられ、単独・あるいはチームで「警察や軍隊の手に余る」様々な「怪奇事件」を解決していく。
「迷子になった妖精探し」から「ホラーハウスの怪」「海の大怪獣ゴメラ退治」など、モンスターバスター達に任せればどんな事件でも解決されていた。
今回はいかにして『海の大怪獣ゴメラが退治されたか』の逸話である。
◎月X日 ゴメラ~ゴメラ~♪ 強いぞゴメラ♪
強いぞゴメラ♪ 強いぞゴ・メ・ラ♪♪
初夏の海は陽光を浴びてキラキラしていました。
あの人のさわやかな笑顔のように……。あの人とのことはひと夏…が来る前のいい思い出でした…。うん、そういうことにさせていただこう…。
「君ら二人、海を見ながら何をたそがれてんの?特に光一は重症のようだけど。」
「齊藤警部。別れは必然であり、誰が悪いというわけではないことはわかってはいるけれど、事実を心から受け止めるには少々の時間とそれなりの儀式が必要なの。酸いも甘いもかぎ分けた大人の方には黙って見守っていただけるとありがたいわ。」
斎藤警部のツッコミに私はアンニュイな雰囲気で答えを返す。
「君ら毎回おんなじ失恋の顛末を繰り返すから、もう少し学習した方がいいんじゃないかという大人からの助言があるんだが。
瀬利亜嬢はいつも『すごく年上』の相手にばかり恋をするよね。
いくら瀬利亜嬢が素敵なレディとは言え、若い男性にとって一〇歳下が好きになるのは難しいんだけどね…。」
「ええ、それはわかっているわ。だけど、『年上を狙って好きになる』のではなく、人柄が素敵だと感じて好きになったら『結果的に一〇歳くらい年上』なことが多いのだから、仕方ないと思うの。何もせずに後悔するのはあり得ないから、結果的に玉砕を繰り返しているけれど、好きになったことも、告白したことも後悔したことは一切ないわ!」
「すごいなあ、男前すぎるよなあ。現時点ですでに八割がたは立ち直っているから『ケーキバイキング』でも参加したら、完全復帰間近…くらいかね?
……で、光一の方はいつものように『どうしても私に言えない隠しごとがあるのね!!そんなに私のことが信頼できないのね!!』と言われて玉砕かね。
スーパーヒーローをやっていると避けがたいよな…。
俺もそれで二回ほど振られて、結局武術の同門で秘密を共有できる香織と結婚したんだよな…。最初はむちゃくちゃ仲が悪かったけど、喧嘩するたびに仲良くなって……。」
えーーと…その『のろけ話』は何度も聞いたのですが…。まあ、齊藤警部も香織さんも好きなので、聞いて嫌になる…というほどではないのですが…。
「しかし、光一はいつもながら『超重症』だよな。俺らの話も全然聞こえてないよな…。」
「そうですね…。彼女を失った悲しみであらゆる希望を失った…くらいの感じですよね…。」
「しかし、女性より男性の方が失恋に弱いという話は本当なんだな。君らの立ち直りの差を見てるとよくわかるよ。」
「うーーーん…。必ずしもそうとばかりは言えないとも感じます。
私は毎回『告白して玉砕』か、告白前に『対象に恋人・奥様がいることが発覚』して玉砕…だから、付き合う前に終わっているのでダメージがそれほどでもないからね。
光ちゃんは『親密になった後破局』だから、私よりダメージが大きいと思うの。特に今回は『そろそろ結婚しようか』くらいの話をしていたそうだから『一生添い遂げよう』と覚悟を固めつつあるときに破局…だから、それはつらいと思うな。」
光ちゃんはモテモテなのですが、意外と真面目(失礼!)で付き合う場合は相手は必ず一人で浮気をするのを見たことがありません。
彼女がいる時に告白されたら
『うわー、めっさ光栄や!!でも、結婚を決めた彼女がおるねん。告白してくれて嬉しいんやけんど、【彼女を裏切るような男】とは付き合いとうないやろ。君だけを大切にしてくれる彼氏が見つかることを心から祈らせてもらうわ。』
…みたいな感じで、相手を傷つけないように上手に断っているんだよね。
確かに『二股をかけるような男』や『新しい彼女にあっさり乗り換える男』は同じことを繰り返す…というよね。そのことを踏まえてきちんと話ができるのはスゴイと思う…のだけれども、『腐海に沈んだ光ちゃん』と付き合うのは…少々厄介でもあるのです。
いえ、他人を攻撃したりはしないのだけれど、下手すると食べることや寝ることすら忘れてブラックホールのような状態になるので、放っておくと命に係わりかねないのですよ。
「そうか…確かに『結婚寸前で破局』はダメージでかいよな。特に光一自身にも彼女自身にも明確な不手際があるわけじゃないから、なおさら納得しにくいからな…。
で、今回はどうやって復活させる?あるいはいっそのこと瀬利亜嬢が光一の彼女になるというのはどうだろうか?今までのような秘密漏えいのトラブルもないわけだし、兄妹みたいに仲がいいから、変な喧嘩もしなさそう…今までお前らが喧嘩するの見たことないんだけど。」
「私と光ちゃんが付き合うの?…全然嫌じゃないですけど、光ちゃんの好みは『年上で純朴な甘えてくるタイプ』ですからね…。それにお互いに距離が近すぎて『ときめきがゼロ』だから、恋愛と言われてもぜんぜんピンと来ないし…。
まあ、光ちゃんから告白があったらそういう『奇跡』が起こるかもしれないですね。」
私がそういうと齊藤警部が残念そうな顔をされる。
なるほど、見知った弟子たちがカップルになるのは師匠としては嬉しいものなのかもしれませんね。光ちゃんのことは人間として友人としてはとても好きだし、信頼しているけれども『恋人として』…ですか…。やっぱりピンと来ないです。
これが『お見合い』だったらありかもしれませんが、まあ、恋愛は焦ってするものではないので、どうしたら光ちゃんが復活するか…を考えることにしましょうか…。
そして、しばし三人で海を眺めていると…なんだか水平線の向こうから何かが近づいてきます。黒っぽい大きなものです。…舟…にしては動きが変ですね…。
むっ!私のスーパーヒロインセンサーが反応します!あれは…海の大怪獣ゴメラです!!
まもなく海岸にアナウンスと警報が流れます。
「避難してください!!至急避難してください!!海の大怪獣ゴメラが近づいてきます!!
みなさま速やかに避難してください!!」
そして、地球防衛軍のスーパーファルコンが到着です!!
基地が富士山麓にあるから、湘南の海にすぐに来てくれたようです。
スーパーファルコンの武器はかなり強力なので、凡百の怪獣なら十分に対応できます。
頑張れ!スーパーファルコン!!
……ええと、スーパーファルコンがゴメラが口から吐いた『謎の怪光線』を喰らって墜落していきます。
うわお!いつもより弱い気がするのですが、なにかあったのでしょうか?!!
…あっ!!N88星雲から来たという巨大ヒーローザップマンが登場しました!!
ザップマンも何匹も怪獣を倒したことがある、巨大スーパーヒーローなんだよね!!
双方とも身長五〇メートルを超える同士がにらみ合う光景は壮観です!!
頑張れザップマン!!巨大怪獣を撃退してください。
ちょっとーー!!!ザップマンが尻尾による猛攻撃を喰らって気絶しちゃったんですけど!!しっかりして!!ザップマン!!ああっ!!ゴメラがとどめを刺しに動いているよ!!
ええと、気が付くと私はシードラゴンマスクに変身し、ゴメラに飛び蹴りをくらわしてました。ゴメラは吹っ飛んでいき、海中に投げ出されます。
「瀬利亜はん!!無茶や!!いくらなんでも等身大のヒーローが怪獣とやり合うのは無理筋や!!光線とか喰ろうたらえらいことや!!」
「そうだ、瀬利亜嬢落ち着け!!海の大怪獣ゴメラは『特別天然記念物』で重篤な保護対象だ!!下手をするとそのゴメラが『最後の一匹』かもしれん!!
絶滅寸前のゴメラを『日本のスーパーヒロインがとどめを刺して絶滅させた』となってしまったら『スーパーヒーロー協会設立』の際に大きな障害になりかねん!!
なんとか、殺したり、大きな怪我をさせずに撃退する方向でやってほしい!!」
なんと、怪獣とはいえ、『特別天然記念物』なのですね!これは難しいことになってきました。
「齊藤警部!!こんな非常時になに言うてはるん!!瀬利亜はんに何かあったらどないするんでっか!!」
「光一、落ち着け!!ゴメラと瀬利亜嬢のオーラを冷静に見比べると圧倒的にセリア嬢の方が存在がでかい!!
瀬利亜嬢の危険察知能力と身体操作能力なら怪光線くらい簡単に避けられるし、闘気を纏った攻撃で十二分にゴメラを仕留められるはずだ!
ただ、『可能であれば』殺したり酷いけがを負わせずに撃退…いや、降参させた方が望ましいということだ。難易度は高いが、『スーパーヒロイン・シードラゴンマスク』よ!やってくれるか?!」
「わかりました!!不肖シードラゴンマスク!熱く燃え盛る正義の心に誓って!ゴメラを心服させてみせましょう!!」
通信で光ちゃんと齊藤警部とやり取りしながら私は襲い来るゴメラを迎撃に移った。
約三時間『十分に手加減する攻撃』を続けた後、ゴメラはついに仰向けになって腹を見せ、降伏のポーズを取った。
思ったより知能が高かったことは私にとってもゴメラに取っても幸いだったと思う。
(※後で調べたら犬とチンパンジーの間になるくらい頭がいいとわかった。)
お手やお座りもするようになった後、私はゴメラに故郷に帰るように身振り手振りで指示をした。
おおっ!!ゴメラが涙を流している!!曲がりなりにも三時間の激闘をした相手に対する共感だろうか!!
ゴメラは『泣きながら?』ゆっくりと大海に向かって泳ぎだし、水面下にその姿を消した。
「ねえ、光ちゃん。今回のゴメラの記事大好評みたいだよ♪
今まで一万アクセスくらいだったのが、急に百万アクセス超えてるよ!」
私が嬉しそうに言うと、光ちゃんは首をひねった。
そして、ブログを見てくれだしたのだが…。
「瀬利亜はん!!コメント欄にいくつも『あるモンスターバスターさんはシードラゴンマスクさんなんですね♪』みたいなコメントが入っとるで!!
ヤバイやん!!正体ばれてしもうたがな!!」
なんだってーーー!!!
「…うーーーむ、ブログのライターがシードラゴンマスクやとバレたんはしゃあないとしても、写真家の人が『ブログでシードラゴンマスクの写真をアップ』しとるんはもっとヤバイわな…。
これは『シードラゴンマスクは変身後に銀髪に変わる』いう偽情報を流しとかんと瀬利亜はん自身の正体がばればれになる恐れがありそうやね。」
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